リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

録音

2009年11月20日 20時21分59秒 | 音楽系
23日から録音のためにドイツに出かけます。ドイツといってもチューリヒから30キロくらいのところで、ライン川の国境付近のロットシュテテンという田舎です。そこにあるスタジオで録音する予定です。場所的にはほとんどスイスという感じのとこで、ですからスイスに行くという感じがしています。

そこに1週間くらい滞在してじっくりと録音する予定です。またなんでわざわざスイスまで(本当はドイツですが)とおっしゃるかもわかりませんが、これが以外と経費がかからないんですよ。

今の時期ですと、飛行機代はなんと10万です。東京のスタジオで取る場合だと、新幹線で往復2万ウン千円でしょ。それに東京だとホテルの経費も結構かかるし、そのあたりを考えると、経費の差は意外にも10万も行かないと思います。それにエンジニアのヤンは自身がギタリストで、リュートの録音も手慣れている人です。

ということで、海外録音を敢行することに致しました。果たして、どんな感じになるか楽しみです。録音する予定の曲は、リサイタルでも演奏しました、バッハの組曲第4番BWV1010(無伴奏チェロ組曲の第4番)、同じくバッハの組曲第1番BWV1007(チェロの1番ですね)それとヴァイスのニ短調ソナタ(ドレスデン写本のニ短調の部で一番最初にある曲です)を予定しています。

2009年リサイタル終了

2009年11月15日 16時42分34秒 | 音楽系
リサイタル無事終了しました。沢山の方にお越し頂き、大変嬉しく思っております。どうもありがとうございました。熱心な方は何と5時半から並んでいらっしゃいました。そのあとどんどん列が長くなって、ホールに入り切らなくなったらどうしよう、と思いましたが、さすがにその線はなかったです。(笑)

コンサートにはハプニングがつきもの?ですが、今回もちょっと誤算がありました。第1部が結構短かったと思うんですが、実は前日に自宅でリハーサルをした際、時間をはかってみましたら、しゃべりを入れて50数分(1部だけで)ありました。さすがにちょっと長すぎるので、曲の後半の繰り返しを省略して、話も少し簡略化する方向で行こうと決めました。

ところが実際に第1部を終わってみるとなんと35分しかやっていません。短くしようということを意識しすぎたのでしょうか、しゃべりがえらく短かったわけです。そこで、後半は当初の予定である、後半の繰り返しナシをアリにしてしゃべりもちょっと多めと言うことにしました。だから後半は前半に比べるとずいぶん長かったわけです。

ということで今回はトーク付きでやったわけですが、比較的短い演奏会ではいざしらず、リサイタルのような長丁場では実は結構大変でした。脳みその使っている部分が違うのでその行ったり来たりが大変なんでしょうね。今度やるときはつっこみ役を誰かにお願いした方がいいのかも知れません

2000年代に入ってからこれで4回目のリサイタルです。このペースで行くと次回は2011年か2012年ですね。いつまでも懲りずにやってますが、また今後も皆様のご支援をよろしくお願い致します。

最後にこの公演に助成をしていただきました、(財)岡田文化財団に深く感謝いたします。

第4回桑名六華苑コンサート

2009年11月09日 10時57分13秒 | 音楽系
昨日は桑名六華苑コンサートシリーズ第4回目でした。本年度の最終です。今回は、私は口三味線だけで、演奏は、ギターの山田陽介君とフルートの舟橋諭美さんです。このシリーズは基本的にはバロック音楽のレパートリーからプログラムを組んでいますが、今回はフォーレやバルトークの作品も交えて多彩なプログラムでした。

曲目は、
フォーレ作曲コンクール用小品
バルトーク作曲3つのチーク地方民謡
バッハ作曲 ソナタホ短調より、アンダンテ、アレグロ
ファリャ作曲 恋は魔術師より、情景、狐火の踊り
ピアソラ作曲 タンゴの歴史より酒場
アンコールにシューベルトのアヴェ・マリアを演奏していただきました。

昨日は大変いい天気で、前回10月25日のコンサートのときよりも暖かいくらいでした。外の庭では結婚式が行われていたり、キヤノン主催のカメラ関係のイベントがあったりで、すごくにぎわっていた六華苑でした。

自分の演奏がなく、少し時間がありましたので、久しぶりに和室やら蔵やら離れを見てきましたが、いつ見てもいいものです。和室の縁側で、本でも読みながらうたた寝なんて悪くないですね。六華苑の堀を隔てた向かい側には、諸戸氏庭園があります。こちらは桑名市の所有ではなく、個人のものですが、これもなかなかすばらしいものがあります。ただ、傷みが激しい建てものもあり、今後が少し心配です。

さて、本年4月、5月、10月そして11月と行ってきましたシリーズコンサートも今年度はおしまいです。第2ステージ終演後ひとりの男性が、「このシリーズコンサート今年は3回目聴きにきましたよ。入苑料300円だけでこんなすばらしい雰囲気でいいコンサートを聴けるなんて、ほんとにすごいことです」とのお言葉をいただきました。誠にうれしいお言葉です。ありがとうございました。

本年で3年目を迎えたこのシリーズコンサート、だんだん定着しつつあるようです。また来年もご期待下さい。

リサイタルまであと2週間足らず

2009年11月01日 12時13分27秒 | 音楽系
リサイタルまであと2週間足らずになってきましたので、最近は前半と後半のプログラムを通す練習を繰り返しています。実際にはメインがヴァイスのソナタのバッハの組曲なので、それぞれ30分近くかかる曲を通す練習が中心になります。

バッハのBWV1010(チェロ組曲第4番)がリサイタルの最後に演奏する曲ですが、意外と技術的に難物でした。最初は995番にする予定でしたが、3月のソロコンサートに一度演奏したら、なんかこの曲を11月まで練習し続けるのはいかにも退屈な感じがして、1010番に変えてみようということで、今回の正式なプログラムに入れました。

この曲はもう20年以上前、リコーダーの清水希美さんという方とコンサートをしたときに取り上げた曲です。伊勢、名古屋、横浜と3回コンサートをしました。そのときは自分のアレンジは使わなかったのですが、今回は全面的刷新で人のアレンジは忘れて自分のアレンジを作ってみました。ブレなんかは20年前よりテンポをあげましたし(もちろんバスの入れ方やハーモニーも変えました)、プレリュードなんかはできるだけ弦を変えたアルベジオを心がけた結果、指は結構難しくなってしまいました。結果的にちょっと技術的に難しくなってしましましたが、こっちの方が多分きれいに響くとちょっぴり自負してます。