信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

山の主

2016年10月29日 | 動物

三方ヶ峰や池の平一帯のけものたちの主、「ニホンカモシカ」です。
雲上の丘という高台に通じる登山道は、カモシカとの出会いのスポットです。
同僚と主との距離は25m、私と主との距離は50mほどでした。


草を食べ終わると、ロープをまたぎ移動を始めました。
まだ毛並みがきれいでしたので若い主かも知れません。


こちらは、このあたりでは、山の鳥たちの主というか人気者の「ホシガラス」です。
今年はゴヨウマツの実が不作、あちこち探しまわり、のど袋に種を貯め込んでいます。


ホシガラスが小鳥の水場を訪れては、渇いたのどを潤しています。


希少種のひとがたポケモン「ルージュラ」が、標高2101mの湯ノ丸山山頂に現れました。
湯ノ丸山の主とは思えませんが、リズムカルに身体をくねらせ存在感を示しています。
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カミキリムシ騒動記2

2016年10月22日 | 動物

先週からの続きで、キボシカミキリの第2話です。
卵からかえった幼虫に幹の中を荒らされ、枝先が枯れてしまったイチジクの樹です。


その枝をノコギリで切ると幹の中心に空洞が、そこで、幹を縦にわってみました。
幹の中はこげ茶色に変色し、大きな孔のなかにはいも虫が2つも潜んでいました。
これが『テッポウムシ』とも呼ばれているカミキリムシの幼虫です。


この鋭いあごで幹の木質部を食い荒らして成長し、さなぎになった後に羽化します。
羽化した成虫は、幹に大きな丸い孔跡を残して外界へ飛び出るのです。


主幹もかなり被害を受けているので、思い切って根元から切ります。


樹皮を剥いでみると、いました、いました、若い幼虫がボリボリと食事中です。


拡大してみると、卵からかえったばかりの赤ちゃんも見えます。


幹の中心部は幼虫のアパート状態、連続して部屋があり、ぬくぬくと生活しています。
カミキリムシの好みは幅広く、イチジク、ブドウ、クリ、クルミ、ミカン類・・・・大変です。


幹を割る際、半分ほどの幼虫は傷ついてしまいましたが、それでもこの数です。
昆虫食愛好家談「生でよし焼いてよしカミキリムシは昆虫食の王様」、とのことです。


憎っくきカミキリ、食ってやろうと思いまして七輪で“姿焼き”です。
油が身体の表面に浮き出て焼き上がったごちそうを小皿に盛りつけてみました。
いやはやなかなかの難敵・・・・・・、近所のニャンコに大役をお願いしました。
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カミキリムシ騒動記1

2016年10月15日 | 動物

長い触角と黄色い模様でお馴染みの「キボシカミキリ」が遊んでいました。
虫とりに夢中になった子供の頃を思い出し、我が家にお招きすることにしました。


おもてなしは、食品パックのスイートルームにイチジクの葉と若枝のごちそうです。
長い触角をピンと伸ばしスタイル抜群でかっこよし、横顔もなかなかのものです。


食欲モリモリ、カメラを近づけても平気でイチジ゙クの樹皮に食いつきます。
ちょっと失礼、首をつかんでお顔のアップ、なんとすさまじい大あごでしょう。
キボシ君、嫌がってギイギイと音を出し、手足をばたつかせてて大騒ぎです。


妻が大声で「大変、大変」、何事かと駆けつけると、キボシ君が抜け出してお散歩中です。


部屋に戻っていただくと、気に入らなかったのか、壁を『やけかじり』です。
抜け出た穴をさらに拡げ、すさまじいど迫力で身を乗り出します。


子供のころ、カブトムシやクワガタムシに次いで好きな虫がカミキリムシでした。
それがなんと、大事にしているイチジクがカミキリ成虫の食事処になっています。


さらに、カミキリの幼虫に食い荒らされたイチジクの幹が木くずの涙を流しています。
カミキリムシは農業や林業、造園業などの大敵で、有害動物に指定されています。


大切に育ててきた樹木の悲劇は、カミキリムシの交尾から始まるのです。
キボシ君、イチジクの樹のまわりで雌を待ち伏せ、見事に思いを成し遂げました。
子孫繁栄術は“迅速”で、雄は羽化直後から、雌は羽化後5日程で交尾可能とか。


キボシ子ちゃん、早速イチジクの幹にしっかりしがみついて産卵です。
樹皮を大あごで破って穴をあけ、樹皮の下に1個の卵を産み付けます。
次の回の予定は、被害の大きい幹を切り、中を見てみようと思います。
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湯の丸高原花便り10上

2016年10月08日 | 山野草

9月の長雨のためか、山の紅葉もさえがなく、茶色がかって落葉してしまいます。
黄金色に染まるカラマツを楽しみに登った方々も、この天候ではとあきらめ気味です。


そんな中、池の平『忠治の隠れ岩』付近の「オオバミネカエデ」は今年も艶やかです。


花はすっかり減ってしまい、ワレモコウやノアザミなどがわずかに見られる程度です。


林道脇には「フユノハナワラビ」が胞子葉をたて、冬の近づきを教えてくれます。


稔りの秋、ナナカマドは赤い実を輝かせ、野鳥の訪問を待っています。


種子を稔らせた草花、花の時期とは様相が異なり、稔りの株の観賞は秋の楽しみです。
綿毛のついたヤナギランは名前の問い合わせナンバーワン、綿毛を風に舞わせます。


シュロソウの果実は蒴果(さくか)で、熟すと果皮が裂けて種子が飛び散ります。


マルバダケブキはキク科、種子には冠毛(かんもう)があり種子の散布に役立ちます。


キク科のヤマハハコ、白い花弁のように見えるのは総包片です。
花が終わり、稔りの秋を迎えても、白い花が咲いているように見えます。
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秋の山に咲くラン

2016年10月01日 | 山野草

以前教えていただいた「カイサカネラン」を訪ねると小さな株が迎えてくれました。
環境省2015年版絶滅危惧種1A類に指定されている希少種だそうです。
腐生植物とのことですが、わずかに緑を帯びており、葉緑素を持っているのでしょうか。


腐生植物でトラキチラン属の「アオキラン」、うっそうとした落葉樹林内に咲いていました。
以前は見られたという場所からの帰り道、偶然に見つけ、嬉しくて舞い上がりました。
このランも絶滅危惧種1A類、めったに出会えることはない貴重種とのことです。


淡褐色の地に赤紫色の斑点を有し、ずんぐりとした距が特徴的です(画像左側の中心)。
右画像は花の正面、ガク片と花弁は先が尖り気味、花の中心に距の入口が見えます。
枯れ枝的な色合いの目立たないランですが、近くで見るとなんとも魅力的です。


実に奇妙なこの物体、ウインナーソーゼージや赤いアケビではありません。


2015年8月2日に開花状況をアップした「ツチアケビ」で、これが名前の由来の姿です。
獣の食害や人間の踏みつけ防止のためなのか、保護用の金網がかけられています。
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