リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バロック・ギターで通奏低音

2014年10月31日 12時04分43秒 | 音楽系
11月22日のコンサートでは久々にバロック・ギターを使います。ソロは演奏しませんが、モンテヴェルディ、フォンターナ、ヴィヴァルディの通奏低音で使う予定です。バロック・ギターの通奏低音は3、4年前の岐阜サラマンカ・ホールでのコンサート以来だと思います。

私が使うバロック・ギターは、フェルメールの絵に描かれているのによく似たフレンチタイプのものです。2002年、ロンドンのアレクサンドル・バトフ製作で5コース弦長68cm、全てのコースを複弦で張ることができます。


フェルメールの「ギターを弾く女」


バトフ作のバロック・ギター

今回の調弦は、4コースにオクターヴ弦を5コース側に張り、5コースは1オクターブ高いラに調弦してあります。1コースも複弦です。バロックギターのリエントラント(調弦の方法の一種で、2コース1コースを本来より1オクターブ下げる(テオルボ)場合や5コースを1オクターブ下げたりする調弦のこと。漢字で書くと凹調弦かな)はいろんなパターンがありますが、今回のが多分通奏低音には一番具合が良さそうです。

DM発送!

2014年10月26日 09時58分21秒 | 音楽系
11月22日のアンサンブル・バロック・イーラ名古屋公演のDM発送やっと完了です。チラシと案内文を三つ折りにして封筒に入れる作業が遅れていました。本当はひと月ちょっと前に届くようにしたかったんですが・・・



遅れていたのは、2週間ほど娘とその子供二人が我が家に帰省していましててんやわんやしていたからです。娘たちが来る前からDMの作業を開始していて、彼らがこっちに来たら少し手伝ってもらおうなんて思っていたんですけど、ちょっと甘かったです。

最近のコンサートDMは透明の封筒に入れて送るようにしています。これだとまず封筒代が圧倒的に安いですし、中身が何だか受け取った方がすぐわかるという利点があります。もっとも、この場合開封せずに捨てられるリスクもあります。

さらにもう一つメリットがあります。それは、案内文書の裏側に宛先を印刷して、それが見えるように封筒に入れればタックシールを貼ったりする手間が省けます。

透明の封筒には、旧来のノリがついたミシン目で切り離す切手は貼れませんので、粘着ノリがついた切手を使います。こちらの方が扱いの手間もかかりません。料金別納郵便という手もありますが、この場合もどっちみち「料金別納」と印字したシールを貼る必要があり、これを制作する分だけ余分に手間がいります。

あと今回はチラシのデザインも一工夫しました。チラシをデザインするときにあらかじめ三つ折りにして封筒にいれることを想定して画面領域を大体三等分したデザインにしました。こうすることで、三つ折りにして、タイトルとグループ名が見え、それを裏返すと演奏者の写真が見えるというふうになります。まぁちょっとしたアイデアです、と自画自賛ならぬ、自チラシ自賛です。(笑)

バロック音楽の旅8第3回講座プラス・・・

2014年10月20日 22時00分21秒 | 音楽系
日曜日はバロック音楽の旅8第3回講座でした。今年は全6回の講座で、この第3回以降はコンサートです。今年のコンサートは全てフレンチで統一しました。その第一弾となる今回は、「フレンチ・リコーダーの華」と題してリコーダーの太田光子さんとチェンバロの杉浦道子さんをお迎えしました。



プログラムは、次の通りです。

シャルル・デュパール(1667 - 1740)
組曲第5番ヘ長調

アンヌ・ダニカン・フィリドール(c. 1647 – 1730)
ソナタニ短調

フランソワ・クープラン(1668-1733)
恋のウグイス(チェンバロ版とリコーダー版)

ジャック・マルタン・オットテール・ル・ロマン(1674 – 1763)
組曲第3番 ト長調 作品2

フィリベール・ド・ラ・ヴィーニュ (1700? – 1760?)
ソナタ第1番 ハ長調

リコーダーの太田さんはいつものように華麗な音楽を聴かせていただきましたが、お話を伺うと実はフレンチだけでプログラムを組むのは初めてだそうです。彼女の今までとは異なる新しい魅力満載のコンサートでした。

実は私はこの講座修了後演奏を頼まれていまして、急いで四日市市内の会場に向かいました。実は四日市市内にある第一楽器さんの音楽ホール「ムーシケ」で全日本マンドリンソロコンクールがあり、参加者の演奏修了後の審査中に行われるミニコンサートでアーチ・リュートを演奏することに相成ったわけです。依頼者の方からは、同じリュート属つながりだということでお声をかけていただきました。

曲目は、バラール、ザンボーニ、スカルラッティの作品で、リュートにまつわるお話を交えて演奏しました。スカルラッティはソナタK380でギターなどにもよく編曲される有名な曲です。

チェンバロのために書かれたこの作品を20何年か前にアーチ・リュートのために編曲したのですが、今回久しぶりに演奏するにあたり、アレンジと運指を少し見直しました。この曲は13フレットが必要な箇所があり技術的になかなか大変。特に私の楽器は弦高が少し高め(それでも4年くらい前に調整してもらってマシになったんですが)なのでトリルのスピードが微妙に出しにくかったり、左手の押弦を少し注意しなければならなかったりで気を遣います。でもとてもいい曲なのでまだどっかで演奏してみたいですねぇ。

台風接近中のコンサート

2014年10月14日 23時23分40秒 | 音楽系
昨日は台風が接近している中、ギターアンサンブル・サルビアさんの結成30周年コンサートに出させて頂きました。

台風は一時は伊勢湾台風みたいな勢力でこっちの方に来るかと思われましたが、勢力は少し衰えコースも直撃からはまぬがれました。それでも開催かどうかは結構微妙な判断でした。

ギターアンサンブル・サルビアさんは四日市を中心に活動している女性を中心としたアマチュア・ギターアンサンブルです。今回は縁がありまして、アンサンブルの指揮を仰せつかりました。

会場は四日市市にある四日市市民文化会館です。台風の接近が感じられてきた午前中に会場に到着しましたが、そういえば30年以上前、まだサルビアさんが結成される前でしょう、娘がまだ母親のおなかに入っているときに、同じように台風が接近する中ここに来たのを思い出しました。鈴鹿の子安観音に安産祈願に行ったあと、同会館で開催された読売交響楽団のコンサートを聴きに来たのでした。つい最近のことのように思えますが、娘にはもう子供がいますから確かに30年以上たったんでしょうね。

スマホのお天気レーダーで雨雲の動きをずっと見ていましたが、幸いなことに終演の4時前頃までなぜか四日市地区だけがずっと雨雲がかかっていませんでした。おかげで台風襲来の悪天候の中、想像していたよりも多くの方に来て頂きました。

コンサートは何人かのゲストや他のアマチュア・アンサンブルも交えて賑やかに行われました。私が指揮をしたのは最後の5曲ですが、ここに至るまで何度も同アンサンブルとともに練習をいたしました。その甲斐あって不安を感じることもなく音楽が流れるようになりました。同アンサンブルは比較的高齢の方が多いですが、いつまでもお元気でまた次の40周年、50周年もできるといいですね。

六華苑コンサート第2回目

2014年10月06日 13時04分26秒 | 音楽系
昨日ブログを更新しようと思っていましたが、レッスンやアマチュア・ギターアンサンブルの本番直前指導で忙しくて時間が取れませんでした。台風も来ていたし・・・

土曜日は桑名六華苑ミニコンサートシリーズの本年第2回目です。第1回目の時は会場となる洋館が改修中で建物全体がすっぽりと工事用の蔽いで蔽われていました。当日は工事も既に終わり、新築された頃はこうであっただろうと思わせるような美しい水色の外壁に目を奪われました。

第2回目のコンサートはデュオ・エクイノックスのヴァイオリンとギターの二重奏でした。ヴァイオリンは山口美夕鶴、ギターがアレクサンドル・ガラガノフ両氏によるこのアンサンブルは彼らがスイスのローザンヌにいた頃に結成されました。お二人は現在桑名市に在住でコンサート活動や教授活動で活躍されています。

プログラムは、前半はルネサンス、バロック音楽でダウランド、ルイス・ミランなどの作品、後半はロマン派から近現代の音楽で、パガニーニ、イベール、ターレガなどの作品を演奏していただきました。

継続的にきちんと人数を数えているわけではありませんが、最近このコンサートシリーズに来ていただける方が増えてきているような感じがいたします。立ち見の方が出るときもありますのでそれなりの人気が出てきたのではと密かに喜んでいます。

来年のシリーズはまだ決まっていませんが、5月と10月か11月頃になると思います。六華苑の洋館ロビーはとても音が綺麗に響くところなので、興味を持たれた方はぜひ足をお運びいただけるととても嬉しいです。