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電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

地方紙とクラシック音楽の演奏会〜関東在住の若い頃に記事はあったか

2021年06月01日 06時01分51秒 | クラシック音楽
5月29日(土)と30日の2回行われた山形交響楽団の第293回定期演奏会のうち、土曜日の演奏会について、30日の山形新聞には伊藤律子記者による記事が掲載されていました。土曜日は19時開演ですから、演奏会を聴いて記事にして、校正を経て紙面ができ、印刷・配送される時間的な余裕はあまりないはず。それでも、毎回きちんと取り上げて報道されるのは、地元紙として立派なことだと感じます。

今回は、「繰り出す旋律 心をつかむ」との見出しで、中川さんとのトマジのトロンボーン協奏曲の演奏場面を写真で掲載しており、当日の備忘録ノートに切り抜いて貼り付けておりますが、さて、私が若い頃に住んでいた関東某県の地方紙にクラシック音楽の演奏会の報道記事などあったのだろうか。すでに40年も前の話で、確かな記憶ではありませんが、高校野球の記事はあってもクラシック音楽の演奏会の記事は見た記憶がありません。もちろん、地元にプロのオーケストラがあったわけでもないし、クラシックの演奏会を聴きたければ電車で東京に出れば良い、というのが一般的な感覚だったのでしょう。

山形の場合、ちょっと東京へ演奏会を聴きに行くには時間的にも経済的にも遠すぎます。たまにならばありえても、日常的にクラシック音楽に親しむというわけにはいきません。だから、村川さんが山響を作った。1972年の山響創立の記事は、新聞で読みました。私はまだ学生でしたが、心が震えました。関東某県に就職し、同郷の女性と結婚し、山形へ帰ろうと決心した要因の一つに、山響の存在がありました。あれからおよそ50年。山響の記事に注目しているこんな読者がいるとは記者もまさか思っていないだろうけれど、地方紙が地元オーケストラの演奏会を報道し続けるという意味は、実は想像以上に大きいのではなかろうか。


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2 コメント

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ヒロノミン さん、 (narkejp)
2021-06-02 06:05:11
コメントありがとうございます。地方紙での演奏会の報道の在り方は、地方紙の文化に対する見識の問題でもありますね。と同時に、当の分野にかんする記事を書ける記者を育てるということも、一朝一夕にはできないことでしょうから、新聞社の姿勢の問題でもあるようです。以前は主として鈴木雅史さんが書いていましたが、最近は伊藤律子記者の注目記事が多いです。
https://blog.goo.ne.jp/narkejp/e/444743bd4cc0a9a2ec48226f9d6988ff
うまく後継者が育っている、ということかな(^o^)/
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Unknown (ヒロノミン)
2021-06-01 21:21:15
 私の地元の山陽新聞にも、岡山フィルの記事が載るようになりました。必ず写真入りの半5段。全5段のときもあります。毎回載るようになったのはシェレンベルガーが首席指揮者になってからで、以前は記念の演奏家しか載っていませんでした。
 岡山フィルは日曜日に定期演奏会があって、水・木曜日の文化欄特集の時に掲載されるサイクルです。山形新聞が翌日に載るのは凄い!
 URLにリンクしました、山陽放送でのドキュメンタリーで、山形交響楽団が取り上げられていて、山形新聞の記者さんが「オーケストラは社会装置」と仰っておられました。
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