僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

コインロック式ショッピングカートを見て!

2021年12月06日 | 思い出すこと

2000年(平成12年)、オーストリアのウィーンへ旅行した時のことですが

ウィーン市内の百貨店の地下食料品売り場へ行って買い物をしようと、入り口付近に並んでいたショッピングカートを引っぱり出そうとしたら、チェーンで他のカートとつながっている。つまりロックされていて、カートが引き出せない。
「えっ? なんで?」
と不思議に思い、よ~く見ると、お金(硬貨)を入れるとロックが解除されて引き出せる仕組みになっていた。そして、カートを返す時に元どおりにロックしたらそのお金が戻って来るという仕組みだった。
むろん、そんなの、これまで見たこともなかった。

「なんでこんな手間なこと、せなあかんの?」
と、妻にブツブツ言いながら、しぶしぶ10シリング硬貨を1枚、カートの手元にあるコイン入れに入れたら、チェーンロックが外れて使える状態になった(当時まだオーストリアの通貨はユーロではなくシリングだった)。

そして買い物をしてレジを済ませ、カートを戻そうとした時にまた予期せぬことが起きた。一人の男性が近づいてきて僕のカートに手をかけ「貸してくれ」とのジェスチャーをする。僕が一瞬ポカンとしたら、男性が10シリング硬貨を僕の手に握らせた。つまり男性は、カート置き場でお金を入れて取り出すのが面倒だったのか、僕に10シリングを渡してそのカートを使おうというわけだ。

まぁ、僕としてもカートを元に戻してロックすると10シリングが戻るのだから、同じことだし、むしろ面倒が省ける。ま、こういうことはこの国ではしょっちゅうあるんだろうな、と思いました。

そんなことを、かつてのウィーン旅行で経験したのですが、先日、そのことを久しぶりに思い出したのです。

先月から、僕らがいつも行く藤井寺駅前のイオンの前に、「サンディ」というスーパーがオープンしました。食料品がかなり安いお店です。そしてそこのカート置き場を見ると、鎖でつながれていました。100円を入れるとロックが解除されて使えるようになるという仕組みで、まさにあのウィーンでの出来事を思い出させるものでした。

  
  コインロック式のショッピングカート。
  (ネット写真から)


そんな時、今度はわが家から歩いて30分ぐらいのところにある「イズミヤ」というスーパーが、リニューアル・オープンしたというので、先週、妻と散歩がてら行ってみました。すると、なんとまぁ、そこも同じようにショッピングカートがチェーンでつながれ、100円入れなければ出せない仕組みになっていたので、またもやビックリしました。

ウィーンで目にして以来、20年以上も見たことがなかったスーパーのコインロック式カートを、つい最近、2度も続けて見るとはねぇ。

でも、なぜそんなことをするのだろうか?
お客さんに面倒くさいと思われるんじゃない?

理由を調べてみると、カートを元に戻さないお客さんが結構いるみたいです。駐車場のあちこちにそのまま置かれていたり、店内でもその辺に放置されていたり、というのが多いという。そしてこれらを所定の場所に戻す作業を、店員さんや警備員さんがされており、それが案外重労働であったりする、というようなことだそうです。人手不足のスーパーだと、散らばったカートをひとつひとつ回収するのも案外大変なことなのかも知れません。

それでこういう手段を取るようになったということ。

でもお客さんが100円硬貨を持ち合わせていなかったらどうするの?
と思ったら、「イズミヤ」では、カート置き場の隣に100円玉の両替機が置かれていました。なるほどねぇ。

僕らはまだ一度もコインロック式のカートは使っていませんが、そのうち、買い物を終えた人のカートを、その人に100円渡して「それ、もらいまっせ」とやっちゃおうかな、な~んてことを思ったりしています(笑)。

 

 

今日の1枚は、上の記事にちなんで、
ウィーンのシェーンブルン宮殿での写真です。
(2000年10月16日)

 

ここはマリー・アントワネットが少女時代を過ごした宮殿でもあります。

 

 

 

コメント
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