リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

年賀状出来!

2006年12月31日 17時58分42秒 | 日々のこと
年賀状やっと完成です。(笑)去年は結構早い時期にできたんですが、今年は構想期間が長かったせいもあって(ウソです)、デザインが出来たのが30日、実際の印刷作業が完了したのが今日31日です。最初は、タブレットを使ってPainterで描こうかなって思ってたんですが、結局比較的楽なPhotoshopですることに。

年賀状はもう20年くらい前から自作のものを作っています。テーマはファミリーです。って別に最初からそんなつもりでやってたわけではないですが、ずっとやってるとそういやテーマはファミリーなんだなって思うわけです。部屋に最初のものから飾ってあるんですが、我が家の歴史がわかる感じがしますねぇ。

ただ最近は一家離散なので、ちょっと描きにくいといや描きにくいです。8月にバーゼルで離散家族再開を果たしましたので、今年はそのときの写真を並べることにしました。

自作年賀状を作り始めのころは、イラストペンで書くのが多かったですけど、だんだんいろんな技法を取り入れて、コンピュータを活用したのも最近では多くなってきました。写真を加工しただけの比較的お手軽版もありましたけど、作らなかったのは、父親が亡くなった年と、バーゼルにいた2年間だけです。バーゼルにいたときは、家内と娘が超お手軽年賀状を作っていましたね。(笑)

昨年は原点に返ってイラストペンを使って似顔絵を描きましたが、今年は写真を組み合わせて作りました。フルイラストだと10時間くらいはかけるのに比べると、ま、結構お手軽版ですけどね。それでもそれなりの時間はかかりました。今年はリサイタルの宣伝も表面の下半分につけたのでその分、またいろいろ位置あわせなんかに時間を取り、結構時間がかかりましたが、もうそろそろ印刷も完了ですね。(笑)

窓ふきの後は・・・

2006年12月29日 19時31分08秒 | 日々のこと
今日も大掃除の続きです。今日は窓ガラスを中心にきれいにしました。普段全然掃除をしないくせに、いざやりだすと結構細かいところが気になって、時間をかけてしまう私です。(笑)

今日のBGMはバッハからがらっと変わって、カルリです。ギターの古典派の作曲家ですね。ピアノとギターのデュオ集を聴きながら窓をキュッキュッキュッ・・・。8枚組のCDを少し前に買ったんですが、今日はその6枚目、ロッシーニの序曲の編曲です。いや、これはさすがに曲がいいので楽しめました。当時もきっとうけたでしょうねぇ。カルリのオリジナルはどう見てもB級作品ですが、これはさすがに一級品。ギタリストのみなさん、ギターの古典派曲に一級品がないなんてよく言われるけど、ここにいい作品があるんじゃないかな、なんて思いながらゴシゴシゴシ。

途中でギタリストのS氏から電話。ハイドンのカサシオンの楽譜が見つかった由。実は今度のリサイタルで演奏するカサシオン、オリジナルの楽譜を使うんですが、スコアがありません。私は曲をよく知ってるんでスコアは要らないんですが、共演者二人の方にはあった方がいいので、ギター用の編曲スコアを借りることにしました。S氏は最初は、自分の書棚に見あたらないっておっしゃってたんですが、今日「発見」したということでご親切に電話をいただきました。

夕方、S氏とミューズで落ち合うことになりましたので、大掃除をきりあげ、4時16分の快速で出かけました。しかし今日は寒かったですねぇ。薄着で出かけて後悔しました。ミューズに着いたときちょうどS氏もミューズに到着、そこで楽譜をいただき、そのままUターンして岐路に。

実はもうひとつのリサイタルのアンサンブル曲、クロプフガンスの協奏曲はシベリウスという楽譜作成ソフトで鋭意スコア作成中です。結構時間がかかりそうで、カサシオンまでやってると練習時間がなくなりそうなので、助かりました。

この楽譜ソフト、シベリウスは、なかなか直感的に操作できていいソフトです。日本ではフィナーレが圧倒的に有名みたいですけど、バーゼルにいたときは周りのひとで楽譜作成ソフトを使っている人はシベリウスばかりでした。って何十人もそのソフトを使ってるわけではなくて、ほんの数人だけでしたけどね。(笑)

小掃除

2006年12月28日 15時15分49秒 | 日々のこと
最近小分けに大掃除をやってます。(ということは大掃除とはいわないか(笑))この間はお風呂の扉。カビが結構ついていて大変でした。でもピッカピカになって、大満足。前から汚いと思っていたんですけど、大がかりになるから面倒くさいと、やらなかったんですね。でもやらなかったらさらに汚くなるって感じで、いつも1年に一度になってしまいます。でもこれからは1週間に一度はやらんと(できるかな?)

今日は雨戸の裏側です。アルミ製の雨戸は強度をつけるために波板状になっているんですが、外側はよく考えられていて、風雨などによる砂ぼこりなんかかがのこらない形状にになってるんですが、そのおかげで内側は逆に段ができて、ほこりが蓄積しやすくなっています。といっても外側に比べれば、汚れる度合いは遙かに少ないので、半年に1回でもきれいにしておけばいいんですけどね。

でも、何とそれを今までほとんどきれいにしてこなかったツケがきまして、今では結構汚れています。昨年1枚だけきれいにしたんですが、もう時間がかかってかかって。で、今年は残り居間の残り3枚に挑戦。BGMにバッハのロ短調ミサをかけて「キ~リ~エ~」「ごしごし」って感じです。(笑)

いやホント大変でした。去年きれいにした1枚もやはり1年分のよごれはあるので、またきれいにしました。でも汚れていた3枚は、一体何年くらいほったらかしにしていたんだろ?ひょっとして家を建ててから今まで一度のきれいにしたことがなかった?うむ、その可能性もある。(笑)

お掃除は、ロ短調ミサを1回半聴いてやっと終了。明日は自分のスタジオの雨戸、窓ガラスと行きましょう。こういった部分のお掃除ははやり月に1回はやっとくもんですね、はい。来年からはきっと・・・。

スープの素

2006年12月25日 16時38分47秒 | 日々のこと
昨日I楽器店からY楽器店に戻る道筋に明治屋がありましたので、ちょっとのぞいてみました。実は前から行こうと思ってたんですが、目の前に突然明治屋が現れたので、こりゃ好都合と思ってふらふらっと入ってしまいました。

行こうと思っていたこととは、スープのブイヨンが欲しかったからです。バーゼルに住んでいた頃は、いろんなスープのブイヨンやら粉末のスープの素に野菜やソーセージなどを煮込んだものを毎日食べてました。あと、これに冷凍のカツやら缶詰とタイ米です。これって結構安上がりでかつダイエット食なんですよね。味もスープブイヨンやスープの素がいろんな種類があったので、結構バラエティに富んでいました。

日本に戻ってきて太る一方なので、また野菜スープ中心の食事にしなくてはと思っている今日この頃です。でもベースになるブイヨン、こっちに戻るときしこたま買い込んでかつ8月にさらに補充購入したんですが、それが残りわずかになってきました。毎日野菜スープというわけではないんですが、ときどき思い出したように作っているうちについに底が見えてきたわけです。でも、近所のスーパーに売っているブイヨンってほとんど種類がないんですよね、っていうか、コンソメだけです。ならば、輸入品を多く扱っている明治屋ならきっとたくさんあるだろうと思っていまして、いつか機会を見つけて行こうと思っていたわけです。

結果は、残念賞。明治屋と言えども圧倒的に多いのが日本人の客でしょうから当たり前と言えば当たり前なのかなぁ。いえ、600円くらいするのはあったんですけどね。たかがブイヨンに・・・よく見ると、一つだけ野菜ベースのブイヨンがあったのでそれを買ってきました。結構期待して行ったんですけどねぇ。今度またヨーロッパに行ったときにしこたま買い込んでくることにしましょう。(笑)

ネジ問題

2006年12月24日 21時10分34秒 | 音楽系
マイクスタンドのネジサイズ変換器を買いに、名古屋のY楽器店に行ってきました。
一本のマイクスタンドにステレオで2本のマイクを取り付けるためのアダプタみたいなもの(これってなんていうんでしょうね)があるんですが、それのネジサイズとスタンドのネジサイズが合わなかったからです。

最初は桑名の楽器屋にでもこのくらいのものはあるだろうと思っていたんですが、もしないと時間も無駄になるので、確実にありそうなところに行った方がいいだろうということでY楽器店に行くことに。

Y楽器店の1階にあるプレイガイドを通って、2階へ。プレイガイドには、私のリサイタルのチラシがありましたねぇ。(笑)やはりチラシ上部にタイトルと顔と楽器が見えるようにデザインしておいてよかったです、はい。

2階にいるお兄さんをつかまえて、そのネジサイズ変換器というかアダプタですね、それがありませんかって聞いても、何かあまりよくわからないみたいでした。それでもなんとかそれらしいものを持ってきたんですが、どうも店にはその手のものがないみたいなことをおっしゃる。ここは多分名古屋では一番大きな楽器店なので、ここにないとつらいなと思いながらも、1kmくらい栄よりのA楽器店に行くことにしました。

A楽器店は昔は結構大きかったと思うんですが、今は貸しスタジオとギター専門店って感じでずいぶんちんまりした感じになっていました。で、そこのお兄さんに同様のことを言ったんですが、ここは如何にも在庫がなさそう。あきらめて、別のところにいくことに。
「どっか、この近所に大きな楽器屋ありません?」
「Y楽器店へ行かれたらどうですか?」
「ああ、そこはさっき行ってきて、ないっていわれたんですけど」
「じゃぁ、丸栄にあるI楽器店はどうですか」

東京にあるI楽器店が名古屋にも進出してきたらしいです。ということでI楽器店に行きましたが、ここのお姉さんもお兄さんもあまり詳しくないようです。なんでこんなにモノを知らない店員が多いんだろ、と思いながら、ここもあきらめ、またY楽器店に行くことに。

Y楽器店に在庫はないにしても、注文してものを取りに来る場合、こっちの方が近いから便利だろうと思ったからです。それにI楽器店の人は正確に発注してくれるかも若干心配だったからです。

Y楽器店に行きまして、今度は別のお兄さんをつかまえて聞きました。今度のお兄さんは何かたよりになりそう。でいろいろ説明していくと、どうもちゃんと在庫があるみたいです。ネジの部分だけ替えることができるようになっているようで、ネジ部分をはずして、少し径の異なるネジをはめ替えるだけでオーケーです。そういうのがちゃんとあるんですね。

Y楽器店の店員は、昔は皆ものすごく専門的で商品知識が豊富でした。(実は1年ちょっとクラシックギターコンサルタントなる仕事を若い頃やってたことがあるので、そのあたりはそれなりに詳しいです)楽譜担当のTさんなんか生き字引みたいにいろんな楽譜のことをご存じでした。今日の最初のお兄さんはちょっとY楽器店らしくない方ですねぇ。でも2人目のお兄さんは、頼りがいのあるY楽器店の店員って感じで救われました。最初のY楽器店のお兄さんやI楽器店のお兄さん、お姉さんばっかしで、いよいよ日本の店員もヨーロッパ並になってしまったかなんて思ってしまいましたから。まだまだ日本もすてたもんではない?(笑)

某コンクール

2006年12月21日 13時00分23秒 | 音楽系
最近某音楽コンクールに行ってきました。まぁ古楽系のコンクールじゃないので別に行かなくてもいいんですが、去年はじめて行きまして、そのなりゆきみたいで今年も行きました。そうそう、リサイタルのチラシも折り込んでもらうことでもありましたし。(笑)

コンクールは本選から聴いたんですが、6人の方の演奏を聴きました。私の感じではI君が圧倒的にうまかった、というより他の人がちょっとお粗末(失礼)でした。I君レベルの人ばかりのコンクールだとおもしろかったんですけどね。

時間もなかったので、ゲスト演奏、結果発表はきかずに会場をあとにしました。結果に関しては間違いなくI君が優勝、あとの人はまぁどっちでも大して意味はない感じでしたから。ところが翌日某サイトで結果を見てびっくり。何とI君は2位でした。審査の概要をある方から聞きましたら、I君に1位をつけた人は、審査員の中で3人もいたそうですが、と同時に彼に5位、6位をつけた(6位というのはドベですよね)審査員もいたとのこと。その結果彼は2位。

うーむ。私は個人的に審査員の方について少しは知っていますが、悪意があってI君を落とすためにあえて6位をつけた、これはある意味で救われます。こういう話ってよくコンクールにはありがちですよね。ホントにあるかどうかは知りませんが。(笑)

で、さらに某氏に聞いてみましたら、どうやらその悪意系ではなさそうです。私の知る限りでは、何人かの審査員は町の音楽教室を昔からやっていたというだけで、別に音楽の訓練を受けてきてわけじゃない人です。でもコンクールに参加する人は、少なくともI君に関しては、小さいときから専門的な勉強をしてきたことでしょう。何もわからん人が審査して、有能な前途ある若者の意欲をそぐようなことをしてはいけません。

そういや、バーゼルでいっしょだったNちゃんも数年前のこのコンクールで入賞できなかったということを本人から聞いたことがあります。私がバーゼルに行ったときは2003年でしたが、その時にはすでにNちゃんはすごく音楽的に楽器を演奏する有能な若手だと感じました。その2年前にそのコンクールで落ちたわけですが、2年間で本質的に急成長ことは普通ないですから、きっとNちゃんもI君パターンだったのかも。このコンクールは妙なところで敷居が高い!

その後Nちゃんはさらに成長して、現在スイスのベルンで教授活動をしながら演奏家として羽ばたいています。I君もめげずに立派に羽ばたいてほしいですね。それにしてもコンクールを主催する某協会関係者の皆さん、コンクールは公的な意味合いを持つものですぞ。もっとしっかりしてください。

無料モーツアルト楽譜

2006年12月19日 12時17分06秒 | 音楽系
モーツアルトの作品の楽譜がタダで見られるというサイトが出てきました。
http://dme.mozarteum.at/mambo/index.php

新聞に報道されていたので早速のぞいてみましたら、ザルツブルグの国際モーツアルト基金というところがやってるみたいです。モーツアルトの楽譜がタダで、ということばで、オリジナルの手書き楽譜がただで見られる!って早とちりをしてしまった私ですが。(笑)楽譜はもちろん手書き譜ではなく、印刷譜で普通に読むことができるものです。

ここのサイトからダウンロードも出来ますので、もうモーツアルトの楽譜を売って商売をするのって出来なくなるのかも。だいたい昔の楽譜を売って商売するのってアコギですよね。200年も300年も前のものはもう人類の宝だからみんなで共有すればいいんですよ。って、共有できるようにするとか手書き譜を現代譜に直すには、実際にカネがかかるので、ホントはそうはいかないんですけどね。

バッハ全集なんかもこんな感じでウェブで無料閲覧できるようになると便利でしょうね。カンタータの楽譜を見たいとなると、どっかの音大の図書館にでも行かないとだめですが、ウェブで閲覧、印刷できたら超便利!

ヴァイスのタブラチュアなんかは、勝手にウェブにのせている人もいますが、これって現代の法律では違法なんでしょうね。でもその根拠って、まさかヴァイスの著作権を認めよではないでしょうね。となると所有する人とか図書館の権利?でもねぇ、演奏する側からすれば、手書き譜を絵柄として見たもの(ヴィジュアルとして見たもの)が欲しいのではなくて、そこに書かれている情報ですからね。それを保管しているということで権利を主張するのは何か変な感じしません?

ともあれ、モーツアルトの現代譜が無料閲覧できるということはめでたいことです。モーツアルト大好きの方はもちろんそうでない向きもぜひ一度ご覧あれ。

新型電話機

2006年12月14日 10時06分47秒 | 日々のこと
最近スタジオの電話機を替えました。今まで20年以上前に買ったコードレス電話機を使ってました。そのころ、NTTからレンタルしている電話機以外のものオーケーになり、早速コードレス式のに替えたわけです。何せ新しい物が好きなもんで。(笑)私の下の子供は21歳になりますが、従って電話機にケーブルがあったということを知りません、たぶん。電話がかかってくると、「おとうさん、でんわ」って言って、電話機を持ってきましたから。上の子供はもう少し年が上ですから、電話機にはケーブルがあることをうっすら知っているかも知れません。

当時買ったコードレス電話は、その時代としては最高性能でして、一般の市販されている物は見通し20~30mしかだめなのに、私が買ったのは、なんと100mオーケーでした。パナソニック製で当時まだ国内販売されていない機器の逆輸入品です。その高性能電話機もどうも最近調子が変になってきまして、今回勇退していただくことに相成りました。

新しく買ったのは、パイオニア製TF-FS55M-Sでスカイプにも対応しているという優れものです。最初は単なる電話機を買おうかと思ったんですが、どうせなら何か新しい機能がついたものがいいということで、たまたま目にしたスカイプ対応式に白羽の矢がたちました。これは便利ですよ、多分。コードレスでスカイプが使えますから。

うちはスタジオに家庭用電話交換機を設置して各部屋につなげている方式なので、親子式の電話は使いません。店に電話を買いに行きましたが、世の中そういう方式はもう廃れていて、無線で親子をつなぐ式が主流のようですね。家庭用電話交換機というのも、もう売ってないし、知らない間にうちの方式は旧式になっちゃいました。(笑)

うちはややこしいことに、ファックスとモデムが電話交換機を直列につながっているので、電話周りの配線が恐ろしくややこしくなってしまいました。以前、電話がうまくつながらないことがありました。モデム(ヤフーBBフォンです)のランプが異常点滅していたので、てっきりモデムが悪いのかと思ったらそうではありませんでした。じゃ、電話交換機か、と思いましたがそれも悪くありません。で、電話を電話機のコネクタに直につなぐとやはりかからない、ということで、やっと原因が部屋の外にあることがわかり、NTTの方にきていただき一件落着。すっきりとコードレスに替えたい気もしますが、お金もかかるし、それにドアホン+端末4台というのはないんですよね。(増設はできるかも?)古い電話交換機システムだとそれは可能だったのに、なんか世の中進歩しているようで実は退化している?

教育改革

2006年12月09日 15時21分35秒 | 日々のこと
教育再生会議が合宿会議を開いたって新聞に出ていました。
都内某ホテルで泊まりがけで会議をしたそうです。安部政権になって、目玉(?)として登場したこの教育再生会議です。メンバーをみると教育の専門家は少ないみたいで、たぶんサロンみたいな感じになるんだろうなって思いました。

でも発足間もない頃から、いじめや自殺が相次ぎ、もっともタイムリーな会議になってますね。私は、こういう会議だからこそ現場経験の豊富な方とか研究者でかためないといけないと思うんですが、できないんでしょうかねぇ。

実は私、教員時代今では悪名高き「ゆとり教育」を推進する、現行の学習指導要領作成になぜか携わりました。その会議の中では、将来の日本の教育改革に燃えてたんですが、新指導要領に変わったとたん、なんか新教育課程がボロカスに言われて何か悪いことに荷担をしたみたいです。(笑)

教育再生会議では一日の授業を7時間することを提言するみたいですけど、なんで急にそっちの方に振れちゃうのかなぁ。また詰め込み教育が始まってただでさえ息苦しい学校がさらに息苦しくなって・・・もともとそうだったからこそ「ゆとり」という方向に移っていったんじゃなかったかな。

英語やら数学の授業数が減ったなんて言われてますが、(確かに減ってるんですけど)何が減った一番大きな理由かご存じですか。週5日制になって減った授業数って要するに1週間で4時間だけでしょ。それも新教育課程に移行期間中何年かは隔週で土曜休みだったから、そこから比べたら平均で1週間あたり約2時間減っただけです。

ではその理由をお教えしましょう、ってあくまで私の見解ですけどね。それはいわゆる総合学習の時間がどっと入ったからです。総合学習が入らなければ、大して今までの教科の時間は減らなかったんですよ。ということは教える内容もそんなに減らす必要もないわけです。

で、総合学習が現時点で成果をあげていればいいんですけど、私の知っている限りでは成果どころかマイナスの成果があがっている感じのところが多いみたいです。時間がたくさんある割には、先生方は何をやっていいのかわからず、本来は特別活動にはいるようなことを総合学習と称してやっているところもありました。ひどいところは、50分の授業を5等分して、毎日10分ずつ教室で読書、これを月から金までやり、それで総合学習1時間分です。うーん、こんなことありえるの?って感じでしょ。こういうのって少し前話題になっていた未履修の問題では出てきませんでしたが、出してもいいんじゃないかな。

総合学習の問題点って、なぜかあまり表に出てきませんが、なんででしょうね。総合学習をすぱっとなしにすれば、7時間授業をしなくても十分教科の時間が取れるんですけどね。それに現場の先生方の負担もずっと少なくなるし。でも一旦鳴り物入りで登場したものをさっと否定して引っ込めるということは文部科学省はやらないでしょうね。君子豹変す、って言ってやめちゃえばいいんですよ、はい。

You Tube

2006年12月04日 21時40分15秒 | 音楽系
You Tubeにあったホピーのビデオまだあるかなと思ってアクセスしたら、
This video has been removed due to terms of use violation.だって。
リュートを弾いていただけのビデオだからそんなはずはないんだけどなぁ。(笑)
このビデオクリップは知り合いに教えてもらって見てみたんですが、割と最近のお姿でした。私は見ることができなかったんですが、バーゼルにいたときフランスのテレビ局が放送した番組で彼が演奏したことがありました。そのときの録画だったのかもしれません。
You Tubeにはいろんなビデオクリップがありましたけど、シロウトが自分の部屋で弾いている式のものはいいとしても、有名な演奏家のものを出すのはいけないと思いますね。タダで色んなものを見られるのは、確かに魅力的なんでしょうけど、これはあくまで供給するものがあるという前提に立ってるんですよね。私は、著作権がいつまでも生きている(作者死後50年後とか70年後まで)というのには反対なんですけど、著作権者が生きているときに、勝手に映像とか録音が流通するのは、ひどい話です。

いつまでも著作権が生きていると、超有名でない人の著作物は70年間まったく演奏されることなく(音楽の場合ですね)、従ってその後も演奏されず結局埋もれてしまうかも知れません。また著作権者の権利を踏みにじるような流通(ネットを通じてとか、中古品でとか)がずっと続けば、創造的活動に携わる人の生活が全くなりたたなくなり、世の中全体として芸術というものは消滅いく方向に向かうかもしれません。

ここ何年かくらいなら別に大きな変化はないとは思いますが、こういう状況が例えば50年とか100年という単位で続いたなら、気がついたときには何も価値のある創造作品なくなっていた、ということになるに違いありません。創造的活動って、昔からずっとそうですが、基本的に現代の資本主義的活動になじむものではありません。要するに金はかかるし、儲からん、ってヤツです。誰かが保護したりみんなが少しずつお金を出し合うなりして支えないと消え去ってしまいます。

二級品はそうやってなくなって、いいのだけ残ればいいんさ、なんておっしゃる方もいそうですけど、世の中そんなもんではありませんよ。(笑)一流の芸術は99%のクズみたいなわけのわからないゲイジツ品に支えられているんですから。カスあっての一流品です。

前回のリサイタルのときに、録音禁止にもかかわらず果敢に録音に挑戦し、ご丁寧に録音したものを私のところまで持ってきて頂いた方がいましたが、こういう方が何でもコピーしまくるんでしょうねぇ。(ちなみにこの御仁はことある毎に勝手に録音してしまう困った方でした)

やっぱりタダはいけません。創る方は、普通の人よりずっと恵まれた才能でもって(多分)かつ相当の努力をしているわけですから、その対価は払うべきですね。対価を払わない状況が続けば、やがては対価を払うべきものが存在しなくなります。でもそうなるにはかなりの時間を要するでしょうから、現時点では気がつかないのです。でもそうなってからでは遅すぎです。(作者死後の)著作権保護にしてもそうですが、どうも現代は肝心のクリエーターが無視されてる感じ。

作者が死んだら著作権保護はおしまい、でも生きてる間はどんなことでもちゃんと対価を払う、コピーとかコピーが流通しやすい環境を作らない、こういう単純な感じでいいような感じもするんですけど、カオスと化してしまっている現代ではそうもいかんのだろうなぁ。