リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

今村泰典マスタークラス

2022年08月31日 19時51分07秒 | 音楽系
昨年に引き続き今村泰典氏のマスタークラスを桑名で開催します。

日時:2022年10月17日(月)13時~19時頃
会場:くわなメディアライヴ多目的ホール「時のホール」
受講料:15000円(50分)
聴講料:3000円
定員:受講生6人程度。聴講生の人数制限はありません。
レッスン内容:リュート全般、通奏低音、クラシック・ギター
申込〆切:2022年10月10日(月)(〆切日以降、お申込み頂いた方全員にご連絡致します。

本マスタークラスは感染症対策を万全にして行います。

お申込みは shoji726lute@gmail.com までどうぞ。

昭和かよ!わけわかめ!

2022年08月30日 18時00分45秒 | 音楽系
バロック音楽の旅シリーズのレクチャー、コンサートの会場に使っています「くわなメディアライブ時のホール」から文書が届きました。桑名市公共施設予約システム変更に伴う利用者登録(ID登録)のお願い、という文書でした。

バロック音楽の旅シリーズの場合は自分で直接会場を予約するのではなく共催のパブリックセンターの方で予約してもらうのですが、ときどき自分で会場予約をするコンサートやレクチャーに使ったことがあったので、利用者登録をしていました。それがシステム変更をするので登録をやり直してほしいということです。



登録の仕方の説明を読んでみますと、1.まず「仮登録」をオンラインで行い、2.利用者登録申請書(紙の書類)に必要事項を記入のうえ、メディアライブに出向いて本登録、3.本人確認の後本登録完了ということです。

あれれ?普通オンラインで登録が完了するんじゃないないの?しかも紙の書類に同じ内容を書いてそれを持っていかなくてはいけないとは。昭和ですね。いえいえ昭和は紙だけでしたからまだヒト手間少ないです。おまけに申請書類にはファックス番号を記入する欄まであります。もうわけわかめ!!

どうせファックスでやりとりするんでしょうけど、ウチはたまたま複合機を導入していてファックス機能が使えます(滅多に使いません)がない人はどうするんでしょうか。オンライン化といいますかDXをめざしているつもりでしょうが、一旦データの流れが紙に出力されたらそれはすでにDXではありません。もうホントにしっかりしてください、担当の上のほうの方も下のほうの方も。

一応市の目安箱みたいなところに意見を書いておきましたが、どんな回答が来るんでしょうか。

抜歯

2022年08月29日 20時29分50秒 | 日々のこと
今日は歯医者さんで抜歯をしてもらいました。以前8020ならぬ8030を目指していたのですが、親知らずを3本抜いたのですでに目標達成ならず。

何年か前に治療してもらった右下大臼歯が噛むと少し痛みを感じていたのですが、春ごろには炎症を起こして痛みが随分ひどくなってきました。その後炎症は収まりもとの軽い痛みに戻ってきたことはきたのですが、レントゲンを撮ってもらったら、歯の根っこが割れてきているので、再生不可能、可及的すみやかに抜くべしのとご宣託でした。

1本でも抜きたくはなかったので、セカンドオピニオンとして長野県にある著名な歯科医院にも相談しましたが、やはり再生はできないとのことでした。ずっと放っておくと炎症がひどくなり隣の歯とか歯槽骨にも影響が出てくると脅されたので、今回抜歯する決断をしました。

今回はいつもと違い抜くのにすごく時間がかかりました。治療明細にも難抜歯という項目があって治療代が上積みされていました。残った28本を維持するつもりですが、「跡地」にはインプラントを導入予定ですので、8029を目指します。インプラントの施術は来年になるようなので、それまでに資金をためないといけません。

マイブーム

2022年08月28日 14時11分12秒 | 日々のこと
マイブームということばはみうらじゅん氏の造語らしいですが、今私のマイブームは加賀乙彦作の湿原という小説です。

先日ある機会があって、たまたま兵庫県姫路市立美術館を訪れました。そこで開催されていたのが野田弘志ーー真理のリアリズム展でした。実は美術館の前を歩いていたら突然大粒の雨と雷に見舞われ、雨宿りに駆け込んだのですが・・・(笑)

野田弘志という作家は現代日本を代表するリアリズム(写実主義)画家で、展覧会ではこれでもかというくらい念を入れてリアリズムを追求した作品群が展示されていました。

その中でひときわ異彩を放っていたのが、新聞連載小説、加賀乙彦「湿原」の挿画原画です。もっとも鉛筆で描かれたモノクロの挿画ですので、「異彩」ではありませんが・・・

湿原は1983年5月7日~1985年2月5日まで朝日新聞に連載された小説で、野田はこの連載の間は仕事をこの挿画制作一本に絞って描いたということです。連載回数は700回近くにのぼりますが残念ながら挿画が全て残っているわけではなく、展覧会では各所から集めて400枚近くが展示されています。まったく朝日新聞は何してるんでしょう、しっかりしてください。

でも展覧会の会場にある分だけでも十分小説の世界観に入ることができ、さっそく帰宅後小説をアマゾンで注文しました。



上下2巻からなる小説の単行本はまるで新品みたいでした。展覧会では参考資料として1985年に出版された単行本が展示されていましたが、相当変色したり汚れていたりしてレトロ感満載でした。でも届いた単行本はまるで新品みたいでした。きっと売れ残りですぐに回収されてその後ずっと倉庫で眠っていたものでしょう。これで一冊137円ですからちょっとしたセレンディピティです。

本の中には1986年の新刊案内の広告も挟まれていました。「AV最新情報87ー-CDの全て」とか「中島みゆき全歌集」なんてのもありました。CDは80年代初め頃から普及し始めたんでした。中島みゆきの全歌集は写真付きでしたが若いです。

小説は60年代終わりころの学園紛争を背景にした愛の物語ですが、とてもしっかりとした骨格の重厚な筆致で物語が展開していきます。マーラーの第6番を聴いているかのような感じです。加賀乙彦という名前は新聞の広告で見たことはありますが、作品は読んだことがありませんでした。こんないい小説を書く作家を知らないとはちょっと損をしていました。展覧会は9月4日までですのでまだ作品を見ることができます。アマゾンにまだ在庫はあるようです。興味のある方は是非挿画をご覧になって小説を読んでみてください。

拍手とブラボー入りのアルバム

2022年08月27日 12時46分27秒 | 音楽系
アマゾンプライム会員特典で吉松隆の交響曲第6番を聴いてみましたが、ライブ録音なので曲の終りに拍手が入っていました。

録音で拍手が入っているのはいけません。録音したものを1回だけしか聴かないのならいいでしょうが、普通は何度も聴くでしょうからそのたびに曲が終わったら拍手を聞くのはとても耳障りです。

さらにこの会場にはブラボーおじさんがいましたので、曲がおわると・・・

ブラボーおじさん

こんな感じです。「ブラボー」は迷惑なことに必ず拍手が沸き起こる直前に言うのがワザみたいです。この曲は最後がそれほど大きくない音だったのでこれくらいですが、同アルバムに収められているマリンバ協奏曲だと盛大に終わっているので「ブラボー」もより盛大になり参加者も増えています。単純な人たちです。

以前当ブログでも取り上げましたが、先日赤穂市でフランソワ・グザヴィエ・ロト指揮のキュルツェニヒ・オーケストラ・ケルンを聴いたときもブラボーおじさんはいました。こちらはライブなので「ブラボー」を聞くのはそのときだけです。

このアルバムを聴くと曲が終わったあとにいつも「ブラボー」の蛮声と拍手を聞かなくてはなりません。ライブレコーディングをするときは曲が終わって数秒経ってから拍手するように事前にアナウンスしてはどうでしょうか。もちろんブラボーおじさんには黙ってもらいます。

最近は経費の節減のためにスタジオとか無観客の会場で録音することがずいぶん減って来たように感じます。ライブレコーディングであっても編集をして世に出すわけですから、ブラボーおじさんの蛮声とか拍手を録音するような無神経なことは止めてもらいたいものです。

昔あった本当の話(5)

2022年08月26日 17時37分57秒 | ウソ系
この事実を新聞社に言えば、この二重盗作は前代未聞、格好のネタであり、全国的なニュースとなるのは必至です。場合によれば何人かの首が飛ぶかもしれません。校長室で懇願するお二人を前に私はしばらく考えをめぐらしました・・・

この「事件」が結果的に公にならず全国的スキャンダルにもならなかったのは、その後の報道をご存じの方であればお判りになるでしょう。過去の報道をさかのぼってどれだけ調べてみてもそのような「事件」が出てくることはありません。

盗作をしたことを覚えているのはD高等学校の問題作成者および関係者、T県の1980年頃の県指導主事です。でも彼らが知っているのは事件の一部、事件の全貌を知っているのは私とあとから私の話を聞いた校長先生だけです。皆さん今もご存命なのでしょうか。

(このストーリーは事実をもとにしたフィクションです)

昔あった本当の話(4)

2022年08月25日 14時21分13秒 | ウソ系
折しも入試問題の無断引用が問題になっていたときです。D高等学校のお二人は何卒ご内密にと私に懇願しています。D高等学校の先生は10年くらい前のT県の長文テキストをそのまま使った、でも私が生徒にさせた問題はM県の昭和48年の問題。

整理しますと、

・A県の私立D高等学校の入試問題盗用があったのが1990年頃
・その元となったT県の公立高校入試問題が1980年代初め頃
・私が生徒に渡したM県公立高校入試問題は昭和48年度つまり1974年に実施された入試問題

ということはT県の入試問題を制作した方(県の教育委員会の指導主事です)が1974年にM県で実施された入試問題の長文を盗用したということです。M県の入試問題→M県の入試問題を盗用したT県の入試問題→T県の入試問題を盗用した私立D高等学校の入試問題という流れになります。それぞれ数年から10年前後の期間が空いています。

昔あった本当の話(3)

2022年08月24日 07時16分21秒 | ウソ系
翌日私の中学校にD高等学校の方がお二人、菓子折りを持参して訪ねてきました。校長室に通されたお二人がおっしゃるには、実はその入試問題は10年程前に実施されたT県の問題を参考に作ったとのことでした。

国語の長文読解問題は過去の古典なり名作を引用して作りますが、反対に英語の長文問題は問題作者のオリジナルの文章でなければなりません。これはなかなか大変な作業で、創作力、イマジネーション、文章構成力が必要でそこから設問へとつなげていくわけですからかなりの力量が要求されます。

D高等学校の担当の先生は、時間がなかったのでしょうか、イマジネーションがわかなかったのでしょうか、それともそもそも力量が足りなかったのでしょうか、こともあろうに盗作をしてしまったわけです。少し離れた他県の問題で10年くらい前のものなので大丈夫だろうと思ったとのことでした。

この話を聞いて私は二重に驚きました。盗用したのはM県の問題ではなくT県のものだと言うのです。これはいったい!

昔あった本当の話(2)

2022年08月23日 11時40分26秒 | ウソ系
2月のA県私立高校の当日、昼過ぎになり私は職員室で入試から生徒たちが学校に戻って来るのを待っていました。ふと外を見ると何人かの生徒たちが私に声をかけています。窓をあけると一人の生徒が言いました。

「センセー、この間センセーがくれた長文問題とおんなじのが出とったで!」他の生徒も口々に同じようなことを言います。

え、そんなことあり?不思議な話です。

生徒たちはD高等学校を受験したのでしたが、話を聞くと私が渡した昭和48年度のM県の長文問題とテキストのストーリーが一緒だったとのことなのです。

これは一大事です。D高等学校の入試問題作成者がM県の入試問題の長文テキストをほぼそのまま使ったわけです。早速、私はD高等学校に電話で問い合わせをしました。

入試問題担当の先生に電話口に出ていただき、D校の入試問題作成の経緯を尋ねました。そして長文問題のテキストは本当にオリジナルですか、と問うとその先生は「実は・・・

昔あった本当の話(1)

2022年08月22日 10時23分02秒 | ウソ系
今から30年くらい前、私はまだM県内の某公立中学校の英語教師。3年生を担当することが多く、いかに受験でいい点を取れるようになるか腐心しておりました。なんとか力を付けてもらいたいと、担当している3年生の生徒には県立入試の過去問を渡して課題にするということをしていました。授業で少し時間を取ってその問題の解説をすることもありました。

過去問といっても直近のものではすでに塾などで解いていた生徒もいてあまり使い物になりません。渡していたのは昭和40年代後半から50年代の古い入試問題です。学習指導要領が改訂されてきているので、多少学習範囲の異なる問題もまざっていますが、おおむね支障はありません。

3年生担当年度も1月が終わり2月に入ると隣のA県の私立高校の入試が始まります。その年度は昭和48年~53年の入試問題をさせていました。古い入試問題はすでに入手できないので生徒には人気がありました。

どうしてそのような古い入試問題を私が持っているのかというと、教職についた年からずっとM県の入試問題集を本屋で買い続けていてちょっとしたコレクションとしていたからです。