信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

カタバミを調べてみる

2020年06月06日 | 植物

家の周りや道端などでおなじみの、カタバミ科カタバミ属のカタバミです。
ハート型の葉と鮮やかな黄色い花は可愛いのですが、雑草としては難敵です。


我が家の芝生に入り込んだカタバミ、とてもしぶとく絶やしきれません。
アカカタバミやウスアカカタバミと呼ばれるカタバミの品種です。


アカカタバミは花の中心部が赤く染まることが多く特徴的です。
カタバミより繁殖力が強いのか、どこにでも芽を出してはびこります。


道端でよく見かけるオッタチカタバミは外来種、美しい花を咲かせます。


カタバミとオッタチカタバミはよく似ています。
見分け方を調べてみると、いくつかのポイントがありました。


カタバミが這性で、オッタチカタバミは名のとおり立性です。
這うか立つかでほぼ見分がつきますが、迷う場合は他のポイントを比べます。
根は、オッタチカタバミに比べてカタバミは太く、抜き取り除草が大変です。


托葉の観察はルーペが必要ですが、分かり易い見分けポイントです。


葉の縁の毛が立っているのか、曲がっているのかの見分けです。
葉によって毛の状態が多少違い、ちょっと見分け難いでしょうか。


オッタチカタバミの見分け方に「果実の柄が斜めに下がる」とあります。
そのとおりでしたが、カタバミにも下がる果柄がありました。


種子の違いは明瞭で、オッタチカタバミには10本ほどの白線が入ります。
種子の長さは1mm前後と小さいので観察にはルーペが必要です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薄と荻に、萩原と荻原

2017年12月16日 | 植物

近所の土手に毎年穂を出す画像の植物、ススキだと思っていました。
ススキと同じイネ科ススキ属の植物で、よく似たオギという種類があると聞きました。
そこで、空き地などを歩き回り、ススキ(薄)とオギ(荻)の違いを調べてみました。


ススキは乾いた土手の上にあり、オギは湿った休耕田に生えていました。
生育の適地は、オギの方がやや湿った場所を好む傾向にあるそうです。


ススキは根茎が短いので、根元からまとまって株状に茎が立ちます。
オギは横に広がる根茎から1本ずつ茎を立てるので、株状にはなりません。
この特徴は遠目からでも分かり易く、おおよその見当はつけられます。


種子が成熟した時期の穂も見分けのポイントになります。
穂の色は、ススキではやや褐色がかり(帯紫色もあり)、オギの方が白く見えます。


小穂の基部には毛が生えていますが、ススキの毛は、小穂とほぼ同じ長さです。
オギの毛は、小穂の2~3倍も長く、色は純白で光っています。


決定的な違いは、小穂の先端に針状につく芒(ノギ)です。
ススキには芒があり、オギには見あたりません。


ススキとオギの葉での見分け方については良く分かりません。
この2種とよく似たイネ科ヨシ属のヨシ(アシ)との見分けは、中央脈の目立ち方です。


寒くなってきましたが、こんな時こそ背筋を伸ばしてノルディックウオーキングです。
ちょっとよそ見で、「ススキだ」、「オギだ」と、あてっこするのも楽しいものです。


「萩原さん」と「荻原さん」、読み書きに一瞬とまどうことがよくありました。
オギ(荻)という植物を知ったことで、迷った読みや書きの悩みも解消です。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

続春の花・電飾の華

2015年12月26日 | 植物

先週、ダイコンと思った花は、アブラナ科ダイコン属ではなくキバナスズシロ属でした。
種の和名は「キバナスズシロ」、黄色い花のダイコンと言うことになりますが、白花です。
野菜としてはイタリア名のルッコラで知られ、主にサラダとして葉を生で食べます。
英語名はロケット、スパーなどの野菜コーナーではロケットサラダの名でも並んでいます。


各地で菜の花の便りが聞かれる今初冬、近所の畑もチンゲンサイの菜の花が満開です。
隣には収穫の終わっていない野沢菜、初冬の野菜と季節はずれの菜の花コラボです。


ちらほら咲きのオウバイと満開に咲いたロウバイ「ソシンロウバイ(素心蝋梅)」です。
先週の花は、濃黄色と内側の暗紅色の縁取りが特徴の「トウロウバイ」の系統でしょうか。
今週の花は、透き通るような黄色が特徴のソシンロウバイ、12月咲きも定番です。
他にワロウバイやマンゲツロウバイ、これらの交配種など、見分けはが難しそうです。


昨晩は“満月クリスマス”絶好の満月日和でした。


電飾の森は華やかです。


若い二人のクリスマスロード。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の花、季節を勘違い

2015年12月19日 | 植物

今日1日は寒い日でしたが、今年の初冬はぽぽかぽか陽気です。
そんな陽気に春の花も季節を勘違いしたのか、ハクサイが花を咲かせました。


近所の庭の掃き溜めに咲いた花ですが、ダイコンの仲間でしょうか。


春を告げる木々の花、白色のユキヤナギや黄色のレンギョウがちらほら咲いています。
左上の黄色の花はロウバイで早春の花、右下のヤマボウシは初夏の花です。


こちらのお宅のウメは満開、奥では冬の花のサザンカか寒椿の紅い花が咲いています。


今が旬の花のローズマリーが、運動公園の一角にあるハーブ園で花盛りです。
観賞用としても人気が高く、花姿はカリガネソウに似たユニークな形状です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

早春の町内花めぐり

2015年03月07日 | 植物

ぽかぽか陽気に誘われての町内花めぐり、思いのほか多くの花に出会えました。
モノクロの公園景観を鮮やかなイエローカラーで彩るのは、早春の花マンサクです。


マンサクの花は4個の黄色い花弁が特徴で、長さ1.5cmほどの細長いひも状になります。
雄ずいは4個、雌ずいは2本の花柱を持ち、赤褐色のがくが花弁の黄色を引き立てます。
花粉は4個の葯が一斉に出すのではなく、一個ずつが順番に開いていきます。
昆虫の少ないこの時期、開花や花粉を出す期間などで受粉の工夫をしているのでしょう。


運動公園にはクリスマスローズが咲き、トラックで運動している人々を和ませています。
仲間の相称はヘレボルス、キンポウゲ科ですので花弁に見えるのはガク片です。


近所の何カ所かの道に面した庭に、スミレがたくさんの花を咲かせています。
花は紫色、花柱の先端はカギ状、側弁に毛、ずんぐりした距などが特徴のスミレです。
冬にも咲き、香りがあることから、ニオイスミレの仲間であろうと見当をつけました。


庭に植えられた満開のロウバイの黄色と青空とのコントラストが鮮やかです。
外来種でロウバイ科の落葉低木、花から強い香りを放ち、受粉昆虫を呼んでいます。
開花したときの花は、雄しべが開いており、真ん中の柱頭が露出しています(雌性期)。
後に、雄しべが立ち上がって柱頭を覆い隠し、葯の外側から花粉が出てきます(雄性期)。
左下画像の内花被片に水滴が付いているように見えますが、これは密かと思われます。


道端を埋めているには、ヨーロッパ原産でキク科カレンデュラ属のホンキンセンカです。
いくつもの名で呼ばれます。(キンセンカ、ヒメキンセンカ、冬咲きキンセンカ、冬知らず)
右画像はオウバイ、半つる性で枝が長く垂れ下がり、民家の石垣などでよく見かけます。
オウバイはモクセイ科、ジャスミンの仲間ですが、この花に香りはほとんどありません。


日溜まりでは野草も花を開き、農道散歩の楽しみが増えてきました。
オオイヌノフグリが陽を浴び、石垣を緑の葉と青くちりばめた花で飾っています。


オオイヌノフグリの葉や花には、アブラムシなどの様々な昆虫が集まります。
その昆虫を求めてナナホシテントウムシが忙しく活動し、ご馳走にありついています。


同じ場所に生えることが多いヒメオドリコソウとホトケノザが可愛い花を咲かせています。
ホトケノザは、上部の葉が紫に色づかず、葉の先端が丸く、葉柄が無く、花は上向きです。


空き地には、ハコベ、フクジュソウ、イヌナズナやナズナ(白花)が咲き始めました。
タンポポは総苞外片が反り返っているので、セイヨウタンポポかアカミタンポポでしょう。
両者は種子の色が違い、セイヨウタンポポは褐色でアカミタンポポは赤褐色とのことです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする