信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

長和町不動滝の春の花

2022年04月30日 | 山野草

信州長和町にある不動滝、画像左端の小さな石像が滝名のいわれの不動明王です。
冬は滝が結氷する寒さ、お不動さんは青色の毛糸の帽子を被せてもらっています。
不動滝への林道沿いには、春に花を咲かせる山野草がにぎわい始めました。


トウダイグサ科のナツトウダイ、名には “夏” を持ちますが、今が花の時期です。
マルミノウルシと同様、葉の縁にギザギザ(鋸歯)はなく、子房もすべすべです。
違いは腺体の形で、マルミは楕円形、ナツは三日月形で先が細く尖ります。


春の清流沿いにキンポウゲ科のニリンソウが咲き始めました。
今は一株に1輪しか咲かせていませんが、これから2輪、時には3輪を咲かせます。


深山清流に育ち清楚な白花を咲かせるワサビです。
アブラナ科ワサビ属で、花を見ると色は違いますがナノハナに似ています。


今年はあちらこちらで見るスミレ科のヒカゲスミレです。
陽があたると株全体の白毛がキラキラと光り、白い花の側弁にも毛があります。


黄色の苞葉のニッコウネコノメ、沢沿いは様々なネコノメソウで賑わいます。
この日はネコノメソウ、ツルネコノメソウ、イワネコノメソウにも出会いました。


春の沢沿いでお馴染みのナス科のハシリドコロ、夏には枯れる春植物です。
有毒植物で、食べると撹乱して走り回るということからの “ハシリ” です。


ケシ科のヤマエンゴサク、青紫色の花で、花弁の後ろの大きな距が特徴的です。
似た仲間は2,3ありますが、花色、花の大きさ、苞の形などで見当をつけます。


林道脇の崖に赤紫色の花を咲かせた木が目に留りました。
当地では一般的なトウゴクミツバツツジにしては花が早めです(標高約1000m)。
雄しべを数えると5個、こちらに移り住んで始めて見たミツバツツジです。
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種から育ったカタクリ

2022年04月23日 | 自然

種がこぼれて発芽した株が7~8年ほどかかって花を咲かせます。
今年は4株が花を開き、1株が蕾で終わり、5株が新たに芽を出しています。


朝7時頃の花は、花弁の先端がやや開き気味に閉じています。
蕾の花では、花弁の先端も閉じています。


8時になると花弁が開き、上側に反り返ります。
中央の花は紫色の葯に白っぽい花粉を出し、昆虫を迎える準備が整いました。


開花株の下には、種から芽を出したばかりの株が陽を浴びて育っています。
順調に育てば、6~7年後には花を咲かせますが、なかなか育ってくれません。


上中旬に咲いた花、今年は実を結ぶでしょうか。
受精していれば子房が膨らみ始めますので、しばらくは注目です。


実を結ぶと、アリがご馳走(エライオソーム)を求めて種子を巣穴に運びます。
左のアリが食いついている白っぽい部分のみが食べられ、種子は捨てられます。
我が家のカタクリの場所は狭く、アリの巣の周囲はカタクリの生育に適しません。
捨てられた種子が芽を出すと株の範囲が広がるのですが、現状はこぼれ種頼みです。


2014年10月に種子をまいて、2017年5月にこの場所に植えたシラネアオイです。
大きな株になり、今年の花の数は白花の株が7個、紫花の株が12個でした。


種をまいたおぼえはないのですが、レンプクソウが花を咲かせました。
花は横向きに4個と上向きに1個の5個を咲かせるので、別名ゴリンバナです。


狭い庭のいたるところに種が落ち、芽を出して花を咲かせるオキナグサです。
今や自然界では絶滅危惧種なのですが、日当たりの良い場所が大好きな植物です。


今年の3月16日に種をまいたオオアカバナが本葉を出し始めました。
この種も絶滅危惧種ですが、栽培すると元気がよく、まいた年に花を咲かせます。

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上田城跡・海野宿の春

2022年04月16日 | 文化財

一気に暖かくなった4月9日、上田城跡のサクラは満開です。


“上田城跡公園千本桜祭り”を桜ボンボリや屋台などが盛り上げます。


やぐら下から見上げる上田城南櫓と、真っ青な空に映えるソメイヨシノです。


春の妖精風いでたちのお嬢さんたちがサクラの花と共演です。


ヒヨドリも大喜び、サクラの蜜に夢中です。


海野宿は3月に橋が復旧し、そのお祝いも兼ねた“海野宿春らんまん祭り”です。


4月10日はイベント日、賑わう宿場の街道を甲冑の武士がやってきました。


人力車乗車や竹灯篭作り、着物で歩こうキャンペーンなどお楽しみ満載です。


海野宿ひな祭りも、この日の10日まで延長で春祭りを盛り上げています。


花より団子の子供たち、駄菓子コーナーでは着物姿の女の子が釘付けです。
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野花・絶景・舌鼓巡り

2022年04月09日 | 風景

テレビで紹介された、「小坂の福寿草群生地」に向かいます。
長野市七二会(なにあい)中学校までは、カーナビ案内で進めます。
その先は地図頼りと覚悟して、道順を作っておきました。
行ってみるとその心配なし、すべての分かれ道に案内板がありました。


山里の細い道を進み、迷うことなく駐車場にたどりつきました。
地元の皆さんが整備された遊歩道は快適です。
林床にはコタニワタリやリョウメンシダ、原にはアズマイチゲが咲き始めています。


東向きの急斜面には、3万株といわれるフクジュソウが群生しています。
見頃は通常3月上~下旬、今年は寒い日が多く、見頃が伸びているそうです。
画像は10時45分撮影、11時半頃の花が最高とか、午後は日陰になるそうです。


フクジュソウの咲く斜面には、下側と上側に観覧通路が設置されています。
急傾斜のため、観覧通路に立ったままで目の前の花をパチリと撮れます。


七二会小坂から中条を経て、小川村の北アルプス絶景地にやってきました。
二つの展望所があり、小川村役場側から登って奥側の「展望デッキ」です。
思わず、「ウオォー」と大きな声が出ますが、言葉になりません。


「展望デッキ」から役場方面に引き返し、「展望広場」にやってきました。
左側の野口五郎岳から右側の白馬乗鞍岳までが一望、雪形の案内もあります。
ここには無料の望遠鏡があり、覗くと北アルプスが迫ってきます。


広場の一角の小さな社に「ずくだせ明王」と書かれた説明書が貼ってあります。
格子戸越しに覗いてみると、いくつもの道具を持った明王様が祀られています。
ずくだせは長野県の方言で、**面倒くさがらないでやる気を出す** です。


昼がかなり過ぎましたが、「小川の庄 おやき村」に到着しました。
おやきは、ほうろくで焼き色を付け、わたしの上でじっくり火を通します。
生地の表面はパリッとしていて香ばしく、皮が薄くて具がたっぷりです。
この日の具は、野沢菜漬け、フキ味噌、あずきの3種類でした。


おやきは囲炉裏の部屋で作られ、掘りごたつの部屋でいただきます。
この日は、おやきと縄文そばの小盛(花豆の甘煮と野沢菜漬付き)で舌鼓です。
縄文そばには、小川村で採れたとの生わさびやこごみなどが添えられています。


おやき村は細い坂道を登る峠に建ち、そこからは車で通ってきた山里が望めます。
福寿草の花、北アルプスの絶景、おやきとそばで舌鼓巡りの道略図も載せました。
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マルミノウルシ花時期

2022年04月02日 | 山野草

絶滅危惧種マルミノウルシの別天地は今年もにぎやかになってきました。


早くに芽を出した株は、葉の緑色と花序部分の黄緑色が目立ってきました。


炎のような紅色と黄色の強烈な色彩です。


茎が伸び、20cmほどの草丈になりました。


マルミノウルシは、芽を出した直後から花の部分が見える株があります。
花の期期はいつなのでしょうか? 何回か山に出かけて様子を見ました。


また、不思議な構造の花で、花びらや萼がありません。
花びらが開いたり、花びら状に変化した萼片が開いたり、ということがないのです。
ますます、花の時期はいつなのか迷ってしまいます。


3月30日、どの花も苞葉がかなり大きくなっています。


そして、たくさんの花粉が見えます。
また、腺体は光っており、蜜を出していることが分かります。


昆虫も黄色い花粉粒をつけて、花の上で活動中です。
蜜は、花粉を運んでくれる昆虫達へのご褒美です。


花としての機能全開、自分勝手に花の時期は花粉が見えたとき、としてみました?
今年の萌え時期は3月上~下旬、花の時期は3月下旬~として、まずは自己満足です。

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