リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

新しいSIMが届く

2022年04月30日 13時22分42秒 | 日々のこと
iPhone8用の新しいSIMが届きました。予定より2日早い到着です。早速入れ替えてみましたが、何事もなかったように普通に通話や4Gでの通信ができました。

そういやここ何か月か妙に4Gのつながりが悪かったですがひょっとしたらSIMがイカれかけていたからなのかもしれません。大体何事も何等かの予兆はあるものですが、それが突然使えなくなったということの予兆だったのかもしれません。

一安心してメールを見ていましたら、何やら気になるメールが。それはグーグルからで曰く「5 月 30 日より、安全性の低いログイン技術を使用するアプリにアクセスできなくなる可能性があります」

私はPCではBecky!というメールアプリでメールを受信保存しています。もう20年分近くのメールがBecky!の受信メールとして保存されています。Gmailのアカウントに受信メールとして保存すると容量が一杯になるので、こちらは適宜削除しながら使っています。メールの内容から行くとBecky!からGmailにアクセスできなくなるということのようです。

グーグルからのメールをよく読んでみるとアクセスの時の認証方式をOAuth2とやらにすればいいとのことでした。私はこの道のプロではないので、これだけの情報で何をどうしてよいのかはさっぱりわかりません。

そこで、Becky OAuthで検索してみますと、京都大学東南アジア研究所情報処理室のサイトに具体的なやり方が書いてありましたので、その通りやりましたら無事設定完了しました。Becky!は最新バージョン(2.75.01)からGoogle認証システム OAuth2 に対応しているとのことで、今使っているBecky!が最新であることを確認して行いました。

昔は何かわからないことがあると本屋さんにいって立ち読みしたり必要な場合は参考書を買って調べたりしましたが、今はネットで一般的なことならすぐ調べて解決できます。便利になったもんです。

大津へ行く

2022年04月29日 22時51分37秒 | 日々のこと
昨日のエントリーで、SIMが壊れたのでメルカリの処理ができなくなった(Wi-Fiでも)ということを書きましたが、これは実は間違っていました。相手の人(購入者)が単に代金を入力していなかった(コンビニ支払いでまだ支払っていなかった)だけで、支払いが完了したら、メルカリの処理が完了して、送付のためのQRコードを出すことができました。(このあたりはメルカリを利用したことのない人には何のことかわからないでしょうけど)

今朝起きて早速クロネコで品を送りました。その足で今日は滋賀県の大津市の某コンサート会場に家内と出かけました。実は私の生徒さんのYさんがKさんが主催する発表会で演奏するということなので行楽を兼ねて出かけることに致しました。ところがあいにくの雨。それも結構強く降っています。

そしてやはりゴールデンウィークの初日です。新名神を半分くらい行ったところで渋滞が始まりました。渋滞と言ってもそれほどヘビーなものではなかったのですが、名神に入って少しのところまで渋滞に付き合わされました。予定よりは40分くらい遅れて、会場に到着。

ちょうど第1部が終わったところで、第2部の2番目にYさんが演奏するということでかろうじてセーフです。Yさんの演奏曲はバッハの無伴奏チェロ組曲第4番より、プレリュードとクーラントという難儀な曲です。実は少し前にクーラントのレッスンをしたばかりでどのくらい仕上がっているか楽しみでした。



演奏は大きな問題点もなくなかなかの力演でした。Yさんは組曲の最終曲のジグもやってみたいと意欲をみせていますので、今後が楽しみです。

会場で主催者のKさんに挨拶をし会場を後にしました。せっかく大津まで来たのですぐ近くの三井寺に行くことにしました。雨は小降りにはなっていましたがまだポツポツ降っていました。三井寺は閉寺?が迫っていましたのであまり回ることができず、また天気のいい日に訪れてみようと思います。



まだこれだけではせっかく来たのにもったいないので、もう少し足を延ばしておごと温泉に行ってきました。ちょうどいいスパ施設を見つけゆったりと湯につかり夕食も食べることに。帰るころには雨もあがっていましたが、こんどは風が強くあおられながら(車にあおられたのではありません)帰路につきました。

携帯のSIMが壊れる!

2022年04月28日 14時05分37秒 | 日々のこと
私の携帯はiPhone8のSIMフリー版で格安スマホのBIGLOBEのSIM入れています。昨日夕方突然画面の「SIMエラー」「OK?」と表示され通話が出来なくなりました。当然ながらこちらにお電話がかかってきません。

まずやってみたのがiPhoneの初期化です。残念ながらこれでは直りませんでした。次にSIMカードをiPhoneから出してもう一度セット。これもダメでした。SIMカードの接触が悪いのかも知れませんので、磨いてからセットしましたが、これもダメ。iOSのバージョンを設定で見てみましたが15.4.1の最新です。ネットで15.4.1の不具合情報も見てみましたがSIMに関連するものはありませんでした。

「SIMエラー」をネットで調べてみると、SIMカードが壊れたというケースもあるそうです。壊れることなんてあるもんなんだ、とは思いましたが、試しに家内のiPhoneSEと入れ替えてみましたら(家内のiPhoneSEも同じBIGLOBEの格安SIMです)SEでSIMエラーが出て、8の方は正常でした。ということはiPhone8のハードは問題がなく、SIMが壊れていて機能しないということになります。

早速BIGLOBEのサイトにアクセスして新しいSIMの注文方法を調べました。あちこちページを見ていきますとチャットがありましたので、そこで尋ねてみました。チャットは便利ですね。電話みたいにまたなくてもいいし、オペレーターの対応も可能です。私はもちろんオペレーターの対応をお願いしました。

オペレーターのお姉さんに教えてもらって「BIGLOBEカスタマーサポートインフォメーションデスク」へ行き、0120に電話して(ここで当然携帯は使えません)別のお姉さんと通話をして新しいSIMの送付をお願いしました。SIMは3,4日で到着するとのことでした。

そうこうしている内に、WiFiでつながっている携帯のメルカリアプリに、出品してあった品が売れたとのメッセージがあったので手続きを進めましたら、送付用のQRコードを出す一歩手前で先に進めなくなりました。どうもWiFiでは進めないみたいです。購入された方にはお断りのメッセージを送っておきましたが、メッセージ送付は可能のようです。PCからのログインも試みましたが、どっちみち認証に携帯が必要ですのでだめでした。SIMが壊れて思わぬところに不便をきたすことになりました。

安全な国

2022年04月27日 11時57分42秒 | 日々のこと
今朝のニュースで、ラトビアの方が電車に置き忘れた荷物が戻ってきたので感激しているというのがありました。日本ならではのことと言えるかも知れません。中には貴重なものが入っていて全て無事だったということです。よかったですね。これでまたひとつ日本の株が上がりました。

でも最近は(昔から?)悪いやつも日本にはいて、忘れ物の中に現金があったらそれだけ頂く人とか、人の傘とか自転車を平気で持っていく人なんかもいます。温泉施設の「100円コインリターナブル」式のロッカーで、帰りにその100円を取り忘れ、気づいて戻ったらもうそのコインはなくなっていたなんて経験をした人もいます。(←私です)ほんの5分くらいの間隙を狙われたのですから油断も隙もありません。

私はスイスにいたとき2回も列車に置き忘れをしました。一回目はチューリッヒ行きの列車にPDA(スマホのなかった時代の情報処理端末)を置き忘れてしまいました、というか後ろポケットに入れていたので、それがポケットからずり落ちていたのを知らず下車してしまったのです。チューリッヒで用を済ませ、バーゼルの下宿に戻ってPDAがないことに気づき大慌て。取りあえずホピーのレッスンがあったのでレッスンに行きそのことを彼に話しましたら、彼曰く「ここはスイスです。イタリアとかフランスとは違います。少し待っていたらきっと戻ってくるよ」ほんまかいなと半信半疑で下宿に戻り、しばらくしたら電話がありました。

「あなたはショージ・ナカガワか?。大事なPDAを電車の中で見つけて今ここに持っている。あなたのところに送ってあげますね」

PDAには自分の住所、名前、電話番号を書いておきましたので、それを見て電話をしてくれたのです。その方はチューリッヒの少し向こうのヴィンタートゥアの方でした。2,3日してPDAは無事私の手元に戻りました。ホピーの言った通りでした。

もう一つは一時帰国することになり列車でチューリッヒ空港に向かったのですが、降りるときに航空券、パスポート、パソコンの入ったバッグを車内に置き忘れてしまいました。これはさすがにすぐ気がつき、駅に戻ったのですが列車はすでにバーゼルまでの折り返しで戻っているいるところでした。駅の遺失物取扱所に行って事情を話してバーゼルでモノを確保してもらいこちらまで持ってきてもらうようにお願いしました。取りあえずなんとかなりそうでしたが、問題はバーゼルまでの区間で誰かが持っていってしまう可能性があることです。でも前のPDAの件があるので実は全く心配はしていませんでした。

2時間くらい経って次の便が到着して、そのバッグが当然のことのように戻ってきました。中を確認すると全てそのままでした。もう20年近く前の話ですが、今もスイスはこのようなウルトラ安全な国のままでしょうか。

プレリュード・フーガ・アレグロのヘ長調編曲(14)

2022年04月26日 16時02分08秒 | 音楽系
アレグロの解題その1



全体的に力まずにレガートに弾くことが重要です。よくあるのはスラーが付いている2つの音符のうち、左の音符に力を入れて弾いてしまうことがよくあります。スラーの2つの音は音量差があまり出ないように弾く。右指ではじいている音とスラーで弾く音がでこぼこにならないように留意する必要もあります。スラーを左手の指の横滑りで出している人はこういうことは出来ませんので、弦をはじくような感じで弾く方法に改めないといけません。

右手の運指は指定以外の方法でも可能でしょうけど、リュートの都合で並んでいない音列をスムーズに弾くには、指定をきちんと守るのが重要です。もちろん中指連続3回みたいな指使いをしているようでは全く演奏不可能です。

譜例の黄色いハイライトになっている音はオクターブの変更をしている箇所です。19小節目は1オクターブ下げ、25小節目はオクターブ上げです。19小節目のバスは1オクターブ上げて弾けなくはないですが、左手の負担がかなり大きくなり弦を外すリスクが格段にあがります。25小節目はヘ長調編曲ではもう1オクターブ低いシのナチュラルにするのは不可能です。潔く1オクターブ上です。

一般的なバロックリュートの曲は、開放弦多用のバスとメロディという建て付けが相場です。そしてバスの密度もアップテンポの曲であれば998のアレグロよりずっと薄いです。この新しいヘ長調編曲ではできるだけ一般のリュート曲に近づくよう、積極的にバスのオクターブの上下変更を行っています。

以上あげたことは技術的な話ばかりですが、これが出来てやっとスタート地点に立ったことになります。とりあえず練習テンポとして8分音符=100くらいで弾けるようになるといいと思います。

ショスタコ、武満、バッハ

2022年04月25日 15時44分41秒 | 音楽系
ショスタコーヴィチの交響曲を聴いているうちに、もうちょっと別のジャンルも聴いてみたくなりました。聴いたのはピアノ曲の24の前奏曲とフーガ、実はこれ高校生の頃にレコードを買った覚えがあります。何十年ぶりに聴いてみるとあのころとは全く異なった印象を受けました。あとピアノソナタ第1番、これは初めて聴く曲です。1926年の作品だそうですがいい曲ですね、これは。この手のサウンドはあまり多くの人の耳にはなじまないでしょうけど。技術的にはすごく大変そうです。

先日聴いた交響曲4番もオケは大変そうです。指揮者は相当オケをしごかないといけないかも知れません。私が聴いた演奏の指揮者はキタエンコですから名前からしてオケ(ケルン・ギュルツニッヘ・オーケストラ)に思いっきりハッパをかけたんでしょう。(笑)

前のエントリーでも書いたように私としては断然5番より4番の方が好みです。もしショスタコーヴィチが5番だけ作曲したというなら、傑作として評価されるでしょうけど、4番を作った人が次の5番ねぇ、とちょっと期待外れになる感じです。でもソ連の共産党幹部はこっち(5番)の方を大絶賛してショスタコーヴィチは「復権」したらしいです。

武満も70年代まではかなりとんがった作風でした。この時代の作品だと私は大阪万博の鉄鋼館のために作曲したクロッシングが好きです。ところが作曲の注文が増えてきた80年代にかけて、(作品で言えばギターソロのためのフォリオス以降か)作風が変わって妙にわかりやすくなってきます。武満は別に政府に言われたわけではないのでしょうけど、ある程度は「委嘱者」とか「大衆」を意識していったのかも知れません。もっとも最晩年(亡くなる10ヶ月前)のライブトークでは、どうもメロディックな音楽とかフーガのような対位法的な音楽を本当は作ってみたかったというような本音が聞かれました。とすると70年代までのアヴァンギャルドなスタイルは仮の姿だったのかも知れません。

バッハは公的な曲を作ったときよく市議会の偉いさんからクレームがついたそうです。偉いさんたちは、「あんたの音楽はいきなり和音が変わりすぎる。もっと普通のヤツを作ってほしい」というようなことをいったとか。今聴いても確かにバッハの音楽は同時代の他の作曲家が考えつかないような魅力的なハーモニー進行をします。今でもそう思えるのですから、当時の一般的な人が聴いたら驚き、人によっては酔いしれ、立場によってはやりすぎ、聞き苦しいと判断してしまったのでしょう。試しに平均律第1巻5番ニ長調のプレリュードを聴いてみてください。同じモチーフでどんどん手を替え品を替えめまぐるしく転調を繰り広げていきます。曲の〆になる終わり数小節を除いて同じモチーフで成り立っているという驚異的な作品です。

時代も社会状況も全く異なるショスタコーヴィチ、武満、バッハですが、三者三様、世の中にあるなんらかの圧力、抵抗、風潮のはざまで作品を書いていったことがわかります。

好立地のマンション in Kuwana

2022年04月24日 20時34分09秒 | ローカルネタ
最近自動車整備工場の跡地にできたマンション。バロック音楽の旅シリーズを開催する「時のホール」のすぐ近くですが、よく検討してみると(買うわけではありません)すばらしく便利なところに立地していることがわかります。

まずAスーパーへは徒歩2分くらいです。スーパーの敷地にマンションがあるという感じです。スーパーの3階の駐車場から売り場に行く時間より短いくらいです。

市役所は徒歩5分、目の前に仏壇屋とガソリンスタンド。桑名駅は徒歩7分です。(時間は私のカンです)

シロなんとかという大甘のスイーツで有名な喫茶店が徒歩3分くらいの向こう、地元のH喫茶店もすぐ近く。全国チェーンのT喫茶店もあります。図書館も。

中学校は徒歩7分くらいのところ、小学校もそのくらい。

病院も徒歩5分くらいのところにA病院があります。A病院の向かいにはK歯科医院、すぐ近くに車のディーラーが2軒あります。高速道路へは10分くらいで桑名インター、桑名東インターです。湾岸桑名インターも10分くらい。葬儀会館まですぐ近くです。

もう生活に必要なありとあらゆるものがすぐ近くにあり、あげていけばキリがないくらい。当然これは宣伝材料になるでしょうからすぐに契約がうまったことだろうと思います。ここまでそろっているのは全国的にみてもそう多くはないと思います。

そのマンションが立地しているところは、昔は南側が田んぼで鋳物工場をはじめとしていろんな工場があったところですが、それらの工場が移転してプチ再開発みたいな感じでいろんな建物や施設が出来てきたところです。これまでマンションはなかったのですが、最後に残った工場の跡地にマンションができたわけです。でもそのあたりにはもうマンションを建てる敷地は残っていませんので、最初で最後というところです。そうそう夏の花火も屋上に上がったら一等席です。そしてバロック音楽の旅コンサート会場へも徒歩2分です。

プレリュード・フーガ・アレグロのヘ長調編曲(13)

2022年04月23日 15時26分42秒 | 音楽系
アレグロの安定版です。今後、これからは大きくはもう変わらないでしょう。左右の指使いも必要なところは書いてありますが、これをきちんと守らないとスムーズには弾けません。バスの下に下線が書かれているところはオクターブ弦だけを弾くところです。




この曲はどの調でアレンジしても「難所」という技術的に大変なところがでてきます。ヘ長調のこのアレンジだと18-19小節、46-47小節、73-79小節、85小節あたりでしょうか。

テンポは8分音符=140台が適切ではないでしょうか。チェンバロ奏者はこの曲を弾くときははどうも退屈なのかえらい速いテンポで弾く人がいるみたいですが、なんかガチャガチャしているだけだと感じます。リュートで弾くときはレガートで流れるように弾いて下さい。

次回からはいくつかに分けてこのアレンジの解題を書いていく予定です。

90年代の作品(27)

2022年04月22日 10時30分34秒 | 音楽系
久々の90年代の作品シリーズ。まだまだあります。

今回は以前ご紹介したことがある作品ですが、そのときはノイズが入っている音源でした。今回DATデッキが使えるようになりましたので改めてご紹介します。演劇用の音楽でChinese Note (中国の音、中國之音チュングォーシーイン)という曲です。1992年の作品です。

創作のきっかけについては省略しますが、一晩で作曲から音源製作まで仕上げた曲です。私の場合は遅い方なのかも知れませんが、3分の曲を音源まで完成させるには300分、つまり曲の長さの100倍の時間を必要とします。多分今の人はもっとちゃちゃっとコンピュータのみでやってしまうので10倍くらいは早いと思いますが、なんせ30年前です。ソフトシンセなんかありませんし、DAW(今の基準ではDAWとは呼べません。シーケンサーと言った方がいいでしょう)は当時主流のカモンミュージックのレコンポーザ、コンピュータはあのPC9801です。シンセの実機に接続してアナログ出力をミキサーに入れてDATに録音しました。仕様した音源はRoland SouncCanvas, JX10です。(多分)KorgのM1Rも使っているかも知れません。

Chines Note

ロシアと音楽

2022年04月21日 15時34分28秒 | 音楽系
「国際音楽コンクール世界連盟」(スイス・ジュネーブ)が、世界3大音楽コンクールの一つ、チャイコフスキー国際コンクールを除名したというニュースが入ってきていますが、この連盟が同コンクールを排除というのはどういう意味を持つのでしょうかねぇ。

ロシア政府が援助していてプロパガンダに使われるコンクールは支援したり同連盟に入れることはできないということのようですが、このコンクール自体は多分存続はしますよね。それに参加はできないということになるのでしょうか。参加の自由はあると思うのですが、仮に優勝してもなんか言われそうです。このコンクールは確か4年かそこらに1回ですから、それを目指して練習に励んできた人もいるでしょう。ロシアやその友好国以外の国の人にとっては微妙になってくるのかも知れません。

コンクールやもちろんチャイコフスキーには何の罪もありませんが、ロシア(人)の音楽は過去にもいろいろ政治に翻弄されてきました。その苦労を偲ぼうと、ショスタコーヴィチの交響曲4番と5番を聴いてみました。4番はソヴィエト共産党の評判がよくなかったそうですが、5番はお眼鏡にかなって失地回復?になったようです。5番はわかりやすい部分が多いですが、4番は音楽になれていないと聴きづらいかも。共産党の幹部の皆さんにはよく理解できなかったのでしょう。

彼は天才ですからどんな風にでも書ける人です。こんな風に書けば多分党も納得するのではということでウケ要素をちりばめて5番を書いたのかも知れません。でも多分完全には妥協したわけではなく、そのせめぎ合いのところでできたのかも知れません。まぁこれは私の勝手な想像ですが。私個人的には4番の方がずっと好きです。