信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

宮古・八重山 春の旅

2017年03月25日 | 旅行

3月中旬に八重山・宮古諸島を巡ってきました。
庭や道端に咲く、見馴れぬ南の島の春の花に魅了され堪能してきました。
教えていただいたり調べた花の名前を忘れないうちにまとめてみました。
似たもの同士の違いはあるかもしれませんが、目安にはなろうかと思います。


花いっぱいの石垣島の庭、ブーゲンビリアやハイビスカスは年中咲いているそうです。
鮮やかな紫色のタイワンレンギョウ、赤いポンボリのオオベニゴウカン(大紅合歓)です。


垣根越しに、深紅のテイキンザクラや鮮黄色のオオバナアリアケカズラが見えます。
プルメリアは仲間の属の総称とか、ハナキリンは長野県でも鉢植えで見かけます。


ポトス(オウゴンカズラ)の茂る竹富島の生け垣にはハマユウが咲いていました。
ウナズキヒメフヨウは、花弁を閉じて下向きに咲く奥ゆかしい花です(左下に花の拡大)。


石垣にインパチェンスやセイロンベンケイソウが種で殖え花を咲かせています。
ちょっと不気味なキンチョウの葉、花は鮮やかな紅色で美しいそうです。


石垣港の前の植え込みには、ハナチョウジとキダチベンケイが花盛りでした。
セイロンベンケイソウとは、葉の形や木質化した茎、鮮やかな花で見分けられます。


野の草も花盛り、伊良部島で見たキダチハマグルマには寄生植物のスナズルが侵入中。
改良園芸種でおなじみのノアサガオは生育旺盛、夕方でも花を開いていました。


タチアワユキセンダングサが空き地一面を白い花で覆っています。
旅人は、南国に雪を見た風情を感じますが、要注意外来生物に指定されているとか。


石垣島の海岸に咲くシマキケマン、蒴果が線形でくびれがないことが特徴の一つです。
濃紫色の花、始めて見ましたがクロバナツルアズキと思われます。(石垣島)


石垣島でたくさん見かけたスミレ、側弁は無毛で柱頭はカマキリ頭です。
葉は幅広の三角状披針形で翼は明瞭、両面緑色などからリュウキュウコスミレ?
距に穴が空いていますが、盗蜜にあったのでしょうか(画像右下)。


畑を覗くと、紫色の花を咲かせるルリハコベ、畑の雑草といわれますがきれいな花です。


石垣島の農道脇に昨年我が家で栽培したフウセンカズラが野生化していました。
その隣にはナガボソウの仲間、葉が縮緬状ではないのでフトボナガボソウでしょうか。


伊良部島の美しい浜辺、渡口の浜のハマダイコンが花盛りで迎えてくれました。


家庭菜園にはトマトが熟れ、野生の食用、ボタンボウフウやツワブキが開花中です。
シンツルムラサキは最近は食べないとか、赤色の実は香辛料のヒハツモドキ?


バナナの花を間近で見たことがありませんでしたが、雌花や雄花がはっきり見えます。


パパイヤは雌雄異株が基本型で両性株もあるとか、実生株をみて始めて知りました。
種からの育苗では開花するまで雌雄が不明なので、雌株を挿し木などで増殖するとか。


下地島にある天然記念物の通り池に向かう道路はアダンの野生株が密生しています。
熟したアダンの実はヤシガニの好物ですが、カラスも夢中で食いついています。


西表島の仲間川を登るクルーズ船、潮が満ちていれば奥まで進めます。
マングローブの中を走り、終点は樹齢400年のサキシマスオウノキ付近です。


船長さんのガイド七つ道具、マングローブの根元に潜む巨大なシジミに乗客びっくり。
サキシマスオウノノキの実はウルトラマンの頭に似、ミナミコメツキガニは前歩きとか。


由布島ではルリハナガサの蜜を吸うリュウキュウアサギマダラに出会いました。ラッキー!
花も蝶も春らんまん、うきうき続きの南の島の春探しでした。
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湯ノ丸山系のラン11

2017年03月18日 | 山野草

樹林内にたくさんの黄色い花を咲かせて輝くコケイランです。


画像の葉は黄化気味ですが2個つけ、長い花茎に20個以上の花を総状につけています。


萼片と側花弁は黄褐色で披針形、先端はやや尖ります。
唇弁は倒卵形で基部近くで3深裂し、白色に紅紫色の斑点が入ります。
唇弁の紅紫色の斑点は、花により模様が異なり、斑点のない個体もあるようです。
** ようやく整理が終わりました **
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湯ノ丸山系のラン10

2017年03月12日 | 山野草

淡緑色のとても小さな花をたくさんつけて穂状になるホザキイチヨウランです。


湿り気の多い林内に多く見られますが、稀に陽当たりの良い草地にも生えます。
クモキリソウとの葉の見分けは葉縁で、クモキリソウは細かく鋭い波打ちが目立ちます。


花は上向きで大きさは約3mm、私のコンパクトデジカメ&腕前ではこの程度の画像です。


小さく花数は少ないのですが、やさしい花弁で魅力的なコイチヨウランです。


わずかに陽が射す針葉樹林内が居心地良さそうです。
葉は地際に1個、広卵形で緑色に紫色が入るものもあり、葉脈は網状です。


花は淡い黄白色で、唇弁には紅紫色の斑紋があり、距はありません。


5月下旬になると、幅4cmほどの人目につく花を咲かせるイチヨウランです。


登山道では比較的に多く見かけ、名前などの問い合わせが多い人気のランです。


登山道脇のササの中にたくさんの花を咲かせ、毎年楽しみな絶好の撮影スポットです。


白色の唇弁は側裂片と中裂片が明瞭で、淡い紅紫色の斑点が『顔』を連想させます。
裂片の形や斑の模様は個体によりわずかに異なり、楽しい表情を見せてくれます。
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湯ノ丸山系のラン9

2017年03月04日 | 山野草

花の形が、昆虫のジガバチに似ることから名がついたとされるジガバチソウです。


萼片や花弁の先が細く尖り、近縁のクモキリソウとの見分けは容易です。
唇弁は基部から1/3ほどで大きく屈曲し、ふつう暗紫褐色の条線が入ります。


花が咲いていない場合でも、葉脈や縁の波打ち程度が見分けのポイントになります。
ジガバチソウの葉は縦方向の主脈が目立たず、横方向の脈が目立ち網状に見えます。
クモキリソウの葉にも横の脈はわずかに見えますが、縦方向の主脈が目立ちます。    
縁は、ジガバチソウは大きく緩やかに波打ち、クモキリソウは細かく鋭く波打ちます。


湯道や鹿沢高原に多いクモキリソウ、登山道では小桟敷山で見られます。


湿り気の多い落葉樹林内に数十株がまとまって、あちこちに群れをつくっています。


2008年に日本植物分類学会で新種として発表されたシテンクモキリです。
遺伝子解析によってクモキリソウ属の近縁種と比較し、別種とされたとのことです。


人の集まる広場横の株、靴裏などについた種から殖えたオオバコも繁っています。


シテンクモキリはクモキリソウとよく似ており、花が見分けのポイントになります。
花柄子房にはねじれがあり、基につく苞は卵形で鋭頭、長さは約3mmと小さめです。
背萼片、側花弁、側萼片は紫色ががり、線形で巻きます。
唇弁は緑色で卵形、基部中央に紫色の斑があり、先端に短い突起があります。
ずい柱は円柱形で内側に湾曲し、葯帽は卵形、翼は丸みを帯びています。


クモキリソウとの目立つ相違点は、ずい柱以外の花被片が紫色を帯びることです。


そして、シテンクモキリは唇弁の基部あたりの溝が紫色になります。
唇弁の形も見分けのポイントで、クモキリソウは先端が強く巻き込みます。
その他の見分けは、側萼片の巻き方で、シテンクモキリの方が強めに巻きます。
また、ずい柱の翼の形もやや異なり、シテンクモキリの方が丸みを帯びています。


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