リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

財政難(2)

2020年10月31日 16時35分29秒 | ローカルネタ
桑名市社協講師バンクの広告は、文化・スポーツ情報に一応関連があるとは言えますが、本来は「文化・スポーツ情報紙あいりす」ではなく、市の広報に掲載されるべきもの。さらに裏面にはメイク教室の案内も。これってありでしょうか?

どうしてこんなふうになったのかという直接的な要因としては財政難によるページ数削減があるでしょう。「あいりす」が以前はA3両面印刷二つ折りでしたが、本年度からA4両面印刷になりスペースが半減しています。

この経費節約分としては、桑名市の全世帯6万世帯に配布するとして年間100万円前後でしょう。(格安ネット印刷会社のHPで試算してみました)確かにかなりの経費になります。ちなみに将来的に市からの家庭配布印刷物をPDF化すれば一千万以上節減できるかも知れません。

でも根底にはスポーツ・文化を生涯学習という枠組みにすべて押し込めている市のセクション構造に問題があると思います。生涯学習の枠に入るスポーツ・文化は、一般の人が参加するイベントの場合はすわりがいいですが、例えば桑名市でプロによる音楽芸術を楽しみたいとか美術鑑賞をしたいというのは、生涯学習ではなく文化振興の枠組みを作りそこに入れるべきでしょう。

メイクも立派な文化でしょうから、文化・スポーツ情報に入ります、それならファッションショーも入ります、もうあれもこれも際限なく広がってしまいそうなのも、そもそも「生涯学習」という一見口当たりがよく分かりやすそうだけど実は曖昧で実態不明の概念でくくってしまった結果です。

桑名市の施設を使ってプロによる音楽・美術イベント、コンサートは最近はとても少ないです。(この件に関してはかつて当ブログにエントリーいたしました)多額の税金を使って建設した各施設が有効活用されているとはとても言えません。コロナの影響もありますが、NTNシティホール(市民会館)の催し案内はわずか2cm5ミリ分のスペースに6件、六華苑催し分もほんのちょっぴりです。

いやー少ないから全部収まってちょうど良かったです、なんて言ってはいけません。来月の末に市長選挙が行われます。現市長、また対立候補として市長に立候補される方、これらの件をどうお考えでしょうか。ぜひ伺ってみたいものです。

財政難(1)

2020年10月30日 13時53分06秒 | ローカルネタ
我が町内における町内会長の仕事は、他の町内に比べると申し訳ないくらい少ないです。なんせ10数軒しかないので・・・。せいぜい配布物が届きそれを仕訳したり、送付されてくる文書を管理+α程度です。でもこれらもいま政府が進めているDX(デジタル改革)とやらでいずれは市から各家庭にPDFのプッシュ送信になるのでしょう。そうなれば各町内会長の仕事が軽減(ウチの町内の場合は激減?)されるでしょうし、もっといいことは印刷代が相当額節約できます。

数日前にも広報と文化・スポーツ情報紙「あいりす」が送られてきましたが、「あいりす」のある記事に目が留まりました。



鉛筆でうっすら囲んだ部分です。この2つのイベントは毎年複数回開催されますが、「あいりす」で大々的に取り上げていました。2018年の5月号です。



私のコンサートも入れてもらっていますが、今年の11月号はそれぞれわずか3行、それも8ポイントくらいの小さい文字です。老人には読めません。2018年5月号だと催しが大きくアピールされていて、多くの方の目に留まると思いますが、今年の11月号だと見過ごすことが多いでしょう。その差は歴然です。本年度から「あいりす」のページ数が半分になり情報を詰め込んだ結果です。

どうしてこのようになったのか詳しいことは知りませんが、各号の一番上の右方を見ますと、今年の11月号は編集・発行が「桑名市社会福祉協議会」であるのに対して、2018年5月号は「桑名市文化スポーツ振興公社」となっています。ここから推測できることは、一定の独立性をもっていた「桑名市文化スポーツ振興公社」が廃止され、それが市のいち課である「文化スポーツ振興課」に形式的に引き継がれ、実質は「桑名市社会福祉協議会」の担当になったということなんでしょう。

「福祉協議会」は多少はスポーツ・文化との関連性は見出されるかも知れませんが、本質的には全く別のものです。「あいりす」には「くわなの文化・スポーツ情報紙」と謳っているにもかかわらず、表面の一番上には桑名市社協講師バンクの広告が、他のイベント案内より大きな文字でページを三分の一をさいて掲載されています。
(つづく)

S.L. ヴァイス:メイキング・オブ・ミッシングパート(23)

2020年10月29日 13時45分06秒 | 音楽系
今回は第3楽章のまとめです。

参考音源↓
第3楽章

音源は例によって機械的ですのであしからず。

一般的に二部形式では繰り返し記号をつけて繰り返すのが通例ですが、本楽章では繰り返し記号も区切り線(複縦線)もなく、通しで書かれています。おまけに繰り返しと部分のバスが変わっているところもあります。ですので、メロディも1回目の変奏という形では無理があるところもありますので、変化したバスに合わせて変奏(というか装飾的音型)を書きました。もっとも全面的にバスが変わっているわけではなく、即興的に変えたという雰囲気です。

実際に演奏するときは、ここに書かれた装飾的音型以外のフレーズを使ってもいいでしょうし、当時の演奏スタイルからすればむしろそうすべきだろうと思います。もちろんリュートももっと沢山自身のアイデアで美しいフレーズを奏でるべきでしょう。

次回から最終楽章に入ります。

耳より情報【桑名市民限定】

2020年10月28日 12時40分06秒 | 日々のこと
昨日のエントリーで9月末のマイナポイント申請が660万人と書きましたが、10月末では800万人に達したそうです。でもこのペースでももっとピッチを上げないと3月末に4000万人には全然届きません。

昨日は桑名市が発行しているプレミアム食事券を使って市内のこじんまりしたレストランで家内と食事をしましたが、帰り際にお店の人から耳より情報を聞きました。

それによりますとPayなんとかというキャッシュレスサービスを使って市内を買い物をしたときに25%のポイントを付与する、ということらしいです。ただし11月のみ、25%のポイントがつく一回の買い物上限は8000円、トータルで40000円の買い物(10000ポイント)までです。あとスマホのアプリを使って支払う場合に限るそうです=セブンイレブンの端末でチャージが必要。

がんばれ桑名!!最大25%戻ってくるキャッシュレス決済還元キャンペーン

30日間で4万円ねぇ。Payナントカでそんなに使うことがあるかなぁ。桑名市のHPではすべてのPayナントカ決済可能店でポイント付与があるわけではないと書いてありましたので、どこが対象なのかをアプリで調べてみました。するとなぜかどこも対象になっているお店はありません!そこで市の商工課に問い合わせをしましたら、アプリに対象店が表示されるのは11月1日からとのこと。

「どうして、11月1日からなんですか?キャンペーンは11月1日に始まるからそれより前に店を選んで、セブン銀行にチャージしなくてはいけないのに、それでは遅いのでは?」

「はい、えー、キャンペーンが11月1日から始まりますので、それに合わせて1日の10時から表示されますが・・・」

どうも本気で考えていないみたいです。ユーザー目線に立ったらすぐわかることなのにオソマツな話です。まぁ、11月1日10時まで待ちましょう。


マイナポイントは?

2020年10月27日 20時22分00秒 | 日々のこと
私もGo to Baroque! をやりましたが、現在国の施策で、Go to ナントカが人気です。人出が増えすぎてまた感染が広がりはしないか、若干気にはなりますが・・・。

ところでマイナポイントはもうみなさん申し込んで活用されているのでしょうか。調べてみましたら、9月終わりの時点で660万人を超えたそうです。予算は4000万人分だそうですから、ポイント還元の期限である来年の3月末までに予算の消化は難しいかもしれません。

私はSuicaで登録しましたが、すでに枠いっぱいの買い物をして、マイナポイントの9割くらいはSuicaに還元され、今日なんかその分を使い貝新でしじみの佃煮を買ってきました。(笑)

Suicaの場合、ポイントは買った時点でのリアルタイムで反映されるのではなく、一定の期間をおいてまとめてJREポイントとして付与されます。付与日は当初は10月7日の予定でしたが、なんか都合があったらしく10月の下旬からの付与となったとのことでしたが、私のJRE アプリには先週付与されました。そのポイントをSuicaにチャージすると晴れてお買い物ができるわけです。

マイナポイントはマイナンバーカードの普及という大目標があるのですが、皆さん、Go to の方に関心が行ってしまっているので、いまだ出足が低調なこの施策、はっきり言ってもう失敗なのかも知れません。そこで残った予算はコロナ禍の経済対策ということで無制限にポイント付与をするということに方針転換して予算を使い切り、マイナンバーカード普及の施策はまたあとで別に考えるようにしてはどうでしょうか!なんか自分に都合のいいことを言っていますが。(笑)

S.L. ヴァイス:メイキング・オブ・ミッシングパート(22)

2020年10月26日 16時59分16秒 | 音楽系
今回は第3楽章の38~53小節までです。



38小節目は後半の最後の小節にあたります。39小節目からは後半の繰り返しにあたります。リュートのパートはほとんど変化がありません。ヴァイオリンパートは少し装飾的な動きをつけてみました。



52小節目はアドリブの小節で普通は簡単な音符しか書いていないところです。

例えばこんな感じです。


(えらいでかい音符になってしまいました)<(_ _)>

こういう風に書いてあったら、アドリブでカッコいいフレーズを弾いてもいいし、このままでもいいしいろんな可能性があります。ここでは一応「リアライゼイション」してみました。

次回は第3楽章のまとめです。

楽曲は0円!

2020年10月25日 16時34分50秒 | 音楽系
日曜日のテレビは自動車のレビュー番組を見たあと「そこまで言って委員会」をよく見ます。もっとも私は録画をしたものをリアルタイムより少し遅れて見るのですが。今日はものの適正価格についてやっていました。

その中で楽曲は0円という意見が結構出ていました。ネットで流れる楽曲というのは販売促進のツールに過ぎず、リスナーからすればその中で気に入ったものだけを買い、売り手の方は沢山買われた曲をより販売促進をしていく、という方法です。自分の場合に置き換えれば、YouTubeに映像付きで自分の演奏をアップして、(当然見る方は無料で見ることができます)気に入ったらどこそこのサイトにアクセスして有料ダウンロードとかCDを購入してください、という式が近いかなと思います。

私もこの方式で行こうかなと考えていますが、これが経済的に成り立つのは、演奏・録音・映像制作などすべて自分で行った場合で、例えばスタジオを借りて録音したり、共演者にギャラを払うなどをしたら全く採算が取れなくなります。

大昔(50年くらい前)は、レコードは一定の価格で販売されていましたし、再販はできませんでした。今でも週刊誌、月刊誌の値引きや再販はできません。これは再販による値崩れを避け、制作者、アーチストの利益を守るという視点が世の中に浸透していたためだろうと思います。私が高校生の頃、LPレコード1枚は2千円から3千円していて、時代を考えると今のCDやダウンロードの価格よりずっと高かったです。

それがいつの間にか崩れていき、保護されているのは今やごく一部になってしまいました。購入する方やそれで商売している人たちにはとても結構なことなんでしょうが、これが何十年も続くと、気が付いたらクリエーターがいなくなって取り返しがつかない事態になったのではもう遅いです。音楽でボロ儲けしている人も、ただとかただ同然で聴けると喜んでいる人も、今回のテーマからは外れますが、クリエーターの仕事をああだこうだと言いたいことを言っている評論家も、誰のおかげでそんなことができるのかよく考えてもらいたいです。

今回の番組企画では、いくらが適正かという「結論」を出していくのですが、楽曲の場合は1曲1000円ということになり、なかなかいい結論だったと思います。でも現実はそうではありませんが・・・

S.L. ヴァイス:メイキング・オブ・ミッシングパート(21)

2020年10月24日 22時41分58秒 | 音楽系
第三楽章28~37小節です。

楽章の後半部は27小節目(前回の最後の小節)です。



28小節目と30小節目にはリュートパートに装飾的な音型が現れます。楽譜では6連符で書かれていますが、オリジナルのタブは波線のリズムサインが入っています。これはこの音価内(ここでは1拍分)で流れるように弾くという意味なので、きっちり6等分された六連符で弾くという意味ではありません。この部分は当然ヴァイオリンは黙ってもらいますが、小節の3拍目はリュートとは逆行する速い音型を入れてみました。この6つの音はリュートの下降フレーズに呼応するものですから、リュートパートと同じように1拍をきっちり6等分して演奏するものではありません。



33、34小節目はこの楽章では貴重?なリュートのメロディですので、ここはヴァイオリンは完全だんまりにしてもらいます。このフレーズに先立つ31,32小節目にあまり饒舌なフレーズをいれると、リュートパートの33~34小節目が引き立ちませんので、あっさりしたメロディにしました。

(つづく)

デジバが日本を明るく活発にする!

2020年10月23日 12時03分57秒 | 日々のこと
今政府ではデジタル庁を作って世の中をデジタル化しようとえらい勢いですが、見ていますと役所のデータ一元化とかオンライン化などが中心で、そこから少しそれてハンコ撲滅みたいな方向に進んでいます。つい先日も桑名市に出す書類のハンコを不要にするなんて市長が言っていましたが、そんなことはどうでもいいことです。ハンコなしでも紙の書類を提出するのでは何も変わりません。

さてタイトルに書きましたデジバとは何か?それはデジタル・ジイさん、バアさんの略です。ITスキルが高いお年寄りのことで、私が勝手に作った語です。(笑)

新聞にシニアが地域コミュニティとのつながりをオンラインで再構築する動きが広がりつつあるという記事が出ていました。インターネットで行ったアンケートでは60代以上のシニア層でコロナ禍以前よりネットニュースを読む人が増えたとのことですが、それってそもそもそのアンケートに答えた人はすでにインターネットを曲がりなりにも使っている人ですよね。

問題は全くネットと縁がないシニア層の人をどう取り込むかです。記事ではインターネットを使うシニア層は都市部に比べ地方は少ないというデータがあるとありました。そうなんです。桑名は典型的な「地方」ですが、ウチの町内では全くゼロ、デジタル系に関しては40年前と何も変わらない生活をみなさん送っていらっしゃいます。

不肖ながら私、町内会長をしていますので自治会連合からの文書が回ってきますが、それをPDF化するとかメールで連絡をやり取りするなどの動きは全くありません。毎回新品のA4封筒にA4の印刷物が入っていて、それを歩いて我が家まで届けてくださっています。さすがに自治会連合のトップの方たちはホームページみたいなのを作っていましたが、失礼ながら大変出来が悪いHPでしかもそもそもネットの基盤がありませんので誰も閲覧していません。

60代以上と言えば人口のボリュームゾーンです。この年代の方は多少の例外はありますが、ネットワーク、コンピュータなどには縁がなく過ごしてきました。あるいは会社で使わざるを得なくなってもどうも使い方が呑み込めないという方が多いようです。あのサイバー関連の大臣S氏みたいな感じが典型的な60代以上なんでしょう。

今国が進めているデジタル化にはこの人たちが視野に入っていません。いくら役所が効率的になってもそもそもネットワークにつなげることが出来ないのでは恩恵を受けることができません。この年代の家庭に光回線を積極的に導入する施策とかキーボードがついたコンピュータを購入しやすくする施策、あるいは活用の講座を全国的に作り安価に学習できる環境を整える施策を打ち出してみてはどうでしょうか。

ITに強くなったシニア層=「デジバ」が増えれば日本は経済的に大きく潤うのではないでしょうか。この層は経済的にはゆとりがある人たちが結構います。この人口ボリュームゾーンにある人たちの何割かでも積極的にECできるようになるだけで、相当世の中の金回りはよくなるはずです。それに冒頭にも書きましたように「デジバ」同志のネットワークも広がり生きがいもつながるでしょう。いいことがたくさんある「増デジバ政策」、菅さん、たのんます。


S.L. ヴァイス:メイキング・オブ・ミッシングパート(20)

2020年10月22日 22時45分33秒 | 音楽系
前回、間違ってシリーズ18としてしまいましたが、19の間違いです。訂正しておきました。

さて今回は第三楽章の13~27小節です。



13小節目は前半の終わり、14小節目はその繰り返しにあたります。なぜか繰り返し記号は使われていませんし、赤色の下線部のようにバスが前半と微妙に異なっています。ここでは異なっているバスに合わせつつ、前半部を少し装飾的なフレーズを作ってみました。



22、23小節目は前半部と同じように、ヴァイオリンは休んでもらうことにしましたので、アドリブでより装飾的なフレーズを入れるべきところです。

27小節目からは後半部です。後半部も前半部と同じように繰り返し記号なしで書かれています。なおここでは各区切りには現代式に複縦線を入れてありますが、オリジナルのタブには複縦線は入っていません。

(つづく)