おとといの5月3日、異常に速い脈拍数が午後になっても収まる気配なく、前日朝から数えて30時間以上という、かつてない長時間の症状が続いていた。これにはホントに戸惑った。
しかし自覚症状としてはそれほど息苦しくもなく、自然に収まるものならこのまま放置してもいいか、という程度の症状だった。で、病院へ行くかどうか、午前中はグズグズと迷っていたけれど、やはり気になるので行った方がいいだろうと、去年まで8年間通っていた松原の徳洲会病院へ足を運んだ。
ここは1年中、24時間いつでも診てくれるので、ありがたい。この日も憲法記念日の祝日だったけれど、病院の玄関は開いたままだったし、中はひっそりとはしていたが、外来の患者さんの姿も何人か見受けられた。
前もって電話はしていたのだが、受付で改めて症状を説明し、診察場所の案内を受けた。不整脈は分野から言えば循環器科だが、今日は内科の先生しかおられない、ということでそちらへ行くと、まず心電図の検査から始められた。
「トントントン」と大きな音が響くが、これが僕の今の脈拍の状態で、やはり脈打つ音は速い。相変わらず120前後のようで、1秒間に「トントン」と2回打つ勘定だ。心電図検査が終わると、診察室に呼ばれた。若い女医さんだった。
心電図の結果を前に、いくつかのやりとりを交わしたあと、医師は、どれだけの量の薬をどんなふうに飲んでいるのか、ということを中心に質問し、僕は「最近、薬の量を1日2錠から3錠に増やしているんですけどね」と答える。医師は「薬が効かなくなってきている傾向もあるようですし、他の薬との飲み合わせの問題もあるので、循環器科の先生と相談されたほうがいいですね」ということだった。「ではこれから脈拍を正常に戻すための点滴をします」ということで診察は終わった。
そのあと、別室へ行き、検査台に仰向けに寝て、点滴を受けた。同時に、先ほどと同様、心電図の検査もした。点滴を受けながら、胸と両手首、両足首に電極を取り付けられて、「トントントン」という自分の脈拍の音を聴きながら、ほとんど身動きのできない状態で、目を閉じた。
やれやれ…。今年は、元日早々に休日急病診療所でインフルエンザを宣告されるわ、このゴールデンウィークには不整脈で病院に駆け込むわ…
よりによって日本中が祝祭気分になる時期に、自分はこのていたらく。
駄目やなぁ。
な~んてことを思いながら点滴を受けているうちに眠くなって、うつらうつら。1時間くらい経っただろうか。ふと気がつくと、「トントントン」の音が遅くなっていた。そこに看護師さんがやって来て「収まったようですね」とニッコリ。「あ、そうですね」と僕。
よかった~
こういう時、看護師さんの姿が天使に見える。
『白衣の天使』という言葉そのままですよね。
さて、調子がスッキリと戻り、満たされた気分で病院から出て家路についた。モミィと妻は今ごろアベノの映画館で「美女と野獣」を見ているのだろう。
よしよし。これで、夜は心置きなくビールが飲めるぞ。
な~んて、ことを考えている「懲りない私」がそこにいました。
先ほどの女医さんが「他の薬との飲み合わせの問題もあるので…」と言ってくれましたが、不整脈の原因は、「他の薬との飲み合わせ」よりも「ビールとの飲み合わせ」のほうがもっとモンダイなんだよ! という声が、どこからか聞こえてきそうですけどね。