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春一番の植物観察会で、筑波大学の出川先生が1本の枯れ枝を拾いあげました。
枝に付く物体は「地衣類」とかで、先生は10種ほどの種名と解説をすらすらと。
もうびっくり“枯れ枝1本侮るなかれ”その枝は地衣類ワールド、惹かれました。
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先日、烏川渓谷緑地の「からすの学校」で、地衣類の学習会が開かれました。
講師は出川先生、熱く、楽しく地衣類について教えていただきました。
地衣類は菌類と藻類が合体した生物で、菌類が藻類を挟んでいるそうです。
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「先生いわく」木々の葉が落ち明るくなった林内は地衣類の観察に最適です。
そして、花や虫に目を奪われず、地衣類が主役になることができる季節です。
また、同じ場所でほぼ同じ形で、しかも年間通して観察できるのが地衣類です。
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地衣類の観察グッツは、ルーペにカメラのほか双眼鏡も便利そうです。
特徴を示す器官などが非常に小さいので、拡大して見えるグッズが必要です。
スマホは優れもの、拡大画面は見やすく、淡い黄色でも見た目の色で撮れます。
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地衣類の観察は独特で、気づいたスタイルのスナップ写真3枚です。
ルーペ観察は、ルーペを目につけ、対象物に額が付くほど近づけるのだとか。
地衣類の撮影には、カメラの接写機能が威力を発揮します。
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見た目では3つの形状があるそうで、葉状、樹状と痂状(かじょう)とか。
葉状といわれる地衣類は、これまでコケの仲間だと思っていました。
幹の模様だと思っていたのは痂状地衣類、なんと、生物だったのです。
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地衣類の増殖は、胞子での有性生殖と栄養体での無性生殖があるそうです。
胞子はキノコのような形の子器(しき)と呼ばれる器官で形成されます。
栄養体は、粉芽(ふんが)、裂芽(れつが)、バスチュールの形態があるとか。
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この日の地衣類は、形態的な特性由来の種名が多く、覚えやすくて助かりました。
子器に黒褐色の縁どりがあるヘリトリゴケ、カラタチの枝に似たカラタチゴケ。
梵字(ぼんじ)模様のボンジゴケ、ピンを刺したようなピンゴケなどです。
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この木はケヤマハンノキ、地衣類とは相性が良いのか、幹一面を覆っています。
もっとたくさんの種名を教えていただいたのですが、書き取れた名を載せました。
これまでは通り過ぎていた地衣類ワールド、存在を知り10倍楽しい冬の観察です。
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家の周りは無味乾燥な人工物と思いきや、実はそこにも多くの生物がいたのです。
地衣類の世界をほんの僅かですが覗かせていただき、そのことに気がつきました。
この画像が地衣類かは分かりませんが、いくつもの顔があり楽しめます。