信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

秋深し

2013年11月30日 | 風物詩
11月最後の土曜日、冷えた分、すばらしい青空になりました。



地区の氏神様「懸諏訪神社」の杜はすっかり木の葉が落ちました。
今朝は区の役員総出で早朝から落ち葉はきです。




消防署にはきっちっと連絡をし、落ち葉焚きがはじまりました。
区長さんがサツマイモをアルミホイルで包み、焚き火の中に入れてくれました。
この煙が上がるといよいよ師走です。




陽が昇り、野沢菜の霜が溶け始めました。
霜が何回も降り、非常に柔らかな野沢菜ができあがりました。




地区の野沢菜収穫体験の初日です。
1束10kgが500円で、今日は50束の予約が入っているそうです。




収穫する人、運ぶ人、量る人、手分けをしてどんどん束ができていきます。
信州の秋の風物詩 『野沢菜採り』 市の広報とケーブルテレビが取材に来ています。
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東御市海野宿

2013年11月24日 | 文化財
昨日は東御市の「海野宿(うんのじゅく)ふれあい祭り」に行ってきました。
海野宿は江戸時代の1625年に北国街道の宿駅として開設されました。
歴史的な家並を住民の皆さんなどの努力によって守られています。





昔ながらの家並みを当時の衣装に扮した時代行列が通ります。
海野宿は江戸時代の宿場の建物と、明治以降の養蚕造りの建物がよく調和しています。
道に沿う用水路、両側に並ぶ海野格子やうだつなど意匠を凝らした建造物が魅力です。
先週、「嬬恋軽井沢自然倶楽部」の研修で安田さんの海野宿講義を受けたばかりです。




運野宿の見どころのひとつは、いくつかの種類がある「卯建:うだつ」です。
うだつとは本来、防火壁の役割を果たすために妻壁面に設けられた壁です。
画像には左上から「本うだつ」「袖うだつ」「軒うだつ」がみえます。
江戸時代の「本うだつ」は建物の両側にある妻壁を屋根より一段高く上げたものです。
明治時代に入ると、より装飾的要素を強くした「袖うだつ」も設けられるようになりました。
うだつは富裕の象徴で、ここから「うだつがあがらぬ 」という言葉も生まれたとのことです。




江戸時代の頃から変わりなく、街道の中央に用水が流れています。
洗い場だったり、伝馬が水を飲んだり、旅人が足をあらったりしていたのでしょう。
用水にかかる石橋もかってと変わらない位置にあるそうです。
大きな建物の二階には「海野格子」が見え、1階の格子とは作りを異にしています。
海野格子は江戸の時代の構造で、一階の格子は明治以降の作りだそうです。
また、屋根の上には「気抜き」と呼ばれる小屋根が乗り、養蚕の繁栄を残しています。




今日はお祭りのため二階に上げていただくことができ、海野格子が間近で見られました。
上下に通る親堅子(おやたてこ)と、上端を切りつめた子堅子が交互に2ずつ並んでいます。
そして長短2本の堅子を2本の貫で固定し、美しい模様を織りなしています。
障子を開け、格子越しに見た街道、遠くには烏帽子岳も見えます。




見上げた屋根裏は小屋根で「気抜き(きぬき)」です。
気抜きは、明治に入り宿場の町から養蚕の町へと変わった海野の歴史を語るものです。
蚕飼育の保温のため焚いた火の煙を出す窓をつけるために屋根を上げています。
小屋根に設けられた窓を気抜け窓といい、引き戸式で紐で引っ張れば開閉できます。




一階より二階が張り出し、梁(はり)で支えた造りは江戸の旅籠造りの特徴です。
これを出梁(でばり、だしばり)造りと呼ぶのだそうです。
二階を少しでも広く使うための知恵でしょうか、雨宿りにもよさそうです。
突き出した梁に美しい模様が刻まれたものもあります。
お祭りの日は、自宅の軒先でにわかお店屋さんが各所にたち、祭りを盛り上げます。




海野宿資料館で、1970年頃に建てられた旅籠屋造りの建物です。
大人200円、子供100円で江戸や明治の時代にタイムスリップできます。
ちなみに昨日は無料開放でした。




資料館内の間取りですが、画像右から帳場、表座敷、中座敷、奥座敷です。
奥に行くほど柱、壁、天井、畳、調度品などが豪華に造られていることを実感出来ます。




画像右が本陣で、左が脇本陣だった建物です。
本陣の柱はりっぱなケヤキ材で、壁は防火を高めるため、かなり砂が混ぜられています。
窓には「海野格子」、腰壁は「ささら子下見」です。
脇本陣の青い暖簾の下には、伝馬屋敷のなごりの「伝馬の塩なめ石」が残されています。
お祭りの日は車両の通行は禁止ですが、海野宿650mを人力車の有料サービスがあります。




いくつかの意匠の画像です。
左が「ささら子下見」で、ささら子は裏をギザギザに刻んだ(羽きざみ)押縁(おしぶち)です。
「下見」とは板を横に重ねて張り上げた外壁です。
雨に濡れれば膨張して雨が入りにくく、乾燥すれば壁下地の通風が可能になります。
右上は鉄鋲で固定された格子です。
右下は、手前が本うだつの梁で、奥が出梁造りの梁の先(木鼻:きばな)の彫刻です。
いずれも、その家の造りに似合った風格を醸し出しています。




1軒でしか見ていない、板暖簾(いたのれん)です。
軒下の垂木に取り付けられていますが、役目を知りたいものです。




意匠を凝らした建物で、壁は生子壁、柱は胴板で巻き、入り口はくぐり戸付き大戸です。
生子壁(なまこかべ)は、張り付け瓦の目地をしっくいでナマコのように盛り上げます。
防火目的ですが、この家では張り付け瓦の張り方や大きさを変え、かなり見せています。
大戸は開けてあるので見えていませんが、武家屋敷のようにくぐり戸が見えます。
そこには、乳金物(ちちかなもの)や八双金物(はっそうかなもの)が取り付けられています。
乳金物は乳首状の釘隠しの金具で、八双金物は補強や扉と肘坪を一体化する金具です。
いずれも本来の目的の他、装飾性と風格を高めるために打たれる場合があります。




苔むした蛇の目軒瓦で葺かれた屋根の上の白壁、虫籠窓と乳鍵がマッチしています。
虫籠窓(むしこまど)は、土蔵などに等間隔に塗り込められた格子状の窓を言います。
乳鍵(ちかぎ)は、火災時の飛び火よけのため、濡れた布をかける鍵だそうです。




多くの瓦に出会うことができます。
軒瓦には蛇の目瓦、万十瓦、鎌瓦、一文字瓦などが基本となりそうです。
そこに模様が入ると、装飾的意味合いの他、雨水が下に回り込まないのだそうです。
家紋の入った鬼瓦、鳥休み(とりやすみ)や排巴(おがみともえ)なども見応えがあります。




ささら子下見の腰壁と白壁の妻が連なる小道を歩く時代行列に参加した子供さん二人。
待ち受けるは、シャッターを切り続ける写真コンクールの上位入賞をねらうカメラマンさん。






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嗚呼柿が、蘇った菊

2013年11月16日 | 自然
寒くなり片道2kmの徒歩通勤はこたえます。
今朝は土曜日、ありがたやありがたや です。
いよいよ柿の収穫と楽しみにしておりました。
今年は春の強い霜に見舞われ(4.27アップ)1個しか実がつきませんでした。





柿の収穫と、枝にはしごを掛け、いさんで登ったのですが。
大切にしてきた1個しかない柿の実が、あ~あ~なんと。
ヒヨドリにより「お先にごちそうさま」になっておりました。
気象災害と鳥害のダブルパンチで今年の柿収穫は皆無となりました。
それにしても、気象災害は恐ろしいものです。




この画像は6月15日にアップしたヨモギハムシによる菊の被害です。
対策を講じた後、5日ほどで芽を吹き始めたので、再生を期待しておりました。




そして、菊の驚異的な生命力によりみごとに蘇り、花を咲かせてくれました。
気象災害と異なり、虫は基本的には食料となる植物を全滅させることはしないのでしょう。




家庭菜園のピーマンなどは霜で枯れてしまいましたが、冬野菜は元気です。
ホーレンソウ、小松菜、冬菜は順調に育ち、食卓を飾ってくれています。




小さな庭の花は、アデノフォラ・ポタニニーのみとなりました。
マツムシソウやウツボグサがロゼット葉を開いております。



山野草の実生も色づき冬に備えております。
右上からカワラナデシコ、タカネナデシコ、シキンカラマツ
2列目はヤナギラン、ソバナ、ハクサンイチゲ、
3列目はキンバイソウ、ヒメシャジン、ダイモンジソウ、センブリ
左上はエゾリンドウです。
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南相木七福神滝めぐり

2013年11月10日 | 自然
昨日は『滝の里!南相木』を堪能してきました。
南相木川の流域には急流が多く7つの滝があります。
そして、「七福神の滝」と呼ばれ親しまれています。
7つの内、5つの滝は車道沿いにあります。




緑色の線内が南相木村で、今回めぐった滝などを略図中に入れてみました。
行きは南相木川を上り「おみかの滝」→「立岩の滝」→「犬ころの滝」→「千ヶ滝」です。
帰りは栗生川流域を下り「一平の滝」→「不動の滝」→「千ヶ淵の滝」です。
途中、「南相木ダム」まで上り詰め、最後は「滝見の湯」で疲れをとりました。



「おみかの滝」からスタートです。
小さな標識を見つけたら、「祝平バス停」付近から左折して細い道に入ります(画像左上)。
あとは、わかりやすい道路標識があり、容易に5,6台駐車できる場所にたどり着きます。
歩道のトンネル内には滝見の穴がありそこから覗く滝も趣なものです(画像左下)。
この道を見逃したら、南相木小学校を目指せば、その前に駐車場の標識があります。
駐車場に車を置き、諏訪神社横から急峻なつづら折りの歩道を下ります。
おみかの滝は、上ん渕、中ん渕、下ん渕の三段からなっております。
そして、滝壺が甕(かめ)状をしていることから「御三甕」(おみか)と言うのだそうです。




車に乗って6分ほど走ると「立岩の滝」と書いた道路標識が右側に見えました。
駐車場は見あたらないので、道路わきの広めの場所に車を止め、歩道を下りました。
うっそうとした岩場に囲まれ、落差15mほどの迫力ある滝が水しぶきを上げています。
滝の上には立岩が存在感を示しています。




立岩湖からわずか走ると「滝見の湯」の大きな建物が目に入ってきました。
建物の裏側に回り、大きな第二駐車場に車を止めました。
そこから歩き、苔むした岩場を落ちる「犬ころの滝」を身近に感じて滝壺に下ります。
画像の左上方向には温泉の建物やマイクロバスが見えます。




三川の集落を過ぎ、奥三川渓谷の入り口付近に、小さな標識で「千ヶ滝」とありました。
その先に広い駐車場があります。
標識から川に下りると、色とりどりの落ち葉が澄んだ川面を覆っています。
その先には暗がりの中に、一つにまとまった豪快な滝が、広い滝壺に流れ落ちています。




千ヶ滝から車で10分ほど走ると「南相木ダム」の「天空の石広場」に着きました。
このダムの圧巻は、ダムの表面や欄干などにふんだんに用いられている石灰岩です。
この石灰岩は、ダム湖の近くから切り出されたものだそうです。
古生代のサンゴ礁の堆積物と言われる石灰岩が、信州の高地でダムを造っているのです。
ダム下に見える広場は「ウズマク広場」と呼ばれ、石灰岩でウズとナガレを表現しています。
見事な造形物で2006年のグッドデザイン賞を受賞しているそうです。
遠方には八ヶ岳連峰が雪を被り、天狗山、赤岳、横岳、硫黄岳を望むことができます。




ダム湖を下り千ヶ滝の下の三叉路を栗生坂方面に向かいます。
坂を下りきる頃、最初の右に入る道に「奥栗生」の道路標識があります(画像左上)。
目的地への道との確信はないまま、半信半疑で進みました。
出会う車もなく心細いような林道を5分ほど走ると、通行止めのゲートがあります(中)。
ここに車を置き、熊よけの鈴をならして、少し歩いてみることにしました。
長く感じましたが6.7分歩いた頃、「一平の滝」の標識のある分かれ道につきました(下)。
来た道に間違いがないことが確認でき、勇気百倍です。
そこからは沢道を上り、切り立った岩場からほとばしる神秘の滝にたどり着きました。




奥栗生を出るとすぐ、御座山登山道入口の大きな道路標識があり右折します。
かなりのでこぼこ道を8分ほど上ると登山道入り口の駐車場に着きます。
御座山は日本200名山、県外ナンバーが10台近く駐車しています。
そこから、かなり急な登山道を40分ほど登ると「不動の滝」にたどり着きます。
湧き出た清水が8mの高さを静かに流れ落ちます。
水の落ちる場所には不動様が登山者の無事を見守っております。




役場方面に向かい車を走らせ、目的地が近くなったら標識に注意を凝らします。
渓谷に入る頃、ガードレールごしに小さな「千ヶ淵の滝」の標識を見つけました。
駐車スペースはありませんので、道路脇に一時駐車させてもらいました。
覗き込むと、岩場の木々の紅葉の中に大小2つの滝が栗生渓谷を流れ落ちていました。

この後、滝見の湯にひたり、ありがたく七福神の滝を巡り終えたことに感謝しました。
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ヤマブドウ大豊作

2013年11月02日 | 果樹類
11月最初の土曜日はおだやかな秋晴れに恵まれました。
毎年、今頃になるとヤマブドウを探して山歩きを楽しみます。





ジャックと豆の木のごとく天に抜けるようなカラマツにはい上がるぶどうのつる。
ジャックのように木には登れず、ぶどうを手中におさめることはできません。




低い木でもとても登れぬ細い枝先に鈴なりの実をつけています。




まれに手が届くものの、1房か2房ほど、その上は伸びても跳ねて届きません。




そこで、ヘルメットで頭を保護し、つるをやさしく揺するのです。
霜が何回か降り、房の軸が枯れるようになってくると房が落ちやすくなります。




落ち葉が積もった上にぶどうの房がたくさん落ちてくれました。
もちろん樹の上には、まだまだたくさんの野鳥の餌になる実は残っています。




拾い上げた実をかざして、山の恵みに感謝です。
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