ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

パンフレット「自分と子どもを放射能から守るには」食育編 (追加情報あり)

2011-04-29 | 放射能関連情報
 健康的なよい食生活によって放射能性物質が人間の体内へ与える影響を弱めることができます。

① 放射能に汚染されていないことを前提として、より多く食べたほうがいい食品は「リンゴ」「グースベリー(西洋スグリ)」「スモモ」「黒スグリ」「イチゴ」「さくらんぼ」「セイヨウミザクラの実」です。

② 子どもが「種実類(ひまわりの種、カボチャの種など)」をかじっていても、それを止めてはいけません。
 畑になっている「豆類」を取って食べていてもよしとしましょう。

③ 「レモン」「オレンジ」「モモ」「クルミ」をより多く子どもに食べさせましょう。

④ 果肉入りの「野菜ジュース」や「果物ジュース」を飲ませましょう。
 その中でも赤い色をしたものがいいです。「トマトジュース」「グレープジュース」「ざくろジュース」など。

⑤ 子どもには毎日必ず「ココア」を飲ませましょう。
 
⑥ 体の中のヨウ素、カリウム、鉄分を増やすために「豆のスープ」や「そば粥」「米のお粥」「燕麦(オートミール)のお粥」を食べましょう。
 いろんな種類の野菜を使ったサラダに「ひまわり油」を使ったドレッシングをかけましょう。

⑦ おかずやスープ、サラダなどに「パセリ」「ディル」「青ねぎ」を刻んでたくさんふりかけましょう。
 「ホウレンソウ」や「海藻類」をできるだけたくさん食べるように努力しましょう。

⑧ お菓子は体によいものを子どもに与えましょう。特にいいものは「ゼフィール」「マルメラード」「パスチラ」です。なぜなら多くのペクチンをふくんでいるからです。
 おやつに「干しアンズ」「干しブドウ(レーズン)」「プルーン」を与えましょう。なぜなら子どもに必要なミネラル分が多いからです。
 
 最後にとても大切なのは、子どもは定期的に体内から放射能を除去する必要がある、ということです。
 そのためには1年に2-4回、「ビタペクト」のような高ペクチン剤を摂取することです。

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 (訳者から)
 上記のお菓子「ゼフィール」「マルメラード」「パスチラ」についてですが、私が知っている限りでは、日本では売っていません。
 順に解説すると「ゼフィール」は果物のピューレに砂糖、卵白、ゼラチンなどを混ぜて固めたお菓子です。

「マルメラード」はマーマレードのロシア語表記なのですが、日本人が想像するマーマレード(オレンジから作ったジャム)とは違います。固形マーマレードというもので、ジャム状ではありません。オレンジに限らずいろいろな果物(ナシやスイカまであります。)から作って固めたマーマレードで、手でつまんで食べられます。

「パスチラ」はリンゴのピューレやベリー類の果肉に砂糖(または蜂蜜)、卵白をいれて固めたお菓子です。

 さて、こうして見てみると、どうしてベルラド研究所がこの3種類のお菓子を勧めているのか分かります。一つは卵白がたくさん使われていること、それからマーマレードはペクチンが豊富に含まれていることです。
 つまり、こういう名前のお菓子が日本になくても、卵白をたくさん使った食品や、メレンゲを使ったお菓子、マーマレードを食べると同じような効果が得られる、ということです。
 
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 上記でご紹介した卵白について、このパンフレットを作成したベルラド研究所のバベンコさんに確認の質問をしてみました。
 卵白自体は蛋白質を多く含み、子どもの成長のためよいものですが、ペクチンのような放射能排出作用は持っていない、ということでした。
 じゃあ、どうして卵白をたくさん含んだお菓子を子どもに食べさせるよう勧めているのかというと、どうせおやつにするなら、体に悪そうな添加物が入ったお菓子より、体にいいお菓子をあげるほうがよく、さらにペクチンがたくさん含まれているもののほうがいい。
 そういう条件でベラルーシで一般的によく売られている商品を見てみると、一番健康的なお菓子だったのが、上記の3種類のお菓子だったそうです。(でもパスチラはあまり売っていませんね。)
 日本では売ってなくて残念です。
 でも代わりになるものがたくさん日本にもあると思います。
  
 

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