リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

Seoul Tour (4)

2007年08月30日 12時13分25秒 | 日々のこと
ソウルの歴史的なスポットにも行ってみました。まず景福宮にいきましたが、正面の門は工事中みたいで横から入ることに。中に入るとその工事中の塀にパネル写真がずらっと並んでいました。見てみると景福宮の歴史のパネルです。詳しいことは韓国語が読めないので分かりませんでしたが、朝鮮総督府の建物がここにあってそれを壊し本来の形に復元しているところである、ということは分かりました。(にわか仕込みハングルで、朝鮮総督府というのは読めました)日本が作った朝鮮総督府の建物は解体されたって話は知っていましたが、ここだったんですね。

解体の話を聞いたときには、せっかくの歴史的な建築だし、建築物そのものも価値があるんだから、もったいない話だと思いましたが、実際にその場に立ってみると、なんとなく韓国の人たちの気持ちがわかる感じです。というのは、朝鮮総督府の建物は景福宮の正面を遮るような位置に建てられていて、なんとなくすわりの悪い場所にあったんですね。これだと景福宮(王宮)の存在価値がなくなります。もっともわざと存在価値をなくするという意味でもともと建てられたという感じではあるんですが。解体するかどうかは韓国内でいろいろ議論があったらしく、移築の話もあったようです。日本人としては移築されてどっかで見ることができたら、昭和の歴史をしのぶことができたのにという気持ちはありますが、まぁ少なくとも景福宮真正面にそういうものが不必要だということは確かです。

Seoul Tour (3)

2007年08月29日 13時33分45秒 | 日々のこと
2日目に世界遺産のスウォン(水原)に行きました。最初は15万ウォン払ってツアーバス観光をしようかと思っていたんですが、高すぎるので止めて地下鉄(途中から地上にあがりますが(笑))で行くことにしました。結果的にそれで大変よかったです。というのは、スウォンって世界遺産ということになってますが、新しく復元された建物が多くて、古い建物がそのまま残ってるのを期待していった私にはちょっとがっかり。世界三大がっかり名所候補かな!?15万ウォン払ってたら余計がっかりきたところでした。でも暑かったので全てをくまなくみたわけではありませんので、その見なかったところにすばらしいところがあったかも。一部だけ見てつまらんと言ってはいかん、何事も先達はあらまほしき・・・というような話が徒然草にありましたねぇ。(笑)

スウォンで面白かったのは境内でやっていた綱渡り。なかなか巧みなトーク(ワイアレスマイクを片手に)と民族楽器によるにぎやかなお囃子は韓国ムードたっぷりでした。綱渡り技もなかなか上手でわざと落ちそうに見せて観客をはらはらさせたりサービス精神満点でした。意味は分からなかったですが韓国語のトークがなんかリズミックで節がついていてすごくきれいで聞き惚れていました。(笑)

あと、水原駅中のスーパー内屋台。これってとってもユニークで、店は普通のスーパーという感じですが、売り場の半分くらいが屋台になっていてカウンターがあり、そこで飲食できるのです。韓国風のおもち、肉まんみたいなもの、ラーメン、餃子、韓国風の焼き肉の串?などライトミールが一杯で大繁盛でした。私たちもキムチラーメンと餃子を食べました。家内と二人分でお値段は6000ウォン(700円ちょっと)、安くてうまかったですねぇ。日本のスーパーもこういうスタイルをとれば楽しそうです。

Seoul Tour (2)

2007年08月28日 12時36分47秒 | 日々のこと
ソウルでは結局無料のインターネットスポットはありませんでした。空港の有料インターネットスポットは、日本語は出るには出るんですが、ローマ字かな漢字変換モードにする方法がわからず、係のおねえさんに聞いてもだめでした。ホテルの部屋には、インターネットに接続できるパソコンがありましたが、30分1300円という信じられない値段だったので断念。

ソウルの街は、というか韓国の街はどこでもそうでしょうけど、ハングルにあふれていました。ハングルを読む練習をちょこっとしていったのが意外と役に立ちました。ヨーロッパの街だと、知らない言葉が使われている街でもアルファベット表記なので、街の名前くらいはそれなりに読めるのですが、韓国の街はほとんどハングル表記、行き先の駅すら読めません。ま、駅は小さな字でローマ字表記があるのでまだいいですけど、地図を見ながら街を歩くときは、もうハングルばっかし。ビルや通りの名前を特定していく必要がありましたが、中途半端なうろ覚えハングルでも結構役に立ちました。ただ、ひとつ名前を読むのに10秒くらいかかりましたが・・・(笑)

私が勉強していったのはハングルそのものでして、韓国語の文や文法を勉強していったわけではありません。でも韓国語には漢語をもとにした語や英語を音写した語(日本語でいうとカタカナ語ですね)が結構あるので、発音できると街の中の表記や看板に何が書いてある思った以上によくわかりました。このあたりは日本語ネイティブの強みですねぇ。(笑)英語も日本語も割と通じましたし、日本人にとっては言葉の障壁が少ない街だと言えますね。

Seoul Tour (1)

2007年08月24日 12時28分09秒 | 日々のこと
I am now writing this in Seoul. Sorry, Japanese FEP is not available, though I might just not know how to use Japanese FEP.

It was only two hours travel from Nagoya. It's too short indeed. I wish I could be in the cabin more! ;-)

According to the guide book there is a free internet spot and it seems to be possible to use Japanese there. So next time I will find that spot and write in Japanese.

アキーラ社からガット弦を買う(3)

2007年08月23日 12時08分16秒 | 音楽系
2コースと3コースは切れることもなく無事張ることができました。でも張った弦は音程がむちゃくちゃ悪かったり振動不良で開放弦で音が揺れたりでだめでした。で、残りのもう1セットを張ってみましたら、今度は多少ましでした。でも2,3コースのうちそれぞれ1本は音程が悪く、2コースは3フレットから、3コースは7フレットあたりからかなり下がってしまいます。もう予備はありませんから替えることはできません。ま、使えなくはないのでそのまま張っておくことにしました。音自体はなかなかいい音です。

男性合唱団のリハーサルもバロック協会のセミナーのときもガットのままでしたが、やはり湿度が高いとかなり音は鳴らなくなります。普段練習している部屋はダイキン工業のうるるとさららで湿度も押さえられているのでいいのですが、一旦外に出るとだめですねぇ。日本の夏はヤワではないです。ということで、結局2,3コースのガットはナイルガット弦にとり替え、男声合唱団の本番はナイルガットで弾きました。

今回ニュータイプを使ってみての感想ですが、2、3コースは今までのより耐久性がありありそうでした。1コースに関しては、耐久性を見る前に切れてしまいましたのわかりませんが。でも相変わらず精度が悪いのが気になります。でもこれはナイロン弦でもナイルガット弦でも同じで、1発で全ていいのがあたったというのは希で、いつも細い弦は2,3セット余分に買っておいてそれから選ぶということをしています。太めの弦や巻き弦は比較的いいのですが。倍お金を払ってもいいから、精度の高い弦が欲しいんですけどねぇ。

アキーラ社からガット弦を買う(2)

2007年08月22日 01時00分38秒 | 音楽系
アキーラ社のMimmoに注文のメイルを出しましたら、すぐに返事が来ません。いつもなら即時に返事が来るのに。3日くらいしてアキーラ社の事務をされている方からメイルが届き、Mimmoは夏休み中で次の週に帰ってくるとのこと。弦が届いたのはそれから10日くらい後でした。

さっそく封筒を開けて中身を確認してみました。注文したのは、0.40ミリ(1コース用)0.50ミリ(2コース用)、0.66ミリ(3コース用)で、それぞれ使用する本数の倍の本数を注文しました。1コースの細い弦(直径0.40ミリ)にはhalf-rectifiedタイプはありません。これは細すぎるので研磨できないということでしょう。

さっそく張ってみました。まず1コースからです。なかなかいい音でさすがガットだなと思いながら、440HZのソまであげてしばらくしたら、プツンとナットのところあたりから切れてしまいました。なんじゃこりゃ?この弦ははずれだったかなと思いながら、もう1本あるので張ってみたら、また同じようにナットのところあたりでプツン。どうも楽器の方に問題があったようで、ナットの溝が鋭角すぎたのか、ペグに弦がはさまったのかどちらかが原因と思われます。そこをなおしてみて原因を特定しようにももう弦がありませんので、1コースははやばやとあきらめましてもとのナイロンに。(笑)

アキーラ社からガット弦を買う(1)

2007年08月21日 14時34分06秒 | 音楽系
こりずにまたガット弦を買ってためしてみました。しかももっとも高音多湿の夏に。今回はルネサンスリュートにはってみました。それも全てのコースにではなく、1~3コースです。

ガット弦を、と思ったのは、イタリアのアキーラ社のホームページに同社が新しいタイプのガット弦を開発したとあったからです。その新タイプというのは、同社でhalf-rectifiedと呼んでいる、ガット弦を少しだけ研磨したものです。従来は弦の太さを一定のものにするため研磨していて、そのあとニスをかけたりしていたのですが、それは歴史的な作り方ではないということで、このようなものを作るに至ったそうです。研磨をかけるとガットの繊維が切れるので耐久性が落ちるということのようです。

ちなみにrectifyというのは、文字通りは「正す」とか「直流にする」というような意味で、ゲージを均一にするというような意味で使われているようです。ドイツ・ピラミッド社のナイロン弦でもrectifiedというのがありまして、要するに研磨されて表面が少しざらっとしているナイロン弦です。

男声合唱を楽しむ会

2007年08月20日 13時26分12秒 | 音楽系
昨日はアマチュア合唱団「男声合唱を楽しむ会」のサロンコンサートの伴奏をいたしました。このグループは2003年設立の合唱団で、もともとは三菱系の会社で合唱団を経験されていた方たちが現役を退いて新たに設立した合唱団だそうです。従って団員の年齢は団塊の世代以上の方が多いですが、皆さんかくしゃくとされていて活動に取り組んでいらっしゃいます。

今回伴奏を依頼された曲はピルコントンのRest, Sweet Nymphという曲でした。先日リハーサルをしたんですが、その時、この際だからソロも弾いてくださいって頼まれまして、ソロ曲(シチリアーナ)も弾くことに。

会場は金山の名古屋市音楽プラザ1Fの音楽サロンです。最初に依頼をうけたとき、この音楽サロンというところはてっきりコンサートホールだと思っていたんですが、リハーサルのあとでそこを案内していただいたら、そこは喫茶店みたいなところだとわかり、生音では厳しいと思いました。そういうときの強い味方は富士通テンの製品群で構成したPAシステムです。こういう音楽ホールじゃないところで弾くときは、聞こえてなんぼということに結局なってしまいますので、ホントに有り難いシステムです。

この会場に来る時に、名古屋の市民会館の横だと聞いていたんで、市民会館を目指して行ったんですが、その市民会館の名前が名古屋市民会館じゃなくて中京大学文化市民会館に変わっていたのでびっくり。あとでホームページで調べたら、ネーミングライツというのを中京大学が年間5000万で買ったとか。うーん、これって安いのか高いのか。

立ち見(立ち聞き?)も出るほど盛況の本番はラジオのパーソナリティを務めてらっしゃる伊藤春雄の軽妙な司会で進んで行きました。伊藤さんはかつては三菱関係の企業に勤めてらっしゃったことがあったそうで、さすが三菱系の企業出身の方の集まり、人材の層が厚いです。

リュートはルネサンス時代のマドリガルのレパートリーを持っているので、ときどき合唱団から伴奏の依頼がきます。今年の初めには女性合唱団のコールリリアスと共演させていただきましたが、こういったアマチュア合唱団のみなさんとリハーサル、本番そして打ち上げに参加させていただくのは本当に楽しいものですね。「男性合唱を楽しみ会」の皆さん、お疲れ様でした。また今後ともご活躍ください。

外国製の楽器を安く(2)

2007年08月19日 19時17分25秒 | 音楽系
新作のバロック・リュートの場合、現地価格の邦貨換算で60万から80万くらいです。イギリスの製作家は総じて高く(国内の物価が高いから?)スティーブン・ゴットリープの楽器なんか軽く100万を超えてしまいます。もちろんこの値段は演奏家がコンサートで使うことができる楽器の値段で、そういう意味ではリュートは安いもんですね。(笑)もっとも日本に住んでいて外国の製作家の楽器を手に入れるには、この金額では入手できず、いろんな経費がかかってしまいます。

モーリスの楽器は高い方ですが、イギリスの楽器に比べるとさすがに安く、本人も言ってましたね。「私の楽器は高いってみんな言うけど、実際はそれほどでもないよ」って。
これが為替レートが今回みたいに激変すると軽く10万くらいは値段が変動してしまうわけですから、海外の楽器を買うのは多少リスキーなところがあります。例えば注文したときは1ユーロが130円だったのが完成時は165円になった、なんて場合は想定していたより多く払わなければならない事態になります。4000ユーロの楽器だとすると14万円も高くなるわけです。これは結構痛いです。もっともその逆もありますけどね。

海外の楽器を買おうと思ってらっしゃる方は、今はチャンスですよ。この、多分歴史的!?円高の時に、一気に全額楽器代を製作家のところに振り込んでしまうんです。注文と同時に全額払ってくれる人ってそうはいませんから、製作家は感激のあまり、値引きすらしてくれるかもしれません。あなたの印象はすばらしく高くなり、さらには制作の意欲も向上するはずです。もちろん、今後は円安に向かうしかありませんから、こちらとしても相当の節約になるはずです。ぜひ、皆さん、この千載一遇のチャンスをお見逃しなく!!えっ?無責任なこと言うなって?はい、失礼しました。(笑)

外国製の楽器を安く(1)

2007年08月18日 14時05分29秒 | 音楽系
世界的な株安で金曜日の日経平均は800円以上の値下がり、そして円高で110円台前半になってしまいました。私のような貧乏人には関係ないといえばないんですが、ひとつだけありました。2日前にモーリスから、テオルボの送料の明細が届きまして、今日送金しました。1スイスフランは94円台でした。

6月にバーゼルに行ったときの、駅中両替所のレートは105円でしたからえらい違いです。楽器代を送ったときも、対スイスフランで円高が進行していまして、1スイスフランが99円でした。このときでもシメシメと思ったんですけどねぇ。さらに進行してしまいました。ま、送料に10万近くかかったので、(何せテオルボは大きいですから)円高のおかげで送料まるまる+アルファ以上浮いてしましました。楽器代をもう少しひっぱってから送金していれば・・・って事後の話はいくらでもできますよね。普通は読めないのが相場ですから。これが読めたら誰でも資産家になれます、はい。