信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

錦秋!東福寺と青龍殿

2017年11月25日 | 旅行

20日に、京都五山の一つに数えられる『東福寺(とうふくじ)』を訪ねました。
境内の渓谷を染める紅葉の庭に心躍り、建物の庭に心静まる、絶妙なお寺さんでした。


北門側から入り、渓谷に架かる、「東福寺三名橋」の一つ『臥雲(がうん)橋』を渡ります。
臥雲橋から望む渓谷の紅葉は絶景ですが、混雑による危険防止のため撮影禁止です。
『日下門』から境内に入り、渓谷沿いのモミジの庭園に入ると、カメラの放列、その先は。


カメラの先は、渓谷の紅葉を渡る真ん中の橋、東福寺看楓拝観のメイン『通天橋』です。
渓谷『洗玉澗(せんぎょくかん)』には、2000本ものモミジが植えられているそうです。
鮮やかな赤と黄色が織りなす圧倒的な景観、目に焼き付けたり、カメラに納めたり。
モミジの庭園から回廊を上りきると別世界、白砂と緑の植込みの庭に入ります。
ここは、開山を祀ったお堂の『開山堂』と住居だった『普門院』、庭はとても清楚です。


最大の見どころ、『通天(つうてん)橋』からの紅葉、奥に見える屋根は臥雲橋です。


『方丈庭園』、方丈とは禅宗寺院における僧侶の住居、後には応接にも用いたそうです。
作庭家の重森三玲(みれい)作の方丈庭園は、方丈の東西南北の四方にあります。
南庭は210坪の広い庭で、巨石によって力強く配置された島と、砂紋の海です。
北庭は、伝統的な市松模様を用いた斬新な庭、お釈迦様の入滅までを表現したとか。
方丈から見る通天橋と渓谷の紅葉、庭園の借景にも取り込まれているとのことです。


『偃月(えんげつ)橋』の入口に、「特別公開 国宝龍吟庵」とあります。(龍吟:りょうぎん)
塔頭(たっちゅう:寺院の中に ある個別の坊)の一つで、三つの枯山水庭園があります。
南庭の『無の庭』は、方丈の前庭で白砂が敷かれ、奥の竹垣に趣深い文様があります。
西庭の『龍の庭』は、青石が龍、白砂が海、黒砂が黒雲を表すそうです。
東庭の『不離の庭』は、国師と称された禅僧の故事を石組みで表しているのだとか。


東福寺の国宝『三門』は、現存する禅寺の三門としては日本最古 のものです。
寺院の門の多くは「山門」と表記されますが、 東福寺では「三門」です。


日が落ち闇が深まった頃、『青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)』を訪ねました。
ここは京都東山山頂、最近、青蓮院の飛び地境内に『将軍塚青龍殿』が建ちました。


紅葉のライトアップ期間、ライトを浴びたモミジは紅を増し、幻想的に輝いています。


闇の中に浮かび上がる、将軍塚青龍殿(しょうりゅうでん)とイロハモミジなどの紅葉です。
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氷集落に風穴サミット

2017年11月18日 | 文化財

長野県小諸市にある氷(こおり)集落に入る道路脇に、りっぱな石標が建っています。


豊かな木々に囲まれた氷集落、畑にはソバや野沢菜などが収穫を待っています。
“氷”の名の由来は、弘法大師に賜った氷と風穴からとの言い伝えがあるそうです。


その氷に9月3日、全国風穴(ふうけつ)サミットの一行がやってきました。
普段は静まりかえっている一帯ですが、この日は、風穴ファンで大賑わいでした。


りっぱな案内板が設置され、氷風穴が紹介されております。
自然から授かった風穴は氷の宝として大活躍し、さぞかし一帯を繁栄させたことでしょう。


案内板の写真は、蚕種(さんしゅ:カイコの卵)を扱う明治期の様子です。
蚕の休眠卵の孵化は気温の上がる春、その幼虫を桑で飼い、繭を産出して絹を得ます。
春は桑が霜害を受けるなどから、春以外にも計画的な養蚕が望まれていました。
そこで考えられたのが、自然の冷蔵庫である風穴を利用した蚕種の貯蔵です。
これにより、養蚕農家が必要とする時期に出荷ができるようになったそうです。


サミット一行が覗くのは、石垣のみが残された、深さ5.4mほどの1号風穴です。


氷風穴は、1万年ほど前の地滑り地に形成されたものだと考えられているそうです。 
崩れた石が積み重なった地形は風の通り道となり、冷気が下方に送られるのだとか。


その涼しさを体験できる5号風穴に案内していただきました。
温湿度計があり、入口の【1】は、温度が22℃、湿度が23%でした。
石組みの中に入った【2】は、9℃の62%、爽快!「涼しー」の歓声が上がります。
そして、さらに下がった屋根付きの小屋に入ると「オー寒むー」、【3】は3℃の84%です。


切り花用のキクが貯蔵されていましたが、2~3週間は鮮度が保たれるそうです。
風穴は、湿度は高いものの常に空気が流れており、カビの発生がないということです。
現役の4号風穴に貯蔵されている3年物の奈良漬けが披露され、ユダレものでした。


サミットの賑わいは終わり、枯葉の積もる晩秋を迎えた氷風穴です。
保存会による当地のカイドは、料金が3000円で事前申込(TEL:0267-23-0397)です。

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29.生涯学習発表会

2017年11月11日 | 山野草

東御市では、地域・人づくりのため、100以上の生涯学習講座を開設しています。
私は植物観察講座に入り、各地の野山を巡りながら自然について教えていただきました。


先日発表会があり、平成29年の成果をまとめた展示会や舞台披露などが行われました。


今年見た植物のなかから、「似たもの同士の見分け方」をまとめてみました。


これは、身近ではありますが見分けに迷う、ヤマブキショウマとトリアシショウマです。
葉、花、果実での見分け方のうち、湯ノ丸山の近隣で撮影した葉の部分の拡大です。


こちらは、黄色い花のスミレの仲間5種ですが、これらも見分けに迷います。
画像の花は、左が八間山のナエバキスミレ、右が篭ノ登山のキバナノコマノツメです。
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ヤマブドウの果汁作り

2017年11月04日 | 果樹類

今年のこの辺りの山は、ヤマブドウが鈴なりです。


21号台風では木を倒すほどの強い風、ヤマブドウの房もたくさん落ちました。


房を拾い集め、落ち葉の敷き詰められたモミジの木の下で記念撮影です。
結構な量になりましたので、ヤマブドウの果汁を作ることにしました。


房からヤマブドウの粒を取り外すのが大仕事です。
ゴム手袋をつけないと、手が紫色に染まり、なかなか落ちません。


果汁を搾りやすくするため、ブドウの粒をすりこぎで根気よくていねいに潰します。
ミキサーを使っても良いのですが、山の恵みに感謝しながらの手仕事は楽しいものです。


日本手ぬぐいで作った袋に潰したブドウを入れ、力いっぱい果汁を搾り出します。
無駄なく搾るコツは、袋の強度、握力と腕力、そして「ま、いいか」と妥協しないことかな?


搾った果汁を火に掛け軽く沸騰させ、蒸気滅菌した容器に移して冷蔵庫に保存します。
加熱するのは、酵母菌による発酵や保存中の腐敗を抑えるためです。
ポリフェノールいっぱいのヤマブドウ果汁の出来上がり、今年も楽しめます。
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