信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

百万年前の植生を探る

2014年02月23日 | 自然
昨日は、130万年前の植物の世界に浸ってきました。
信大生の研究報告が「アケボノゾウの会」の主催で発表されました。


アケボノゾウ発掘場所の植物化石の種を同定し、当時の環境を探るというものです。
葉や種、球果の化石から130万年前の植物が数多く同定されてきているそうです。
貴重な標本を沢山見せていただき、アケボノゾウの遊ぶ森を想像し楽しい一時でした。
写真撮影は自由ですが、研究途中なので公表はしないようにとの注意がありました。




画像の左上はブナの葉の化石ですが、ブナの葉は特徴的で同定が容易とのことです。
写真は公開禁止というこで、この画像は他のいくつかの資料から転用したものです。
植物の種は形態的特性を詳細に観察して同定するのだそうです。
130万年前の植物と現在の植物の形態的特性は変わらないとのことです。
となると、私も古植生のわずかな部分を覗けるかも、楽しみが増えてきました。




左は我が家のアズマシャクナゲで、右は転用した化石のアズマシャクナゲです。
見せていただいた標本もこの画像の化石のように、シャクナゲの葉そのものでした。
ですが、私にはアズマシャクナゲかどうかまでは分かりませんでした。
だだ疑問が、東御市の千曲川河岸にどうやってアズマシャクナゲの葉が流れ着いた?




話はガラッと変わり、先週のヒヨドリとの知恵比べの続きです。
径1.5mmの針金を使い、支柱から餌までの間の長さを30cmに伸ばしました。
メジロも安心してリンゴをついばんでおり、これで完璧、大満足です。




それが今日、敵も然る者、ヒヨドリもしたたかです。
今日はミカンを置いてみたのですが、ミカンは柔らかいためみごとにやられました。
画像左:近くの枝に止まり、ねらいを定めています。
画像中・右上:羽ばたきながらミカンをめざし、餌の前でホバリングを始めました。
画像右下:そして、みごとに食いちぎりゲットされてしまったのです。
完敗、残念でなりませんが、来年はメジロのみが入り込めるえさ箱を造ります。




近くの道の駅で「雪割草」の愛好者の皆さんによる展示会をやっています。
雪割草と呼ばれる植物はいくつかありますが、これは「ミスミソウ」です。
先週の大変な大雪で未だに埋もれている市内ですが、ここは暖かく華やかな春です。
無断撮影禁止と書かれておりましたので、お断りして撮影させていただきました。




おかげで、丁寧に説明をしていただき、いくつかの品種の写真を撮ってきました。
上段:緑花、安寿、爪紅、中段:炎天下、波の音、石垣姫、下段:桃珊瑚です。
ミスミソウは花や葉の変異が多彩な植物で愛好家により多くの育種がなされております。
下段の右は桃珊瑚を親に交配された株で、案内をいただいた方が育成された株です。
ミスミソウは、種を播いてから4年ほどで開花するそうです。


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雪かき休日

2014年02月16日 | 自然
冬季オリンピックでは毎日多くの感動をいただいております。
国内は、2週連続の大雪で大混乱の休日です。





15日は、車が雪で埋まってしまい、掘り出した車の屋根には80cmの雪が積もっています。
近所の70歳過ぎの方が、これだけの積雪は初めての経験だと話されておりました。
腕も肩も腰も久しぶりの筋トレに痛みを訴えております。




16日は雪が上がるとの天気予報でしたが、朝起きて外を見ると今日も雪です。
小鳥の餌場をめざし腰以上の雪を漕ぎ分け、リンゴ、ミカン、ひまわりの種を置きました。
どこで見ていたのか、メジロ、シュジュウカラ、カワラヒワ、スズメ、シメ、ヒヨドリ、ムクドリが群がります。




小鳥達もいろいろ相性があるようで、仲良く餌を食べる鳥、独り占めする鳥がいます。
画像は仲良しペアのムクドリとメジロです。
同じ固体かは分かりませんが、いつも分け合って食べています。




ヒヨドリはペアーで行動しているようですが、餌を分け合うところは見ていません。
いっよに止まるのも珍しい光景です。




話し好きなのか、噛みつき屋なのか、シメは周りの鳥に対しクチバシを開けます。
画像左は、餌の競合のないムクドリやヒヨドリに向かってなんの話でしょうか。
右はひまわりの種が置いてある餌場に陣取り、訪れるカワラヒワを追い払っています。




餌場をカラスやネコから守ったり、全ての小鳥が食べられるよう知恵を絞っています。
ミカンは2.0mmの針金に挿し、ヒヨドリが止まれないように工夫しました。
思惑どおり、メジロ独占の餌場となり、1日に半分ほどのミカンを食べます(左図)。
ヒヨドリはそのメジロの食べ方を研究して猛練習の末、止まり方を覚えました(中図)。
そこで、針金の太さを1.5mmと細くし、さらにミカン上の長さを5cmと短くしました。
効果はつかの間、昨日の大雪の際、片方の足を支柱にかけ食いつきました(右図)。
ミカンから支柱までの針金の長さにもう一工夫が必要なようです。




なんでも食べたがる、くいしんぼのスズメです。
ヒマワリの種はもちろんですが、最近はリンゴやミカンにも食いつきます。
脂身はシュジュウカラのためにと思っていたのですが、雪の昨日から群がりだしました。
すっかりスズメの楽園になってしまい、知恵の出しようがなく完敗です。








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雪に舞う蝶

2014年02月08日 | 自然
今期一番の大雪になりました。
朝は7cm程でしたが夕方には33cm程になり、久しぶりの雪かきです。





今日は心待ちにしておりました、海野和夫さんと御牧ヶ原を歩く自然観察会の日です。
自然写真家の海野さんは小諸にアトリエがあるそうです。
NPO法人虔十(ケンジュウ)公園林の會の催しで、喫茶店『茶房 読書の森』に集合です。
依田代表の挨拶でも「日頃の行いの悪さ」か、この雪では林の散策はあきらめです。
そのかわり、海野さんのすばらしい映像と楽しいお話をたっぷり伺うことができました。



デザイナーらの皆さんが段ボールで蝶の翅を作り、そこに海野さんが模様を描きます。
画像はヒメシロチョウです。



参加者も色鉛筆を使い、御牧ヶ原で大切にされている蝶の塗り絵です。
ヒメシロチョウ、ナミヒョウモン、ヒメシジミ、ミヤマシジミの4種です。
発生時期は、ヒメシロチョウから順に5上/7上/下、7上、6下、5下/6上/8だそうです。




1時間ほどかけて完成した4種の蝶に命を吹き込み、御牧ヶ原の新雪に放しました。
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雪祭り

2014年02月01日 | 自然
なんとも暖かい2月の初日です。




今日は浅間高原のウインターフェスティバルです。
暖かいせいか、浅間山はやや霞んで見えます。




たくさんのイベントが目白押しのお祭りです。
祭り期間の2日間のみ解放されるゴルフコースでは、スノーシューでの自然探索です。
インタープリターの同行で、安心して楽しく大自然に触れあうことができます。




こちらは森の探検の皆さんで、清流を泳ぎ回るニジマスに止まった足が動きません。
この後、森の自然の妙に触れていただくため、自然解説の達人が案内してくれます。




帰りに休んでいただく東屋風休みどころでは、スタッフが・おもてなし・の準備です。




冬の話題提供に「ヤドリギ」が用意されております。
雪の重みで折れた枝に宿った木を拾ってきたそうです。




樹の高い場所に見える、丸い緑の物体がヤドリギです。
ゴルフコースの周辺には、たくさんのヤドリギを見つけることができます。




ヤドリギは樹に寄生し、その養分を吸収して生き延び繁殖するのです。
もちろん緑の葉を持ち光合成は行いますので、半寄生というところでしょうか。




そして冬の間、このように目立つ色の実をたくさんつけます。
今の時期、鳥にとっては絶好のごちそうです。




丸い実を口に含むと、ほのかな甘さが広がります。
でも種の周りについいる淡黄色のゼリー状の果肉は舌に張り付いて溶けてくれません。
これが、ヤドリギの繁殖の戦略です。
鳥に甘い実を食べさせ、種と粘性の強い果肉を糞と一緒に排泄させます。
今の時期、樹には葉が付いていませんので、種が樹上に張り付く可能性が高まります。
樹に張り付いた種は、根を出し樹の幹に侵入して寄生が始まるのです。
なお、ある解説書によると、種からは最初に胚軸が出るそうです。
胚軸の下部が吸盤状になって固着し、そこから不定根を生じ幹に侵入するとのことです。
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