
クサスギカズラ科のクサスギカズラ属です。
近隣には2種類があり、オランダキジカクシは野菜のアスパラガスです。

里山などに自生するクサスギカズラ属のキジカクシ(雉隠し)です。
山のアスパラとして山菜でも紹介されることがあります。

棒状の若芽が大きくなると、株が広がり周囲を覆います。
キジが隠れることができるほど茂ることからついた名だそうです。

我が家の家庭菜園でつくっているオランダキジカクシです。
画像の左が成株で、右がお馴染みのアスパラガスとも呼ばれる若芽です。
果実は鳥の大好物、糞に混じって種子が散布され山では野生の株も見かけます。

クサスギカズラ属の葉はすこし変わっています。
アスパラガスで“はかま”と呼ばれる部分が、生物学的には葉だそうです。
そして、葉に見える部分が分枝した小枝で、葉緑素を持ち光合成をします。

葉に見える部分は、葉状枝や疑葉などと呼ばれています。
キジカクシとオランダキジカクシは、葉状枝で見分けることができます。
画像はキジカクシですが、3-7本束生した葉状枝が鎌状に湾曲しています。

こちらがオランダキジカクシ、5-8本束生した葉状枝がまっすぐに伸びています。
この辺りでは見かけないクサスギカズラの葉状枝は、1-3本の束生で湾曲だとか。

蕾や花がついていれば、花柄の長さで簡単に見分けられます。
キジカクシの花柄は1-2mmで、花が茎に直接ついているように見えます。

こちらはオランダキジカクシで、花柄が7-8mmと長く花も大きめです。
花が咲いていると、山で両者に出会っても見分けられます。

キジカクシもオランダキジカクシも若芽は“アスパラ”です。
キジカクシの若芽も食べてみたいのですが、まだ味わったことがありません。
稔った種子に出会えたら、少しいただいて栽培してみたいと思っています。