年齢とともに、小さな字が苦手になってきています。文庫本も、文字のポイントが大きい新装版がありがたいですし、新聞もひところよりずっと文字が大きく読みやすく改善されてだいぶなります。
ところが、音楽CDの新シリーズ発売などに際して作成されるカタログについては、ずいぶん小さな文字が蔓延している気がします。たとえば、先ごろ発売された EMI の1,500円盤シリーズ。LPの時代には高嶺の花だった録音が再発売されるようで、大いに喜んだものでしたが、もよりのCDショップに発注すべく番号を確認しようとしたところ、愕然としました。何か文字が書いてあることはわかるのですが、まったく読めない!
多分、予算の制約があって文字のポイント数が決まってしまうのだろうと思いますが、もっとも大きなターゲットとなるであろう、1970年前後のオーディオブームを経験した中年団塊世代の視力の状況を、企画担当の若い人たちは、まったく考慮に入れていないのでは。
もちろん、私自身はネットで調べればわかりますし、注文さえもネットで、というのが主流となりつつあることも理解しています。でも、この世代の人たちは、まだまだ紙媒体を通じて店舗に注文するという人が少なくないと思います。そのための紙媒体だとしたら、もう少し明るい背景色で、文字のポイントはもっと大きく見やすくてもいいのではないかと思います。
その点、われらが山響のパンフレットは、まだまだ見やすい方だと感じます(^o^)/
ところが、音楽CDの新シリーズ発売などに際して作成されるカタログについては、ずいぶん小さな文字が蔓延している気がします。たとえば、先ごろ発売された EMI の1,500円盤シリーズ。LPの時代には高嶺の花だった録音が再発売されるようで、大いに喜んだものでしたが、もよりのCDショップに発注すべく番号を確認しようとしたところ、愕然としました。何か文字が書いてあることはわかるのですが、まったく読めない!
多分、予算の制約があって文字のポイント数が決まってしまうのだろうと思いますが、もっとも大きなターゲットとなるであろう、1970年前後のオーディオブームを経験した中年団塊世代の視力の状況を、企画担当の若い人たちは、まったく考慮に入れていないのでは。
もちろん、私自身はネットで調べればわかりますし、注文さえもネットで、というのが主流となりつつあることも理解しています。でも、この世代の人たちは、まだまだ紙媒体を通じて店舗に注文するという人が少なくないと思います。そのための紙媒体だとしたら、もう少し明るい背景色で、文字のポイントはもっと大きく見やすくてもいいのではないかと思います。
その点、われらが山響のパンフレットは、まだまだ見やすい方だと感じます(^o^)/
前のコメントで「予算、時間などの制約から・・・」と書きましたが、具体性がありませんでしたので、ちょっと補足をさせていただきます。
(該当のカタログを見ていませんので、あくまでも一般的な事柄です)
◎印刷、製本、紙質の検討
・紙質を検討する
現状より低価格で印刷レベルもある程度満足できる紙の選択
・色数を検討する
該当のカタログが4色印刷の場合、この色数を少なくする
(ジャケット写真がある場合は4色が必須ですから、これはカタログ編集のスタイルにもよりますね)
・現状より大きな判型にする
大きくすればもちろんコストアップに繋がりますが、
この版型については、往々にして「それまでの習慣」で
決められることも多いものです。
再検討の結果、さほどのコストアップにならない
ケースもありますので。
・製本形態を検討する
仮に中綴じのホッチキス留めであれば、
それをやめて「折り」だけにする。
あるいは、仰られるようにチラシスタイルの「ペラもの」にして、
製本コストを抑える。
◎デザイン、レイアウトほかの検討課題
>もう少し明るい背景色、ポイントをもっと大きく
ということですから、視覚的な工夫の必要もありそうですね。
地色に対して読みやすい文字色かどうかの判断は、
いちばん簡単にはモノクロのコピーをとれば分ります。
モノクロコピーで読みにくいものは、明度差が少ないわけですから、
最低限、それだけは避けるべきです。
さらに、いまではインキメーカーからモニター上で「読みやすさ」を簡単にチェックできるソフトが提供されていますから、そんなツールを使えば、問題の把握・解消に役立ちます。
また文字のポイント数ですが、これは大きいに越したことはありません。ただ、同じポイント数でもフォントを変えれば読みやすさも変わります。
また、文字間隔、行間、一行当たりの文字数などの違いによっても変わります。
さらに日本語の場合は、漢字、ひらがな、カタカナ、英数字の混在という難題もありますね。
ともかく、これらは個別の問題について地道に試行錯誤するしか方法はありません。
(最近では、読みやすさに配慮した「ユニバーサルフォント」も開発されています。)
実は、問題は、この試行錯誤を繰返すための、人的・組織的・時間的な環境の悪化なのですね。
厳しい制作条件が、それを許さないという問題です。「デザインの貧困」と書きましたのは、そんなことも含んでいます。言い変えれば「デザイン現場の貧困」でしょうか。
ながなが書きました上のようなことは、もちろん、カタログ編集のコンセプトのたてかたによって、様々に変わりますね。
大事なのは、
>この世代の人たちは、まだまだ紙媒体・・・
この点を抑えた編集方針でしょう。ここをきちんと詰めるための時間と知恵は必須ですし、実のある販売促進ツールを作るために一番大切なことと思います。基本に力を注げば、結果として「売り」に繋がるのですが。。。
ユニバーサルデザインも、そもそもは世のため人のための技ですが、実はマーケットの活性化に繋がるポテンシャルを秘めた小槌なのだと思います。。。
コメントなのに、細かい話、それも長くなりまして恐縮です。
>もちろん、注意深く見れば「良い仕事」もあるのですが
なんだか、ほっとします。欠点を指摘して終わりではなく、良い仕事をほめるのも、大切なのかもしれませんね。
久しぶりにコメントさせていただきます。
以前に私のブログでも「i Pod」の説明書の読みにくさを取り上げたことがありますが、とにかく「読めない文字」は蔓延しています。
私の仕事(グラフィックデザイン)でも、若い頃は小さいな文字を平気で使っていました。老眼を含めた視力問題への理解の不足ですね。自分が読めなくなってはじめて気付く。。。
読みにくい人がいるかも知れない、それを見越して「読みやすさ」を追求する。これは、コミュニケーション・デザインの大原則ですし、イロハのイですが、そのいちばん肝心なところがおざなりになっていると思います。
パッと目を引く、あるいは情感に訴えるための様々な工夫も大事ですが、それもこれもスタートは「伝わる・伝わらない」の判断から始まると思います。
そのあたりの深化が明らかに遅れていますね、ちょっと大袈裟ですが「デザインの貧困」です。
ユニバーサルデザインを目指そう!と声高に言う前に、目前の仕事に対してもっとデザイナーの見識・常識を鍛えたい!と思います。
予算、時間などの制約から難しいこともあると思いますが、そのなかで何ができるのか?このことに真剣に取り組まないと、日本のデザインレベルは下がる一方、と、やや悲観的な思いを抱きつつの今日この頃です。
もちろん、注意深く見れば「良い仕事」もあるのですが、、、