信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

夏の岩に咲く高山の花

2018年07月28日 | 山野草

今日の気温は下がりましたが、今週は連日の猛暑、山も25℃超の夏日でした。
24日~26日の間、佐久市、上田市、小諸市、東御市の岩場を巡ってみました。
焼け付く岩も何のその、高山の植物は花を咲かせ実を結んでおりました。
黄色花のコキンレイカに、2種類のセリ科植物が白色の花を咲かせています。


セリ科の一つのタカネイブキボウフウ、葉はイブキボウフウそのものです。
見分けは、背丈が低く、花序の径が大きく、小総苞片が多数などです。
小総苞片の数は、5個ほどのイブキボウフウに比べて多く10個ほどあります。
小総苞片の長さは、小花柄とほぼ同長かわずかに短めです。


もう一つのセリ科はミヤマウイキョウで、細い線形の葉が特徴です。
セリ科の中では見分けが容易な種類で、自信を持って紹介できます。


岩場に多いイワキンバイ、黄色い花が人目をひきます。
似たミヤマキンバイとは、白っぽい葉裏と花茎に葉をつけるかで見分けます。
付近に同居するミツバツチグリも似ますが、葉裏が緑色で見分けは容易です。


今年の山は開花が早め、秋の花イワインチンも蕾の先を黄色く染め始めました。


ヒメシャジンは今が花の盛り、岩場に似合う花のひとつです。


日の当たらない岩場を覗くと、ニョウホウチドリが花を残していました。感謝!
周囲にはミヤマウラボシやダイモンジソウが群生しています。


ミヤマウラボシの葉が陽の光を受け、葉裏の胞子嚢が浮かび上がりました。


蕾の株と、1輪を開いたダイモンジソウの株が見つかり、これも感謝です。


岩場の下に、5cmほどの草丈の小さな植物が花を咲かせていました。
ルーペで覗いてボンボリ状の柱頭を見つけ、ヒメアカバナと分かりました。




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ミヤマシロチョウ来山

2018年07月21日 | 動物

7月26日、三方ヶ峰登山口の広場はミヤマシロチョウの話題で持ちきりでした。
早速その場所に行ってみると、翅の痛みのない立派な姿のミヤマシロチョウです。
三方ヶ峰一帯に生息はなく、いったいどこからお出でになったのでしょう。


池の平湿原への山道脇に咲くノアザミがお気に入りのようで、離れません。
ミヤマシロチョウは希少種で、長野県では天然記念物として保護されています。


カメラがこの距離まで近づいても、平気で吸蜜を続けています。
遠くから飛んできてよほどお腹が空いたのか、それともカメラ慣れか?


たまには翅を広げてサービス、蝶ファンの喜びどころを心得ています。
いつまでもこの花に居座るチョウの近距離撮影、この日の皆さんは大満足です。


15時56分、来山者は下山の時間ですが、ミヤマシロチョウは相変わらずです。
せっかくお出でいただいたのですが、この一帯には幼虫の食樹がありません。
お腹をいっぱいにしていただき、無事のお帰りを願うばかりです。
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雨上がりの菜園風景

2018年07月14日 | 家庭菜園

梅雨明け後、たくさん雨のが降りましたが、一気に真夏の日差しとなりました。
雨上がりの家庭菜園を眺めていると、様々ないとなみが見えます。
真夏の日差しにお似合いのヒマワリ、実が膨らみスズメが狙い始めています。


アマガエルの「ケロちゃん」、ごちそう探しでしょうか。よいしょと!


キアゲハやモンシロチョウの幼虫が、ニンジン、ブロッコリーで食事中です。


雨が上がるとたくさんの昆虫が、花盛りのカイザイクを目指して集まります。
アシに花粉をたくさんつけたハチの仲間、花にとってはありがたいお客様です。


昆虫は、蜜や花粉のおもてなしを受け、もちつもたれつの間柄です。


モロコシの受粉適期、頂上の雄花が風に揺られて花粉を飛ばしています。
雄花の下にはヒゲを伸ばした雌花が、白い小さな花粉を受け止めています。


カボチャも花を大きく開き、今日は受粉日和になりました。

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ミズキとクマノミズキ

2018年07月07日 | 山野草

ミズキの大木が、お寺の庇のように枝を広げ、湯道の70番観音を守っています。
このミズキと同属(ミズキ属)にクマノミズキがありますが、よく似ています。


見分けのポイントは葉の付き方で、ミズキは互生、クマノミズキは対生です。
ちょっと困るのはミズキの場合は節間が短く、輪生ぎみに見えることもあります。
そんな時には新梢も参考に、ミズキは丸く、クマノミズキはやや角ばっています。
この特性は、葉のない時期の冬の枝でも同様で、新梢を見ると区別ができます。


花の付き方も特徴的で、ミズキは整列状、クマノミズキはランダム状です。


花が咲いていれば、遠くから見てもミズキであることが容易に分かります。
枝は、幹から放射状に出るため横に広がり、それが段々になっています。
花の時期はミズキが1ヶ月ほど早く、この辺りでは5月下旬~6月上旬です。
また、この辺りのミズキは標高1000m~1700mほどの地帯に多く見られます。


こちらはクマノミズキ、花弁を散らしても、ランダムな花付き感が分かります。
開花は6月下旬~7月上旬、画像の株は標高550mほどの千曲川沿いです。


10年ほど前、枝ぶりの良いミズキをいただき、磨いて壁の空間に配しました。
枝が横に広がるため、壁面にぴったりとはまり込み、自画自賛のオブジェです。
白色で柔らかく緻密な材質は加工に適し、鳴子こけしや箱根細工の主要材とか。


こちらは、クマノミズキの押し花、ほぼ満足のいく出来に仕上がりました。
葉の長さは10cmほどで側脈数は6本前後、花弁は白色で4個をつけます。

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