信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

柿の葉を食う整列毛虫

2017年08月26日 | 動物

柿の葉になにやら異常を感じ近づいてみました。
これは一大事、大切な葉っぱが半分ほど食われています。


頭らしきものを覗かせて、葉っぱをむさぼる怪獣もどきの毛虫がいます。


葉の裏をみると、なんとも行儀良く横一列に並んでいます。
カメラ片手に葉を裏返している最中、鋭い電激痛に襲われました。


身体一面に鋭いトゲを持つ毛虫、このトゲに触れてしまったようです。
この痛さからして毒針毛を持つイラガの仲間のようです。
身体には黄色い突起があり、この上に多くの黒いトゲを巧妙に配置しています。
これなら、敵にどちらの方向から襲撃されても対抗することができます。


ヒメクロイラガの幼虫と思われますが、成虫を見たくて1匹を家にお招きしました。
この毛虫に刺されて激痛が走ったことは妻には内緒、飼育禁止になりますから。
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ノアザミの花の工夫

2017年08月20日 | 山野草

湯の丸山系はいたるところノアザミの花盛り、虫たちはお目当ての花をめざします。
キアゲハが吸蜜を待ちきれない様子で、飛びながら口吻を伸ばし始めています。


アザミは大きな花に見えますが、いくつもの小さい花の集まりです。
蕾から管状の雄しべが伸び、その中には葯と雌しべの花柱が包まれています。
筒状になった葯を葯筒、このような構造の雄しべを集約雄ずいというそうです。
雄しべが伸びてくると開花の始まりで、外側から中心に向かって咲きます。
やがて、雄しべの先端から雌しべが顔をのぞかせ、伸長します。
アザミには、雄しべが花粉を出す雄性期と雌しべが受粉する雌性期があります。


濃い紫色の雄しべからはいつでも花粉が出ているわけではありません。
刺激を受けることによって花粉を出すようです。
ヒラタアブがやってきて花の上を動きまわると、白い花粉か噴き出しました。


虫の動く刺激が伝わると、雄しべの下部にある5本の花糸が縮み、葯筒が下がります。
葯筒の中の花柱にある毛(集粉毛)が花粉を葯筒の上部から外へ押し出します。
風雨などから大事な花粉を守り、無駄なく昆虫に花粉を広めてもらっているようです。
この見事な仕組み、「スプリング式花粉噴出装置」付きの花というところでしょうか。



アザミには大変に失礼なのですが、ちょっと遊ばせてもらいました。
花粉の出ていない花を探し、雄しべの先端を優しく指で撫でてみました。
するとまたたく間に、真っ白な花粉が飛び出し、「噴出装置」の性能の良さに感激です。


雌しべの花柱が伸びながら、雄しべの中の残った花粉を全て外に押し出します。
花柱には花粉がついていますが、柱頭が開いていませんので受粉はしません。
花粉がなくなると雌しべは受粉体勢が整い、雌性期に入ります。


雌性期に入った花にハナバチが花粉をいっぱいつけてやってきました。
雌しべ先端の二つに割れた柱頭には、虫が運んできた他の花の花粉が着いています。
以上のように、花粉を出す時期と受ける時期を分け自花受粉を防いでいます。
何とも素晴らしい工夫、二つ目のお見事です。

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カイザイクの花飾り

2017年08月12日 | 趣味の園芸

今年の家庭菜園には「カイザイク」を植えてみました。
オーストラリア原産のキク科カイザイク属、主に庭などで楽しむ花です。


花びらのようにみえる金属製の光沢をもった部分は、蕾を守る役目の苞葉です。
これが二枚貝の内側のように見えることから「カイザイク」の名がついたそうです。
花は内側の黄色い部分、先に雄しべが花粉を出し、後に雌しべが伸びてきます。


種子が熟した花がらを落としておくと、次の年にはたくさん芽を出します。
増やしやすく栽培しやすく、暑さにも寒さにも比較的強く、ありがたい花です。
石が多い畑はカイザイク専用、毎年ここで発芽してきた実生を育てています。


カイザイクを乾燥させると、色の変色の少ない大変に良質なドライフラワーができます。


ドライフラワーにするには開いた花より、右側程度の花の方が良いようです。
開いた花は蝶のお気に入り、この日はシータテハが花から離れません。


ドライフラワーの行き先は、夏休みで大盛況の木工クラフトコーナーです。


カイザイクは大変な人気アイテム、小さい容器に入れて少しずつ提供しています。


隣のクッキングコーナーで、竹串パンのおき火焼きが始まりました。


こちらは農園探検でじゃがいも掘り、女の子がたくましく掘りまくっています。


クラフトコーナーに戻ると、カイザイクの花で飾られた多くの力作が出来上がっていました。
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峠道みちぞいの風景

2017年08月05日 | 山野草

長野県側から湯ノ丸高原へ通じる峠道の道沿いには夏の花々が咲き競い賑やかです。
50番付近くの沿道を飾るキツリフネ、帆をかけた黄色い小舟が浮かんでいます。


今が盛りのノリウツギ(糊空木)の花、今年は格別に花付きが見事です。
花弁状の白い4枚は装飾花と呼ばれ、昆虫を呼び寄せる役目を担っているのだとか。
ウツギ(空木)は名のとおり茎が空洞ですが、ノリウツギの茎は髄が詰まっています。


まるで沿道の植え込み花壇のようにヤマホタルブクロのお花畑になっています。
ホタルブクロは萼裂片の間に付属片があり、種子の翼はなし、ヤマ・・はその反対です。


道路の側壁は陽当たりが良く、リスク管理も万全、へび君のアパートになっています。
ブロックの四角い形に添って身体を埋め込む几帳面なへび君もいます。
左側はジモグリで側壁の最下部の割れ目に、あとは全部アオダイショウのようです。


峠間近の75番、ピンク色のヤナギランと黄色いメマツヨイグサが競演です。
メマツヨイグサは北米原産、道路沿いからやがては高原にも入り込むのでしょうか。
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