信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

ヤマブドウの果汁作り

2017年11月04日 | 果樹類

今年のこの辺りの山は、ヤマブドウが鈴なりです。


21号台風では木を倒すほどの強い風、ヤマブドウの房もたくさん落ちました。


房を拾い集め、落ち葉の敷き詰められたモミジの木の下で記念撮影です。
結構な量になりましたので、ヤマブドウの果汁を作ることにしました。


房からヤマブドウの粒を取り外すのが大仕事です。
ゴム手袋をつけないと、手が紫色に染まり、なかなか落ちません。


果汁を搾りやすくするため、ブドウの粒をすりこぎで根気よくていねいに潰します。
ミキサーを使っても良いのですが、山の恵みに感謝しながらの手仕事は楽しいものです。


日本手ぬぐいで作った袋に潰したブドウを入れ、力いっぱい果汁を搾り出します。
無駄なく搾るコツは、袋の強度、握力と腕力、そして「ま、いいか」と妥協しないことかな?


搾った果汁を火に掛け軽く沸騰させ、蒸気滅菌した容器に移して冷蔵庫に保存します。
加熱するのは、酵母菌による発酵や保存中の腐敗を抑えるためです。
ポリフェノールいっぱいのヤマブドウ果汁の出来上がり、今年も楽しめます。
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男の浪漫が創った葡萄

2017年10月21日 | 果樹類

テレビ朝日の「ごはんジャパン」で紹介されたブドウの「真沙果(まさか)」です。
出演者の辻口博啓さんと的場浩司さんは、1kgほどの超特大の房にびっくり。
その粒を皮ごと頬ばり、甘さ、ジューシーさ、食感、そして風味に、またまたびっくり。
この真沙果、友人の飯塚君が創り出した傑作のブドウ、テレビに釘付けで見入りました。
画像は、放映された「真沙果」をYouTubeから失礼してお借りしたものです。


上田市の市長室にも「真沙果」一行が登場、地元の新聞各社もこぞって紹介です。
糖度20度、1粒重30gのブドウが皮ごと食べられる、“まさか”のブドウです。


6年前に飯塚果樹園で撮らせてもらった「真沙果」の母親「アウローラ21」です。
粒の大きさがわかるように、手前の房の基に500円玉を乗せ、大きさ比べをしてみました。
地表の白いシートは、房全面にまんべんなく陽の光を充てる工夫だそうです。
そして、このすばらしいブドウを育てる秘訣の一つは、地中の根にあるとのことです。


健全な根を育てるため、土づくりには時間と手間と資金を惜しまない飯塚君。
美味いブドウづくりに情熱を傾ける彼に、夫人の一言が仲間内で話題になりました。
「男のロマンに女のフマン」、よき伴侶からの最高のほめことばでしょう。


男のロマンが創り上げたブドウ「真沙果」など6品種が、仲間の集いにお目見えです。


「真沙果」を一粒もぎ取っていただくと、しばらくの間はことばが出てきません。


超多忙人ながら、仲間のことも忘れない飯塚君にブドウで乾杯、この日は午前様です。
ほのかに白む早朝、彼は朝食もとらずにブドウのもとに帰っていきました。
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美味しさを濃縮

2014年11月29日 | 果樹類
水溜まりができるほどの強い雨でしたが、昼からは陽が射してきました。




今日は1日中雨かと思い、午前中から近くの温泉『湯楽里館』にでかけました。
当館は南向きの丘の上に立ち、東御市内や丸子方面が一望できる絶景の温泉です。
温泉館と並び、地元の農産物を直売する『ゆらり市』や農産物加工品店もあります。
市の店先には時期の野沢菜、店内には人気商品の大粒干しぶどうが並べられています。



農家の女性の皆さんが集まり、数年前から農産物の加工に取り組み始めました。
なかでも、特産の種なしぶどう大粒品種を原料にした干しぶどうは、抜群の人気です。




黒、緑、赤色のぶどうの粒を房から取り外し、きれいに洗って乾燥棚に並べます。
これを乾燥機に入れ、美味さの頂点を観ながら一昼夜ほど熱と風で干し上げます。




良質な原料からできあがった、最高級干しぶどうの完成です。
東御市産ぶどうの風味が濃縮され、おいしくておいしくて、試食の手が止まりません




できあがった干しぶどうと、一般に売られている外国産のものとを比べてみました。
大きさはもちろん、味わいの深さと香り、そして歯ごたえは至宝の干しぶどうです。



画像は今年、parfum doux(ぱるふぁんどぅ)で干しぶどうにした6品種です。
それぞれ1粒ずついただき、特徴を忘れないようにパンフレットに並べてみました。
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りんご三兄弟の頃

2014年11月02日 | 果樹類
11月は大雨で始まりましたが、信州りんごは美味しく実りました。
この3連休は信州生まれのりんご三兄弟が直売店にそろい踏みです。


りんご三兄弟の名前は、秋映(あきばえ)、シナノスイート、シナノゴールドです。
この三兄弟は、それぞれが特徴ある味わいとともに可愛い歌声で親しまれています。
♪♪ りんご りんご りんご りんご 信州!りんご三兄弟
秋が映える「秋映」 その甘さはオトナの味 ちょっとイケメンなリンゴです・・・・・♪♪




長男は秋映、収穫期は9月下旬~10月中旬、濃い赤色のりんごです。
肉質が硬くてぼけにくいので、11月始めまで美味しくいただけます。
次男はシナノスイート、収穫期は10月上旬~10月下旬、鮮やかな赤色のりんごです。
「ふじ」と「つがる」を両親に育成され、果汁が多く、歯ごたえの良い品種です。
三男はシナノゴールド、収穫期は10月中旬~11月上旬、黄色のりんごです。
酸味と甘味のバランスが良く、また、貯蔵性が良くて冷蔵では3ヶ月程もつそうです。  




ここは、いいのさんちのりんご園、黄色いシナノゴールドを収穫中です。
大切にもぎ取り、例え1ミリの高さでもりんごを落とすことなく、優しく静かに置きます。
特に、シナノゴールドは打ち身に弱いのだそうです。




収穫した後を見ると、たくさんのりんごが捨てられています。
自信を持ってお客さんに食べていただる良質なりんごだけを持ち帰るのだそうです。
持ち帰ったりんごは明るい蛍光灯の下で、さらに厳重に選別されます。




なんとももったいない落とされた実、園主さんは身の切られる思いで落とすのでしょう。
遠目には異常はないのですが、病障害、虫害、雹害、打撲などわずかな傷があります。
こだわりの農業をなりわいとする経営力と技術力には頭が下がります。




虫が侵入した穴の部分を割ってみました。
表面的にはたいしたことはないのですが、実の中は虫の食い散らかしで無惨なものです。




かすり傷のような跡があるりんごを割ってみると、なんと中は大変に腐敗しています。
樹の枝がしなるほどたわわについた実のうち、店頭に並ぶのはどれほどなのでしょうか。




今日も、近くの『道の駅雷電くるみの里』には新鮮で美味しい農作物が並んでいます。
りんごコナーには、りんご三兄弟が勢揃いし、お客さんが試食味比べを楽しんでいます。
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クルミの苗の話

2014年07月16日 | 果樹類
仙人掌さんからクルミの苗のお話をいただきました。
コメントをめったに見ないもので、お返事が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
東御市で増殖しているクルミの苗は、東御市にお住まいの方のみが入手可能です。
この辺りで、苗を植える時期は4月上旬ですので、今(7月)は苗の販売はしていません。
仙人掌さんが東御市民の方でしたら、JA東部グリーンセンターにお問い合わせ下さい。
来年の4月配布の「清香」と「美鶴」などの苗の予約ができ、1本3,800円程かと思います。
もし、東御市以外にお住まいでしたら、市販の苗を種苗屋さんでお求め下さい。
品種にこだわらないようでしたら、ご自分で種をまけば簡単に苗ができます。




稔ったクルミの実を採り、実が乾きすぎないように春まで土に埋めておきます。
動物などに食べられたり腐ったりが心配なら、湿ったミズゴケや砂に埋めて貯蔵します。




貯蔵した実は、春になりましたら畑など土にまいて、5cmほど土をかぶせて下さい。
この際、画像左下の実のように割れて根が出かかっているものもあります。
年内には発芽し、2株以上を育てていただくと、6,7年後には実がなります。
なお、クルミは他家受粉ですので、実を播いて育てた苗では同じ品種は得られません。
ご存じのとおり、品種を特定するには、接ぎ木苗を求めなければなりません。
でも、実から育てた苗は、すばらしい樹になるかもしれない夢があります。

コメント (3)
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