昨日の日曜日の午前11時半頃。12時からびわ湖毎日マラソンの実況中継を見ようと思いながら、別のテレビ番組をかけていたら、「ニュース速報」が画面に出た。何ごとかと思って見ると、
「男子マラソン、鈴木健吾(富士通)が日本新記録」
という字幕が出たのでビックリした。
日本新記録にも驚いたが、マラソンは12時からではなかったのか? と、あわてて新聞のテレビ欄を見たら、マラソン中継は午前9時からとあった。なんだ? こんな早い時間にスタートだったのか。あちゃぁ。日本新記録が出たというのにそのレースを見逃したとは! めちゃ悔しい~ 見たかったわ!
昔からマラソンはお昼の12時頃にスタートするというイメージがあったので、今日のびわ湖マラソンもそうだと頭から思い込んでいた。朝、新聞を広げた時に確認したらよかった…と思っても後の祭りです。
速報を見てすぐにNHKにチャンネルを変えたけれど、もちろん鈴木選手はゴールしたあと。レースを終えた鈴木選手がチラチラと映ったり、次々とゴールしてくる後続の選手たちが映ったりしているだけ。アナウンサーや解説者も落ち着いた口調で話していて、新記録が出た興奮はもう伝わってこなかった。
鈴木健吾選手がついに2時間5分を切った。
なのに見逃してしまった
そんなわけで、見られなかったのが残念でした。
1964年の東京オリンピックでアベベが優勝したレースを見て以来、マラソンの魅力に取りつかれ、以後、マラソン中継はほぼ欠かさず見てきました。
それで思い出すのは1978年(昭和53年)の別府大分毎日マラソンです。2月だったと思いますが、日曜日に行われた同大会。しかしこの時はテレビ中継を見られなかった。なぜなら、その前日の土曜日から1泊2日で、職場の慰安旅行へ行ったからです(断るわけにはいかないし)。行った場所は兵庫県の日本海に面した香住というところで、カニが名物です。で、職場の人たち10人前後で車に分乗し、土曜日に出発し、夜はカニを食べて宴会。翌日曜日は午後に現地を出発し、大阪への帰途に着きました。その時の車中でのことです。
車のラジオから別府大分毎日マラソンの実況が流れていました。本当はこんな旅行より、家でテレビ中継を見たかった僕は、ラジオに耳を傾けました。他の人はワイワイ話しているけれど、僕は黙ってラジオを聴いているだけ。アナウンサーが興奮してレースの模様を伝えている。どうやらレースは双子のランナーの兄、宗茂選手が独走状態のようで、さらによく聴くと日本記録を更新するハイペース、それも2時間10分を切る勢いでゴールに向かっているとのこと。当時はまだ日本人で2時間10分を切った選手はいなかった。
これは絶対に聴き逃せない。
「今、ええとこやからラジオを聴いて!」
と、同乗の人達を促すと、
「そうか? ええとこか?」
と、みんな、ラジオを聴き始めました。
結果、宗茂は2時間10分を切るタイムで優勝。夢の2時間9分台が出たのです。ラジオを聴きながら、僕は車の中で思い切り手を叩いて喜びました。
…あれから40数年の歳月が流れたのですね。
そして今回は、鈴木健吾選手が日本人で初めて2時間5分を切るという素晴らしい新記録を樹立しました。日本人選手が2時間4分台を出すなんて、僕が生きているうちはないだろうと思っていたので、ホントびっくりです。
しかしながら、テレビで実況中継を見られなかった。スタート時間をきちんと確認しなかった僕の大失敗でした。
宗茂の快挙の時も職場の旅行のためにテレビを見ることができず、この鈴木選手の新記録達成のレースもうっかりと見逃してしまった。
なんでこうなるんでしょうね。ぐすん。