信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

里山の蝶、高山の蝶

2013年07月21日 | 動物
この土日はチョウの行事があり楽しく教えていただきました。
土曜日は上田市の松山(株)社有林でオオムラサキ観察会、
日曜日は浅間山系ミヤマシロチョウの会主催の観察会です。





メロンやモモをのせたえさ台はオオムラサキで大にぎわいです。
40~50羽がごちそうに群がっています。




たくさんのオオムラサキに見学の家族もテンションが上がっております。
木の根元には雄や雌が羽を広げており、これが大人気です。




画像の3と4が木の根元で撮ったオオムラサキで、3が雄、4が雌です。
1は蝶に詳しい方の話で『クロヒカゲ』とのことです。
2は『ムモンアカシジミ』で希少種とのことです。
ムモンアカシジミの幼虫は、半肉食性だそうです。
ミズナラなどの植物質や、クリオオアブラムシやカイガラムシなどの動物質を食べます。
会社の方の話では、この社有林で62種のチョウを確認しているとのことです。




湯の丸山や烏帽子岳はミヤマシロチョウとミヤマモンキチョウが生息します。
国内の生息地は、どちらかの蝶だけでも僅かですが、両方となるとここだけです。
浅間山系では多くの方が、チョウの保護に尽力されております。



今日はラッキーなことにコンパクトカメラでも鮮明な画像をとらえられました。
堂々としたりっぱな雄のミヤマシロチョウです。



希少種のコヒョウモンモドキがオオバギボウシの蜜を吸っておりました。
また、子烏帽子の草原にはヒメシジミが群がっておりました。



チョウを追ってカメラが群がります。
いずれも高性能のカメラをお持ちで、シャッターの連射音が響き渡っております。
保護の会のメンバーは、チョウに興奮して草内に足を踏み入れるようなことはしません。



烏帽子岳山頂を望む子烏帽子に自生する『ヒロハヘビノボラズ』です。
この辺りのメギ科の『メギ』と本種がミヤマシロチョウを育てています。



烏帽子岳を後にして湯の丸山山頂を目指しました。
8合目の上には画像手前のように『クロマメノキ』の群落があります。
クロマメノキを食草とする『ミヤマモンキチョウ』が『ハクサンフウロウ』に止まりました。




湯も丸山を下りつつじ平に着くとミヤマシロチョウが青空に羽ばたいています。
その中に2匹の蝶が目にとまりしばし後をつけてみました。
どうやら交尾のペアーではなく、恋敵の様子です。
しばしの激戦の末、下になったチョウはぐったりしてしまいました。




こうやって次の世代に羽ばたく強いDNAを持つ卵がメギに産み付けられています。


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雑草イネ抜取り隊

2013年07月13日 | 食材
猛烈な熱さも和らぎ快適な連休初日の朝です。
今日は朝6時に東御市の農業関係者100人超が集結しました。
最近お米栽培で問題となっている『雑草イネ』の抜取り日です。
雑草イネもお米の仲間で、栽培イネとの見分けが大変難しいのです。
お米の検査時に雑草米の混入が見つかると品質等級が落ちてしまいます。





雑草イネは移植した畝間や株間にも生えています。
外見では栽培イネとの区別がつかないので整然と並んでいる株以外は抜き取ります。




今日は12班に分かれ男性陣は田に入って雑草イネの抜き取りです。




女性陣は、抜かれたイネの根本を洗い雑草イネを確認します。
どの程度雑草イネが混入しているのかを調べているのです。




見分け方はモミの色です。
画像の上は、雑草イネと栽培イネ(コシヒカリ)です。
画像の下はモミを接写したものです。
左の黒ずんだモミが雑草イネで、右の黄色いモミが栽培イネです。




昨年8月の画像ですが、穂が出てくると見分けが容易になります。
栽培イネより穂が飛び出し、ふの先が赤く染まり(モミの先)、やがて脱粒します。
雑草イネのルーツに関する所見はいくつかあり、かなり古くからあったようです。




我々の班の今日の抜き取り成果です。
多く関係者の努力によって今年も美味しい東御市のお米が稔ることでしょう。









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ぶどうの房作り

2013年07月06日 | 果樹類
東御市名産のぶどう『巨峰』は天気にも恵まれ順調な生育です。
6月から7月にかけては房作りで大わらわです。




6月に入ると巨峰の開花が始まります。
雄しべが5本、雄ずい先に花粉か黄色く出ています。
雄しべの中心の緑が大きくなって食べる実になります。
今は先にひとつの丸い雌しべが見えます。




開花期の花穂は図のような形になりま。
そして、画像の右の房のようにたくさんの花を咲かせます。
そのまま全ての花に実をつけてしまうと美味しいぶどうになりません。
そこで花穂の先端を6cmほど残し、画像左のように上部の支梗を取り除きます。
この作業を『房切り』といい、作業の適期が短いためたくさんの労力が必要です。




東御市では『お手伝いさんの会』を結成してぶどう農家の応援をします。
美味しいぶどうを作るには、花が咲き始めた日から1週間以内が勝負です。



『房切り』が終わって1ヶ月も立たないうちに房は粒が肥大し、ぶどうらしくなってきます。
ここで、軸長を8~9cmにして、粒数を約35粒とします。
この作業を『摘粒』といっています。




この房のように粒揃いの悪い場合は小さい粒を取り除きます。




房の形を整え、1坪当たり12房程度に房数を減らします。
美味しいぶどうを作るには大変な手間と高い技術が必要です。

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