苔むした巨石の間を流れる産川が造る淵は、大蛇伝説のある上田市の鞍が淵です。
川に沿って車の通れる林道があるのですが、今は車両通行止めとなっています。
歩いて鞍が淵周辺の自然に親しむには、もってこいの遊歩道で助かります。
途中に独鈷山への登山口があり、林道を進むとダム湖の沢山池です。
沢山池(さやまいけ)の堰堤から見た、女神山方向と独鈷山方向の眺望です。
下の画像は、イワヒバの大群落を擁する巨岩と、滝状の流れをつくる巨石です。
うっそうとした林内の岩はコケで覆われ、そこに根を下ろした植物があります。
この岩には十数株のミヤマモジズリが花を咲かせ、実を膨らませていました。
こちらはクモノスシダ、葉を伸ばし、先端が岩肌につくと芽を出します。
葉先から次々と株をつくる様をクモの巣に見立てたことからの名前だそうです。
湿った岩の上にコケに埋もれて生育する小さなシダはカラクサシダです。
似たシダとの見分けは、葉の毛とまとまってつく胞子嚢群です。
林道脇を飾るキツリフネは今が花の盛り、いやし系イエローの花です。
淡紫色の花をたくさん咲かせるクサボタン、花弁状の萼片がカールします。
不思議な魅力のあるノブキの花と果実、いつまで見てもあきません。
ツルニンジン、別名がジイソブ、似たバアソブとの見分けは葉裏の毛です。
ソブはそばかすで花の中の斑点をそばかすに見立て、「お爺さんのそばかす」です。