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業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その10

2009-04-23 15:14:00 | ノンジャンル
私個人の昔のことを少しばかり書いておきたい。 現在私は零細極少無名完全売上不自由なゲーム会社を経営している。 会社を興して良かったのか悪かったのか、以前は半々と思っていたが、現在は・・・ 良かったと思うことは、色々な人と知り合え、色々な体験ができたこと。 悪かったと思うことは・・・ 多すぎる・・・(;__)

それはともあれ、私とゲームの縁は1881年頃に始まる。 当時8801無印というNECのパソコンに触れた私は、お定まりのBASICとゲームの世界にのめり込んだ。 特にブラックオニキスというRPGが命取りだった。 「この世にこんな面白いものがあるのか!」、或いは「こんな面白いものがこの世にあってよいものか」とさえ思った。 

その内に作られたゲームをプレイするだけでは物足りなくなり、自分でもゲームを作りたいと熱望するようになってきた。 重度である。 危険である。 ここでやめとけば良かった。 しかし走り出すと止められないのが私の性格。 独学でCとアセンブラを学び、テキストアドベンチャーなど作り始めた。 80年代の後半のことである。

そうこうして幾つかのゲームを発表し、当時としては好評の部類に入っていたと思う。 しかし、プログラムが作れ、シナリオが書け、音楽も作れても、絵だけはどうにもならぬ。 絵音痴というか、視覚的センスが全くないのである。 当時(90年代初め)でさえ、絵のないゲームは同人でさえ少なくなりつつあった。

これは自分だけではらちがあかぬ、ということで同人を組織した。 幸いかなり優秀な人が何人か加わってくれ、きれいな絵や音楽を作ってくれた。 インカ帝国の失われた都をテーマにした冒険伝奇ゲームである。 内容的にもかなりの所までは行っていたと思う。

しっかし・・・ ここでやめときゃあ良かったんだなあ・・・ 

同人でも物足りなくなり、ついに商業作品の会社を作ろうと思い立ってしまった。 その後は一瀉千里、後は野となれ山桜。 現在の哀れな姿となる。 トホホホホ。

教訓その1 身の程を知れ
教訓その2 覆水盆に返らず
教訓その3 君子は豹変し大人は虎変するが、Halは老変する

おしまい


業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その9

2009-04-22 09:58:00 | ノンジャンル
前に「最近のゲームプレーヤーの特徴として、他人の評価を重要視しすぎるというきらいがある」ということを書いたら、何人かの方から賛同の意志を表示していただいた。

第8回のお話しとも絡むのだが、最近、特にこの3.4年の18禁ゲームは萌えとなれば萌ばかり、泣きとなれば泣きばかり、萌へ泣きへと草木もなびく、萌はいよいか住みよいか・・・ パターン化というか、柳の下の泥鰌追いというか、はたまた類型化というか、要は同じ傾向のゲームばかりで、「俺はこれでゆく」という良い意味での自己主張がないように見える。

というわけで、ぶっちゃけていうと最近私がプレイするプラットフォームは、圧涛Iにコンシューマー機が多い。 アルファシステムやfogやアイレムその他のメーカーのゲームだが、いずれもどちらかというとコンシューマーでもマイナーな会社だ。 マイナーな分独自の世界とシステムを構築していて、プレーヤーとしてはやりがいがある。 つまりは現在は18禁ゲームよりコンシューマーゲームの方が、カンブリア紀にけったいな生物がわんさと発生したように、プレーヤーの選択肢が広範囲なのだ。

これが10年程前迄は逆だった。 コンシューマー機のゲームはハード会社の倫理規定(というのか?)にがんじがらめに縛られて、どれもこれもよく言えば健康的、悪く言えば子供だまし、似たり寄ったりのものばかりで、大人にはまるで食指の動かないものばかりだった。 (注 無論例外はある、小島さんや堀井さんのゲームなど)

それに比べて当時(1990年代)のPC18禁ゲームの方は、正に百花繚乱、一騎当千のタレントが咲き誇っていた。 蛭田さんのデジャ2・エル・同級生・ワーズワース、剣乃ゆきひろ(現管野ひろゆき)さんのデザイア・イブ・YU-NOなど、その他小味な作品だが、THE MAN I LOVE・レッドなど、更には黒の断章・ESの方程式・フォアフラッシュ・シネマハウスにようこそ・東京トワイライトバスターズなどの知られざる名作。

タイムスリップものあり、日常的学園ものあり、SFあり、私立探偵もの有り、近未来世界ダーク調あり、大正ホラーものあり、いずれも多種多様な趣向を凝らし、一口に「なになにもの」とさえ言えないような個性的な作品揃いだった。 それに比べて現在は・・・というのは「年寄りの愚痴」。

現在であっても、FATEやひぐらしは非常に個性的な作品であり、それらが高く評価されているのは心強い限りだ。 とはいえ個性的な作品で尚かつ売れる商品は、それ程多くはない・・・ 世のユーザーさまよ、もう少し心を開いてけったいなゲームにも多少の関心を持っていただきたい。 さすれば、あなたのゲームの世界はもっともっと広く深く高く、魅惑に心躍るものになるでありまっしょう。 

♪ 生命短し探せよゲーム サイフの中身の消えぬ間に
♪ コア2デュオの冷えぬ間に 明日のゲームはないものを

とあと僅かしか人生の残されていないHalめは、そのように思うのでありんす。


業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その8

2009-04-21 14:36:00 | ノンジャンル
これはあくまで個人的な嗜好だが、私の好むゲームはホラーやSF・伝記系のものであり、泣きゲーや萌えゲー・陵辱系などはあまり好きではない。 勿論これは完全に「個人の好み」であり、会社で作るゲームとは全く関係ない。 企業としては、売れさえすればジャンルなどどうでもよいのだ。 そんなもんさ・・・

ある有名メーカー(今は既に廃業)の社長さんは、エロゲーが大嫌いだったそうだ。 なのにその会社で作るゲームは、色々エロエロ、エロ超満載、舟盛り、酒盛り、女体盛り。 まあ、そんなもんさ・・・

なのでこちとらとしても、個人の好みと会社で作るゲームは一線を画してはいるが、それでも自分の好みのゲームを商品として作ることが出来ると、これは又格別嬉しい。 最近のLOST SCRIPTのゲームは概ねそれに該当するので大変嬉しい。 後はもっと売れてくれればもっと嬉しいのだが、世の中そうそううまくはいかない。 そんなもんさ・・・


業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その7

2009-04-20 10:34:00 | ノンジャンル
それにしても、シナリオライターは何故あんなにイケメン揃いなのだ? (くそっ! 又々羨ましい・・・) 弊社の大槻は暴有名韓流俳優にそっくりの美青年だし、たくみん荒川さんも凄い美男。 鷹取兵馬さんも苦み走った九州男児、虚淵さんはイケメンとは少し違うが、ルパン三世に似た飄飄とした好男子。 それにひきかえこのおれは・・・ ううっ!(土台、お前はライターじゃないと言われればそれまでよ・・・)

ネタ切れ、うう・・・ 世の中全てネタと金よ。 カネは元々ないがネタまでなくなってきた。 どこかにカネとネタが落ちてないか・・・


業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その6

2009-04-19 09:42:00 | ノンジャンル
「あやかしびと」というゲームがある。 東出裕一郎さんの処女作でもあり、出世作でもある。 「人外」のもの(人妖と称する)の悲哀と戦いを描いた快作である。 東出さんは第二作として「Bullet Butlers」を発表し、これも好評だったが、私個人の好みとしては、この「あやかしびと」を取る。

このゲーム、特に出だしが素晴らしい。 何処とも知れぬ孤島、そこに現れる一見ナチス風(笑)の人々。 そしてその島からの脱出劇。 このあたりの緊迫感と謎に包まれた雰囲気は大変なものだ。 脱出時に顕現する「あやかしびと」の不思議な能力も又、おぞましくも人を魅する。

東出さんは一見このようなホラー的伝奇を書くような人には見えない、木訥な外見の好青年だ。 しかし、筆はメチャクチャ速いという。(これも羨ましい・・・) 「あやかしびと」にせよ「Bullet Butlers」にせよ、半端ではないテキスト量であるが、殆ど遅滞なく書き上げてしまったらしい。 筆力も超常的なのである。

ライターにとって第三作は実力の真価が問われる作品という。 「クロノベルト」は完全な新作ではなく、ファンディスク的なものなので、第三作が待ち遠しい。