信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

令和4年新春宝貝詣4

2022年01月29日 | 貝類

大きめの殻で海岸では存在感のあるヤクシマダカラ(屋久島宝)です。
たくさん見つかり、時には殻内に肉を残した個体も海岸に打ち上がります。


殻の背面は灰褐色の地に濃い茶色の縦じま模様や網目模様が入ります。
側面には黒褐色の斑点がたくさん散在し、つば状の段差が形成され始めています。


幼貝は断続的な黒褐色帯が横断し、亜成貝では黒色帯が不明瞭になってきます。
これまでに拾った中では画像の摩耗貝が最も大きく、殻の長さが75mmでした。


幼貝は螺層(らそう)が低円錐状に高まり、突き出ます。
成貝になってもかなり遅くまで螺塔(らとう)が見えます(2枚目画像)。


幼貝の黒褐色帯は成貝になっても背の縦じま模様の下に残っています。
亜成貝になると唇部や歯が橙褐色になり、死貝になってもこの色が残り目立ちます。


ハチジョウダカラ(八丈宝)、殻は重厚で漆黒に輝く神々しいタカラガイです。
この個体は、地元の方からいただいた81mm長の逸品で、安産のお守りです。
かぐや姫が求婚を迫った中納言に求めた「燕の子安貝」がハチジョウダカラです。


背面の中央部に小斑紋を散らします。
側面から腹面にかけては漆塗りのような光沢がある黒褐色です。


幼貝には淡い褐色地に不明瞭な褐色の波状紋が入り、4本の黒褐色帯が横断します。
亜成貝も地元の方からのいただいた個体、腹面が褐色を帯び始めています。


種子島の海岸では幼貝はたくさん拾えましたが、成貝や亜成貝は×でした。
打ち上がらなかったのか、それともお守りで拾う人が多かったのでしょうか。


幼貝の形や模様はヤクシマダカラによく似ています。
見分け方の表現は難しいのですが、浜で見たさいの雰囲気で分けていました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

令和4年新春宝貝詣3

2022年01月22日 | 貝類

似たたような貝はなく、分かり易いタルダカラ(樽宝)、殻長は60mm超です。
細長い殻で、背面には3本の黄褐色の帯が横断します。


2個ともかなり擦れていますが、新鮮な貝殻の腹面は黒褐色です。
殻口は狭く直線的で、歯は細かく刻まれています。


生息数が少ないのか、2個を拾ったのみです。


クチムラサキダカラの背面は淡い褐色で、4本の褐色帯が入ります。
名前の「口紫宝」のとおり、殻口は紫色に彩色されます。


前後左右からみても、ほぼ同様の模様です。
クチムラサキダカラはたくさんの貝殻が海岸に打ち上げられていました。


殻の色彩や模様は幼貝から成貝までほぼ同様で、分かり易い種類です。
また、成貝は殻口の紫色を見れば背面が割れていても見分けがつきます。


もう一つの特徴は、背面と側面の境界部が紫色になることです。


キッコウダカラ(亀甲宝)、背面を上から見るとウミガメの甲羅のようです。
腹面の殻口の内唇側に出る大きな褐色斑紋が特徴です。


背面には褐色地に円形の斑抜け模様が、側面には黒斑が点在します。
この個体は沖縄産、干潮時の潮間帯で見つけた生貝でした。


採りあげたときは名が分からなかったのですが、腹の黒斑が決め手になりました。
10年以上の時を経た個体、心なしか潤いが減っているような気がします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

令和4年新春宝貝詣2

2022年01月15日 | 貝類

多くの場所でたくさん見られる身近なタカラガイのハナマルユキです。
「花丸雪」は、丸い殻の白斑を雪に見立てて名付けられたのでしょうか。


殻の色は茶褐色から黒褐色で、背面の中央部は白斑が集合して網目状になります。
前後端は白色を帯び、本種の特徴になっています。


幼貝は楕円形で中央に1本の濃い色の帯が横断します。
亜成貝では帯が太くなり、歯の形成が始まり、背面に模様がついてきます。


死殻が擦り減ると、背面中央の小白斑が消え、紫色の層が出てきます。
このような貝殻でも前後端の白斑が確認できれば、容易に本種と分かります。


背面中央の濃色の帯は世代を通しての見分けのポイントになります。
食用にもなり、名人はマイナスドライバーを殻口に入れてねじり簡単に割ります。


コロッとして丸い殻の背中に星を散りばめたホシキヌタ(星砧)です。
歯の数は、内唇側が25本ほど、外唇側が20数本です。


殻の背面は褐色の下地に淡褐色の2本の帯が入り、白色の斑点が散在します。
老成した個体では、側面にたくさんの褐色の細線が入ります。


幼貝も丸く背面の帯が特徴的、亜成貝後期になると星模様ができます。
海岸に落ちていた殻は30~40mmが多く、右から2番目が最大で54mmでした。


摩耗して背面の星模様が無くなった個体も、どこかに特徴を残しています。
この個体は、腹面の細線と背面に帯が残っていて、本種にたどりつきました。


幼貝も亜成貝も成貝も殻の形はほぼ同じでコロッとしています。
キヌタは、布のしわ取り木槌の砧(きぬた)をイメージしたのでしょうか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

令和4年新春宝貝詣1

2022年01月08日 | 貝類

今年の正月もテレビ中継で駅伝の応援をしながらタカラガイ詣です。


50種ほど集めたタカラガイですが、この12種類で一通りの見直しが終わります。


大きいものは手のひらいっぱいになります。


若い成貝ですが、ヒメホシダカラの特徴は出ています。
背面には褐色の斑点が出現し、殻口の歯の間が橙色に染まっています。


左側は新鮮な個体で、右側やや摩耗した個体でした。
ヒメホシダカラは姫星宝、斑点が星のように散りばめられています。


いずれも海岸で拾った個体、殻が薄そうですが傷んでいませんでした。
幼貝も摩耗した貝殻も分かり易い種類です。


幼貝は背面に褐色の断続的な横帯が5本入っています。
摩耗した成貝も背面の星模様が消えかかり、褐色の帯が出てきました。


殻長が3cmと平均的な大きさのコモンダカラです。
背面全体に白色の小さな斑点が見られ、名が覚えやすい小紋宝です。


腹面の左右の縁に褐色の大斑紋が入ることが特徴です。
また、側縁に褐色の細線が入ることも見分け易い特徴です。


幼貝から摩耗した成貝までを並べましたが、別種のように見えます。
摩耗した成貝は形や腹面の斑紋などで見当をつけます。


亜成貝と摩耗した成貝ですが、スマートな紡錘形です。
いずれも背面の中央に不明瞭な色帯が見えます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

令和4年元旦2022/1/1

2022年01月01日 | 自然

令和4年元旦、快晴の大空に初日を迎えました。


玄関のスイジガイ(水字貝)、太くて長い突起が漢字の「水」に似ています。
別名がヒヨケガイ(火除貝)、玄関に置き火難除けや魔除けをお願いしています。


30年以上にわたって玄関を飾っている鉢花です。
我が家では縁起物、「長寿」、「子孫繁栄」です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする