電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

雪国用防寒ブーツの靴底は

2022年01月08日 06時00分48秒 | 季節と行事
毎日毎日、雪降りが続きます。今日は少し寒気がゆるむとの予報ですが、先日は東京などでも雪が降ってだいぶ混乱した面もあったようです。最近は、対策を充分にとっている人の割合が増加しているのかもしれないとは思いつつ、若い頃、関東某県に住んでいた頃のことを思うと、雪対策をしようにも根本的に間違っているところもあるなあと感じたものでした。今から40年以上前に、デパートで防寒ブーツを購入しようとしても、底が平らな非雪国用の平底ブーツしかお店にはなかった(*1)のです。雪対策をしようとデパートに行っても、転倒防止対策にならない靴しか置いてないのでは、問題外だと感じました。

では、雪国で売られている冬靴の靴底は、実際どんなふうになっているのか? 山形にUターンして、何度か冬靴、防寒ブーツを買い替えましたが、今もっぱら使っているのは写真のような製品です。



この防寒ブーツの靴底にはこんなふうに突起があり、平らな部分には溝が切ってあり、つるつるの雪面でもかなり滑りにくくなっています。まるで自動車の冬用タイヤのようなものです。



しかも、ご丁寧に雪の結晶の模様がデザインされているという凝りようです。この靴をデザインした人は、きっと雪国の路面を強く意識していることがわかります。



大勢の人が踏み固めて圧雪凍結した路面でも、こういう靴底を持った冬靴なら、バランスに気をつけることで転倒せずに歩くことが可能になるのかも。少なくとも、平底の冬靴では全く転倒防止にはならないことは間違いありません。

この辺は、実際は製品を仕入れるお店の経験と見識によるところが大きいのでしょう。格好や見た目だけで判断するのではなく、安全性や実用性を重視した仕入れが大事だと思います。そうして、そういう製品が売れないのであれば、こんどは都会に住む人々の経験の蓄積と見識の問題でしょう。さて、40年後の現在、都会の靴屋さんではどんなものを売っているのだろう?



ちなみに、ホームセンター等ではだいぶ以前から雪かき用品がたくさん売られているようです。これは、何度か経験した都会のどか雪への対策でしょうか。雪国では、自分の敷地内に雪捨て場を設定し、そこに雪を踏み固めながら積み上げていくことが多いですが、それができなければトラックを依頼して雪捨て場まで運んでもらう必要があります。雪国の住宅が、まがりなりにもこじんまりした庭を持つことが多いのは、冬場にはここが雪捨て場にできるから、という理由もあるからでしょう。東京などの大都市部がどか雪タイプの豪雪に弱いのは、この一時的な「雪捨て場」が想定されていないから、という理由もありそうです。

(*1): 雪国でなぜけが人が少ないか〜「電網郊外散歩道」2005年2月

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