リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

やっと完成

2011年12月30日 14時42分51秒 | 音楽系
Windows7のシステムやっと完成です。Windows7のインストール自体はすぐにできたんですけどね。でも、ターワーケース内の1年半分のホコリをとったり、メモリとファンが干渉するようになったので、ファンを付け替えたりとか、周辺部のことの方が時間を取りました。

もっと時間がかかったのは、いろんなアプリケーションのインストール。昔から使ってたのばかり、時間を見つけて少しずつインストールしていきました。結局64bitWindows7の環境で、動作しなかったのは2つだけでした。ひとつは「イージーCDシステムビューワー」で、開発元に尋ねたら、64bitWindows7の環境で動くようにする開発計画はないとのこと。XPmodeで動作させることにしました。まぁ、開発元としては、XPmodeで動くのならあえて開発しないでしょう。フリーソフトだし。

あとひとつは、キーボードランチャー「Bluewind」。これなかなか重宝してたんですけど、ランチャーの場合はXPmode使うわけにはいかず、フリーソフトを探しましたら、Orchis Launcherというのがありました。これはなかなか優秀で、Bluewindより高機能で使いやすいです。昔から使われていたらしく、最初からこっちにしておけばよかったですねぇ。

インストールしていったのは、卓駆とか一太郎12とかOffice2003とかBeckyなどレガシーなものばかり。こういうのがちゃんと引き継がれて使えるというのはありがたいものです。経費もかからず、指にも慣れていますし。

あと、いったんインストールして削除してしまったSibelius7、実はまたインストールしなおして結局使っています。最初は「ありえへん」ほど使いにくいと思ったリボン式のメニューですが、もともとショートカット使いまくりということもあって、慣れると全く実用上差し支えなく使えるようになりました。今回音源に初めてLuteというのが搭載されてますので、64ビット環境で8ギガ使えるメリットを享受しています。ただ、このリュート、どなたが弾いている音をサンプリングしたかしりませんが、バス弦のバスとオクターブ弦(4フィート)が少しあってないんですよね。ガット弦を使っているのはとてもいいんですが、あまりいいタッチではなくもうちょっとという感じです。もっとうまい人に弾いてもらわなきゃ。それに楽器がルネサンスリュートで、最低音がDまでしかないのも残念なところ。

そして一昨日届いた256GのSSDを昨夜インストール。ドライブ文字は欠番?であったみたいなBドライブにしました。Bドライブってなんか変な感じはしますが。256GのSSDを2台という豪勢(一点豪華主義?)な構成です。容量の大きなオーディオとヴィジュアルデータ専用のストレージです。さすがに容量もたっぷり、HDDはありませんので、ドライブ関連の音は無音、CPUクーラーとケースと電源のファンが回っているはずですが、ケースに耳を近づけないと音は聞こえません。ま、今度作るときは、ファンレス電源にファンレスCPUクーラーを使い、完全無音のものを作りたいですね。

でもワープロのソフト(ワードとか一太郎)がもう10年近く前から特に改良の必要もなくなり、ハードウェアの制約も全くなくなったように、今使っているCPUやOSも少なくとも音楽関連であれば、必要十分以上の性能だし、DAW(Digital Audio Workstation)や楽譜ソフトもそんなに大きく改良する余地はほとんどなくなってきました。よって今のシステムとユーティリティは永く使っていくことになるのかも。ま、面白くない時代になってきたという感じではありますが。

最後の「ご印税」

2011年12月27日 12時28分22秒 | 日々のこと
実は密かに「ご印税」をもらっていまして、それがついにというかとうとうこの12月で最後になります。S社の英語教科書の印税ですが、今年度まで一応著者として奥付に名前が出ています。そのS社から「ご印税を12月○日に某銀行に振り込みました。・・・」と案内が届きました。

もう10数年以上前からお世話になっていますが、前の版からは、音楽も担当していますので、申し訳なくも他の著者の先生方よりは多少多く頂いております。

教科書の売り上げは、実は教科書本体よりも関連教材(教科書ガイド、問題集、リスニングCDなど)の方が多いんです。って、いっちゃっていいのかな?初めて教材のCDが出たとき、それに私の音楽が使われているので、わざわざ近所の本屋に買いに行ったものです。(笑)

でも現行の教科書の分は、バーゼルにいたときに少し執筆しただけで、会議に出たわけでもなく、ほとんど貢献していませんが、それでも頂いているのは感謝の極み。さらに、新指導要領への移行の関係で、1年余分に教科書が使われることになったので、今年の分はおまけです。どういう事情かよくわかりませんが、なんとおまけの方が昨年より多かったです。(喜)

でもそれも今年まで。来年は減収です。(悲)といっても大した額ではありませんがね。S社の編集の皆様、ほんとうにお世話になりました。

リュート音楽のひととき10のコンサート終了

2011年12月20日 18時20分54秒 | 音楽系
17日のコンサートも終わり、今年のコンサートはすべて終了しました。去年よりは少ないと思いますが、数えてみたら12回でした。4月の始めにはドイツで録音をしましたので、これもコンサートとしてカウントしたらもう少しコンサートの回数は多く見てもいいのかもしれません。例によって同じプログラムで何回もやるというパターンは少なく、場所を変えて同じプログラムというコンサートは2回のみ。毎度のことながら、新しいプログラムに追われての1年でした。

昨年は少しソロのコンサートもありましたが、多くは通奏低音でアンサンブルに参加するパターン。ルネッサンスやバロックの曲は膨大な曲がありますので、それらをすべて自分のレパートリーとするわけにはいきません。重要なことは、あまり練習しないでパッと弾けるという能力。毒婦じゃなかった読譜の力と、即興演奏の力ということですね。まぁ、このあたりは多少は自信はあるんですけどね。

17日のコンサートは同じものをまた来年の1月15日に場所を変えて行うので、理想的なパターンです。(笑)17日のプログラムは、ヴァイスの次の世代の人たちの作品で、リュートがオブリガート(メロディ)楽器になるアンサンブル作品です。協奏曲とか協奏的なトリオです。テュッティ(全体合奏)とか他の楽器がメロディを弾くときは、リュートはお休みではなく、通奏低音をやってます。後の時代の協奏曲みたいに、ソロ楽器が途中からかっこよく入る・・・というパターンでは残念ながらありません。

まぁ、少ない人数(4人)でやる協奏曲ですから、ソロ楽器もソロを弾かないときは、伴奏方にまわるというのはいたしかたありません。完全な協奏曲の形式を取っているのは、コハウトのヘ長調協奏曲だけでしたが、この曲なかなかカッコいい曲ですよ。プログラムの最後を飾ったのは、同じコハウトのディヴェルティメント。これもなかなかよくできた曲で、一級品と言っていい出来の曲です。もっと有名になってみなさんに聴かれていてもいい曲だと思いますが、全く知られていない、いわゆる埋もれた名曲です。バロック・リュート・オブリガートで作曲者がコハウトという全然知られていない人だからでしょうか。

いくらいい車を作ってもマ○ダブランドだとなかなか売れないのと同じで、これがモーツアルト作曲(間違いでも)となっていたら、もう超有名曲ですよ。まぁ、そういった埋もれてしまったいい曲を紹介していくのが我々の仕事ですけどね。

17日はあとマルティーニとハイドンの作品を演奏しました。マルティーニという人はほとんど何もわかっていない人ですが、アウグスブルクで1680年に曲集を出版。コンサートで演奏したのはその曲集の第二番のトリオ。なかなかいいメロディにあふれた佳曲です。ハイドンは弦楽四重奏曲を当時のリュート奏者(たぶんウィーンつながりでコハウト?)がリュートトリオ(リュート三台ではなくて、リュートが入ったトリオ)に編曲したものですが、これはさすがに天才ハイドン、ひとつひとつのフレーズからして違います。編曲とは言え、リュートの最後の時代を締めくくるのにふさわしい曲です。リュートが入ったハイドン作品(すべて当時の編曲です)はちょうどCD一枚分くらいのレパートリーがありますので、また機会があったら演奏したいです。

ということでとりとめのなく書いてきましたが、久々に次のコンサートのために曲をさらわなくていい日が2週間も続きます。

リュート組曲第1番

2011年12月07日 21時01分39秒 | 音楽系
以前から気になっていましたが、いまだによく見かけるのが、バッハのリュート組曲1番という呼び方。リュート組曲第1番というのは、BWV996のホ短調組曲です。この曲をなぜ第1番と呼ぶのかを探ってみますと、たぶん大もとは、1921年発行のハンス・ブルーガーの著書に行き着くのではないかと思います。この本は、バッハのリュートのための曲を当時のギター式リュートで弾けるようにした実用的楽譜集で、1970年に大橋敏成先生の監修で日本語版も出ていました。

この日本語版はなつかしいですね。この版には「修正レポート」という注がついていまして、オリジナルと実用版との比較ができます。これをもとにBWV1000のフーガをギター用に編曲し、それをひっさげて若い頃名古屋の新人ギター演奏会というのに出演したことがありました。

それはさておき、このブルーガーの著書によれば、パルティータハ短調BWV997がリュート組曲第2番、組曲ト短調BWV995が第3番、そしてBWV1006aが第4番になっています。なぜ995が3番で996が1番なのかはよくわかりませんが。

ギターを弾く人はいまだにこの番号でバッハのリュート用の作品を呼んでいる人が多いようですが、もういくらなんでもこの呼び方を止めませんか。90年も前のまだリュートの復興研究が未成熟の時代に付けられた番号です。もともとリュートのための作品は、イギリス組曲やフランス組曲などと違い、セットで作られたわけではないので、リュート組曲何番というのはそもそもおかしな言い方です。70年に日本語版が出たとき、一部の人はなんでいまさらこんな古い本を翻訳?って言っていた人もいましたが、それからでも40年経っています。

それにギターで弾くのになんで「リュート」組曲なんでしょうか?「ギター」組曲っていっちゃえばいいのに。私は自分で編曲した無伴奏チェロ組曲を演奏するときは、単に「組曲」第何番BWVナニナニって言うことにしています。注として括弧で原曲は無伴奏チェロのための組曲第何番とか無伴奏チェロ組曲からの編曲とか書いておきます。リュートで弾くのに、チェロ組曲は変でしょ?

いやいやギターの愛好家(ひょっとしてプロの方も?)をせめたてるようなことを言って申し訳ありません。ま、余計なお世話かも知れませんが、せめてこのブログを呼んでらっしゃるギターの方からでもリュート組曲第1番~4番というの止めませんか?

大宰府行き

2011年12月05日 23時32分59秒 | 音楽系
今日はのこのこと九州の大宰府まで出かけました。大宰府にお住まいの製作家、松尾淳さんに楽器の調整依頼です。モーリス・オッティガー2005年製の楽器を製作者自身に調整してもらったのは今年の4月ですが、まだ今ひとつしっくりきません。

少し強めに弾くと微妙にビビリが残ります。ビビらないように弾けることは弾けるんですけどねぇ。実際、松尾さん宅で、彼と彼の奥さんにその楽器で曲を少し聴いてもらったんですが、ビビリは全然気にならないとおっしゃってましたが、まぁたぶんフィンガーノイズ程度にしか聴こえないのかもしれません。でも演奏する方としてはやっぱり微妙に気になります。

工房で指盤の状態を調べてもらいましたら、やはり5フレットあたりからナットにかけて上反りがあることがわかりました。モーリス自身のの調整で、ボディ側を削ってブリッジを下げてしまっているので、あと方法としては指盤を張り替えて調整するしか手はないようです。

それしかないのならそうしてもらいましょう。ただ、多少のリスクが残ります。というのは、指盤にはってあるのは、黒檀だけじゃなくて、黒檀とココボロを合わせてはってありまして、松尾さんのところではココボロが手に入らないので、黒檀だけになります。そのため少しネックの質量が変わりそれが音に影響が出る可能性があります。

モーリスがそういった合わせ木にしたのは、重量を軽減するためだと言っていました。オール黒檀にすることによってどう変わるかはやってみないとわかりません。ま、それしか方法がないんですから、あまり影響がないことを祈りましょう!(笑)出来上がりは来年の初め頃とのことです。

現代作品

2011年12月04日 15時35分27秒 | 音楽系
来るべき!?ガット不足の時代に備えて購入したガットフレットがアメリカのガムート社から届きました。ストックがほとんどなかったもんですから、これでひと安心です。もっともアキーラ社はガット弦供給再開の見通しがたったようですが。今日はもうひとつ嬉しい郵便物が届きました。

ベルリン在住の作曲家、久保摩耶子さんの作品で、バロック・リュートのために書かれた「La suite ritrovata(再発見された組曲)」が届きました。ウィーンのアリアドネ出版社から楽譜が出ていますが、入手に際してには作曲者ご本人からも教示を頂きました。

この曲は1990年に、西ドイツ放送局の委嘱で作曲された作品です。初演はコンラート・ユングヘーネルにより同年になされました。ユングヘーネルは最近ではすっかり指揮者になっていますね。バーゼルの歌劇場でオペラを振ったりなんかしてます。

と、ここまで書いてましたら、ピンポ~ン。DHLの宅配便です。ゲアハルト・シェドルの楽譜が届きました。来るときは一気にくるもんですねぇ。「Quasi una fantasia(ファンタジアのように)」という曲ですが、この作品も1990年に作曲されたバロック・リュートのためのオリジナル作品です。作曲者ゲアハルト・シェドルは1957年生まれで久保さんよりは若いですが、惜しくも2000年の秋に亡くなったオーストリアの作曲家です。

実は次のリサイタルの曲目をは現代作品を中心に構成しようかと考えていまして、いろいろ作品を探しているところです。久保さんにはバロック・リュートの作品を新しくお願いしてもいいかなとも考えています。ま、しかし現代曲ばかりだとお客さんが来てくれるかなぁ?ただでさえ最近は先細り気味なのに・・・バッハやヴァイスと混ぜるて対比するのもテかも。

新システム

2011年12月03日 15時00分39秒 | 音楽系
2009年6月に組みました自作パソコン、確かWindows7が出るちょっと前でして、Vistaは評判が悪いので、「伝統的」なXPをインストールしました。それをずっと使ってましたが、最近なんとなく調子が悪くなってきました。

初期のころ、何回かに1回は確実にうまく起動できないということが、そうですね、1年くらいでしたか続きました。最初はまったく原因がわからず、困っていましたが、起動後は何のトラブルもないのでしばらくというかずっと様子を見ていました。あるとき、ウィルス・ソフトのカスペルスキーが原因ではと思い、それをアンインストールして、AviraとZoneAlarmというフリーソフトに切り替えましたら、あら不思議それ以降は起動時のトラブルは全くなくなりました。うーん、カスペルスキーのやつめ!

カスペルスキーが悪さをしているときに、何度もリセットを繰り返したのが原因でしょうか、うまく終了ができなかったりすることがときどき出てくるようになりました。もともとウィンドウズというのはそんなもんかも知れません。

少し前に、楽譜プロセッサのシベリウスのバージョンアップ案内が届きまして、新しいバージョン、Sibelius 7では、XPは対応しないとありました。これはえらいこっちゃ、ということで、ぼちぼちXPも調子悪くなりつつあるし、Windows 7にしよか、ということで、新システムに移行することになりました。

Windows 7も今年の初めにSP1を出したので、もう安定しているだろうとの読みもありました。この際ですから、64ビットにしてメモリを8ギガにしてみました。ハードは2009年に組んだものを使うことにしましたので、今となっては少々旧式ではあります。そのハードではメモリは8ギガまで。それでも今までは3ギガちょいでしたから、結構期待はできます。

で、この際ですから、ディスプレイも2003年に買ったものが、起動時に赤っぽくなって来て、これからいよいよ寿命を迎えるという感じでしたので、21インチのものに新調、ハードディスクはこの際だからSSDにということで、250ギガものを奮発、ミュージックインターフェイスももう古くなったので、ローランドのOctaCaputureというやつに新調、もう次から次へと出てきます。(笑)

まだ完全にセットアップは終わってませんが、いやぁ、さすがにSSDは速いです。電源投入から40秒くらい(かな?)でもう使うことができます。21インチディスプレイは作業が効率的。ディスプレイなんかたった15000円程度でしたから、もうそういう時代なんですねぇ。10年くらい前はその10倍くらいはしましたから。

ハードディスク切り替え機を使って、まだ古いXPのシステムも起動できるようにしてありますので、ぼちぼちレガシーツールも含めて移行していく予定です。昔有名だったファイラーの「卓駆」とかメーラーのBeckyなんかまだWindows7で使えますよ。やはり手に馴染んだツールは使いやすいですからね。ランチャーのBluewindは使用不可で、かわりにOrchis Launcherを使うことにしました。できるだけマウスは触りたくないですからね。

で、そもそもの新システムの以降のきっかけとなったSibelius7をインストールしてみました。それが驚きというかがっかりというか憤りというか、とんでもない代物に成り果ててしまっていました。メニューの体系とインターフェースががらっと変わってしまい、いちいちマウスを触らないとできないようになっていました。通奏低音の数字なんか結局どうやって入れたらいいのかはわかりませんでした。

そういや、秋に知り合いのリュート奏者に会ったとき、Sibeliusの新バージョンのことを話したら、(彼もSibeliusユーザーです)「あれは、全然使えんらしいよ」って言っていたのを思い出しました。なんでも開発元が変わって、アメリカの会社になったらしいです。アメリカの開発者というか発売元はたぶん、音楽のこともコンピュータのこともほとんどわかってない人が作った感じがします。

バージョン7はバージョン6にマウス操作中心のシェルをかぶせて、音源を増強しただけという感じです。メニューの体系もWindowsのアプリケーションの流儀から大きく逸脱したもの。新しいメニュー体系に慣れたとしても、不要なアイコンだらけのメニューバーでは使い物になりません。仕事になりません。さっそくアンインストール。旧版のSibelus6をインストールすることに。

それにしても残念です。DAWのLogicがアップルに身売りされて、Windowsでは使えなくなったときもショックでしたが、今回はそんなどころじゃない惨憺たるありさまですからねぇ。すばらしいアプリケーションだっただけに、ホント残念です。もう次のバージョンは期待できないんですよねぇ。







ユーミン

2011年12月02日 11時11分06秒 | 音楽系
最後はユーミンです。ユーミンは荒井由美の初期の頃から聴いていますよ。(笑)まぁ、私とほぼ同年代のミュージシャンですが、当時から大変クオリティが高い作品を作っていました。80年はじめ頃まではちょくちょくアルバムを買って聴いていたんですが、最近どんなアルバムを作っているんだろうということで、ネットで調べてみましたら、今年の4月に最新アルバム、2009年にも1枚出していました。中古の価格を見てみると、2009年のアルバム「そしてもう一度夢見るだろう」は何と266円!でしたので、まずそれを買うことに。

あと調べていくとなんと1997年のアルバム、カゥガール・ドリーミンが1円!いくらなんでも1円はないでしょう。ユーミンみたいな有名アーチストのCDが中古とは言え、1円とは世の中少しおかしいです。私のCDなんかそのうち1000円くらいつけないと売れないのかも知れません。(笑)とはいうものの、結局1円CDはお買いあげです。(笑)

あともう1枚1978年のアルバム、流線形’80も購入。結局1978年、1997年、2009年と、十何年かおきのアルバムを買ったことになります。こうして俯瞰的に聴いてみると、大変視覚的な歌詞、音楽的な魅力に富んだメロディ・ライン、そしてインスピレーション溢れたアレンジとその演奏、どれもが大変高いクオリティを維持していることが分かります。単に売るだけのポップスが大半の中で、これはある意味非常に特異なことだと言ってもいいかも知れません。

私の大好きなご長寿制作ミュージシャンには、あとポール・マッカートニーがいます。彼はユーミンよりは一回りくらいは年上だと思いますが、ここ10年くらいは何かちょっとインスピレーションが枯渇してきたという感じがします。ユーミンにはこれからもずっと頑張ってもらいたいですねぇ。まだまだ制作楽曲数は増えるでしょうけど、現在でも400曲に届く楽曲が彼女にはありますが、これだけ豊富な作品数、質の高さ、時代性をもった作家はそうは出ないでしょう。30年くらい先には間違いなく音楽学の研究対象になるでしょうね。

ということで、カーステレオのボリュームをガンガンにあげてユーミンを聴いています。(笑)

あ、もう一枚残っていましたね。まぁ何枚か買うと1枚くらいははずすのがありますが、これもそんなところです。(笑)ですので誰の演奏かは伏せておきましょう。

ナイジェル・ノースの新録音

2011年12月01日 11時59分14秒 | 音楽系
さて、ナイジェル・ノースの新版です。彼とは2004年にホピーのクラスに来て貰ったときから会っていませんが、その時の印象は、えらくお腹が出てきてるなぁ、でした。お顔もムーンフェイスっぽくて。ま、人のことは言えませんが。もう20年くらい前になるのでしょうか、日本に来たときの印象よりは相当恰幅がよくなっていました。

新盤のアルバム写真を見てみましたら、失礼ながらなんか細くなってジジくさくなっていましたので、なんかあったのかなと解説を見てみましたら、録音の1年前、2009年に彼の周りにいろいろな不幸が襲ったとありました。母親が亡くなり、自身も心臓発作にみまわれ、また前妻とその連れ合いを癌で亡くなったそうです。これらが1年間に起こったわけですから、相当つらい1年だったんでしょう。

そこからの再起ということで、制作されたのがこのアルバム、The Heart Trembles with Pleasure---Music for lute by Sylvius Leopold Weiss でした。The Heart Trembles with Pleasure なんて、何枚もCDを出しているナイジェルらしからぬクサイ文句が書いてあるなぁなんて最初は思ったんですが、事情を知ると納得がいきます。

収録曲は全てヴァイスの作品。ヴァイスはバッハと同年代のリュート奏者で、ドレスデンの宮廷リュート奏者として活躍した人です。おびただしい作品群が幸いにも現代に伝えられており、バロックリュート界の至宝的存在。ヴァイスの作品を伝える最大にして最高の写本がドレスデンにありますが、第二次世界大戦のドレスデン空襲でよくぞ生き残ったものです。アルバムに収められているのは比較的に初期に書かれた11コースの楽器用の作品で、序曲変ロ長調、パルティータト短調、ソナタヘ長調、組曲ハ短調、チャコーナ変ホ長調が収録されています。

The Heart Trembles with Pleasure
Music for lute by Sylvius Leopold Weiss (1687- 1750)
Nigel North, Lute BGS119