信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

ユリ科ユリ属

2024年02月24日 | 山野草

薄暗い林内に明かりを灯すクルマユリです。


ユリ属の見分けはさほど迷うことはありません。


ヤマユリ(山百合)、山地に生えるすばらしいユリです。
オリエンタル・ハイブリットの栽培品種「カサブランカ」の親でもあります。


最近は自生株がすっかり減ってしまい、ようやく見つけた1株です。


ヤマユリの葉は短い柄がある互生で、披針形の葉身の基部が丸味を帯びます。
他のユリには柄がなく、花のない時期でも見分けられます。
コオニユリの茎に毛が生えていますが、これは若い株で後に落ちます。


ヤマユリの蒴果と種子、発芽は良く、苗(鱗茎)を方々にお配りしました。


コオニユリ(小鬼百合)、かつては盆花の花形でした。
三方ヶ峰のイワノガリイヤスの草むらから茎を伸ばして咲き、目立っています。


オニユリは里で見られ、葉腋に珠芽(ムカゴ)をつけます。
コオニユリは亜高山帯までの山地に生え、珠芽はつけず種子で増えます。


クルマユリ(車百合)、山でクルマユリに出会うと皆が笑顔になります。
コオニユリの花に似ますが、小型で可愛くした感じのユリです


葉の付き方は輪生で、名の「クルマ」は「輻(や)」に似ることからとか。
「輻(や)」とは、車軸から放射状に出て車輪を支える多数の棒のことです。


岩壁に水平に茎を出して細い葉をつけるコオニユリです。
ホソバコオニユリかもしれないと思っているのですが・・・・


こちらはかなり遠方の日本最西端の与那国島に咲くテッポウユリです。
種子島にいた頃も道端に咲くテッポウユリが珍しくて春が楽しみでした。
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ユリ科ウバユリ属

2024年02月17日 | 山野草

ユリ科ウバユリ属のウバユリ(姥百合)です。
花の盛期に葉が枯れてくることが多く、歯(葉)のない姥(うば)に例えたとか。


菅平湿原の遊歩道沿いのウバユリ、背比べをしながら歩きます。


葉は長い柄があり大きく、葉脈は網状、幼葉は脈に赤味を帯びます。


若い蕾は披針形の苞に守られています、


花の数はふつう数個です。


テッポウユリのような横向きの花を咲かせます。


花の長さは12-17cmと大きく、小さいアリがますます小さく見えます。


花が終わると長さ4-5cmの大きな楕円形の蒴果をつけます。


蒴果は熟すと3裂し、翼のついた多数の種子を散布します。


花が10-20個つくものはオオウバユリと呼ばれています。
右の株は正面から確認できるだけで24個の蒴果をつけています。
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2024.2.5久々の銀世界

2024年02月10日 | 自然

5日から降り始めた雪、6日の朝には26㎝の積雪になりました。
近所の庭のヤブラン、黒い種子が白銀をバックに輝いています。


里に棲むキツネ、この日ばかりは除雪された道を歩いていました。


これまでは雪がなく、小鳥の餌場へのお客様はちらほらでした。
大雪で今季初の大にぎわい、ヒマワリの種子が爆売れです。


シジュウカラは、種子を両足でしっかり押さえ、嘴で割って上手に食べます。


イカルは、種子を頬張って一噛みで殻をかみ砕き、バリバリ食べます。


カワラヒワは、ヒマワリの種割りに大奮闘です。


スズメは、おこぼれ頂戴でイカルに寄り添っています。


普段はゴミ袋行のリンゴの皮ですが、ヒヨドリ用になりました。


鬼(ヒヨドリ)の居ぬ間にごちそうにありついたメジロがカメラ目線です。


シメやツグミもにぎわう餌場の様子見に来ていました。


ホトケノザの雪に咲く花です。。
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ユリ科ホトトギス属

2024年02月03日 | 自然

今週から何回かに分けて10属のユリ科を整理します。


10属の検索ですが、この順にそって整理します


検索表中の用語の「蒴果:さくか」と「液果:えきか」です。


次に、ホトトギス属の「根茎」と他の属の「鱗茎」です。


葯のつき方も見分けのポイントになります。


花の付いている全体を「花序」と呼ばれますが、見分け方の重要なポイントです。
花序は、茎の「花軸」と「花柄」、花の「頂花」と「側花」からなります。


今週はホトトギス(杜鵑草)属です。
名は、花の紫色の斑点を鳥のホトトギス(杜鵑)の胸の斑点に見立てたとか。


検索表ですが、ヤマホトトギスとヤマジノホトトギスは迷う株が多いです。
漢字表記では「山杜鵑草」と「山路の杜鵑草」、意味もよく似ています。


検索表どおりの典型的な株での見分けは容易です。


花では花被片の向きと花柱や花糸の斑点に注目です。
ヤマホトトギスは花柱に斑点があるとされていますが、ない株も多いです。
ホトトギスは例外なく、花柱や花糸に紫斑が多数付き、迷うことはありません。


茎の毛も迷った際や花のない時期の見分けのポイントになります。


タマガワホトトギスを野生では見ていませんが、あればすぐに分かりそうです。


秋の軽井沢町植物園はホトトギスの仲間が主役です。
キイジョウロウホトトギスの漢字表記は「紀伊上臈杜鵑草」です。
「紀伊」は自生地の紀伊半島 、「上臈」は大奥の役職の名だそうです
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