信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

秋の七草高原でお花見

2022年08月27日 | 山野草

山上憶良が万葉集で詠んだ歌にちなむとされる、秋の七草の季節になりました。


菅平高原のスキー場の草原は、たくさんの秋の七草の花で彩られています。


オミナエシ(姫部志または女郎花)、美しい黄色い花を咲かせます。


ススキ(尾花)、花穂をなびかせ秋を演出してくれます。


キキョウ(桔梗)、これだけの群生地は珍しくなりました。


フジバカマ(藤袴)によく似たサワヒヨドリが満開です。


ハギ(萩)、草原は赤紫色の花でにぎやかです。


秋の七草に混じって黄色い花のコウゾリナも草原を飾っています。


こちらはイブキボウフウ、白色の花を咲かせ秋の七草を引き立てています。


秋を感じるたくさんの種類の花々が咲く8月下旬の菅平高原です。
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六合のチャツボミゴケ

2022年08月20日 | 自然

群馬県中之条町六合(くに)地区にあるチャツボミゴケ公園です。
この場所は、昭和19年から40年まで「群馬鉄山」と呼ばれていたそうです。
露天掘りで鉄鉱石の採掘が行われ、最盛期には国内で2番目の生産量だったとか。


鉄鉱石を運ぶために旧太子線が敷かれ、駅が昭和19年に開業しました。
群馬鉄山から太子駅までの直線距離8㎞は索道での運搬だったそうです。
廃線後の駅の見学ができ、巨大なコンクリート製の遺構が目を引きます。
駅舎には索道の搬器や鉄鉱石など様々な資料が展示されています。


昭和40年に閉山となった後に忘れられていた山が、50年余り後に脚光を浴びます。
平成29年(2017年)2月に国の天然記念物に指定されました。
「六合チャツボミゴケ生物群集の鉄鉱生成地」としてです。


チャツボミゴケはコケの一種で、強酸性の温泉水が流れる場所に育ちます。
そして、チャツボミゴケが鉄鉱石をつくる? はて、はて???
案内板に「現在も鉄鉱石が生成されている」ともあります。


その場所を見に行ってみました。
正面が湯滝で、その下流の右側が生成されている場所ということになります。


この辺りのようですが、生成の仕組みは難してよく分かりませんが・・・。
生物の身体の内外に鉱物を作り出す作用の「バイオミネラリゼーション」とか。
気の遠くなるような長い年月をかけて鉄鉱石にかわっていくのだそうです。


湧水口は硫化水素の毒性が強いそうで、チャツボミゴケは見られません。
硫化水素が空気に触れて毒性が弱まる辺りから、緑色の塊が見られます。
また、真水が流れ込む下流は中和され、チャツボミゴケは減ってきます。


難しい話は置き、岩を覆うチャツボミゴケのいやしの景観です。


緑色のコケと白色の水泡が織りなす世界に見入ります。


展望スポットから見上げた、チャツボミゴケの群生地です。
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盆の信濃国分寺のハス

2022年08月13日 | 文化財

今週は酷暑で始まりましたが、お盆に入るとしのぎやすくなりありがたいです。
信濃国分寺のハスはお盆の花をわずかに残しています。


ハスは仏教では清浄な花とされ、仏様はハスの花の台座(蓮華座)にお座りです。
信濃国分寺では7月から8月の間、ハスの池や境内各所でハスの花が見られます。


花は早朝に開いて昼に閉じ、4日間目には夕方まで開いて花弁を散らせます。
手前の大きくふっくらとした蕾んだ花、明日の朝も開くことでしょう。


午後の2時すぎですが、花の頂部が開いています。
開花してから4日目で、有終の美を飾っている花でしょう。


もう一つ開いた花を見つけ、花の中が見える位置にまわれました。
花の中心に花托と呼ばれる黄緑色でじょうろ口似の不思議な器官が目立ちます。


花托はやがて果托と呼ばれるようになり、中に種子を稔らせます。
表面の小さいボチボチは雌しべの柱頭のなごりです。      


受粉した後20日ほどで「ハスの実」になります。                         
どことなく神秘的な雰囲気が漂います。


さらに成熟した果托は茶色を帯びてきます。
この姿、ユニークで楽しいと感じるか、ちょっと怖いと感じるかは人様々です。


成熟した果托を振るとカラカラと鳴り、傾げると種子がこぼれ落ちます。
果托はまるでハチの巣状、そこでハチスからハスになったとか。


ハスの大きな葉にアキアカネらしき赤トンボがとまっています。
暑さにもがいたこの夏、お盆が過ぎれば秋へと向かいます。
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R4年8月の涼ある風景

2022年08月06日 | 自然

この時期の滝巡りは、ほとばしる水しぶきに元気をもらえます。


長和町大門の不動滝、清流脇にはヤマアジサイが見頃です。


上田市菅平の唐沢滝はこのところの雨のおかげか、すさまじい水量です。


小諸市菱野の不動の滝、下流の湿原にはオタカラコウが咲き始めました。


小諸市と東御市を流れる深沢川の最上流には8月でもサワギクの花が見られます。


大変に希少なエゾスグリが菅平高原の清流沿いに赤い実をつけました。


川面にキツリフネの花が寄り添って、優雅に花を下げています。


雨が降る清流の岸辺にソバナの花が水玉の飾りをつけています。


冷気がただよう深山の岩穴に輝く宝物はヒカリゴケです。


涼風そよぐ山頂に咲くノアザミからキアゲハが蜜をごちそうになっています。


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