信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

夏から秋へ里山の野花

2019年08月31日 | 山野草

近隣の里山は夏から秋にかけての野花が楽しめる季節になりました。
印象深いこの花はナンバンハコベ、ツルで這うナデシコ科の多年草です。
ナンバン(南蛮)とつきますが、帰化種ではなく在来種です。


キンポウゲ科のクサボタン、この名は葉がボタンに似ることからだとか。
造形的にくるっと巻いた花弁にみえるのは萼片で、花弁はありません。


ハマウツボ科のママコナ(飯子菜)、花弁に並んだ白い膨らみが米粒のようです。
似たミヤマママコナは、米粒の奥の両側に黄色の斑があります。


キキョウ科ツリガネニンジン属のフクシマシャジンです。
同属の似たツリガネニンジンは花が茎に輪生につき、ソバナは葉が互生です。


アカバナ科アカバナ属のアカバナ、花は淡紅白色から紅色で径1cm以下です。
雌しべの柱頭は棍棒状、本種より高地に生えるイワアカバナの柱頭は球形です。


なんとも魅力的なこの花は、リンドウ科のアケボノソウ(曙草)です。
この名は、花冠の斑点を夜明けの星空に見立てたことによるのだそうです。


マメ科のイタチササゲ、名は花の黄褐色をイタチの毛の色にたとえたものとか。
花序が大きく色が鮮やかで、遠くからでもよく目立ちます。


ゴマノハグサ科のオオヒナノウスツボ(大雛の臼壺)、興味惹かれる名です。
ヒナノウスツボかなとも迷ったのですが、各特徴から本種としました。 


キキョウ科のツルニンジン、ジイソブの名で親しまれています。
対するバアソブとの見分けは、花の大きさと葉の毛で、ジイソブは無毛です。


花の中を覗くと、各器官や模様が実に丹精で魅力的です。
ジイソブの種子には翼があり、種子があればバアソブと迷うことはありません。
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高峰・烏帽子のセリ科

2019年08月24日 | 山野草

湯ノ丸山系や浅間山系でこの時期に花を咲かせるセリ科の植物を一昨年から調べています。
これは、高峰山の登山道やスキー場周辺道路などでよく見られるセリ科です(高峰株)。


こちらは、烏帽子岳の登山道に見られるセリ科です(烏帽子株)。


高峰株の折れた茎を切ってみると中は空洞です。


烏帽子株は折れた茎を探せなかったので、果実を落とした晩秋の古株を切ってみました。


セリ科の多くの種は、画像のような花序です。


セリ科は、一つの花が二つの果実を作り(2分果)、熟すと縦に二つに分かれます。
二つの果実が合わさっている面が合生面で、表側が背面です。
セリ科の分果は一般に縦に5本の条があり、背面に3本と側面に2本です。


高峰株の特徴は、小総苞片が目立ち、果実は無毛で隆条は翼をもって軍配状です。


烏帽子株の果実は隆条に翼を持たず、果実の周囲には短毛を密生させます。


果実にはセリ科特有の油管があり、油管の状態は種の見分けポイントの一つです。


画像は、図鑑などで調べたミヤマセンキュウとイブキボウフウの特徴です。
高峰株と烏帽子株のそれぞれの調べた結果とほぼ一致し納得です。

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元年湯の丸山系の夏景

2019年08月17日 | 山野草

スキー場一面のハナチダケサシです。


池の平・三方ヶ峰登山口のイブキフウロです。


池の平を望むイブキジャコウソウです。


じいちゃんと篭ノ登山に登った孫2人、足取り軽やかに下山です。


8月11日の山の日、園児もお馴染みの夏の歌が響きます


小さい体ながら大きな声、ミソサザイがトレードマークの尾を立てています。


めったに姿を見せないウグイスですが、この日は参上し喉を聞かせています。


高原にエゾカワラナデシコやマツムシソウが咲き昆虫も食事に大忙しです。


高峰山のヒメシャジンと涼を求めて来山中のアキアカネです。


クロマメノキで吸蜜中のミヤマモンキチョウです。


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浅間山噴火、林道水害

2019年08月10日 | 山野草

7日に浅間山で小規模噴火が発生し、警戒レベル3となり入山が規制されました。


8日朝の高峰高原車坂峠の登山口、小諸市職員の方、深夜からお疲れ様です。


登山道の入口に4km以内立入禁止の看板が立っています。


こちらの看板は常時設置されており、赤塗り枠のみ張り替えられておりました。


天狗温泉からの登山口には報道各社が一段落ついたのか一休みしておりました。


一の鳥居までは行くことができるとの看板が立てられています。


こちらは、大雨による土砂の流出で通行禁止になった湯ノ丸高峰林道です。


池の平駐車場前の高峰高原車坂峠に抜ける林道に通行止めの看板が立ちました。


東篭ノ登山と水ノ塔山の中ほどにあるガレキ斜面を「赤ゾレ」と呼んでいます。


7日と8日の豪雨で、土砂がガードレールを越えてしまいました。
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納涼 軽井沢の夏風景

2019年08月03日 | 風景

8月に入り酷暑本番、1日から2日にかけた軽井沢の納涼風景です。
ここは雲場池(くもばいけ)、湧水を源とする清流雲場川をせき止めた池です。


標高1667mの石尊山の登山ルート沿いにはいくつかの名勝地があります。
「血の池」からの水が流れ落ちる「赤滝」は「血の滝」とも呼ばれています。


浅間山の溶岩が作り出した洞窟は、修験道の行場といわれる霊域「座禅窟」です。
上の窟には「千手観音」、下の窟には「聖観音」などが安置されています。


千ヶ滝は高さが20m、軽井沢一の落差のある名瀑です。
右画像は木道の上から、左画像は川べりに降りて写しました。


標高1655mのこんもりと盛り上がった「小浅間山」です。
この日(8月2日)は、久しぶりに浅間山が雲の中から山容を見せてくれました。


地下水が岩肌から絹糸のように幾重にも降り注ぐ「白糸の滝」です。
高さ3mで幅が70mと連なる美しく湾曲した滝、人の手よるステージのようです。


白糸の滝の下流、緑に囲まれた遊歩道を15分ほど歩くと「竜返しの滝」です。
別名「すずが滝」、ドドドォーの瀑音を聞きながらマイナスイオンを浴びます。


日本武尊建立と伝わる古社、長野県側は熊野皇大神社、群馬県側は熊野神社です。
長野県天然記念物のシナノキの古木は、恋愛・縁結びのパワースポットとか。


夏の花の代表の一つで、ひときわ目を引くのはヤマユリです。
軽井沢町植物園はヤマユリの花盛り、園内いっぱいに甘い香りを漂わせています。


千ヶ滝に通じる「千ヶ滝せせらぎの道」の途中にある水遊び場です。
清流に足をひたして喜ぶ子供達の大きな歓声が真夏の森に響きます。

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