スミレと思っていたパート2ですが、調べたところ「ヒメスミレ」のようです。
意識してみると、道端などでよく見かけ、4月にきれいな紫花を咲かせます。
花は濃紫色で、側弁の基部には毛があり、柱頭は逆三角形です。
密生している沿道の1株を抜かせてもらいました。
葉は分裂せず、地上茎はなく、地下茎は短くて匍匐枝は出しません。
ここまでは、スミレとも共通する特徴です。
異なるのは全体に小さいことで、葉の大きさは1.5-4cm(スミレ2-9cm)です。
花の径は1-1.5cmと、スミレの径が2cmほどですので、かなり小ぶりです。
葉の形も異なり、三角状披針形で、基部は心形、葉裏は紫色を帯びています。
スミレの基部は心形になりにくく、葉裏は紫色を帯びません。
コンパクトなヒメスミレの花は、雨を受けてもうなだれることはありません。
スミレやコモロスミレ(スミレの八重品)の花は、雨の重みでうなだれています。
葉柄の翼はやや見にくいのですが、ルーペで確認すると違いがよく分かります。
ヒメスミレには、スミレのような明瞭な翼はありません。
根の色は、ヒメスミレが白色で、スミレは紫褐色です。
3月27日掲載の「コスミレ」に似ますが、花の大きさと側弁の毛が違います。
コスミレは、花がスミレ並みに2cmほどと大きく、側弁の基部には毛がありません。
4月10日掲載のノジスミレにも似ますが、草全体の毛と側弁の毛が違います。
ノジスミレは、葉の両面など全体に微毛が密生し、側弁の基部には毛がありません。
距は円筒形で短く、ぼってり感があり、白色に赤紫色の斑紋が入ります。
萼片は広披針形で紫色を帯び、付属体は三角状になります。