リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

コンサートのまたの日

2013年06月24日 14時11分53秒 | 音楽系
コンサートの翌日はさすがにちょっと気が緩みがちですが、緩みすぎるとロクなことが起こりません。市内の某郵便局に車で行きまして、駐車場に駐めました。一番入り口に近い場所が空いていましたのでそこに駐めましたが、ここは実はちょっと注意しないといけないんですよね。

こういう鉄の柵がありますので、注意しながらバック駐車です。こういう腕は確かですので、鉄柵ギリギリにぴたっと駐車です。



用を済ませて、帰ろうと車を前にだしたら、なんやら左後ろでゴリゴリ音!、何事が起こったのかと思いましたが、すぐに気がつきました。例の鉄柵です。あららら~、やっちまいました。わかっていたのにうっかりしてました。

車を降りてこすったところを見てみましたが、う~ん、これでデジタル一眼レフは完全に飛んでしまいました。(笑)いままでも何人かの人が同じ事をやっているようで、鉄柵は擦り痕が一杯です。(上の写真の白いのが私のです)いつもこれを見て、「こんなトロいことしとってはあかんわな」なんていつも思っていましたが、自分もトロかったようです。(涙)入るときは、あれだけ意識していたのに、実はこの後エイデンにデジタル一眼を見に行こうと浮ついていたためか、うっかりしてたんですよねぇ~。



まぁ、郵便局長さんに責任を取れなんて言ってどなりこむという下品なことは私はいたしませんが、癪なので一応現場検証をしてみました。

駐車場を出るときはこんな感じで、鉄柵は全く見えません。郵便局の看板はそびえ立っていますので、左折する人はこれを目印にして、低い位置にある鉄柵に横っ腹を擦ってしまうわけです。これは明らかに駐車場としての構造上の問題があります、なんて分かってたんですがね。人間うっかりということは怖いですねぇ。入るときはまだ見えるので、まだ擦る率は少ないと思いますが、それでも入るときに当てたとおぼしき傷もあります。ほとんどの人は出るときに擦ったり当てたりしてるんでしょうねぇ。



車は修理に出さないといけませんが、修理が終わり、次に郵便局に行ったときにはちゃんと言ってやろうと思います。

「あの、局の看板の前の鉄柵ですね、あれって皆さん、何人も車の横っぱらを擦ってますよね。ええ、わたしはやったことはないんですが、車から見ると、鉄柵が低すぎて全く視界に入りませんよ。だからうっかりとやっちゃうんじゃないですか?鉄柵をもっと高いものにするか、いっそ鉄柵を撤去したらどうでしょうか?え?それはできない?こんどは看板にボディを擦ることになるって?なら、看板の角にゴムかなんかあてといたらどうでしょうか。いずれにせよ、そのうち誰かが郵便局に設置責任があるとか言って訴えるかも知れませんよ。早い内に直しておいた方が。こういうご時世ですから・・・」

豊中でコンサート

2013年06月24日 14時10分41秒 | 音楽系
大阪府豊中市にある大野ギター音楽院内の「大野ホール」でコンサートです。3月30日の西尾市のコンサート以来、ずっと雨に降られていません!なんと7連勝中です。雨男の私としては奇跡に近い数字です。



6月にコンサートをやって雨に降られない方がおかしいですが、でもおかしくも全て晴天に恵まれています。しかしながら、今日はさすがに・・・

来る途中、京都あたりで土砂降りでしたし、会場についてからはやんだものの、本番直前ではまたシトシトと降ってきました。



でももうお客さんはすでに到着されているので、今日もよい天気だったということにしましょう。(ちなみにコンサート終了時は日が差していました)ということで8連勝!

プログラムは、ギターで演奏されている曲にして欲しいというご要望がありましたので、ヴァイスの二短調ソナタ、バッハの組曲1番、ヴァイスのファンタジアにいたしました。休憩なしでときおりトークをはさんでお願いしますとのことでしたので、あまり脱線してダラダラトークにならないように注意しながらすすめました。

ステージの台を置いていただいたお陰で、湿度が高かったにもかかわらず、とても音がよく通りました。聴きに来ていただいた方は、ギターをされている方ばかりなので、少し専門的な話題でも反応が大ありでした。こういう感じってとても懐かしくもあり、大好きです。

コンサート終了後は、CDの販売もしていただきましたが、プログラムの曲目がCDに入っているということもあり、持参したCDは完売でした。その後、皆さんで打上です。若い方から年配の方まで皆さん音楽に対する情熱にあふれてらして、なんかこういう雰囲気って久しぶりです。とても楽しいひとときを過ごしました。

このコンサートを企画していただいたUさん、運営をしていただいた大野ギター音楽院の皆様、本当にありがとうございました。また演奏できることを楽しみにしています。

扶桑のロビコンと桑名のバロック音楽の旅講座

2013年06月10日 18時43分14秒 | 音楽系
土曜日に、扶桑町のロビコン、日曜日にバロック音楽の旅講座第1回を行いました。今日はちょっとゆっくりしています。

ロビコンは久しぶりです。6年ぶりくらいではないでしょうか。はじめて出演したときは、担当が前任のHさんの時代ですから、もう10数年前になります。いつも沢山の方に聴きにきて頂き、とても熱心に聴いて頂くのが印象に残っています。

今回も沢山の善男善女にお越し頂きました。常連の方も多いと見え、鑑賞マナーは抜群です。よくあるんですが、別に悪いことではありませんが、楽章単位で拍手が来るのは皆無でした。長めの曲も聞き慣れてらっしゃるんですね。

当日の天候はいい天気でしたが、若干湿気が多かったようです。リハーサルのときにヴァイオリンの1弦がプッツン。あろうことか、本番中に別のヴァイオリンの1弦がまたプッツン。今回はルネサンス・リュートとバロック・リュートの2本を使ったのですが、今度はルネサンスの1弦が切れるのでは、とひやひやでしたが、それは大丈夫でした。なんか本番が始まった頃、急に湿度が上がってきた感じがしていましたが、それも原因だったんでしょう。

翌日曜日の桑名の「バロック音楽の旅7」講座第1回は今シリーズで7年目を迎えました。2/3くらいの方がリピーターの方で、なんと7年連続受講という方もいらっしゃいます。



今年の特徴は、親子参加(保護者の方と小中学生1名)がとても多いことです。なんと7組もの参加がありました。これは今までで最高です。第1回目はレクチャーですが、小学生が7名もいるので、できるだけ分かりやすい言葉を選んでしゃべりました。

第1回目は、市役所の会議室で行いましたので、ちょうどテーブルも出ていました。熱心にメモを取ってらっしゃるかたも多かったです。驚いたのは、小学生の皆さんも一杯メモを取っていましたねぇ。若い世代に、バロック音楽への関心が広まって行く感じがしますねぇ。

第2回目以降はコンサートで、桑名市中央町のメディアライヴ多目的ホールに会場が変わります。第2回は今月の30日ですけど、雨が降らないといいですね。

バロック音楽の旅7開講!

2013年06月06日 12時27分54秒 | 音楽系
バロック音楽の旅シリーズが今年も始まります。第1回目は今度の日曜日、6月9日です。実は前日にコンサートがひとつあるので、若干しんどい・・・(笑)

昨日申し込みが締め切られまして、70名近い方から応募を頂きました。とりあえず一安心。ありがとうございました。現在プレゼンの制作、共催の教育委員会、中央公民館の方との打ち合わせ、当日配布する印刷物の制作、ポスター制作、名簿制作、お釣り用の両替・・・

どなたかに手伝ってもらってもいいのですが(そういう方がいるかどうかは別として)、今の仕事量は一人でできる範囲内ではあります。どなたかに手伝っていただくには、その方に仕事の内容を説明して、連携をとらねばなりません。それ自体がひとつの仕事になり、仕事が増えることになります。

ことしもいいコンサートが目白押し。第2回目以降はコンサートですが、乗り遅れてしまった方、相談に乗りますのでご連絡ください。

交響曲第一番

2013年06月04日 10時12分54秒 | 音楽系
佐村河内守作曲の交響曲第1番を聴きました。最近NHKのドキュメンタリーなどで話題になっている作曲家の作品です。最初はこの作曲家の名前の読み方が分からず、「さむら・かわちのかみ」?なんて読んでました。(笑)

何度か聴いてみて思ったことは、

とても優れた作品である。
この曲は純音楽である。

ということです。

曲は、第1楽章が始まって少したったところで出てくる、半音階的な要素を含む主題(動機)が様々な形に変形されて、全楽章を貫く循環主題となっていて、とてもしっかりした構成力を感じます。副題にHiroshimaなんてついていますが、多分売らんかなの周りの人がつけてしまったのかも。

このCDを聴く前に、同氏著書「交響曲第一番」も読んでみました。佐村河内守氏は耳が聞こえない作曲家で、単に聞こえないだけではなく猛烈な耳鳴りに悩まされているそうです。その苦悩の境遇の中で作り上げたのがこの交響曲で・・・NHKのドキュメンタリーではお涙頂戴ストーリーが展開されていました。

それに影響というか感銘を受けた善良な聴衆がコンサートに沢山押し寄せて、涙する。実に美しい話です。

CDの解説もすごいです。このメロディは苦悩の表現なのだといった式の感情的な解説が満載。音楽は音楽でのみ理解されるべきです。

でもこの曲はそんなお涙頂戴話を何もつけなくてもとても立派な作品です。ヒロシマと関連づけなくても、苦悩の姿と結びつけなくても、純粋な音楽として聴くべきです。そもそも音楽なんて作曲家の人生と作品は本質的に関係ありません。性格の悪い作曲家が作ったとてもいい作品があるでしょうし、下ネタが大好きな作曲家が作ったとても純粋可憐な音楽もあるでしょう。

このCDは10万枚も売れたといいますから、クラシックでは異例の売れ行きです。売れないより売れた方がもちろんいいですし、コンサートも人が沢山入った方がいいに決まってます。でもこの交響曲はそんな単純な造りではないし、そんなに分かりやすい曲ではないと思います。もちろん現代音楽としては、メロディが沢山聞こえるし分かりやすい方でしょう。少なくとも、松平則あたりの作品よりはすんなり聴けるでしょう。

でもこの曲が受け入れられるのでしたら、例えば矢代秋雄の交響曲なんて曲ももっと広く聴かれてもいいと思います。黛敏郎のオーケストラ作品だってもっと知られてもいいと思います。でもそれらは全然。極端すぎます。

まあ有り体に言えば、お涙頂戴のストーリーに乗せられた善良な聴衆が、大きな音のメロディックな部分に反応しているといったところでしょう。でも全ての部分をよく聴いてください。とてもしっかりした造りのいい曲ですから。え?ちゃんと聴いてるって?こりゃまた失礼!

以前お涙頂戴ストーリーに包まれて登場した某演奏家がいました。今もコンサートは人が沢山入るらしく、周りで一杯カネを儲けている人がいるんでしょうけど、この演奏家は全然うまくありません。ナンジャコレ?って感じです。この作曲家に関しても、どうせまた同じ感じだろうと「期待」してCDを聴いたんですが、いい意味で期待はずれでした。なんのかんのいってもこの曲が世に広まらないよりは広まった方がいいですから、まずはめでたいことだと思います。そしてさらに現代に作曲された音楽にも目が向くともっといいと思います。でも、これが難しい・・・