リュートのホールディングをいくつか紹介してきましたが、ムートン方式について、誤解があるかも知れませんのでもう少し詳しく解説してみたいと思います。
ムートンの演奏姿として今回掲載した絵は、ルーブル博物館にある油彩画をもとにゲラルド・エーデリンクが制作したエッチングのリプリントです。エーデリンクの原画はオランダ・デン・ハーグのへメンテ博物館が所蔵しており、そのリプリントを同博物館で1976年に購入したものです。
この絵を見て単に右足を組んで弾く姿なんだ、と思っただけのあなた、歴史資料から実践するという姿勢が欠けています。よく絵を真似て楽器をホールドしてみると、いろいろな事実がわかってきます。
まず、絵のまねをする前に楽器のどのあたりを足に置くと都合がいいかということを考えてみると、楽器の重心近くが一番安定していていいということはすぐわかりますよね。一般的にリュートは重心が12フレット近くにあります。重心はご自分のリュートを腹ばいにして膝の上に乗せてみれば正確な位置がわかります。
実際にホールドをするときは、右腕を楽器に添えなければなりませんので、軽く添えた上で楽器が安定する所を探ると、もう少しロゼッタ寄りのところ、つまりムートンの絵のようになるはずです。リュートのヘッドはかなり下向き、ムートンの絵のように弦のラインが床に対して平行に近くなります。楽器を立てると楽器が滑り落ちてしまいます。
このようにヘッドが下がった持ち方で左手が上手く使えるかどうかですが、やってみたらわかりますが意外と使いやすい、というかものすごく使いやすいです。楽器を床に対して水平近くにホールドしているのでポジション移動もスムーズです。
ムートンの演奏姿として今回掲載した絵は、ルーブル博物館にある油彩画をもとにゲラルド・エーデリンクが制作したエッチングのリプリントです。エーデリンクの原画はオランダ・デン・ハーグのへメンテ博物館が所蔵しており、そのリプリントを同博物館で1976年に購入したものです。
この絵を見て単に右足を組んで弾く姿なんだ、と思っただけのあなた、歴史資料から実践するという姿勢が欠けています。よく絵を真似て楽器をホールドしてみると、いろいろな事実がわかってきます。
まず、絵のまねをする前に楽器のどのあたりを足に置くと都合がいいかということを考えてみると、楽器の重心近くが一番安定していていいということはすぐわかりますよね。一般的にリュートは重心が12フレット近くにあります。重心はご自分のリュートを腹ばいにして膝の上に乗せてみれば正確な位置がわかります。
実際にホールドをするときは、右腕を楽器に添えなければなりませんので、軽く添えた上で楽器が安定する所を探ると、もう少しロゼッタ寄りのところ、つまりムートンの絵のようになるはずです。リュートのヘッドはかなり下向き、ムートンの絵のように弦のラインが床に対して平行に近くなります。楽器を立てると楽器が滑り落ちてしまいます。
このようにヘッドが下がった持ち方で左手が上手く使えるかどうかですが、やってみたらわかりますが意外と使いやすい、というかものすごく使いやすいです。楽器を床に対して水平近くにホールドしているのでポジション移動もスムーズです。