広島に選挙区を持つ自民党の河合克行という元法務大臣が、妻(河合案里)を当選させるために地元議員らを買収して罪に問われた裁判が今日行われ、河合被告は現金の提供を認めた、というニュースが流れました。
そして、これを受けて、自民党の二階幹事長が、
「党としても、他山の石としてしっかり対応していかなくてはならない」
とコメントしたのですが…
僕はそれをテレビで見ていて、
「はぁ? 他山の石?」
と、その言葉が耳にこびりつきました。
「他山の石」というのは、よその山から出た粗悪な石でも 自分を磨くのに役だてることができるという意味で、つまり、他人の悪い点も 自分にとって良い教材になる、という意味ですよね。
こういう言葉を使ったら突っ込まれるのはわかっているのに、二階さんも何を思ったのか? 「他山の石」と言っても同じ自民党なんですからね~
案の定、立憲民主党の福山ナントカという幹事長が、記者会見で「自民党にとっては他山の石ではなく『自山の石』ではないか!」と言ったそうです。
そりゃ、言われますよね。
二階さんとしては「自分はそういうことのないようにしたい」という気持ちで言ったのかも知れませんが、河合被告が属していた自民党の幹事長だから、個人ではなく、党として見解を表さなければなりません。
「党として一層の引き締めをはかっていかなければならない」
みたいなことを言うべきでした。「他山の石」なんて言うと、これはもう人ごとですもんね。
ところで…
僕も人のことを言えた義理ではありません。
高校の時、今でもはっきり覚えていますが、何かの作文でこの「他山の石」を引用したことがあります。
「〇〇さんを他山の石として見習い、自分も頑張りたい」
というような文章を書いたのです。
いやぁ、まったく意味をはき違えていますよね。
〇〇さんに対して、失礼千万でした。
その引用が間違っていたことを知った時、本当に恥ずかしかったです。
「他山の石」という言葉を聞いて、50年以上前の高校時代のその失敗を思い出し、「あの時はホントに恥ずかしかったなぁ」と、ひとり顔を赤らめている僕でした。