信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

巨峰の花見て1日万歳

2014年06月14日 | 果樹類
梅雨の合間、暗いうちに家を出て山へワラビ採りに行ってきました。
時期的には遅くなったものの、腕が抜ける程のワラビの重み、十分です。
農作物も適度な雨に恵まれ、お米も野菜も果物もここまでは順調です。




東御市のぶどう『巨峰』は開花の時期を迎えました。
目立つことのない緑色の花ですが、生産者にとっては嬉しくありがたいぶどうの開花です。
そして収量と品質が決まるポイント、1年で最も管理作業が忙しく緊張する時期です。
開花が始まってから満開までは5日前後、この間に房の調整を終えなければなりません。




栽培されているぶどうは雌雄同株で自家受粉です(ヤマブドウなどは雌雄異株)。
蕾は『花冠』とか『キャップ』とか呼ばれる帽子のようなものを被っています。
開花は、花冠が花の基部から剥がれ、脱帽する形で雄しべと雌しべが顔を出します。
開花と同時に花冠は落ちるので、咲いている花は雄しべ5本と雌しべ1本です。




ぶどうは子孫繁栄の事情から、1房に何百もの花を咲かせ多くの種子を実らせます。
栽培者の事情としては、美味しく見た目のよいぶどうに仕上げなければなりません。
そこで、少ない粒においしさを凝縮するために、ほとんどの花を摘み取ります。
画像左の房を右のように、房の先端付近6cmを残し、他の花は摘み取ります。
この作業を当地では『房切り』と言い、適期が短いため猛烈に忙しい作業になります。




ぶどう棚に下がる房を相手に万歳しながら、一日中もくもくと房切りを行います。
生産者のみでは当然間に合いませんので、作業お手伝いの応援団が頼みの綱です。
画像は。お手伝い応援団の皆さんの房切り講習会です。




ぶどうは今年出た枝に房ができますが、1本の枝に1~3房ほどつきます。
たくさんの新梢が出ますので、画像のように園内は房でびっしり埋まります。
女性陣は日焼け対策に万全を期し、気の遠くなるような房数をなんなくこなします。




この園では房切り作業時に1本の枝に1つの房のみ残し、他の房は全て落としています。
房切り前は気の遠くなるような房数でしたが、終わった枝は大変にさっぱりとしました。




これは枝の誘因作業です。
棚の上に伸びてしまった枝を引き留め、棚に張られた針金にテープで固定しています。
指を枝に見立ててデモ、テープを押し当てレバーを握ると指がテープで固定されます。
この日は雨カッパ姿、上を向いての作業は目に雨が入りますが・・・なんのその。




おいしさはもちろんのこと、目指す房型は『にぎり房』といわれる拳のグー型です。
収穫時には、1房あたり35粒で420グラムが目標です。
おいしさを届けるまでには、やらなければならない管理作業がまだまだたくさんあります。


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