リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ローデドナイルガットその5

2017年08月30日 12時11分40秒 | 音楽系
金沢のコンサートが近づいてきましたが、やはり心配なので、7コースのCD130を新しいロットのものに交換しました。これで濃い赤色の弦(BE11/2016)は8コースと10コースだけになりましたが、当日までに、あるいは当日に切れないことを祈るばかりです。念のためもう1台楽器を持っていきますが。

弦を交換したついでに、例の引っ張りてすとを余った部分で試してみました。BA5/2017のCD130は、以前6コースに張っていたBE11/2016のCD120よりは強い感じがしましたが、思いっきり引っ張ると切れました。私はそんなに力持ちではないのですが・・・

この際なので、手持ちの弦を何本か同様の方法で引っ張ってみました。試したのは、ナイロンの0.45mm、ウニヴェルサーレのガット弦0.42mm、カーボン0.47mmです。ナイロンとガットはBA5/2017のCD130くらいの力で切れました。以前同じ実験をガット弦とナイロン弦で行ったんですが、切れませんでしたので、手で引っ張るくらいでは切れないと思っていました。実はもう一踏ん張りすると切れたんですね。ところがカーボンはどれだけふんばっても切れませんでした。これらの実験で分かることは、もちろんあくまで勘のレベルですが、BA5/2017のCD130は割と強いのではという感じがしました。

ミンモのフェイスブックによりますと、全く無着色のCD弦を出してくるみたいです。昨日のエントリーの内容ですので、まだ最終決断はしていないようですが。写真で見ると、BA5/2017よりさらに色が薄く少し紫っぽい感じがしますが、早く見てみたいものです。

ヘタヘタ→ウマヘタ(補遺)

2017年08月29日 12時45分44秒 | 日々のこと
ローカルネタですのでちょこっとだけにしますが、ヘタヘタが改善された例がもう一つありました。

今朝テレビを見ていましたら、やってました。「それがなくっちゃ、それがなくっちゃ、(あと2回)」(N薬品の○○茶のCM)のボーカルがウマヘタに改善です。実はもうだいぶ前に代わっていたのですが、前回のエントリーでは忘れていました。

このCMは同じものを2回繰り返しますので、計8回「これがなくっちゃ」を聴くことになります。この音程がはずれていてほとんど本来のメロディラインがわからないくらいになっていました。これを8回聴くのはちょっと苦痛でした。ラジオでもやってましたねぇ。

前回のボーカルのヘタヘタ度が高かったので、今回の新版がウマウマに聴こえてしまいます。(笑)

改善!ヘタヘタ→ウマヘタ

2017年08月21日 17時21分27秒 | 音楽系
CMソングで子供とか一般のおじさんおばさん風に歌っているのってありますよね。それって多くは、わざと下手に歌う、いわゆるウマヘタである場合がほとんどですが、少数ですが本当に下手な「ヘタヘタ」の場合があります。

何度もラジオやテレビでヘタヘタを繰り返されると、もうちょっとやめてちょっていいたくなるんですが、そんな私の声が届いたのか、M漬け物会社の歌がウマヘタに変わりました。

○○○のつけもーのー たーべてます はっは

ってやつです。愛知県の会社なので多分このCMは中部地方のそれもラジオがメインみたいなのでご存じないかもしれませんが、初期版はあまりにも音程がはずれすぎていました。きっと予算がないのでその辺の子供や従業員を集めて適当に歌わせたのかも知れません。それにしてもはずれすぎていましたですね。(笑)たまたま音感のよくない人ばかりが集まってしまったのか、そういう人たちにさらにヘタに歌えという指示があったのか・・・きっと会社の人はすぐに気づいたんでしょうけど、予算の関係でそのまま放送していたんですが、さすがにそれではと、予算がついたので新しい版を作ったのでしょう。最新版はウマヘタになっています。

あと、これは多分全国区かな?会社は全国的に有名なウチの近くの大リゾート地です。近々アウトレット店が増築されて新装開店が待たれます。夏になると、AKBだかSKEなんとかだか知りませんが、何人かの女の子が歌うプールのCMが放映されます。このメロディは聖者の行進のメロディなんですが、歌詞はかえられています。

このメロディは階名で言うと、ドミファソー、ドミファソーなんですが、このミが妙に低くてほとんどミの♭になっています。ちょっと高めのミ♭なのでわざと短調にしたのでもなさそう。それが今年のバージョンでは大体ミの範囲に収まる音程になっています。これでウマヘタの範疇に入りました。

大昔の例だと、中村メイコが歌うマルアイ花鰹のCMソング、これはウマヘタの典型的なパターンです。わざとヘタに歌っているのがはっきりとわかる歌い方ですが、何回か放映されても安心して聴けます。もっともこれも東海地方ローカルなのでご存じない方も多いでしょうけど。

全国区のCMではさすがにヘタヘタはないでしょうけど、ローカルCMだと製作予算の関係で手を抜いてしまうのかも知れません。でもやはり公共の電波で流すのですから、ヘタヘタはいけません。

ローデドナイルガットその4

2017年08月13日 14時40分29秒 | 音楽系
ローデドナイルガットが切れるという問題に関してアキーラ社と何回かやりとりを致しました。こちらからは切れたときの写真や、楽器に張った弦のスペック、交換した日付、切れた日付などをまとめた文書も添付致しました。

最初は、アキーラ社は時間が経つと劣化して切れたのかも、とちょっと意味不明のことをおっしゃっていましたが、そもそもバス弦が2ヶ月とか3ヶ月で劣化して切れるというのは、多分歴史上なかったことでしょう。そのことを指摘して私の送った資料をしっかり読んでもらったり、切れた弦の現物を精査していただき、太さにかかわらず材質に問題があるから切れやすいという結論をいただきました。

でも実は細いのは多分切れやすくないと思います。CD75とかCD90は手で引っ張るくらいでは切れません。(これらの弦が別に強いというわけではありません。これが普通です)どの辺が境界線になるかはわかりませんが、多分CD120あたりからは、太さにかかわらず切れやすいということでしょう。

私のバロック・リュートに張ったローデドナイルガット弦のうち、実際に切れたのはCD120(6コース)とCD200(13コース)で他は(7~12コース)切れていません。CD120は張ってまもなく、CD200は約2ヶ月後に切れました。この2ヶ月後というのはくせ者ですねぇ。今はこれらのコースにはカーボン弦を張っています。でも6コースは問題ありませんが、13コースはCD弦の方が音はずっといいです。

先日ドイツの Matthias Wagner のサイトにローデドナイルガット弦を注文して本日届きました。9月の初めに行う金沢でのコンサートのために、バス弦を張り替えようかどうか思案中です。今回は全て合成樹脂弦なので本来はそういうことにアタマを使わなくてもいいはずなんですが・・・まぁ少なくとも予備弦はしっかりとあるので、弦が切れてコンサート続行不能という事態はありませんが。

アキーラのCD弦(ローデドナイルガット)はバス弦用としてとても性能が高いと思います。(音程の安定性、バスとしての響き)アキーラ社では次の製造ロットでは切れないものを出すと言っていますので期待しましょう。