リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バロック音楽の旅2008第1回

2008年08月31日 00時03分31秒 | 音楽系
バロック音楽の旅2008講座がいよいよスタートしました。昨年と少し形式を変えて、今回はレクチャーとコンサートを各回でわけました。第1回の今日はレクチャーで、「バロック音楽の基礎の基礎」という題でレクチャーを行いました。(於桑名精義公民館)

いつものようにというかやはりというか天気は雨でした。ここ何日か大変な雨に見舞われているなか、今日はまだましな雨の降り方というべきではあります。(笑)

レクチャーは今まで同様、パワーポイントでプレゼンをして進めていく形式です。ときどきCDなども聴きます。今回お話したのは、バロック音楽の時代、国、楽器、演奏の場所、形式などでした。メモをとりながら熱心に聞いていただく方も何人かいらっしゃって、参加された方の熱意を感じながらお話を進めて行くことができました。。

今回の参加人数は76名で、昨年度の46人より30人増えました。この人数で5回、のべ動員人数は380名、バロック音楽の活動としてはなかなかいける数字でしょ?



今回は桑名の広報を始め、新聞やケーブルテレビなどのメディア、DM、チラシと、昨年度よりは宣伝活動に努めました。目指すは100人です。この人数になると、財政的にも余裕が出来、もう少し離れたところ(東京とか大阪とか)から演奏家を呼ぶことができます。まぁ、何をするにしてもいるものはいるわけで、そうした基盤が出来ていくことが文化的な活動における重要な側面ではあります。

次回は会場を大山田キリスト教会に移し、鈴木美香チェンバロコンサートを行う予定です。

天気予報

2008年08月28日 13時16分05秒 | 日々のこと
天気予報を見ていましたら、低気圧や高気圧が1004とか1008とか1012とか書いてありますと、何かこの4桁の数字が気になりますねぇ。(笑)

シャコンヌの編曲が忙しくてはかどらんなぁ。第一この曲は譜面をどうやっておいたらいいのかが大問題。かくなるうえは暗譜で弾こうかな。

チェロ組曲の2番と6番はまだ両方ともやってませんです。1,3,4番はアレンジして演奏したんですけど、2番も6番はアレンジしたことがありません。チェロ組曲のアレンジはある意味一番大変です。書かれているバスが少ないのでどういうバスをどのくらい書き足していくかがアレンジの際に最も頭を悩ませるところ。

ここでバスがきちんと書けないということは、音楽をきちんと理解していないということで、某著名リュート奏者のアレンジにおけるバスは・・・おっとここまで。(笑)

金曜日は天気が悪そうだから、明日の天気予報にはリュート組曲ホ短調ヘクトパスカルの低気圧が出てくるかな。(笑)

例会案内

2008年08月27日 10時50分48秒 | 音楽系
イギリスのリュート協会から例会案内のメイルが届きました。

・・・9月にロンドンにいらっしゃるようなことがあったら、ご来場を歓迎致します。・・・

いつもこのような文言で始まります。まぁ、バーゼルにいた頃なら、よっしゃ行こか、なんて即断でイージージェットに乗るんですが、さすがに日本にいてはロンドンは遠いです。

ミーティングは10時30分のコーヒータイムから始まります。そしてお昼をはさんで夕方のコンサートで終わります。今回のコンサートはPaula Chateauneufさんのテオルボとアーチリュートです。

このほかに小さなコンサートやテーマディスカッションがいくつかあり、リュートが好きな方は充実した一日を送ることができます。今回はコンピュータでリュートのタブラチュア(リュート独奏曲を記述する文字譜)記述方法やソフトを紹介するセクションが2つあり、なかなか興味深いです。

よく考えてみましたら、私は9月の中頃にヨーロッパに行く予定なんですよね。その気になったらちょっとロンドンへ・・・が可能ではあります。でもメイルをよく見てみると9月の何日というのが書いてありません。早速問い合わせのメイルを出しました。私の滞欧期間に入っているといいのですが、例会に参加しようとすると2泊3日になるので短期滞在の日程ではちょっときついかも。

ボルトにくぎづけ

2008年08月21日 18時27分27秒 | 音楽系
「ボルトにくぎづけ」という新聞の見出しを見て、「なんでボルトで締めてあるのを更に釘付けにするんかいな?」と一人でつっこんでいたくらい、オリンピックに関心のない私です。もうそのうち終わるんですよね。ニュースを見てもオリンピックのことばかりだし、いつも録画している番組が変更になっていて、さて見ようかと思って再生したら柔道やってたりで、大迷惑です。

でも世の中私のような人間は少数派なんでしょうねぇ。先日も某商店に行ったら、社長がなぜかいません。社長の奥さんに尋ねたら、今ビールを飲みながら星野ジャパンの試合を見ているとのこと。好きな人は好きなんですねぇ。

前回のアテネオリンピックのときは、たまたまエジンバラにいまして、北島が優勝したときのテレビは偶然見ました。でも場所がイギリスなので、日本人選手が優勝したところで、アナウンサーも騒がず静かなものでした。私も、「あ、日本人が勝ったんだ・・・」くらいの反応で終わってしまいました。でもその頃、日本ではえらい騒ぎだったんでしょうね。

今年の北京オリンピックの経済効果はいまひとつで、前回のアテネに比べると相当さがっているようです。まぁ時期が時期だけにそうは財布のヒモが緩まなかったようです。これで何か事件でも起ころうものなら、下がっている株がまた下がりかねません。早く無事に終了してください。

採用試験

2008年08月20日 10時17分51秒 | 音楽系
昨日は某県の教員採用試験実技の伴奏の仕事を仰せつかりました。仕事としては極めて異例だとは思いますが、自分の試験じゃないのでかえって身がひきしまります。(笑)自分の試験だったら失敗しても自分の責任ですが、人様の試験の場合はこっちの失敗は許されません。そういや、思い出したんですけど、スコラにいた頃も期末の試験の伴奏をよく頼まれました。ま、あれと同じようなものです。

遅刻をしてはいけないということでかなり早く家を出ましたら、会場には多分一番早くついたようでした。楽器を事務室に預け、会場の外に出てちょっと喫茶店にでもと、入口を出たら、もうお一方早々と来られているかたがいらっしゃいました。聞くと、やはり伴奏の方。みなさん責任感があふれていらっしゃる。(笑)

外に出ると日差しはまだまだ強烈で、路沿いの目についた喫茶店に飛び込んだら、満員、しかもたばこの煙蔓延、でパスです。東の方に歩いて行くと、イタリアンのレストラン。ランチ1300円、ちょっと高そうなのでここもパス。実は車の中でおにぎりをほおばってきたので、コーヒーをちょっと飲みたいだけなんです。さらに東進、でも全然お店がなく、仕方ないので戻り、さっきのイタリアンレストランの前をまた通り過ぎましたが、やっぱり入ろうか、と結局入る。ちょっと優柔不断的行動です。

中に入り、オーナー(ヨーロッパ系の方でした)にコーヒーのみでいいかと尋ねたら、はじめはちょっと渋りましたが、いかにも残念そうな顔をしたら、入れてくれました。お店は大変品のいい内装で、それによく合う絵が壁に何枚か掛かっていました。ここでコーヒーというのもなんか気が引けましたが、ま、そういうことで入ったんですからまぁいいでしょう。

きれいな花が花瓶にいけてあるテーブルで注文したアイスコーヒーを頂きましたが、これが絶品。今度はぜひ食事にこなくちゃ。離れたところでオーナーが別の客と店で行われるライブのことを話していました。店を出る際に、自分はリュートという楽器を演奏している旨を伝えたら大変関心を持って頂きました。名刺を渡し、ひょんなところでしっかり営業してしまいました。(笑)

実技試験の少し前から雲行きが怪しくなり、そのあと豪雨、お陰で会場は少し涼しくなりました。試験会場に入るとなぜか結構大きな電気のハムの音。この地方は周波数の関係?で415のC近辺の音です。自宅の蛍光灯がその音程なのでよく気になりました。ただ、今回はうまい具合にアーチリュートの5コースとぴったしでした。(笑)曲がハ長調なだけに、微妙にずれていると集中できないところでした。場所は大変狭いところで、目の前に試験官の先生が3人でやりにくいことこのうえありません。とはいうものの私が上がっていては話になりませんので、緊張している受験者の気持ちを慮って伴奏いたしました。(したつもりです)試験は無事終了し、仕事師の役目も終わりました。合格発表は少し先になるようですが、合格をお祈りします。

セミナー最終日

2008年08月16日 22時31分02秒 | 音楽系
セミナーの間、食堂に置いてあるマックからブログの更新をと思ったんですが、結局初日だけしかできませんでした。去年も同じパターンだったかも。やはり、朝からレッスンが続き、講師コンサートもあるし、夜は宴会と、時間が取りにくかったのが原因ですねぇ。(笑)

会場のペンションの食事は若者向けみたいで、高カロリー食が多いので、多少控えめに頂いておりました。このペンションには奏楽堂があるということで、音楽系の団体それも管楽器関係の団体に人気ということですが、若い人が泊まることが多いようですので、食事も若向けです。せっかく控えめに頂いていても、夜お酒を飲んで、つまみを食べていればあまり意味はないんですけどね。

最終日はいつものように受講生によるクロージングコンサートがあって、解散になるのが12時前です。今年はどうやって帰ろうかといろいろ考えましたが、どこにも寄らずに、高速を使わず一般道で行くということにしました。来るとき、富山方面に行く車が多くてずっと東海北陸道が渋滞していたので、帰りはその車が一気に戻ってくるわけですから大渋滞が予想されます。せっかく高山まで来て、古い町並みを見たりホウ葉味噌を食べないで帰るのはとても残念ですが、大渋滞に巻き込まれるのはイヤですからねぇ。苦渋の選択です。

その選択は大正解で、全く渋滞なしで美濃加茂まで来てしまいました。きっと今頃高速道路は大渋滞、と思うと実に気分がよかった(ちょっと悪趣味)ですが、ひょっとしたら高速道路もスイスイだったのかも知れません。

サマーセミナー

2008年08月13日 22時33分58秒 | 音楽系
今日から高山でサマーセミナーです。エスティマという車を持っている関係で、今年もチェンバロ運びを手伝うことになり、朝チェンバロ所有者の家を経由して、高山に。

昨年は名古屋インターから東名高速が渋滞して大変な目にあいましたが、今年は比較的楽に東海北陸道(だったかな?)に入ることができました。でも富山まで開通した影響からか、道は結構混んでいました。ただ、高山市内というか市郊外まで中部縦貫道ができたので、大変スムーズに市内に入ることができました。

会場は上宝のペンションですが、41号線経由で行っていた頃に比べるとずいぶん早く行けるようになりました。

今年のリュートコースの参加者は、副で受講する方を入れて5名。今ちょうど明日の講師演奏会のリハーサルを終えて、くつろいでいるところです。

吸湿速乾

2008年08月12日 12時44分36秒 | 日々のこと
新聞の登山を扱っている連載に、吸湿速乾タイプのTシャツのことが出ていました。何でも、こういうタイプのTシャツを着ていない初心者は、登山中に体温が奪われてしまいダウンしてしまうそうです。

世の中そんな便利なものがあるのかと、家内に言ってみたら、そういうタイプの下着も含めて普通に売っているとのこと。汗をすぐに吸って、シャツ自体も乾いてしまうということは、暑さ対策にもなりそうです。汗が下着についてビショビショになると、今度はそれが冷えて気持ち悪くなるというのがなくなるわけです。こういうことを知らないのは私だけかも。(笑)世の中もっと進んでるみたいです。

夕方に散歩に出かけたついでに、近所のアピタによって吸湿速乾タイプのシャツをさがしたら、あっさりと見つかりました。タンクトップでお値段は980円。やはり私は遅れてました。世の中はこれが普通なんです。

さっそく家に帰ってから来てみましたが、汗はすぐ乾くし何となく涼感すらあります。実際冷房無しで室温は31度くらいありましたが、不快なことはありません。うむ、これはすばらしい。もう何枚か買っておきましょう。

アナログ放送

2008年08月10日 23時03分58秒 | 日々のこと
最近テレビの右上に「アナログ」という文字が出るようになりました。確か7月の終わり頃からですが、2011年7月にデジタル移行ということで、3年後にはあんたのテレビは見られなくなるよ、ということですね。ええ、余計なお世話です。(笑)

地上デジタルのテレビには「デジタル」とは出ていないと思いますが、家のテレビの右上の四文字は目障りです。そのうち1年くらい前になったら、「アナログ」が「アナクロ」に変わりカウントダウンの数字も入るかも知れません。これも余計なお世話です。

わが家のテレビは2000年に購入した、3万円台の安物です。でも成熟製品であるため、安くても非常に高性能で、8年後の現在においても画質の劣化は全くありません。今のところの計画では、2年前に買ったハードディスク・レコーダーがあと2年くらいで壊れるでしょうから、再来年の今頃に新しいテレビを買おうかと考えています。その頃には薄型テレビは、極薄が当たり前になっていて、値段も安くなっていることでしょう。

新しもの好きの私が、新型の液晶テレビを買おうとしないのは、我ながら不思議ですが、結構冷静にテレビの性能を見ているからのようです。地上デジタルが始まる前の液晶テレビはどう考えてもブラウン管のテレビより画質が悪かったし、地上デジタルが始まっている現在においても、薄型テレビはまだ改良の余地がありそうです。

地上デジタルに移行する頃にテレビを買うと、多分業者が忙しくてアンテナの設置に時間がかかりそうですから、その半年くらい前に買うのが得策でしょう。その頃には、有機ELが主流になりかかっているでしょうか、それとも液晶にさらに改良が重ねられているでしょうか、それとも第3の方式が登場しているでしょうか、今から楽しみです。

多彩な一日

2008年08月04日 11時13分20秒 | ローカルネタ
一昨日町内の方が亡くなり、お通夜、本葬と参列しました。やはりこの暑さが体にこたえたのかも知れません。町内の人の話では、葬儀会館は大変混み合っていて、その関係か町内の方の葬儀も9時からでした。なんでも別の葬儀会館では7時から!というのもあったそうです。

最近の葬儀は名簿の扱いがコンピュータ化されていて、いままでのように手書きの名簿作って参列者と香典の確認をする必要がほとんどなく、お手伝いしたのは受付をして香典を管理し、お返しを渡すだけでした。以前は葬儀が終わったあと、名簿をみて香典を集計して名簿に反映させて、という一連の作業が結構煩雑で時間がかかったものでした。今回はあっさりしたもんで、一般の参列者とほとんど同じ時刻に解散とあいなり帰宅することができました。

実は今日は石取り祭りの本楽(ほんがく=クライマックス)の日で、体も精神も祭りモードになっていまして、葬儀から帰ったあとは、仕事というムードはまったくありません。といって、夜の祭り(というか暑い夏ですので夜しかできない)である石取り祭りを見に行こうにも、誰も太鼓をたたいたり鉦をすったりしてはいません。(子供がやってるかもしれませんが(笑))

ということで、愚妻とマイカルに映画を見に出かけることにしました。スカイ・クロラが封切りされたので、マイカルシネマのHPで確認してみましたら、ありましたねぇ。奥さんはポニョの方がいいみたいでしたが、そこはうまいこと言ってスカイ・クロラを見ることに。

押井監督の作品は実はまだ見たことがありませんでした。映画評を何かで読んだことがあって、一度見てみたいとは思っていましたので、期待に胸を膨らませていざマイカル桑名のシネマコンプレックス6番館へ。

最後まで映画の世界に引き込まれてしまいました。大した作品だと思いましたねぇ。原作が持っているメッセージ性もさることながら、アニメの線の美しさ、押さえぎみの色彩センス、コンピュータグラフィックス、音楽、とどれをとっても超一流のものでした。

アニメの輪郭線の流れは、竹久夢二とかレオナール・フジタを思い起こさせ、遠く浮世絵につながるように感じました。1940年代あたりを思わせる架空のヨーロッパの建物や景色は細部まで綿密に描かれとても美しいものでした。作品中の放送シーンで流れてくる英語はイギリス風(これがアメリカ英語だったらぶちこわし)。日本の旧海軍18試局地戦闘機「震電」の進化系に見える戦闘機「散香」や三菱製戦闘機の尾翼のラインが見える戦闘機など、登場する航空機は全てレシプロで、テクノロジー的な興味とノスタルジーをかき立てるものでした。日本とヨーロッパと伝統的絵画と過去のテクノロジーの進化形が混然と一体化した世界です。

音楽担当の川井憲次もいい仕事をしています。押井守監督と組んでやってるようですが、ビジュアルの世界のみならず、ノスタルジックなテクノロジーの世界にもぴったりくるいい音楽です。Wikiで調べてみたら、宅録でやってみたいなことが書いてありましたので、今回の作品もオケを使ってないのかも知れません。

スカイ・クロラを見たあと、ついでにポニョもどう?って家内に提案したら、さすがに2つ連続はしんどい、と言われました。(笑)

映画のあとは、軽く食事をして、石取り祭りの本楽へ。こちらはこちらでまた別の独自世界。それにしても暑かったですねぇ。日曜日は、いろんな世界をめぐり多彩な一日でした。