10年前に「夜間飛行」というタイトルで私のギター作品集を名古屋のミューズ音楽館から出版しました。その中の曲に「秋の黄昏」というタイトルの曲があります。
曲の解説に、
人生の峠をすぎた老カップルがお互いの顔を見ながらお話をしています。若いときは見つめ合えば胸が高鳴ったものですが、今ではもはやそのようなときめきは皆無です。お互いの顔には年齢相応のものが。お互い老眼で多少は少なく見られているはずと思っていても、言われると気になります。でもそれもこれもこの年になって初めて得られる安らぎのひとときなのかも。
と書きました。
この「年齢相応」で「言われると気になる」ものとは何か。それはお肌のシミのことです。この解説には書きませんでしたが、実はこの曲、音名にあるヒミツがあります。
メロディを音名で書くと次のようになります。
シミシミソラシミ、ドレドレシミドレドレシミ、ソラソラシミソラソラシミ、シミシミソラシミ
これを意味があるように書き直すと次のようになります。
老夫:(妻の顔にできたシミを指さし)シミ、シミ。そらシミ!
老妻:どれどれシミ?どれどれシミ?(と焦る)
老夫:そらそらシミ。そらそらシミ。
二人で:(最後に仲良く)シミ、シミ、ソラシミ。
老夫がご夫人の顔にシミが沢山ある(あるいはその逆でもいいですが)のを指さしながら話しかけている対話文になります。楽曲はギターソロなので前奏、間奏、後奏がつきます。
この曲に興味のある方はミューズ音楽館にお問い合わせ下さい。まだ在庫はある様な気がします。