リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

12月16日のコンサート用プロモ

2021年07月31日 13時05分46秒 | 音楽系
12月16日に横浜で開催するコンサートのプロモを作りました。コンサートはバロック・オーボエの大山有里子さんとの共演で17,18世紀のバロック音楽を演奏します。

プロモは前回のエントリーで書きましたようにカメラはiPhone、マイクはAKG C451B x 2、DAWがSequoia、プラグインでWavesのTreuVerb、動画編集はVEGAS PROを使いました。iPhoneのカメラはとても優秀だと思いますが、一眼レフで撮ったときのように奥の方がぼけないのがちょっと残念なところ。やっぱり最新の一眼レフが必要かも知れません。

まずタイトルはこんな感じ。



次に演奏シーンが続きます。曲はAnon. Chiaccone です。この曲は繰り返し付きで全曲演奏しますと6分越えですので、このプロモ用には繰り返しなしで1,2,3,10,11変奏だけ録りました。途中の変奏を飛ばしたのは、「ずっと弾いてる感」+「これからも続く感」を出すための小細工です。(笑)



ちょっとカメラ位置を変えて。




3か所にカメラを置いてセーノで撮ったのではなく、位置を変えて3回録りそれを編集で繋ぎました。

そしてご挨拶とご案内、最後にチラシを映しておきました。



実際のプロモ動画はこちらからどうぞ

Dubut作曲?、Chiaccone イ短調(3)

2021年07月30日 14時09分26秒 | 音楽系
プロモ(プロモーションビデオ)は映像と音声が必要です。映像ははじめSONYのNEX-7で撮ろう思いいろいろ試してみましたが、どうもiPhoneで撮った方が色合いもよく操作性もいいのでiPhoneでいくことにしました。iPhoneはリモコンがあるので楽です。

音声はAKG C451Bのマイクで音をとりました。このマイクはカーディオイドタイプの指向性をもっているので、マイクのちょうど背後に設置してあるエアコンの音はあまり拾いません。この時期部屋の中でエアコンなしというのはさすがにきついですから、これはありがたいです。



音声の編集はもうイチオシ、Sequoia 15 です。クラシック系の音楽編集はこれしかきちんと編集できません。もちろんProToolsでもStudio OneでもCubaseでも音声編集はできますが、これらはビートを規則的に刻むポップス向けです。微妙にテンポが揺れるクラシック系の音楽を編集するには精度が不足しているし、専用のツールもありません。

あと照明も大切です。最近は軽量でほとんど熱をもたないLED照明を使うことができます。今回はそういったものを2本使いました。充電式なので電源を気にしなくてすむ優れものです。従来の白熱灯だとそもそも8畳しかないない我が家のスタジオに入れるのが困難だし電源容量も足りないでしょう。ありがたい時代になったものです。



さてどんなものが出来上がるでしょう。これから映像の編集に取り掛かります。編集アプリはVEGAS PROを使います。多くの映像編集アプリは独自の編集画面を持っていて、一見使いやすそうに見えて私にとっては何か妙に使いにくいものが多い中、このVEGASはDAWと同様の画面で、音楽系のアプリを使い慣れている人にはとても使い勝手がいいです。

Dubut作曲?、Chiaccone イ短調(2)

2021年07月29日 15時22分04秒 | 音楽系
12月のコンサートで取り上げるChiaccone イ短調、そのままイタリア語式で読むとキャッコーネ、これはチャッコーナとかシャコンヌともいいますが、この曲はウィーン楽友協会の図書館にある Mus. Ms7763/92という写本の一番最後に書かれている曲です。写本の冒頭には曲名だけで作曲者名は書かれていませんが、なぜドゥビューの名前が出てくるのかというと、一曲前のアルマンドがドゥビューの曲だと明示されていてかつそれと同じ筆跡で書かれているので、ひょっとしたらそうかな?とも考えられるからです。

ルッツ・キルヒホーフというリュート奏者はこの曲を録音していますが、CDの解説ではドゥビュー?となっているだけでなぜそう書いたかの解説はありません。このChiacconeがDubut作かも、というのはこのCDが出どころのようです。

しかしこれら2曲の様式を見ると、Dubut作かな?と見るのは無理があります。アルマンドの曲の作りはフレンチ・スタイルですが、Chiacconeはフレンチスタイルではなくもう少しあとのドイツ語圏で見られるスタイルです。ですから少なくともこの写本の終りから2曲目(アルマンド)と最後の曲(キャッコーネ)の作者は異なります。

後年の誰かが最後2曲を書き足したということも考えられますが、これら2曲の筆跡はそれらより前に書かれている曲にも見られますのでその線はありません。

ということでコンサートのプログラムでは作者不詳としておきますが、曲としてはなかなか華やかかつ抒情的ないい曲です。ちょっと書法に精緻さを欠きますが、まぁそんなことは吹き飛ばすくらい魅力がある曲です。

大山さんから今度のコンサート用にプロモを作ってはと提案がありましたので、この曲の演奏を一部入れて50秒くらいのプロモを今制作しているところです。

Dubut作曲?、Chiaccone イ短調(1)

2021年07月28日 15時18分47秒 | 音楽系
12月に横浜でオーボエの大山有里子さんとコンサート開く予定ですが、今回は通奏低音にバロック・リュートとニ短調調弦のテオルボを使う予定です。2台使うのは面倒なので、音量的に問題がなければバロック・リュート1台にするかもしれません。

大山さんとは一昨年に2回コンサートをご一緒させていただきましたが、東京で開催予定だった3回目はコロナ禍で中止となりました。東京の緊急事態宣言発出初日がそのコンサートの予定日でした。今年12月のコンサートはいわばその仕切り直しというものです。

コンサートでは通奏低音だけでなく、ソロも2曲演奏する予定です。そのうちのひとつが伝Dubut、Chiaccone a moll です。ドゥビューは Dubutとか du But という綴りですが、実際の人物像ははっきりしないようです。

エルンスト・ポールマンのラウテ・テオルベ・キタローネによると、ミレラン写本には3つのその名を伝えるものがあると書いてありますので、実際にミレラン写本を見てみましたがどうもそういうものは見当たりません。ポールマンの著書にはピエール・ドゥビューという「リュートの名人」がいて1666年以降グルノーブルに住んでいたと紹介されています。なんかはっきりしない人ですがフランスだけでなくドイツ語地域にも作品が伝わっているので有名な人だったのは間違いありません。


予想

2021年07月27日 21時24分15秒 | 日々のこと
予想通りというか別にその予想をどっかに発表していたわけではありませんが、今日火曜日の東京での新型コロナウィルス感染者は3000人に届く数になりました。三重県も一時は10人を切るくらいでしたが今日は21人でした。まだ少ないとは言え増加傾向ではあります。

首都圏でこれだけの感染増があるのに、それが減る要素がないのですから、まだこれから増えるに決まっています。新型コロナウィルスはオリンピックだろうがなんだろうが特例は全く認めず感染する機会があったらきっちり感染していきます。根が正直なんです。

TVニュースなんかを見ていますと、オリンピックは予想通り一般の人々の人流を増やしているようです。大会関係者をバブル方式とやらで囲い込むのはそれはそれで充分効果的でしょうが、オリンピックにつられて出歩く一般の人々は一定数います。せっかくのオリンピックだからとお祭り気分になって、出歩いてもいいんじゃない?と思う隙にきっちりウィルスはつけ込みます。

感染が収まる要素が何も見当たらないということはまだしばらく感染者は増加し続け、オリンピック終了になってやっとマイナス要素は減る方向に転じますから、感染が減り始めるのはその2週間くらい後以降、8月の後半になるのかも。でもちょうどそのころパラリンピックが始まりますのでどうなりますか。

感染拡大の要素が減りそうな頃でもワクチン接種まだそれほど進んでいないでしょうから、感染者はしばらく増加し続け、ある程度接種が進んだ秋口になってやっと減少傾向がはっきりしてくるという感じでしょうか。今週中には3000人を突破して増加し続け秋口に7000人~10000人くらいになって減少すると言う、私が勝手な予想をしていますが、当たってほしくないです。

免許更新

2021年07月26日 22時04分51秒 | 音楽系
昭和46年に取った自動車運転免許ですが、今日更新致しました。22日に祝日だとは知らず県の運転免許センターまで行って門前払いをくらいましたが、今回はちゃんと中に入れました。

日本人はえらいものですね。といいますのも会場の駐車場に車を止めて中に入っていく人たち全員マスクをきちんとしていました。おじいちゃん、おばあちゃんからヤンキー風のお兄さんまで全員です。実は私、クルマを降りてセンターのドアの前まで行ってマスクをし忘れたのに気づきました。あわててマスクを取りにクルマに戻ろうとしたら、強面のお兄さんににらまれました。(笑)



中ではソーシャルディスタンスを保って椅子が配置されていました。もちろん座って待っている人は全員マスク着用でした。

窓口で更新料を支払い受付をします。相変わらず交通安全協会に加入しましょう、みたいな掲示物がでかでかと。



受付のおねえさんから必ず加入するかどうか尋ねられますが、私は一度も加入したことはありません。これはそもそも天下り目的の不要機関だし、もちろん加入義務はありません。でもどこにも「任意加入」とは書いてないのはアンフェアですね。

運転免許更新の手続きは、免許証の記載内容を読み取って申請書類を作るところはコンピュータを使っていますが、あとは手書きで書類を2枚書きます。前回(10年前?)と何も変わっていませんが、今のところ全くDXはなされていません。もちろん紙に書かれた書類をコンピュータに打ち込むあるいはスキャンさせるのでしょうけど、プロセスの中で一度でも紙の書類を経由するのでは全く無意味です。

次回は5年後ですが、そのときはマイナンバーカードを使って自宅で申請をし、運転免許センターで視力検査、写真撮影の後、講習会を聞きその後免許証交付、あるいは物理的な免許証ではなく、マイナンバーカードのデータに記載する、というふうになっているのでしょうか。

Where has Japanese gone?

2021年07月25日 21時33分32秒 | 日々のこと
私はほとんどのテレビ番組を録画で見るのですが、オリンピックのせいでせっかく見ようと思っていた番組が皆オリンピックになっています。

昨日もある番組を見ようと、録画してあるものを見ましたら3人制バスケットになっていました。3 x 3と書いてスリー・エックス・スリーと読むそうですが、4人でチームを作りそのうちの3人が戦うバスケットらしいです。

ゴールがひとつだけなのでとてもテレビ的には都合がいいバスケだと思います。というよりテレビ的に都合よくしたんでしょう。

まぁそれはいいとして、画面を見ると色彩がとても綺麗なのはいいのですが、画面の中に日本語の文字が右上の小さな2行だけしかないのを見るとこれいったいどこの国でやっているのだろうとふと思いました。日本ってそれほど英語が通じる国ではないと思うんですが。

選手の名前、ユニフォーム、コート、客席まわり、画面の選手紹介の表示、どこを見ても右上の2行以外に日本語の文字はありません。まるでどっかの外国でやっているスポーツ中継、そうテニスなんか深夜によくやっていますよね、あれと同じ感じです。

この番組ってどこが制作しているのでしょう。NBC?NHK?競技の時間がアメリカの時間に合わされてしまっているところからすると、アメリカのどこかが主導しているのは間違いないでしょうけど、日本国内で行われている競技を日本人が日本国内で見るのというのに、日本語が劣勢なのは何なんでしょう?そのことを変に思わないのかな?まぁ近所のアウトレットではほとんどアルファベットで書かれたお店の名前や商品ばかりですので、皆さん慣らされているのかも。でも日本ってそれほど英語が通じる国ではないと思うんですが。そもそもどこの国でも自分たちの国のことばは大切にするものだと思いますが。

別の置き換えられた番組を見ましたら、柔道ではときどき日本語でも選手名も表示されていました。そうやればできるのです。でも会場の表示が「Tokyo2020」ばかりで「トーキョー2020」とか「東京2020」があってもいいのにと思いました。

まぁあっちかぶれとかあっちコンプレックスの人が多いので仕方ないとは思いますが、実は外国の人から見ると、カタカナとか漢字ってとってもクールなんですよ。バーゼルで一緒にアンサンブルをしていたナイス・ガイなんか「菰野高」という表示が入っていたTシャツを着て悦に入っていたくらいです。なんでも「菰野高」の文字がクールなんだとか。ちなみに「菰野高」は四日市の近くにある県立菰野高等学校のことで、そこの体操着がなぜかバーゼルの古着屋で売られていました。

BWV997とBWV998の「旧」編曲

2021年07月24日 16時36分40秒 | 音楽系
最近ふと気になって以前編曲した997と998を引っ張り出して弾いてみました。BWV995を一音上げてイ短調で編曲して8年程前のリサイタルなどで演奏しましたが、この「一音上」のキーによる編曲というコンセプトで、997と998も一音上げてそれぞれニ短調、ヘ長調で編曲したのです。

順序としては997が一番最初で1992年、998が2008年そして995が2013年です。よくも懲りずにやっているものですが(笑)、実際に使ったのは最初に書きましたように995だけです。

997はアーチ・リュートで原調(ハ短調)で演奏していますし、998はぐっと下げてハ長調で前の前のリサイタルで演奏しました。

これらの曲は何調でひいても技術的な困難点は出てくるものですが、一音上の調で編曲したこれらの古い編曲は楽器の使うポジションに無理があるというのが理由でお蔵入りしたものですが、4年前に購入したLars Joennsonの楽器ではまた弾いたことがないので試しに弾いてみたのです。

バロック・リュートは楽器によって結構差があって、例えばヴァイス作品に確か1か所だけだったと思うのですが、11コースの1フレットを押さえるというのはLarsの楽器では弦の下にフレットがないので不可能です。前使っていたMaurice Ottigerの楽器では可能でした。

あるいは普通使わないような5コース6コースの高いポジションが全く実用性がない場合からそこそこやろうと思えばできるという形状になっていたりもします。

Larの楽器で弾いてみた感じですが、1992年当時使っていたDurbyや2017年まで使っていたOttigerの楽器より弾きやすいです。普通の曲ならこれらの楽器はそんなに弾きやすさはそんなに変わらないのですが、997や998のように鍵盤由来(ラウテンベルク用)の曲では無理をしないと弾けませんので弾きさすさに差が出てくるのです。

旧編曲の2曲はバスのラインをオクターブ下げたり、オクターブ弦だけを使うという方法を思いっきり多用すれば案外使えそうな感触でした。でもこれらの編曲は音が高いので、実は元調のハ短調、変ホ長調が実は一番弾きやすい調なのかも知れません。998を変ホ長調で弾くのはそれこそ70年代初め、バロックリュートを弾き始めた頃に編曲したことがありますので、初心に帰るという感じになります。その頃は誰のバロックリュートを使っていたのでしたっけ?

【お知らせ】今村泰典マスタークラス

2021年07月23日 16時25分41秒 | 音楽系
今村泰典マスタークラス in Kuwana の日程が決まりましたのお知らせします。

2021年10月21日(木)13時~20時過ぎ
受講料:15000円
聴講料:3000円

会場:桑名市メディアライヴ時のホール(三重県桑名市中央町3‐79 くわなメディアライヴ1階)
   会場は桑名駅(JR,近鉄)徒歩5分、駐車場も十分な数があります。

受講定員は5名~6名程度を予定しています。

会場は2階吹き抜けで80名ほど収容できるホールですので、三密を充分避けることができ十分な感染対策を施すことができると思います。

お申込みはメイルでご連絡ください。
→shoji726lute@gmail.com

残念賞!

2021年07月22日 17時17分51秒 | 日々のこと
お昼前、自動車免許更新のために、車で津市の運転免許センターに出かけました。ところが高速道路の桑名インターから東名阪道に入ったとたん早くも渋滞です。木曜なのに、なんだ、これは!と思いましたが、よく考えたらもう夏休みに入っていました。それにしてもこの渋滞はどこまで続くのだろうか、と考えているうちに、新名神のバイパスにつながる分岐を過ぎたころから渋滞は解消されていきました。桑名インターからそこまでは短い距離ですので渋滞に巻き込まれた時間はわずかでした。要するに桑名より東の地方から京都あたりに行く車が多いということでしょうか。

道路は途中から伊勢道に入り、久居インターで高速を下車、そこから左折してまっすぐ東に進みます。途中1回左折し道なりに行くと運転免許センターの前に出ます。今日は暑いし、離れたところしか駐車スペースがないと、そこから事務棟までの歩きが大変だな、なんて思いつつ入り口の前に来ると、



あれ?今日はないの?

土曜日、休日、祝日は免許の更新業務はお休み、というのは警察から届いたはがきに書いてあったことは知っていましたが、はて今日7月22日(木)はどういう日?スマホのカレンダーアプリで日本の祝祭日が入っているものがありますので、それを開いて確認しますと、しっかりと「海の日」と書いてありました。

海の日は本来は7月19日ですがオリンピックの関係で22日になったということでした。全くふざけた話です。オリンピックには全く関心がないもんですから、休日が移動していることには意識が向きませんでした。まぁそういや聞いたことがあるような記憶はかすかにあります。

そのままUターンして、帰りは下道の国道23号線を通りましたが、トラックが少なくスイスイでした。やはり祝日なんですね。