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上田市民の山といわれる太郎山の東隣に東太郎山があります。
太郎山裏参道の駐車スペースに車を置き、林道沿いに道草歩きです。
かなり上まで林道があり、道路が乾いていれば乗用車でも通れそうです。
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登り初めてまもなく、砂利道に敷き詰められた『落とし文』。
江戸の頃、手紙は筒状に巻いて渡したとのこと。
その手紙を、そっと道端に落とし、例えば恋しい思いを伝えたとか。
画像の落とし主はオトシブミ科の昆虫、巻きあげた葉をせっせと作り、路面に落とします。
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この虫に狙われた葉はナラの仲間、葉柄の長い樹種と、短い樹種がありました。
長いほうがコナラで、短いほうがミズナラかと思われます。
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葉を同じ形にしっかりと巻きあげる、とても昆虫の所業とは思えぬ作品です。
この落とし文、幼虫を卵から育てるゆりかごで、揺籃(ようらん)と言うそうです。
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巻いた葉を広げてみると、このゆりかごには偶然か2個の卵が入っていました。
卵は1mm以下の大きさで鮮やかな黄色、葉には密着しておらず葉を傾げると転がります。
落とし文を何個か拾ってきましたので、湿らせた水苔の上に置き様子を見てみます。
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林道沿いのあちこちに「クララ」が目につきます。
クララとは響きの良い名ですが、毒性があり、噛むと目がクラクラということだそうです。
毒草も稀少チョウの「オオルリシジミ」にとっては唯一の食草、東御市では特別待遇です。
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林道の60mほど先から、なにやら黒い塊が走ってきます(左上)。
カモシカと気付いても、突進の迫力に押され、妻は思わず奇声を発して後ずさり。
30mほどの距離に近づいたところで止まり、こちらを凝視するカモシカ(中央)。
危険と感じたようで、林の中に急旋回、カモシカの機敏な動きを始めて見ました(右下)。
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林道を彩る花々、道草道中には絶好の5月最後の土曜日でした。