リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

交通安全

2019年04月27日 11時30分56秒 | 日々のこと
池袋の痛ましい事故から1週間が経ちました。歩行者が犠牲になる交通事故があとを経ちません。日本は車が多いうえに、交差点の横断では車と人が交差しますので事故の確率が高くなります。人が移動するラインと車が移動するラインが交わらないようにするのが一番ですが、なかなかそうはなっていないのが現状です。

安全に道を横断できるようにと、至る所に横断歩道橋がありますが、本当は地下道にするべきですよね。横断歩道橋は階段が多いし、冬は寒くて雪が降ったら階段が危険です。地下道は建設費用がかかるので横断歩道にしたということなんでしょうけど、カネ自体はあるはずで要は意識の問題でしょう。そんな中愛知県の岡崎・豊橋間の国道1号線には横断歩道橋がなく、みな地下道になっています。(いつも通る道ではないので、少し記憶が曖昧ですが)当局のやる気というか意識次第ですね。

留学していたスイスのバーゼル市は人の通るところと車の通るところがほぼ完全に分離されています。横断歩道では人と車がクロスしなくてはいけないので車にはねられる危険性がありますが、車は横断歩道の手前で100%停止してくれます。これはバーゼル市だけではなくスイス中どこでも車はちゃんと止まってくれます。日本では停止することをあてにして信号のないところの横断歩道を渡ろうとすると、はねられる確率の方が高いと思います。

駅の南にあった下宿からスコラまでいつも歩いて通ったのですが、道中はとてもスムーズで安全でした。まず、下宿を出て駅に向かいます。駅前の道を渡るのですが、横断歩道の手前で立っていると車が止まってくれるので遠慮無く渡ります。そして駅の跨線橋をわたり駅の北側に行くのですが、途中上りは動くスロープがあります。跨線橋は車椅子の人だけでなく盲目の人も含めて完全バリアフリー仕様です。盲目の方のためには、日本の点字ブロックではなくて、足下に浅い溝が刻まれていて、それを杖で伝っていけるようになっています。その溝の周りは白く塗られていて、なんでも視覚障害の人は黄色より白の方がはっきり見えるというのがその理由だそうです。

で、跨線橋を渡り駅を出て駅前の少し広くなったところを渡りますが、トラム(市電)だけは止まってくれませんので注意する必要があります。もっとも駅の停留所の近くで速度は遅いし、レールがあって通り道がわかるので余程のことがない限り市電とぶつかることはないでしょう。そのあとは地下道を1回通るだけで一度も車が通るラインとクロスせずにスコラに到着します。所要時間は片道約15分くらいでした。

ウチの近所は車が多く通る幹線路から離れているまとまったエリアがあったんですが、残念なことにもともと車が入ってこない道をぶち抜いて新しい道が作られてしまいました。そんなことばかりしていたら町中道だらけになるのに。その道は随分前から計画があって時期が来たので工事したらしいですが、お役所というところは一旦計画を立てたら、たとえそれば建設時点で不要であっても作ってしまうところらしいです。名古屋の大曽根商店街を分断してできた道もそうですし、道ではないですが長良川河口堰もそうです。

都市計画に参画している人たちは長期的展望に立ち頭をしぼって税金を使ってほしいところです。件の池袋の事故では老人が車を運転することが問題視されていますが、それだけではなく根源的には人の安全を考えた街作りがなされていないところにあると思います。

停電

2019年04月23日 19時59分17秒 | 日々のこと
注文していたプリンタのトナーが届きました。なんかめちゃくちゃお値段が高いです。プリンタが8万くらいなのに、大容量トナーを買うと全部で6万を超えます。C社の場合、レーザープリンタもインクジェットプリンタと同様、トナーで儲けるという仕組みです。互換トナーというのがあって、それだと半額から三分の一くらいのお値段なんですが、色が純正と異なるみたいだし、新しい機種を買って初めてのトナー交換になるので、安全第一ということで純正にしました。

トナーの交換は、以前使っていたB社のプリンタよりさらに簡単で、とてもメンテナンス性はよろしい。実はB社のプリンタでは互換トナー使ってたんですけどね。(笑)

トナーも新しくなったので、テスト印刷をしてみましたが、あれれ、プリンタが反応しません。無線LANがおかしくなったのか、と思ったので、SSIDを手動で設定しなおして、プリンタ側からは「接続しました」とメッセージが帰ってきたのですが、まだ印刷できません。C社のプリンタはトナーを交換したら設定が変わってしまってコンピュータとつながらなくなるのかいな、と思ったのですが、ふと思い当たることがありました。

昨日12時少し前、もうぼちぼち寝ようかなと思っていたら突然3秒くらい停電がありました。ウチの場合、モデムやルーターは当然電源入れっぱなしですが、プリンタも電源は切りません。パソコンは起きているときはずっと電源入れっぱなしです。たとえ3秒でもそれらのつけっぱなし及び準つけっぱなし機器もすべて電源オフになりました。ネットワークは、電源オフから数分後には回復しましたが、どうもプリンタがつながらないのはその時の停電が原因のような気がしました。

そこで今度はWindowsの側から設定していたプリンタを一旦削除して、もう一度コンピュータにプリンタを探させました。(すでにプリンタはネットワークには接続されています)そうしましたら、無事印刷が可能になりました。多分昨晩の停電でパソコン側からの設定がおかしくなったのかな、と思いますが、実際のところよくわかりません。まぁ普通に使えるようになったのでとにかくよかったです。

停電なんてめったに無かったのですが、昨年台風のときに結構長い停電がありましたし、コンピュータの場合は一瞬でも停電したら止まってしましますので、無停電電源装置を備えておかなくてはならないと痛感しました。ちなみにネットで中部電力停電情報を調べましたら、桑名市の高台の方や多度、長島あたりで20分くらいの停電があったようです。ネット情報ではウチの町は書いてありませんでしたが、3秒でも停電は困ります。まぁ早く寝ていればよかったんですが。

続々またー!

2019年04月22日 10時58分33秒 | 音楽系
予想通りと言いますか、N経新聞からは何の音沙汰もありません。多分これ以上は進展はないでしょう。昨年の終わり頃でしたか放映されたN経新聞社協力の美のナントカというテレビ番組でも、全く同じ間違い、ナレーションが「・・・椅子の上の楽器はリュートで・・・」なんて言っていましたので、お粗末な話です。50年くらい前の古楽ムーブメント黎明期ならいざしらず、21世紀の時代にこれでは・・・

前回書きましたように、ネットではウィキペディアを参照して説明している書き込みがいくつかり誤りが拡散しているみたいなので、ウィキの記事を修正しておくことにしました。修正したのは「紳士とワインを飲む女」です。この際ついでですので、「リュートを調弦する女」の記述も修正&追加しておきました。

ウィキ「紳士とワインを飲む女」

修正箇所:”椅子に置かれた楽器(シターン)”の部分のかっこ内がリュートになっていましたので、シターンに修正しました。

ウィキ「リュートを調弦する女」

修正&追加記述:
画中の女性はリュートを弾いているのではなく調弦しているところである。

画中の女性はリュートを弾いているのではなく、調弦していている手をふと休めたところである。このことは右手の構え方や、右手が触れている弦と左手が触れているペグ(糸巻)が異なっていることから判断できる。


さてこれで多少なりともリュート関連の事柄の正しい認識が拡がるでしょうか。

バロック音楽の旅13、始動!

2019年04月18日 13時18分10秒 | 音楽系
昨日くわな市民大学講座「市民提案講座」の審査会がありました。桑名市ではくわな市民大学講座で一般市民から講座の提案を募集していますが、その提案の審査のためにプレゼンを5分間行います。で、早速今日審査結果の連絡を頂きまして認定していただきました。さすが事務処理が迅速です。ともあれ、めでたしめでたし。

この市民講座、広報における広告の他、こちらで用意したページが市のHPにも掲載されるのですが、ただどこにあるのかわからないような深いところにあるし、写真一枚とかPDFをぺったり貼るだけのものしかダメみたいで、どうもあまりアピールできません。Googleの検索枠は用意されていて、それには広報のPDFは出て来ますが、こちらが用意したものは検索されません。

そこでお願いして、専用URLを設定して専用HPを作るのならいいことにしていただきました。広報にはそのURLが掲載されます。あと、地元のタウン紙2紙と中日新聞にも掲載をお願いする予定です。今年は第1回が9月なので、申し込み〆切も9月にしました。広報は6月号なので、タウン紙や新聞は少し時期をずらして掲載をお願いする予定です。専用HPは無料HP作成サイトでほんのガワだけ作りましたので、まだ公開の段階ではありません。広報が配布されるまでには完成させないといけません。

またタウン紙にはQRコードも掲載してもらってスマホの方がすぐにページに入れるようにする予定です。今年のラインナップは以下の予定です。

9月22日(日)レクチャー「バロック音楽基礎講座」
10月20日(日)レクチャー「名画を聴く!」
11月24日(日)コンサート、チェンバロソロ:杉浦道子
12月8日(日)コンサート、オーボエ:大山有里子、アーチ・リュート:中川祥治
1月26日(日)コンサート、ハープ:西山まりえ
2月9日(日)コンサート、ソプラノ:森川郁子、アーチ・リュート/バロック・ギター:中川祥治

詳細はまた後日お伝えします。



続またー!

2019年04月15日 16時16分49秒 | 音楽系
件の新聞社から回答がありました。


平素はN経グループのサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
お問い合わせについて、下記のとおり回答させていただきます。

いつもN経新聞をご愛読いただきありがとうございます。
このたびは、記事についてご意見をお寄せいただき、ありがとうございました。
担当部に伝えます。対応は担当部が判断いたします。
今後の紙面づくりの参考にさせていただきたいと存じます。
今後ともN経新聞をよろしくお願いします。


文字数はとても多いですが、回答となるのは「担当部に伝えます。対応は担当部が判断いたします」の20文字余りだけです。えー!これだけ?何も回答していないのと同じですねぇ。

で、以下のように返信しておきました。

ご回答ありがとうございました。
ごれを読みますと、担当部に下駄を預けるが、その判断をこちらに伝えて頂けるとは書かれていません。お忙しい中ご面倒かとは思いますが、担当部からのご回答をお伝え頂くようお願い申し上げます。

さてどう対処していただけるのかな。

フェルメールの「紳士とワインを飲む女」の椅子に乗せてある楽器は、日本の多くののサイトではリュートになっています。どこが一番大元の国内ソースなんでしょう。ウィキペディアからの引用が多いので、このあたりがクサい感じがしますが。10くらい調べたなかでは、ひとつだけシターンと書いてありました。2つは楽器についての言及なし。これはイカンでしょう。絵画の寓意を読み解くのですから、一番手前に描かれている楽器のことについて触れないわけにはいきません。

外国のサイトにはどう書いてあるのかひとつ調べて見ましたら、ちゃんと普通にシターンとかいてありました。

The Cittern in Vermeer's Paintings

英語版のWikipediaもシターンとなっていました。日本語版のウィキに書き込んだ誰かさんが適当にリュートと書いて、それをみんな信用して引用している構図が見えてきます。ウィキに加筆しといた方がいいですね。ついでに見たドイツ語Wikiでは単に「弦楽器」とありました。うーむ。

この話題さらに続く!かな?自分でかき回しておきながらちょっと面倒くさくなってきましたが。




またー!!

2019年04月11日 23時07分38秒 | 音楽系
桑名の桜はまだあまり散っていません。桜は結構なのですが、花見には季節外れの寒さ。昨日ほどではありませんが。

今朝のN経新聞の文化欄、ちらっと右上のコラムにフェルメールの絵が見えました。なんかまたいやな予感がしましたが、案の定シターンをリュートだと書いてありました。以前テレビの番組でも同じ事を言っているのを聞いたことがありましたので、んーもーまたー!?って感じです。コラムの筆者は脚本家の方なので、多分ご自分ではご存じでなく、何かを参考にしたのだと思われます。その参考書が間違っていたということでしょう。その絵の楽器については2月10日のエントリーをご覧下さい。

間違ったことが書いてあるのはよくありませんので、N経新聞に確認のメールを出しておきました。でもまた3月2日のエントリーのようになるのかな?

到着しました。

2019年04月06日 16時06分33秒 | 音楽系
予定通り今日の午後にバロック・ギターが無事到着しました。輸送中の事故はときどき耳にするのですが、今のところ一度も事故の経験はありません。楽器の輸送は地域によっては結構怖いですからね。



さっとナイルガット弦を音程まで上げてみましたが、少し張力不足だったのと弦の精度がよくないものが多かったので、ガット弦に張り替えてみました。マーフィーが張ってきたのはナイルガット弦ですが、張力が2コース以下は2キロ台でしたので、3キロちょっとのガット弦に交換です。1コースは0.44で3.5キロです。0.46くらいでもよかったかも知れませんが生憎手持ちがありませんでした。ガット弦も0.44だとまだ切れやすいですが、0.46以上になってくるとそんなに頻繁にケバがでてきたり切れたりはしません。

バロック・リュートの1コースはファで弦長は70cm超ですが、このバロック・ギターは半音低いミで弦長も68cmですので、弦への負荷はより低いので、弦の長持ちという点ではバロック・リュートよりは有利です。

弦を替えるついでにペグの調整も行いました。弦の少ないギターはやはり楽ですね。ヘッドの部分がオープンなので、弦のセットがしやすいし、ペグの調整も支持部分が1カ所なので、リュートの半分の手間で済みます。

まだ弦は落ち着いてはいませんが、取りあえず音を鳴らしてみますと、さすがぐっと前にでるマーフィーの音です。少し音がビビるフレットがありますが、しばらく様子を見てからフレットの調整を行う予定です。弦を張ったばかりなので、弦のテンションで気持ち楽器がたわみますので落ち着いたころが調整のしごろです。もっとも調整する必要がなくなっているかも知れませんが。

バロギ!

2019年04月05日 13時25分36秒 | 音楽系
Stephen Murphy に頼んであったバロギ(バロック・ギター)が明日到着します。今朝Fedexの日本のオフィスから電話があり、荷物の確認をいたしました。



モデルはストラディヴァリウスで、弦長68cmです。ロゼッタはあまりこだわりませんが、あまり注文したことのないガラをお願いしました。



ネックの表面処理はオイル仕上げかつや消しみたいな塗装をしてくることが多いのですが、そういう処理だと私の親指が滑りがちになるので、テカっとした塗装にしてもらいました。このことは注文するたびに必ず製作家に言うのですが、一昨年に買ったバロック・リュートではうっかり伝えるのを忘れていまして、親指がすべり気味です。慣れてくればあまり気にはならないですが。

明日は何時頃になるんでしょうねぇ。リサイタルの準備でバロック・リュートの練習をしなければならないのですが、すこしバロギにも時間をさいてやりましょう。


新元号は令和

2019年04月01日 12時34分26秒 | 日々のこと
新元号が決まりました。令和です。なんか一瞬ファンタジー戦記物を読んでいるような錯覚にとらわれました。照和なんて元号がでてきますから。でもこっちは本物ですね。

リサイタルのチラシ、今作るとするとやっぱりこうですね。5月26日ですから、令和元年5月26日です。



ところで「令」の字ですが、手書きでは下の部分を「マ」にしてもいいんですよね。確か小学校の頃、新聞なんかは「令」もありますが、書くときはマですよって習った記憶がありますが、もう半世紀以上前のことなので、定かではありません。で手元の漢和辞典で調べてみましたら、マでオッケーですね。今度は逆に手で書くときはマでなければいけないのかな?フォントのデザインでは楷書体や教科書体ではマですが、ゴシックや明朝では令です。多分手書きはマが本来なんでしょうけど、どっちでもいいんでしょう、多分。万葉集の原典はどうなっているのかな?