リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

2023年の展望

2023年12月31日 13時31分00秒 | 音楽系

ことしもいよいよ今日一日を残すだけとなりました。2020年1月すぎから始まったコロナ禍もやっと収まり以前の生活が戻ってきました。

コロナ禍の時期においては私だけでなく他の人も音楽活動が低調だったですが、一昨年の終わりから今年にかけて活況が戻ってきました。2020年、21年、22年前半はホントにウチでじっとしていましたが、今年は他の方が行うコンサートに出かける頻度も戻り、地元のミュージシャンとの交流も戻ってきました。また(チラホラに過ぎませんが)コンサートのオファーもまた来るようになってきました。ただこのコロナ禍を通過してもう活動を止めたり低調になったままの人も何人かいて少々残念ではあります。(私より若い方です)

今年の夏にはやっとRobert DowlandのVARIETIE OF LUTE-lessonsの完全日本語訳「とりどりのリュート曲撰」を上梓することができました。お陰様で50人近い方々からのお買い上げをいただきました。

桑名で17年続けているバロック音楽の講座コンサート「バロック音楽の旅」はコロナ禍で大打撃を受けて、現在も最盛期の60%くらいの規模に縮小したままです。まあこれでもなんとか実施可能ですし、そもそも7,8年前はそのくらいの規模で続けていましたのでなんとか続けていけると思います。現在は低空飛行を続けて上昇気流を伺っているというところでしょうか。

久しぶりのリサイタルを今年の3月に企画し、来年3月の本番に向けて鋭意練習中です。ここ20年くらいのペースだと2021年に1回開催すべきでしたが、コロナ禍のため(なんでもコロナ禍のせいにしてはいけないんですが)1回飛んでしまいました。

さて来年はどんな年になるでしょうか。当ブログをお読みいただいている皆様方には厚く御礼申し上げます。それではよいお年をお迎え下さい。


やっと弦が届きました。

2023年12月30日 14時16分49秒 | 音楽系

アキラに頼んであったバロックリュート用のCD弦(7~13コースのバス弦用)がやっと届きました。発注したのは11月の終わり頃なので、1ヶ月くらいかかってしまいました。アキラには在庫がなかったみたいで遅れ、さらにクリスマスにかかってしまったので遅れに遅れたわけです。

3月のリサイタルのために7~13コースのバス弦は替えておく予定です。今張っているそれらのバス弦は1年ほど前に交換したのですが、アキラのCD弦はバス弦なのに切れる可能性があるからです。

「理想のバス弦」として数年前に発売されたCD弦、発売当初はすぐ切れるので苦情が殺到、私も苦情を申し立てたことがありました。その後アキラでは対策品を出し大きな問題は起こっていませんが、テオルボなどの長い弦用のCDLという「姉妹弦」を出し、メーカーでは長いバス弦にはCDではなくCDLを使うように呼びかけています。つまりテオルボやアーチ・リュートのバスにCDを使うと切れるということです。

アキラのHPに公表されている弦の素材の比重をみると、CDとCDLは名前は近いですが実は全く別の素材を使っているようで比重はCDより軽く、カーボンとガットの間です。見てくれもCDの表面はざらっとしていますがCDLは平滑です。

そもそもバス弦はガットにせよ巻き弦にせよ他の合成樹脂素材にせよ切れるということは100%考えられないのですが、「理想のバス弦」CD弦は改良され実用的にはほぼ大丈夫だといはいうものの、実は切れるリスクがまだ潜んでいます。実際今までバロック・リュートのバス弦にCDを数年来使ってきて何本も張っていますが、そのうち2本が12ヶ月後と14ヶ月後に切れています。同じゲージではなかったので太さが問題ではなかったようです。数年来CD弦を張り替えて使ってきたといってもそう頻繁に替えていたわけではなく、正確に調べた訳ではありませんが、使った総数はせいぜい50本程度ですから、そのうちの2本はちょっと怖い数字です。バス弦ですから本来は0本であるべきです。

いままでの経験からは改良以降の品は10ヶ月以内に切れたものはありませんので、1月の終わり頃に替えておけばリサイタルは大丈夫でしょう。あと5月と6月の本番もそのままで大丈夫でしょう。今のところ11月にあと1回予定していますが、こちらはちょっと微妙かも。まぁいけるかな。


宅配ピザ、取りに行くと半額!

2023年12月29日 20時03分47秒 | ローカルネタ

ウチのすぐ近くに新しくピザ屋さんが開店しました。新しいお店ができるとつい行ってみたくなる性分なので、予約して取りに行くことにしました。宅配してもらってもいいのですが、取りに行くと半額になるということですので、取りに行くと随分得した感じがします。

ペイントがまだ新しい駐車場で空いているスペースをひとつ見つけて車を止めました。なかなか繁盛しているみたいです。そりゃいくらなんでも開店時くらいは大繁盛でないとこの先思いやられますが。できあがり時刻より少し遅めに行ったのですでにできあがっていました。店のお姉さんが少し慣れない手つきで、先輩?のお兄さんに教えてもらいながら電子マネーの受付器(あれってなんて言うんでしょう?)を操作していました。支払いは最も処理の早いVISA Touchです。

お姉さんが少し戸惑っている間にメニューを少しちらっとみてみましたら、ラージサイズで一番高いのは宅配で4000円を超えていました。で取りに行くと半額!の2000円ちょい。これって確かに半額は半額ですが、そもそもの値段表示が倍になっているふうに見えます。というのも先日とあるイタリアンレストランでピザを注文しましたら、1680円でした。そこは特に高級なところではなく、そんなところで4000円のピザをメニューに出しても誰も注文しないです。

その宅配ピザ屋さんは、本当はピザ2000円、配送料2000円ということなのかな?他の宅配ピザチェーンはどうなっているんでしょう?


耳石

2023年12月28日 16時45分34秒 | 日々のこと

一昨日今年最後のレッスンを終えて、しばらくリサイタルの曲目を練習をしていました。練習を終えて立ち上がりふと遠くを見るとなんか景色が右から左に動くめまいがします。

あれっと思って楽譜を見たらこちらは動いていません。でもまた遠くを見ると動いていていて気持ち悪くなってきます。実はこういう経験が3年程前にもありました。ブルックナーの交響曲の聴き比べをナクソスでずっとしていて、終わってコンピュータを終了させましたら、顔を上げたら景色がぐるぐる回っているではありませんか。

居間に行き1時間ほどじっとしていたら収まりその後はなんともありませんでした。一昨日の状態は3年程前よりはひどくはありませんでしたが、翌日は多少よくなっていたもののまだ続いていました。

娘に相談したらめまいで恐ろしいのは脳の障害だということでまず脳外科を受診しました。夏に受けた人間ドックで脳のCT検査もしましたので、そのときの様子も先生に伝えましたら、脳の方にはおそらく問題はない、耳鼻科に行ってくださいと言われたのでその足で耳鼻科に行きました。その頃はもうだいぶ収まっていましたが。

耳鼻科でいろんな耳関係の検査をして症状を伝えましたら、良性発作性頭位めまい症という診断でした。検査で目の動きを暗い中で撮ってもらったビデオを見せてもらいましたが、確かに私の目がかってにピクッピクッと右から左に動いています。三半規管の中にたまった耳石が原因らしいです。なんじゃそれ?と思いましたが、耳石器という器官に耳石と呼ばれる石のようなものがあり、それが剥がれて、三半規管に入り込むことで発症するそうです。

なんかえらく原始的な仕組みみたいですが、治療も極めて物理的で、頭を横にして体をゆすってもらったり、もし翌日も続くようだったら壁に手をついて、頭を下げてケンケンをしてくださいとの指導も受けました。

幸いにも耳鼻科を出るころにはほぼ収まり今日は何事もなかったようにケロっとしています。きっとゆすってもらったので耳石が移動したんでしょう。良性発作性頭位めまい症の原因はよくわかっていないらしく、先生はトシなのが原因かもとおっしゃっていました。発作がおこらないようにするにはどうしたらいいんでしょうねぇ。まぁ2回同じことを経験していますので、次はもう少し冷静に対応できるでしょう。


タウンエース

2023年12月27日 11時42分32秒 | 日々のこと

商用車は概してあまり特徴のない車が多いですが、そんな中ひときわ個性というか異彩を放っている(私的にです)デザインの車があります。

トヨタのタウンエースです。え?その辺にある平凡な車じゃない?っておっしゃるかもしれませんが、その面構えをよく見て下さい。

写真だと若干立体感が薄れてしまいますが、私には工場ではたらく力強い従業員の顔に見えます。あちら風の顔指向のフロントが多い中、この車の顔は明らかに日本人というか東洋人の顔です。エラがはりぐっと歯をくいしばりもくもくと働く人たち。もちろん肥満ではありません。時には待遇改善のストに参加することもある・・・そんな感じに見えてきませんか。

日本ではヨーロッパで郵便配達に使われているおフランスの車が妙にもてはやされていろいろカスタマイズしたり、ナントカジャンボリーと称して愛好家の集いなんかが開かれていますが、あっちにかぶれていますねぇ。足下を見て下さい。日本にもこんないいカスタマイズ向けの車がありますよ。塗装を変えたりいろんなパーツを付けたりすれば、あのおフランス車に負けないカスタマイズカーに仕上がるような気がします。総体的には同じですよね。向こうでは郵便配達などに使われる働く車→日本にくるとスペシャル・カスタマイズド・カー。日本ではクリーニング屋さんなどが使う働く車→(そのうち)ヨーロッパでカスタマイズされスペシャルになる?

いまのウチにトレンドを先取りするのもいいアイデアです!ところでこの車はダイハツがインドネシアで製造販売しているグランマックスという車を輸入してトヨタのバッヂを着けて売っている車のようで、これだといま巷で問題になっているダイハツの検査不正問題はクリアしているのかな?


休刊 Part 2

2023年12月26日 14時09分53秒 | 日々のこと

久しぶりに近所の本屋に行きましたら、DOS/V Power Reportがありました。自作のパーツを解説する雑誌で以前は月間でしたがしばらく前から季刊になっていました。

まだ新しいのを作ることはありませんが、最近のパーツ事情はどうなっているのかなと思い手に取ってみましたら、最初のページに「休刊のお知らせ」が掲載されていました。あらら、ついにこの雑誌も!10年ほど前にWin PCというパーツ専門誌が休刊になったことをエントリーしました。

休刊 2013.10.1

この記事では、「自作界」の先細りを嘆いていましたが、実はその後PCゲームの活況で息を吹き返し、名古屋のツクモ電気も健在です。同記事で3,4年後にまた新しい自作すると書きましたが、実際はずっと長く使っていて、新規(自作8号機)に作ったのはコロナ禍の2020年でした。

本棚のお隣には「自作PC」という雑誌があり、これはDOS/V Power Reportのかわりになるのかと手に取ってざっと読んでみましたが、全く初心者向けの内容でした。もうちょっとパーツ情報がほしいところです。

本棚のDOS/V Power Reportも実は9月に発売されたものです。3ヶ月以上ほとんど立ち読みされなかったようで2冊とも表紙も裏表紙も全く新品みたいでした。雑誌の末路は哀れですねぇ。

8号機はまだ3年しかたっていませんが、次の9号機を作るときはもう雑誌からの情報は手に入りません。8号機を作るときはコロナ禍でもあったので、情報は全てネットから、購入も全てネットで購入しました。ツクモ電気にお世話にはなっていません。パーツの微妙な組こく加減が分からないときはYou Tubeで見て全て解決できたし。

令和の時代の自作はどこにもでかけずとも全てパーツが揃い、製作に迷うこともなくなりました。でも本屋さんに行き、専門誌を買って調べてツクモさんに行き、店員のお兄さんと話をして、沢山のパーツを大きな袋に入れてもちかえって自作をするという「平成時代」は楽しくもなつかしいです。


Hallelujah!

2023年12月25日 12時39分27秒 | 音楽系

アメリカ・カリフォルニア州のとある田舎町。大戦機の展示で有名なチノの飛行機博物館にほど近いところにある町の教会でヘンデルのハレルヤが演奏されました。

もちろん出演者は全員アマチュアです。チェロをやっている10歳になる私の孫に2週間ほど前、急遽「出演依頼」があり、必死に練習してなんとか本番にこぎつけました。

写真左でチェロを弾いている子です。まぁ音は写真に写っていませんからね。(笑)一番右に移っているのがマミー(私の娘)、その隣が小学校2年生の妹、そしてこの写真(ビデオ)を取っているのが真ん中の長女です。ダディーは忙しくてこれなかったみたいです。

日本では地域の人たちが集まってハレルヤを演奏するというのはなかなか難しいです。やるとなると結構大がかりな組織を作り経費もかってしまいます。そもそもそこそこ弦楽器を弾ける人がとても少ないです。アメリカはキリスト教文化が根底にありますからこんな田舎町でもヘンデルがいけるんですよね。メサイヤは歌詞が英語だし。うらやましい限りです。


英語インタビューができない日本人メジャーリーガー

2023年12月24日 12時09分07秒 | 日々のこと

テレビで大谷と山本のドジャース移籍が話題です。大谷の巨額契約金はいろんなものに例えられていますが、スカイツリー2本分というのが私にはもっともピンときました。山本も巨額の契約金でしたが、スカイツリー1本の途中くらいまでは作れそうな金額でした。

契約金はさておき、彼らのインタビューは日本のアメリカのマスコミの場合は日本語通訳が付きで行われます。ということは英語ではできないということなんでしょう。ネットでは、いや大谷は実は英語はペラペラだという声があります。あるいは野球は個人的な競技なのでそもそも英語を話す必要はない、なんて声もあります。

試しにYouTubeで大谷の「実は大谷は英語ペラペラ」とする英語インタビューを見てみました。英語ができるという点では確かに少しはできます。でもいわゆる3語英語レベルに過ぎず長いインタビューに関しては聞き取りももちろん発話もできていません。英語ができない人から見ると3語くらいからなる短いやりとりができるとペラペラだと思ってしまいがちですが、そのレベルではきちんとしたコニュニケーションはできません。

日本人メジャーリーガーであった野茂、イチロー、松井・・・あともっといたと思いますが名前がでてきません・・・が流暢な英語でインタビューを受けている場面は見たことがありません。海外で活躍するサッカー、バスケット、卓球選手らは皆現地のことばでインタビューされて現地のことばで話しています。卓球の石川佳純選手もとても流暢な中国語を話しますし、モンゴル人力士の優勝インタビューで通訳がついていたという場面はみたことがありません。

どうして日本人メジャーリーガーだけ英語インタビューができないのか?考えられるのは周りがいろいろお膳立てしてくれるのでそもそも英語を身につける必要がないからでしょう。ではなぜ野球選手だけにそういう環境があるのかがよくわかりません。ひねくれた私なんかはそこにゆがんだものを感じてしまいます。スポーツ選手に限らず、音楽家でも海外で勉強したり活動したりしている人はなまりの強弱はあるにしても必ず外国語のコミュニケーションくらいはできるものですが。政治家間の微妙な話ではないのですから。Why, Japanese major leaguers?

 


SSDで音質改善

2023年12月23日 09時33分06秒 | 音楽系

最近の車はオーディオレスが多く、音楽を聴くにはUSBメモリに音楽データを記録してそれを再生するか、スマホでストリーミングするかになります。もうCDの板を挿入するなんてことはなくなっているんですね。もっと昔はカセットでしたが。まぁこれも時代の流れなんでしょう。

私の愛車もCDプレーヤーが装備されていないのでUSBで音楽を聴いていましたが、最近USBメモリの代わりに500GのSSDに変えてみました。こういう品です。

SSD-PST500U3-BA

 

一般的なUSBメモリは細長いのでなんか妙に邪魔くさかったですが、これは出っ張り部分がわずか17mmで邪魔になりません。しかも500Gもあります。(このシリーズの製品で1Tの品もありますが、まぁそこまでは不要でしょう)

SSDを使うと音がよくなるという話は聞いていましたが、その話は本当でした。USBメモリのときと比べると音源との間にあった薄いベールが2,3枚はがれた感じで音がとてもクリアになりました。USBメモリの代わりとしてだけ見るとお値段は高いですが、これひとつでスペースユーティリティが向上し音質が改善するということを考えるととても安い買い物だと言えます。

 


真に受ける人

2023年12月22日 12時44分30秒 | 日々のこと

私くらいの老齢になってきますと、書籍、新聞やテレビなんかで「老人向け」の内容に妙に反応したりします。

ある程度の年寄りになったら免許返納をするのが社会にとっていいことだと考えている人が免許を返納したりします。テレビの番組ではそういう人たちの「取り組み」を美談調に紹介しています。

「返納してホントによかったです」なんてインタビューがあって、それはあたかもテレビを見ている人に対して年食って免許を持っているのはアカンことですよって言っているも同然の感じです。カツラのCMを流しまくって、まるでハゲだったらいけないみたい、という風潮を作るのと同じです。

断捨離で一杯物を捨てた人の話も同様で、年食ったらものを捨てるのが正しい生き方みたいな風潮も作られてきました。

で、そういう話を真に受けて実践する人もいるようです。私に言わせればアホと違いますか?、です。いや、失礼、失礼、真面目に考えて実践している方には失礼な言い方をしてしまいました。でも自分にとって必要だから集めたものというか集まったわけで、それらは自分そのものであるはずです。免許も必要だから持っているのでしょう。不必要ならそもそも取らないでしょうし。

有名なお医者さんが書いた「老人本」もありますが、まぁ半分くらいはネタの一種のつもりで読んだ方がいいと思います。真面目な方ほど真に受けてしまうかも知れませんが。あ、このエントリーも真に受けてはいけませんですよ。