信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

小笠原諸島へ4.保護

2013年03月30日 | 旅行
小笠原諸島へ4回目は外来生物対策と固有種の保護活動についてです。
海洋島である小笠原諸島の生態系は外来生物に対して極めて脆弱です。
侵略的外来種はひとたび侵入すると、速やかに分布域を拡大して優占種となり、
次第に 周囲の在来種を排除していきます。
各所で生物多様性の保全に向けた環境保護対策が行われていました。





母島の桑ノ木山にある自然環境を保護するための自然観察林です。
「アカギ」に覆われて光を奪われた「シマホルトノキ」の銘木が枯木になっていました。
薪炭材用に導入された「アカギ」は極めて侵略的な外来植物です。
驚異的な成長力で固有の植物を駆逐し、動物の餌場にも影響を及ぼしています。
母島で「アカガシラカラスバト」が激減した原因のひとつが、
アカギによって「シマホルトノキ」が減少し、エサとなる実が減ったためとも言われています。




小笠原のアカギ対策は、アカギの駆除と本来の森林生態系を再生することだそうです。
アカギの駆除に関しては、『根絶』を目標としているということです。
ガイドの早川さんが熱く語ってくれました。
駆除方法は、巻き枯らし、樹幹に薬剤注入、切り倒しなどです、
画像右は、巻き枯らし処理後に株元から芽が出て成長し樹皮が再生した樹です。
左は、薬剤の樹幹注入処理の株で完全に枯死していました。




ボランティアの皆さんの協力によって伐倒されたアカギの林です。
画像の右下がアカギの切断面ですが、かなり赤く特徴的です。
旺盛な萌芽枝を年1~3回処理するか、遮光シートによる抑制対策が必要です。
伐倒後、根株が完全に枯死するまでに6~7年かかるとされています。
2011年6月に登録された世界自然遺産の登録時の条件にアカギの根絶があるそうです。
根絶には大変なお金と労力が必要でしょうが、やり遂げなければ固有種が滅びます。




父島の境浦海岸へ通じる道路沿いに「ギンネム」駆除の調査がされていました。
「ギンネム」はマメ科植物で、戦時中にはトーチカ隠しの被覆に使われていたそうです。
本種は、世界の侵略的外来種ワースト100で、要注意外来生物に指定されています。
旺盛な繁殖による被圧やアレロパシー作用によって固有植物を枯死させます。




道路沿いのギンネム林で、道路のガード支柱下のわずかなすき間にも実生がありました。
画像の左上は道路の石垣に生えたギンネムの花と実です。
この他にも小笠原の固有種を脅かす外来植物には「モクマオウ」があります。
モクマオウは、マツに似た常緑高木で繁殖力が強く大量の枯れ葉を落とすのが特徴です。
この枯れ葉が地面に降り積もると、在来植物がほとんど生えることができません。




母島に設置された「グリーンアノール」の侵入防止柵です。
「グリーンアノール」はイグアナ科で、ペットなどで持ち込まれ野生化したそうです。
本種は、昆虫類の強力な捕食者で、固有のトンボ類、オガサワラシジミ、オガサワラゼミ、
などの希少種昆虫類やオガサワラトカゲ等を食べるため、これらが大きく減少しています。
また、昆虫類の減少は、受粉を虫に頼っていた固有植物の生態系にも被害を及ぼしています。
現在「オガサワラシジミ」は、父島で姿を消し、母島でわずかに見られる程度に激減しました。
画像右は、父島の東平で日向ぼっこをしていた「グリーンアノール」です。
画像中の「タコノキ」の幹の巻かれているのは“トカゲホイホイ”?様の粘着トラップです。
   



父島と母島を結ぶ船の「ははじま丸」です。
乗船口のタラップ前に緑のシートが敷かれています。
靴底についた泥を落とし、母島への外来生物の侵入を防いでいるのです。
特に注意されるのが、画像中央下の「ニューギニアヤリガタリクウズムシ」です。
本種が侵入した父島では、陸産貝類が捕食されて激減し、絶滅した種もあるそうです。
ハワイでは農作物の害虫「アフリカマイマイ」対策で導入され問題になっているようです。
母島には未侵入ということで水際で靴裏洗浄による拡散防止を図っています。
乗船口には必ず警察官とともに東京都の自然保護官が立っています。

 


父島の自然保護区『東平アカガシラカラスバトサンクチュアリー』の入り口です。
高い金網の柵を設置してノネコやノヤギの侵入を防ぎ、固有動植物を護っています。
外敵の少ない島の鳥「アカガシラカラスバト」は地上で子育てをします。
人が住みペットで持ち込まれた後に野生化したネコにとっては格好のエサです。
2007年の生息個体数調査では40羽程度となり、絶滅が危惧されています。
減少の原因は、ノネコによる捕食被害のほか、外来種のクマネズミとの餌資源の競合、
アカギやノヤギにより在来植物が減少し餌資源が不足したことなどがあります。




島の中、あちこちで野生化したヤギ(ノヤギと呼ばれている)を見ます。
画像左は島中央部の夜明道路沿いで、右は小港海岸から中山峠に向かう山道の岩場です。
過去に食用として持ち込まれたものが占領下などの時代を経てノヤギとなったそうです。
農作物や固有植物の食害、森林の破壊や表土の流失などの問題が起きています。
そこで、ノヤギの根絶を目指して対策中とのことです。
ヤギも懸命に生きながら種の保存を目指しているのですが。

小笠原諸島では、外来生物が引き起こす重大な自然破壊について実感しました。
また、自然の保護には生物多様性の保全が必要なことも実感できました。

****次回は父島のたたずまいの予定です****
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小笠原諸島へ3.動物

2013年03月26日 | 旅行
小笠原諸島への3回目は動物です。
小笠原固有の動物は希少などで、多くが天然記念物に指定され保護されています。
母島の「メグロ」や父島の「オガサワラオオコウモリ」などに出会えて感動でした。





母島のムツゴロウさんこと早川さんが「メグロ」を呼んでいます。
農園わきに作った水飲み場にペットボトルで水を注いでいます。
注ぐ祭の水音を聞きつけ、「メグロ」がやってくるのだそうです。




さすがに名人、5分もすると感動の対面です。
水浴びをしたり、水を飲んだり、順番に次から次へとやってきます。
画像の左が「メグロ」で右は「メジロ」です。
鮮明な写真ではありませんが、目の周囲の違いがなんとか分かります。
「メグロ」は特別天然記念物で小笠原諸島の母島、向島、平島だけにしかいないそうです。
留鳥性が強く移動はしないのだそうで、近くの島にも渡っていかないようです。
花の蜜、昆虫、パパイヤなどの実を食べる雑食性とのことです。




境浦海岸で出会った「オカヤドカリ」です。
オカヤドカリは小笠原の固有種ではありませんが天然記念物です。
名前のとおり水辺のオカの林の中にいます。
この画像を小笠原ビジターセンターで見てもらうと「ムラサキオカヤドカリ」だそうです。
小笠原には4種類のオカヤドカリがいるのだそうです。
なお、ヤドになっている貝殻は、陸産貝のアフリカマイマイで殻長10cm程の大物でした。
小笠原にはサザエなどの大型海産貝が少なくアフリカマイマイ殻のヤドが多いようです。




小笠原固有種の「カサガイ」は、海産貝類では我が国で唯一の天然記念物です。
それを見たくて、宮之浜海岸、境浦海岸、扇浦海岸、小港海岸を見て回りました。
いずれも海水浴向きの海岸でカサガイがいそうな雰囲気ではありませんでした。
画像は扇浦海岸の転石の裏で「クサイロイシダタミ」らしき貝とヤドカリの集団です。




「カサガイ」もさることながら今回の目的のひとつはタカラガイを見ることでした。
小笠原諸島にはタカラガイの仲間がたくさんいるものと思いこんでワクワクしていました。
そんな甘くはありませんでした。
父島の境浦海岸で「キイロダカラ」と「ハナマルユキダカラ」の打ち上げ貝が2個。
母島の前浜で「ハナマルユキダカラ」の打ち上げ貝1個を見ただけで夢やぶれたりでした。
とかろがなんと、弁当屋さんの会計台に「ハチジョウダカラ」の亜成貝が乗っていました。
店主さんにお聞きすると、海に潜った際に偶然見つけた貝とのことでした。
めずらしい貝なので、お代の札が風で飛ばないように重しにしているのだそうです。



「オガサワラオオコウモリ」に出会いたくてナイトツアーに参加しました。
ガイドさんは今回もオガツアーのおがちゃんにお願いしました。
暗闇の中ですが、ツアーに参加した女子大生3人組がにぎやかしてくれます。
天然記念物「オガサワラオオコウモリ」は小笠原諸島唯一の固有種哺乳類です。
血は吸わないということなので安心、若葉や果実、花の蜜など植食性です。
おがちゃん秘密の場所に到着すると、なにやらギャーギャーと大騒ぎをしています。
その方向に赤い光のライトを照らすと20mほど先に姿が浮かび上がりました。
「オガサワラオオコウモリ」がヤシの花の蜜を争って食べているのです。
カメラのフラッシュで驚かさないよう、画像は借り物で左上に貼ってあります。
左下の白囲みは、これも借り物画像の「ヤコウダケ」(島名:グリーンペペ)です。
グリーンペペの出現には温度と湿度が必要とのことで、3月に見るのは難しそうです。




どこでも見かける『動物注意』の道路標識です。
絵のハトは、固有亜種の天然記念物「アカガシラカラスバト」です。
東平アカガシラカラスバトサンクチュアリーなどで探したのですが会えませんでした。
なお、標識の下の動物はノヤギで、小笠原では厄介者扱いをされております。




小笠原はかたつむり(陸産貝類)の楽園です。
固有属が6属、固有種が50種ともいわれ、12科が天然記念物に指定されています。
雨上がりの朝、散歩中に「オオハマオモト」を覗くと、かたつむりでいっぱいです。
外来種のかたつむりもいるそうですが、はたして画像のかたつむりはどっちでしょう。




左下は固有亜種とされる陸鳥「オガサワラヒヨドリ」です。
宿の近所の林で何回か見かけましたが、頭の毛が毛羽立っています。
真ん中が「イソヒヨドリ」のメスで、上がオスです。
このオス、キーキーの鳴き声に部屋の窓を開けると窓下の雨樋に止まっていました。




おがちゃんの案内で東平の水たまりで「オガサワラアメンボウ」に合いました。
たくさんのアメンボウがスーイスーイと泳いでいました。
画像右は、おがちゃんのブログから無断拝借の天然記念物「オガサワラアメンボウ」です。

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小笠原諸島へ2.植物

2013年03月24日 | 旅行
小笠原諸島は、これまで大陸と陸続きになったことのない海洋島です。
ですから、植物や動物は小笠原だけの固有種が、面積の割には多い島です。
自生する植物は、亜種や変種を含むと400種以上だそうです。
このうち約40%が固有種で、樹木に限れば約70%と高い率になるそうです。
出発前の下調べ不足を悔やみながら、出会った固有植物をまとめてみました。





今回の旅はガイドさんの企画するツアーを多く利用しました。
それは、(1)小笠原のことは全くわからないのでガイドさんに教えてもらうためです。
(2)小笠原の環境保全促進地域の立ち入りは、東京都認定ガイドの同行が必要です。
最初のツアーは、オガツアーの”おがちゃん”に森の案内をお願いしました。
おがちゃんは小笠原紹介の本を出すほどの名ガイドです。
この日は大学生4人と私くしども2人の、じじ・ばばと孫のメンバーです。
環境保全地域の森に入る前には、靴の泥や衣服の種を落とします。
人間についた外来生物の侵入防止策で、主要な各所に同様の施設があります。
画像は、おがちゃんがコロコロと呼ばれる粘着テープでズボンの種を落としているところです。




父島は降水量が少ないそうで、乾燥した気候に適応した固有植物が多く見られます。
車道から15分ほどで登れる傘山から見た「乾性低木林」です。




おがちゃんの案内で、まずは人気の固有植種「マルハチ」です。
「マルハチ」はヘゴ科の常緑木性シダです。
葉が落ちた痕が 、漢字の「八」の字を逆さにして「○」で囲んだ模様に似ています。
森の樹冠から突き抜ける姿は南国ムード満点です。




小さな実生に、危険!立入禁止のテープが巻かれているのは「ムニンノボタン」です。
ノボタン科の常緑低木で高さ約1m、花弁が4枚の白い花で10~11月に開花します。
自生株が1株にまで減ったそうですが、保護増殖により復活しているそうです。
環境省の職員?が巻き尺で測り植栽地の植生状況を調査していました。
お疲れ様です。純白の美しい花をたくさんさ咲かせてください。




タコノキ科の常緑高木「タコノキ」です。
アダンによく似ており、奄美大島ゆかりの天才画家「田中一村」を思い出します。
タコノキは小笠原村の木として親しまれており、役場の玄関先に植えられておりました。




タコノキは幹の下からタコの足のように気根を出し、パイナップル状の実をつけます。
熟すと黄色くなり実を落とします。
地面にたくさん落ちた実を拾って手のひらに乗せてみましたが大きな実です。
画像の右上は、宿のテーブルに置かれたタコノキの実生で、南国の雰囲気を醸しています。
右下は島の困り者のクマネズミに食べられた食跡です。
かっては人間も食用にしたり油を絞っていたそうです。




母島も紹介します。
母島は乳房山(462.6m)などの高い山があり、雨雲や霧の発生により降水量は多いそうです。
そこで、湿った気候に適した「湿性高木林」を見ることができます。
画像は、「湿性高木林」の秘境「石門」の登山口です。
ここはもちろん東京都認定ガイドの同伴が必要です。
今回は時間の都合で引き返しますが、いつかは石門の森に浸りたいものです。




画像右側が母島の森を案内していただいた、母島のムツゴロウさんこと早川さんです。
天を仰いで熱く語ってくれたのは、「お日様の光を受け植物は生きながらえる」、
島の固有種が外来植物から受ける脅威と対策を全身で話してくれました。
板根の発達した木が「シマホルトノキ」で母島ではコブノキと呼ばれ親しまれております。
左側の「ノヤシ」はヤシ科の小笠原固有種で、緑色の幹が非常に美しく印象的でした。




今回出会った父島と母島のラン科の固有種です。
「シマツレサギソウ」は今が花の見頃でした。
一時期ノヤギの食害で花をつけられなかったそうですが、保護により復活したそうです。
「ムニンシュスラン」は白い花を10~1月頃咲かせる探しやすいランです。
「オガサワラシコウラン」は6月頃から花を咲かせます。
「ホシツルラン」は8月から10月頃にすばらしい白い花を咲かせます。
個体数が極めて少ないため、人工増殖に成功した株を網で囲って保護しておりました。
アフリカマイマイの食害から守っているのだそうです。




「オガサワラグミ」初寝浦展望台で見ましたが、「ナツグミ」との違いは分かりませんでした。
「オオハマボッス」南島の砂地に花を咲かせていました。
「ムニンシラガゴケ」東平でもたくさん見られました。
「タチテンノウメ」バラ科テンノウメ属で、二見港脇の大神山公園の山頂付近で花盛りでした。
その他10種以上の固有種に出会いましたが、花の時期に訪れたいものです。

****次回は、天然記念物の固有動物など****




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小笠原諸島へ1.出発

2013年03月23日 | 旅行


小笠原諸島への旅は長年の夢でした。
 小さな島々の多くの固有種
 珊瑚礁由来の地形がおりなす妙
 クジラやイルカの楽園
 生物多様性の保全を目指した自然保護活動

短い間でしたが、想像以上に興奮してきました。
何回かに分けて書き残したいと思います。


画像は左から、母島舟木山撮影:ヘゴ科の固有種「マルハチ」、
父島東平撮影:ラン科の固有種「シマツレサギソウ」
資料写真からお借りした、天然記念物の「メグロ」と出産・育児にやってきた「ザトウクジラ」
景勝、サンゴの白砂・沈水カルストの南島は自然の宝島




小笠原諸島は東京都の南端です。
今回は地図内の緑丸印の父島と母島を巡りました。




山手線浜松町駅から歩いてすぐの竹芝桟橋から「おがさわら丸」に乗ります。
今日は海が大荒れということです。
そんな日の2等船室予約者は、早く並んで揺れの少ないCデッキ獲得をとの情報がありました。
そこで桟橋近くに宿をとり、午前10時出発ですが、7時35分から並びました。
なんと、2番目、その後続々と列は伸びていきました。
8時30分に改札口が開き、予約券を乗船券にかえます。
そして、今度は外に出て100番まで、200番まで・・・との表示前にまた並びます。




いずれも手早い行動により、みごとCデッキの1番2番を獲得しました。
このことがはたして、快適な船旅を約束してくれるのかはよく分かりません。
備えあれば憂いなし、船酔い名人の妻は早速船内の売店で酔い止めの薬を買い込みました。
私も夕方になり気分最悪、酔ってからでも効く850円の薬を飲みました。
効き目抜群、1分も経たないうちに気分爽快、元気をとりもどしました。




2等船室です。
幅60cm、長さ180cmのマットがびっしり敷かれています。




食料品は乗船前に買い込みましたが、船でも比較的安く求められます。
レストランはテーブル席とカウンター席があり、カウンター席は海上の景色が望めます。
その他軽食コーナーやカップ麺の自販機、売店ではパンなどが買えます。
夕食は乗船前に買ったもので済ませ早々と寝込みました。




ぐっすり寝ることができ、朝5時頃目が覚めました。
波もおだやかになり非常にいい日になりました。
10時35分、甲板に出てみると父島がはっきりと確認できます。
感激です!!夢にまで見た父島まであと1時間を切りました。




売店前の航路のモニターを時間毎にカメラに納めておきました。
大島、八丈島、鳥島などの脇を通り父島は目前です。
速度は20~25ノット、時速40km前後の速さです。
東京竹芝桟橋を出て25時間30分、過ぎてみればアッと言う間です。

****次回は、小笠原諸島の固有植物など*****

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ポカポカ陽気に誘われて

2013年03月09日 | 家庭菜園
ポカポカ陽気のおかげで、自然に身体が菜園へと向かいます。




畑が乾いてきたので、菜園の園主さんが畑を起こしてくれました。
下旬にはえんどうまめ、ホーレンソーやじゃがいもなどを播きます。
大変寒い冬だったのでタマネギの生育を心配していました。
丈夫な苗作りができていたので、凍み上がることなくしっかり根を張っていました。
3列の手前の列が私のたまねぎで、端から緑の支柱までがニンニクのホワイト6片種です。
石垣側がホーレンソーで、甘く味濃く仕上がってきました。




陽当たりの石垣の下には雑草が花を開かせました。
ピンク花のホトケノザ、白花のナズナ、黄色花のイヌナズナです。 

ナズナの花言葉は「すべてをあなたに捧げます」だそうです。
なぜ、このようなな情熱的な言葉になったのでしょう。
春の七草でおなじみで、清楚な白花のイメージからは想像できません。
それとも、見た目と女心は違うのだと言っているのでしょうか????

ナズナは美味しく春の香を楽しめますがイヌナズナは食べません。
イヌの漢字は犬が当てられていますが、食べられないことから否(イヌ)が本来の意味のようです。




オオイヌノフグリが可愛い紫の花をいっぱいに広げています。
この漢字名は「大犬の陰嚢」でこちらは犬の意味です。
この花をみるといつも思うのは、陰嚢はなんとかならないかということです。




ホトケノザです。
米粒ほどの花なのですが、何とも美しい花を咲かせます。
花は細長く上唇から雄しべが下がっています。
ハチが蜜を求めて細長い花を進む際に背中に花粉を確実につけてくれるのです。
夏になると、花を咲かせることなく閉鎖花で自家受粉するようになります。

大変に可愛くきれいな花なのですが、うどんこ病に罹りやすい植物です。
うどんこ病は、白い粉が葉などを覆う病気で、やがて褐色になり枯れてしまいます。
ですから、鉢花などを始め多の栽培植物の感染源にならないよう、できるだけ早くに取り除きます。
ホトケノザに限らず、家庭菜園の始まりは雑草との戦闘開始です。



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