リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バロック音楽の旅12

2018年04月30日 23時41分55秒 | 音楽系
今年もバロック音楽の旅講座が開催されます。先日、市の認定を受けるためのプレゼンテーションがあり、「熱弁」!をふるって参りました。その甲斐あって、市から認定を受けることができました。



市から認定を受けると、会場経費の一部、運営経費補助を頂くことができます。さらに市の広報などで宣伝もしていただけます。講座の申し込み人数や内容などいろいろ制限はありますが、大変ありがたいことです。もっと補助していただいたらもっとありがたいですが・・・

今年は、これまでで初めてバロック・オーボエの方、バロック・ギターの方に来ていただくことになっています。今回も全6回の講座のうち4回がコンサートですが、コンサートにお呼びする方のほとんどが中京圏以外の方です。というか、第4回に私が通奏低音で出させていただきますが、それが唯一の地元勢です。経費的に大丈夫か?と若干心配にはなってきますが、まぁたくさんの方に受講していただいてなんとかしましょう。

実は来年度のコンサートラインナップもほぼ決定していまして、地元勢にも頑張ってもらう予定をしております。ホールを押さえないといけないので、早々と計画が進んでいるのです。首都圏あたりと比べると中京圏は演奏家の層が薄いのが悩みの種ではあります。

iPad Pro が来ました!

2018年04月12日 15時21分48秒 | 音楽系
先月の新型iPad の発表は結局12.9インチのiPad Proはありませんでしたので、結局現行のiPad Pro 12.9インチを買いました。実はWindowsのSurface Pro3を持っているので、それを使おうかなとも考えましたが、Windowsで動く楽譜リーダーアプリの選択の余地があまりありません。唯一?のMusicReader4がちょっと処理速度が遅くいまひとつです。つまりページ替わりのタイミングが気持ち遅れてしまうのです。遅く調整できるのらいざ知らず、もともと遅いのでこれは大きな問題です。演奏しながらページをめくるのですから、タイムラグがあるようでは使い物になりません。それと画面が12インチと少し小さめです。

ということで、ハードはiPad Pro12.9インチ、Apple Pencil、Bluetooth接続のペダルAirTurn PedPro、そしてアプリはForscoreという構成に落ち着きました。(他のアプリも検討しましたがForscoreが一番よろしいようで)



楽譜PDFはデスクトップを使って制作したりダウンロードをしますが、それをDropbox(クラウド・ストレージ)に保存します。iPad ProはWi-FiでDropboxにアクセスし、必要なPDFをダウンロードします。Forscoreの初期設定で、クラウドのフォルダをデスクトップのものと同じにすることができます。管理が一元的なのでとても便利です。

今回購入したのは一番お値段が安い64ギガモデルです。システムなどに取られる部分もありますが、余計なアプリは極力いれないことにして保存ファイル用として50ギガくらい確保されています。341ページあるヴァイスのドレスデン写本が大体36メガくらいですから、50ギガあれば同じくらいのものが1400冊近く入る勘定になります。さすがにそこまでは資料は持っていませんので、64ギガで十分以上です。そもそもクラウドから必要な分をダウンロードをする方式なので32ギガでも十分なくらいです。残念なことに2017年発売の現行モデルには32ギガはありません。

Forscoreのサイトを見ていましたら、CUEという便利なアプリがありました。これがあると、2台の端末をコントロールできるというのです。つまり1台を左ページ、もう1台を左ページという具合です。試しに手持ちのiPhoneでやってみましたところ、GVIDOと同じようにA4見開きにできることがわかりました。そこで急遽追加予算でもう一台iPad Proを買うことにしました。

ただ、現行モデルは結構お高いので、(それでもGVIDOの半額くらいですが)中古を探してみました。ヤフオクなんかを見てみると大体5万円台から6万前半くらいから旧モデルの32ギガ版がありました。しかしこれらには電池の問題があります。必ず最初目にiPadProより早目に電池の交換を迫られることになります。そこでアップル公式サイトの整備済み製品を見てみました。

整備済み製品とは、中古の品をアップルで整備し電池は新品にして1年間の保証もつけて美麗包装をして販売するものです。探してみれば6万4千円で2015年モデルの32ギガがありましたので、これを購入いたしました。



この2枚並べのiPad Pro+Forscore+ForscoreCue+AirturnPedProはとても実用的でいうことはありません。画面下方にあるのがAirTurn PedProです。この構成でただひとつだけ問題点をあげるとすると「重さ」です。


アップルペンシル付きのケースに入れると1110グラムです。


最も軽いケースとカバーでも996グラム。


ちなみに268ページあるHarrach写本のファクシミリ印刷本は1461グラムです。

ケース・カバーを取ると677グラムx2で1354グラムですので、Harrach写本より軽くなります。ケース・カバーだけで本体1台分より重くなるので、本番で使う場合は取った方が安心かも知れません。今回購入したケースは少々着脱に手間取りますので、着脱が簡単なものに交換した方がいいかも知れません。

今回、GVIDOならびにSurface Pro3(+MusicReader4)と綿密に比較を行った結果、iPad Pro2枚使いになったのですが、この選択が優れているところを以下にまとめてみましょう。

〇 必要十分な楽譜ファイル保存用メモリ
〇 必要十分(以上?)の処理速度
〇 使い勝手の良いアップルペンシル(GVIDO付属のペンのように遅れることが全くない。普通のペンのようです)
〇 使い勝手の良いアプリが揃っている。(Forscore + Forscore Cue)
〇 そもそも電子デヴァイスとしての出来がGVIDOとは雲泥の差である。

残念ながらGVIDOはがんばったものの、経験豊富で実績もあるアップルが作る電子デヴァイスの前には手も足もでないという感じがします。電子楽譜リーダーは単に画面が見やすいというだけではなく、保存容量、ファイル管理方法、処理速度、アプリの使い勝手などさまざまな点を見る必要があります。アコムの電子ペーパーを使っているGVIDOは、目は疲れなくていいのですが、ページめくりの際、一瞬画面が真っ黒になるときがあり、これはぜひ改善すべき点です。電子ブックならまだしもリアルタイム性が要求される電子楽譜リーダーでは受け入れらません。もしGVIDOの筐体のままでiPad Pro+Forscore+Forscore Cueと同じ性能があるのでしたら、20万出しても買います!(・・・買ってもいいかな?)GVIDO開発の皆さんがんばってください。




「桑名市」から「はまぐり市」へ

2018年04月01日 00時13分51秒 | ウソ系
桑名市では市の名称のネーミングライツを募集しておりましたが、貝の佃煮を製造販売している貝鮮が命名権を獲得しました。貝鮮は江戸時代から続く貝の佃煮製造販売の老舗で、広重の浮世絵にも描かれています。貝鮮からは「はまぐり市」という名前を提示されましたが、市の協議会で協議した結果、歴史のある桑名という名前も捨てがたいので、漢字で「桑名」と書き、よみがなを「はまぐり」とするということに決まり本日から実施されます。

市の協議会では、ある委員から「桑名という名前は中世以来使われている由緒あるものなのに、なぜ貝ごときの名前に変えてしまうのか」という厳しい意見も出されました。一方貝鮮側は「桑名の町ができるずっと以前に、すでにはまぐりは桑名の浜に生息していていたのだから、はまぐり市の方が正当性がある」と主張、結局両意見の折衷案として、既述のように漢字で書くときは「桑名」と書き、それを読むときは「はまぐり」と読むということにしたということです。ただしひらがなで書くときは読み方のとおり「はまぐり」と書くとのこと。



JR桑名駅では今日4月1日から駅名表記を書き換え、ひらがなで「はまぐり」(これは駅のコールにも使われます。例えば「あと1分少々ではまぐりに到着します」とか「次ははまぐり~はまぐり~」のように)、その下に漢字で「桑名」と表示になりました。

なおローマ字表記では桑名とはまぐりの連想がない外国人観光客のために従来通り「Kuwana」、行政的には補助金請求の混乱などを防止するためにこれも従来通り「三重県桑名市」とすると決まりました。