信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

桑の実の思い出

2012年06月30日 | 果樹類
梅雨の頃になると桑の実が黒く熟します。
私が子供の頃、桑の実は大変貴重なおやつでした。
黒く熟した実が、甘さに飢えていた身体を満たしてくれるのです。
そのかわり、食べましたという証拠が唇や舌を紫に染めて残ります。
紫に染まった唇を一生懸命ぬぐうのですがなかなか落ちません。
誰かに会うと必ず「めどを喰ったな」とからかわれるのです。
桑の実を、めどと呼んでいました。
かっては養蚕が盛んで、蚕のえさとなる桑はたくさんありました。
そして、畑や道端の桑の木にはたくさんの実がなるのです。
黒く熟した実を見ると、夢中でめどをほおばった頃の郷愁が呼び戻されます。
赤とんぼの歌詞に ♪♪山の畑の桑の実を小かごに摘んだはまぼろしか♪♪





ある畑で出会った桑の木が実をたくさんつけていました。
桑の実は美味しいのはもちろんですが、葉は栄養が非常に豊富です。
ビタミン類ではA・B1・B2・Cが、
そして鉄分、カロチン、カリウムなどが含まれるそうです。
小学校の頃、母が桑の若い葉を天ぷらにしてくれたのを思い出しました。




実は緑色から熟すに従って赤色から真っ黒に変わっていきます。




品種は分からないのですが非常に大きい実です。
私の小指の長さが6cmほどなので、4~5cmはありそうです。
おそらく4倍体の品種だと思われます。
手のひらにのった完熟した実を一粒ずついただき堪能しました。
そして、鏡に紫に染まった口元が写り、思わず笑みがこぼれてしまいました。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 湯ノ丸つつじ祭り | トップ | 12-5 梅雨の実生山野草  »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

果樹類」カテゴリの最新記事