信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

美味しさを濃縮

2014年11月29日 | 果樹類
水溜まりができるほどの強い雨でしたが、昼からは陽が射してきました。




今日は1日中雨かと思い、午前中から近くの温泉『湯楽里館』にでかけました。
当館は南向きの丘の上に立ち、東御市内や丸子方面が一望できる絶景の温泉です。
温泉館と並び、地元の農産物を直売する『ゆらり市』や農産物加工品店もあります。
市の店先には時期の野沢菜、店内には人気商品の大粒干しぶどうが並べられています。



農家の女性の皆さんが集まり、数年前から農産物の加工に取り組み始めました。
なかでも、特産の種なしぶどう大粒品種を原料にした干しぶどうは、抜群の人気です。




黒、緑、赤色のぶどうの粒を房から取り外し、きれいに洗って乾燥棚に並べます。
これを乾燥機に入れ、美味さの頂点を観ながら一昼夜ほど熱と風で干し上げます。




良質な原料からできあがった、最高級干しぶどうの完成です。
東御市産ぶどうの風味が濃縮され、おいしくておいしくて、試食の手が止まりません




できあがった干しぶどうと、一般に売られている外国産のものとを比べてみました。
大きさはもちろん、味わいの深さと香り、そして歯ごたえは至宝の干しぶどうです。



画像は今年、parfum doux(ぱるふぁんどぅ)で干しぶどうにした6品種です。
それぞれ1粒ずついただき、特徴を忘れないようにパンフレットに並べてみました。
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焼き芋祭

2014年11月22日 | 風物詩
3連休の初日は小春日和、イベントにはもってこいの1日でした。
子供達が楽しみにしている、区の焼き芋祭りも盛り上がりました。





ここは近くの諏訪神社、木々の葉が落ち、うっそうとしていた境内に陽が射します。
役員の皆さんが、朝早くから火をおこし準備万端で焼き芋祭りの開会に備えています。




神社の境内は、地域の子供達の健全な育生を願って公園として整備されています。
今日は焼き芋を通じて、大人と子供たちが楽しくふれあう地域の大切な日です。




式が始まり、役員さんから子供達へのメッセージは、『恕』の持つ意味についてでした。
『恕』は、『じょ』と読み、「相手を思いやることの大切さ」の話をされておりました。




最初は、いつもお世話になっている神社の境内をきれいにすることからです。
おじいさん・おばあさん・お父さん・お母さんそして子供達、全員で落ち葉片付けです。




いくつもの青い網袋に落ち葉がいっぱい集まり、境内がどんどんきれいになっていきます。
この落ち葉は、農家の畑に運ばれて堆肥にされることを、子供達には伝えられています。




煙立つ境内に、火にくべられた芋が、いよいよ焼き上がりました。
アルミホイルに包まれた焼き芋が、役員さんの手から子供達の手に渡ります。




半分に割った焼き芋は密のように黄色く光り、子供達のいい笑顔がこぼれています。
今日の焼き芋の暖かみを生涯ずーっと忘れないでいて欲しいなと思います。
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お寺の紅葉

2014年11月15日 | 樹木
山の上から紅葉が始まり1月半、山里までおりてきました




ここは、長野市若穂保科にある牡丹と紅葉の古刹、清水寺(せいすいじ)です。
15~16日はもみじまつり、寺の周辺はただいま紅葉まっ盛りです。




清水観音堂へと続く参道を照すイロハモミジなどカエデ科の木々の色模様です。
緑と黄色、そして紅の葉は、様々の濃淡と色彩があり、見上げる参道は圧巻です。




石造りの階段を登り最初の踊場から山門方向を振り返ると、古刹の秋を堪能できます。
幻想のような紅葉の森に身を置き、山門の先に見える白い光をボォーと眺めます。




モミジに包まれて20分ほど登ると、清水寺観音堂にたどり着きます。
京都の清水寺に似る懸崖造りの観音堂には千手観音が祀られています。




秋を満喫して参道を下ると、祭り実行委員の皆さんが竹の灯篭を準備していました。
彩短檠(さいたんけい)の点灯は16時30分からとの案内がありました。
檠は灯火を立てる台のことですが、彩短檠とは清水寺独自の表現なのでしょうか。




参道を下り終え、本堂に向かうとモミジの古木がある鐘楼前に出ます。
手からこぼれ落ちるほどの、散り落ちた葉を拾ってきました。




鐘楼前の小石の敷き詰められた広場に拾ってきた落ち葉を並べてみました。
「もみじどき秋は遠目に見るがよし」との言葉がありますが、近めもすばらしいものです。




日本自生のカエデ科植物は30種ほどあり、園芸品種は400種類以上あるようです。
日本のモミジといえば、イロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジの3種類をよく聞きます。
画像はイロハモミジと思われるのですが、ヤマモミジとの正確な見分けは難問です。
イロハモミジは可愛らしい小葉で、葉の径6cm以下を目安に区別するのだそうですが。




画像はヤマモミジの系統かなと思いカメラに納めました。
葉の縁の鋸歯(ギザギザ)は、切れ込みの深さが大と小の二重になる重鋸歯です。
重鋸歯を見てもイロハモミジと区別はできませんし、葉の大きさも個体により様々です。
翼状の実の開き角度は、ヤマモミジが鈍角、イロハモミジは水平が多いとのことです。




イロハモミジとヤマモミジの見分けに比べ、3種類の中でオオモミジは見分け易そうです。
それは、オオモミジの鋸歯の切れ込み程度がほぼ一定で、他の2種と明確に異なります。
画像は鋸歯の状況から、オオモミジの系統であろうとほぼ確信しています。
美しい紅葉に感動をもらえばそれで十分なのですが、本名にこだわり悩んでしまいます。


 
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秋の実生山野草部会

2014年11月09日 | 山野草
朝から冷たい雨の1日、今年最後の実生山野草部会を行いました。




今日のメインのひとつ「ツバメオモト」です。
ツバメオモトを芽生えさせるために、3つのことに気をつけています。
一つは、紫の果実から種子を取り出し、種子を洗います(発芽抑制物質除去:未確認)。
2つは、種子を乾かさないで、採種したら直ぐに播きます(乾燥させない対策)。
3つは、寒さに遭わせます(低温要求に対応し休眠覚醒対策:未確認)。
画像右下の種子は、2010年8月22日に採取し、3日間乾燥したものです。
この種子を同年8月中に播き、2012年に1株が発芽しましたが芽勢が弱く枯死しました。




10月20日採りのツバメオモトの種子は、今日の部会まで乾かさないように保存しました。
チャック付きポリ袋に、湿らせたバーミキュライトと種子を混ぜ、冷蔵庫保存です。
バーミキュライトは高熱加工をされているため、通常、カビの発生は心配ありません。
今回のは種用土は、鹿沼土、赤玉土、桐生砂に少量のミズゴケを混ぜました。
ミズゴケはふるいの網にゴシゴシこすりつけ、細かくして土に混ぜます。
その用土をポットに8分目ほど入れ、種子を播き、5mmほどの用土をかぶせました。




今日のもう一つのメイン、キンポウゲ科の多年草「レンゲショウマ」です。
画像左のハルニレの株元に、大株のレンゲショウマが栽培されております。
赤い茎の株と青い茎の株があり、それぞれの株から種子をいただきました。
1房には5本のさやがあり、各さやには15~20個ほどの種子が入っていました。
レンゲショウマの種まきは初めてなので、秋と春早くに播いてみようと思います。




木々は葉を落とし、敷き詰められた落ち葉からは秋をかなでる雨音が聞こてきます。
そして、どんよりした寒空に赤くまたたく薪の火が、冷気を暖め和ませてくれます。
は種したポットに、無事に芽を出してくれるよう火にかざして祈ります。




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りんご三兄弟の頃

2014年11月02日 | 果樹類
11月は大雨で始まりましたが、信州りんごは美味しく実りました。
この3連休は信州生まれのりんご三兄弟が直売店にそろい踏みです。


りんご三兄弟の名前は、秋映(あきばえ)、シナノスイート、シナノゴールドです。
この三兄弟は、それぞれが特徴ある味わいとともに可愛い歌声で親しまれています。
♪♪ りんご りんご りんご りんご 信州!りんご三兄弟
秋が映える「秋映」 その甘さはオトナの味 ちょっとイケメンなリンゴです・・・・・♪♪




長男は秋映、収穫期は9月下旬~10月中旬、濃い赤色のりんごです。
肉質が硬くてぼけにくいので、11月始めまで美味しくいただけます。
次男はシナノスイート、収穫期は10月上旬~10月下旬、鮮やかな赤色のりんごです。
「ふじ」と「つがる」を両親に育成され、果汁が多く、歯ごたえの良い品種です。
三男はシナノゴールド、収穫期は10月中旬~11月上旬、黄色のりんごです。
酸味と甘味のバランスが良く、また、貯蔵性が良くて冷蔵では3ヶ月程もつそうです。  




ここは、いいのさんちのりんご園、黄色いシナノゴールドを収穫中です。
大切にもぎ取り、例え1ミリの高さでもりんごを落とすことなく、優しく静かに置きます。
特に、シナノゴールドは打ち身に弱いのだそうです。




収穫した後を見ると、たくさんのりんごが捨てられています。
自信を持ってお客さんに食べていただる良質なりんごだけを持ち帰るのだそうです。
持ち帰ったりんごは明るい蛍光灯の下で、さらに厳重に選別されます。




なんとももったいない落とされた実、園主さんは身の切られる思いで落とすのでしょう。
遠目には異常はないのですが、病障害、虫害、雹害、打撲などわずかな傷があります。
こだわりの農業をなりわいとする経営力と技術力には頭が下がります。




虫が侵入した穴の部分を割ってみました。
表面的にはたいしたことはないのですが、実の中は虫の食い散らかしで無惨なものです。




かすり傷のような跡があるりんごを割ってみると、なんと中は大変に腐敗しています。
樹の枝がしなるほどたわわについた実のうち、店頭に並ぶのはどれほどなのでしょうか。




今日も、近くの『道の駅雷電くるみの里』には新鮮で美味しい農作物が並んでいます。
りんごコナーには、りんご三兄弟が勢揃いし、お客さんが試食味比べを楽しんでいます。
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